JPH0622063Y2 - 自動車用開閉体のロック解除操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、開閉体を閉止状態に拘束するロック装置が装
着され、キーシリンダを操作することにより、前記ロッ
ク装置の拘束を解除する自動車用開閉体のロック解除操
作装置に関し、特にトランクリッドに適用されるものに
関する。

「考案の背景」 従来の自動車用開閉体のロック解除操作装置としては、
例えばトランクリッドのロック解除操作に用いられてい
るものがある。

すなわち、車室内の運転席近傍に電気式のスイッチある
いは機械式のハンドルが設けられ、例えばスイッチを操
作すると、トランクリッドのロック装置の拘束を解除す
べくアクチュエータが駆動するようになっており、一
方、トランクリッドにキーシリンダが装着され、キー操
作によりロック装置の拘束を解除するものである。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、このような従来の自動車用開閉体のロッ
ク解除操作装置では、車外からトランクリッドを開扉す
るには、キーを取り出しキーシリンダに差し込み、キー
操作しなければならず、キーを所持していなければ、車
外から車室内側に回り、車室内のスイッチ等を操作して
ロック解除し、再び車室内側からトタンク側に回りトラ
ンクリッドを開扉しなければならず、いずれにしても、
その都度キーを操作したり、トランクから離れた位置に
あるスイッチなどを操作する必要があるので、操作が煩
わしく手間がかかるという問題点があった。

本考案は、このような従来の問題点に着目してなされた
もので、簡単な操作により開閉体を開扉することができ
るとともに、良好な自動車の外観品質を維持するように
した自動車用開閉体のロック解除操作装置を提供するこ
とを目的としている。

「問題点を解決するための手段」 かかる目的を達成するための本考案の要旨とするところ
は、 開閉体の閉止状態に拘束するロック装置と、車外から前
記ロック装置の拘束を解除可能なキーシリンダと、前記
キーシリンダを外部から隠蔽可能なオーナメントと、電
気的に前記ロック装置の拘束を解除可能なアクチュエー
タとを備えた自動車用開閉体のロック解除操作装置にお
いて、 前記オーナメントの動作を検知するオーナメントスイッ
チと、車室ドアのドアロック装置の施解錠を検出するロ
ック検知スイッチとを外部から隠蔽された位置に設け、 前記ロック検知スイッチが解錠を検出しているとき、該
オーナメントスイッチが前記オーナメントの動作を検知
した際、前記ロック装置の拘束が解除するよう前記アク
チュエータを駆動すべく前記両スイッチを直列に接続し
て前記アクチュエータと電源との間に介装したことを特
徴とする自動車用開閉体のロック解除操作装置に存す
る。

「作用」 しかして、オーナメントを揺動すると、その動作をロッ
ク解除用のスイッチが検知し、その検知信号により、ア
クチュエータが駆動し、ロック装置とストライカとの歯
合が外れ、ロック解除することができるものである。

「実施例」 以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明する。

各図は本考案の一実施例を示している。

第１図に示すように、車体１０の開口１２の周縁部１４
にはストライカ１６が固設されている。ストライカ１６
から一体的に延びたフランジにはロック解除レバー２２
が揺動可能に枢着されている。ロック解除レバー２２の
一端部は、ストライカ１６の下方位置にあるアクチュエ
ータ２０の出力ケーブル２４が接続され、入力端２３を
成している。

第１図および第６図に示すように、車体１０の開口１２
を開閉するトランクリッド３０のインナーパネル３２に
はロック装置４０が設けられ、ロック装置４０のベース
部材４２には、ストライカ１６に係脱するラッチ部材４
４が揺動可能に枢着されている。

ベース部材４２には、ストライカ１６に係合したラッチ
部材４４が外れないように、ラッチ部材４４に噛合する
ロッキグプレート４６が揺動可能に枢着されている。ロ
ッキングプレート４６の下端部４７は、ロック解除レバ
ー２２の他端部に形成された出力端２６を臨む位置まで
延ばされている。ロッキングプレート４６の上端部は、
後方に折り曲げられ、被当接端４８を成している。

第１図から第６図に示すように、トランクリッド３０に
は支持ベース３４を介してキーシリンダ５０が装着さ
れ、キーシリンダ５０の出力端に固着された操作片５４
がロッキングプレート４６の被当接端４８を臨む位置に
延ばされている。

トランクリッド３０のアウターパネル３６には、キーシ
リンダ５０を隠蔽するためのオーナメント６０が設けら
れ、オーナメント６０の枢軸６２が支持ベース３４の軸
受部３５に揺動可能に枢支されている。すなわち、支持
ベース３４にはキーシリンダ５０およびオーナメント６
０が取付けられ、ユニットとなっている。

第３図および第４図に示すように、オーナメント６０の
枢軸６２の先端部には、円周上の一部に被検知突起６４
を有する円板６６が固着されている。被検知突起６４の
動作を検出すべく、ロック解除用の一方向動作スイッチ
であるオーナメントスイッチ７０が支持ベース３４に設
けられている。

オーナメントスイッチ７０は、揺動アーム７２に、端部
に検知ローラ７６を有する起倒アーム７４が枢着された
構成で、第４図において被検知突起６４の反時計方向へ
の動作に対しては検知し、時計方向への動作に対しては
検知しないようになっている。

第２図および第６図に示すように、オーナメントスイッ
チ７０の接点はアクチュエータ２０の駆動モータ２１に
接続され、オーナメントスイッチ７０に直列接続する運
転席ドアに設けられたドアロック装置８０のロック検知
スイッチ８１は、電源８２のプラス側に接続されてい
る。

オーナメントスイッチ７０はオーナメント６０が第５図
に示す開放状態のときオンし、ロック検知スイッチ８１
は、ドアロック装置８０が解除状態のときオンするよう
に成っている。オーナメントスイッチ７０およびロック
検知スイッチ８１の両方がオンのとき、駆動モータ２１
が回動するようになっている。

また、オーナメントスイッチ７０等に並列して、運転席
近傍の操作スイッチ８５は電源８２のプラス側に、操作
スイッチ８５の接点は駆動モータ２１に接続されてい
る。

次に作用を説明する。

ドアロック装置８０が解除状態にあり、ロック検知スイ
ッチ８１がオンのとき、車外からトランクリッド３０の
ロック装置４０の拘束を解除する場合には、オーナメン
ト６０を第４図で想像線で示す隠蔽状態から第５図に示
す開放状態にするだけでよい。

すなわち、車外から車室内側に回り、車室内の運転席近
傍の操作スイッチ８５を操作したり、キーを取り出して
キーシリンダ５０に差し込みキー操作をするなどの煩わ
しい操作をする必要がない。

オーナメント６０を開放状態にすべく、第４図において
枢軸６２を中心にして反時計方向に揺動すると、被検知
突起６４が検知ローラ７６に当接し、揺動アーム７２を
押し下げる。それにより、オーナメントスイッチ７０お
よびロック検知スイッチ８１の両方がオンになり、駆動
モータ２１が作動する。

駆動モータ２１が作動すると、出力ケーブル２４が下方
に移動し、ロック解除レバー２２が第１図Ａ方向から見
て時計方向に揺動する。それにより、ロック解除レバー
２２の出力端２６がロッキングプレート４６の下端部４
７に当接し、ロッキングプレート４６がＡ方向から見て
反時計方向に揺動し、ラッチ４４との噛み合いが外れ
る。それにより、ラッチ４４とストライカ１６との係合
が外れ、ロック装置４０が解除状態になり、トランクリ
ッド３０を開扉することができる。

また、オーナメントスイッチ７０は、支持ベース３４の
裏側にあり、オーナメント６０を開放状態にしても外側
からは見えないので、外観美を損なうことがない。

荷物の出し入れなどが済んだら、トランクリッド３０を
閉扉、開放状態にあったオーナメント６０を隠蔽状態に
すればよい。

開放状態にあったオーナメント６０の隠蔽状態にする
と、オーナメント６０の枢軸６２が第４図において時計
方向に回動し、被検知突起６４が検知ローラ７６に当た
り、起倒アーム７４を第４図において反時計方向に倒
す。それにより、揺動アーム７２は揺動することなく、
オーナメントスイッチ７０はオンにはならず、駆動モー
タ２１は作動しない。

ドアロック装置８０が施錠状態のとき、オーナメント６
０を隠蔽状態から開放状態に揺動すると、オーナメント
スイッチ７０はオンになるが、ロック検知スイッチ８１
がオフであるから、アクチュエータ２０の駆動モータ２
１は作動せず、ロック装置４０は施錠状態を維持し、盗
難を防止することができる。

すなわち、ドアロック装置が施錠された場合には、従来
と同様にキーを使用しなければトランクを開けることが
できない。

キー操作をすると、キーシリンダ５０の操作片５４がロ
ッキングプレート４６の被当接端４８に当接し、ロッキ
ングプレート４６とラッチ４４との噛み合いが外れ、ロ
ック装置４０が解除状態になる。

運転席近傍の操作スイッチ８５を操作すると、オーナメ
ントスイッチ７０およびロック検知スイッチ８１のオ
ン、オフに関わらず独立して、アクチュエータ２０の駆
動モータ２１が作動する。アクチュエータ２０によるロ
ック装置４０の拘束を解除する動作は前記と同様であ
る。

前記実施例においては、オーナメントを回動動作するも
のを示したが、スライド動作するものにも適用できる。
また、ロック解除用のスイッチをトランクリッド３０に
適用したものを示したが、バックドアなどの開閉体に適
用してもよい。

なお、オーナメントスイッチ７０をロック検知スイッチ
８１と接続しないで、ロック検知スイッチ８１とは関連
させず、オーナメントスイッチ７０独立でロック解除で
きるようにしてもよい。

「考案の効果」 本考案に係る自動車用開閉体のロック解除操作装置によ
れば、キーシリンダを隠蔽するためのオーナメントを操
作することにより、ロック解除動作するようにしたの
で、無駄な操作や煩わしい操作をする必要がなく、車外
から容易に開閉体を開けることができる。また、ロック
解除用のスイッチを開閉体の内部に設け、外部から見え
ないようにしたので、外観品質を阻害することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図から第６図は本考案の一実施例を示しており、第
１図は自動車用開閉体のロック解除操作装置の斜視図、
第２図は同じく回路図、第３図は第４図III−III線断面
図、第４図は第３図IV矢視図、第５図はキーシリンダ近
傍を示した斜視図、第６図は自動車を後方から見た斜視
図である。 １０…車体、１２…開口 １４…開口の周縁部、１６…ストライカ ２０…アクチュエータ ３０…トランクリッド（開閉体） ４０…ロック装置、５０…キーシリンダ ６０…オーナメント ７０…オーナメントスイッチ（ロック解除用のスイッ
チ） ８０…ドアロック装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】開閉体を閉止状態に拘束するロック装置
   と、車外から前記ロック装置の拘束を解除可能なキーシ
   リンダと、前記キーシリンダを外部から隠蔽可能なオー
   ナメントと、電気的に前記ロック装置の拘束を解除可能
   なアクチュエータとを備えた自動車用開閉体のロック解
   除操作装置において、 前記オーナメントの動作を検知するオーナメントスイッ
   チと、車室ドアのドアロック装置の施解錠を検出するロ
   ック検知スイッチとを外部から隠蔽された位置に設け、 前記ロック検知スイッチが解錠を検出しているとき、該
   オーナメントスイッチが前記オーナメントの動作を検知
   した際、前記ロック装置の拘束が解除するよう前記アク
   チュエータを駆動すべく前記両スイッチを直列に接続し
   て前記アクチュエータと電源との間に介装したことを特
   徴とする自動車用開閉体のロック解除操作装置。