JPH03127959A - ステビア甘味濃縮液の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ステビア甘味１１ｉ１液の製造方法に関する
ものであり、より詳細には、成熟したステビア葉から抽
出した濃縮液を、さらに熟成することを特徴とするステ
ビア甘味濃縮液の製造方法に関する。

〔従来の技術及びその問題点〕

ステビア葉を水や溶媒で抽出し、この抽出液を精製機濃
縮して結晶化させたものを液状または粉末状にして甘味
剤とすることは従来より知られている（特開昭５２−４
７９５９号公報）。また、ステビア植物体の粉砕物から
抽出した液を、電解法によって夾雑物を除去して甘味剤
とすることも知られている（特開昭５４−８９０６６号
公報）。

ステビア葉が砂糖の３００倍といわれる甘味成分を含有
し、しかも、カロリーは砂糖の９０分゛の１しか有して
いないことから、その甘味成分を引き出し、天然の甘味
剤として利用しようとする試みは、前記先行技術に見ら
れるように盛んに行われている。

しかしながら、これら従来の技術においては、水や溶媒
を用いてステビオサイドを抽出するものであるが、甘味
成分の抽出が十分に行われず、しかも、ステビオサイド
が本来有するくせ味が残存し、精製に当たって、夾雑物
の除去が繁雑であるなどの欠点もあり、甘味剤としては
十分なものとはいい難いものであった。

〔発明の目的〕

そこで、本発明の目的は、ステビオサイドが本来有する
くせ味を有さず、まろやかな味の甘味剤を製造する方法
を提供することにある。

〔問題を解決するための手段〕

本発明は、前記目的を達成するために提案されたもので
あって、成熟したステビア葉を乾燥後、粉砕してＩＯμ
以下の粉末とし、これを煮沸してステビア濃縮液を得、
さらに、これ成熟成させることを特徴とする。本発明に
よれば、前記濃縮液が、２回以上の多段濃縮法によって
得られたものであるときに、より高品質の甘味剤が得ら
れ、熟成を１５ないし３０℃、好ましくは２０ないし２
５℃で、９０ないし３６０日、好ましくは１８０ないし
３６０日間行うことによって、−層まろやかな味の甘味
剤が得られるものである。

〔発明の好適態様の説明〕 本発明における最も重要な技術的特徴は、ステビア濃縮
液をさらに長時間に亘って熟成させる点にある。

すなわち、ステビア濃縮液を長時間に亘って熟成するこ
とにより、該ａｉａ液中の有機物が分解され、甘味剤の
味をステビオサイドが有するくせ味をまろやかなものに
変化せしめるようになる。

本発明においては、成熟したステビア葉を使用すること
も特徴のひとつである。ステビアとは、南米パラグアイ
及びブラジルが原産のキク科の多年生植物で学名をステ
ビア、レバウディアナ、ベルト＝　−（Ｓｔｅｖｉａ、
Ｒｅｂａｕｄｉａｎａ、Ｂｅｒｔｏｎｉ）といい、近年
日本国内でも多く栽培されるようになった。

ステビアの栽培は、４月から５月にかけて、ステビア株
苗か、挿し木苗を定植し、年間に２回ないし３回、葉が
幼弱のうちに収穫することがおこなわれる。これは、農
家の収穫の効率を上げるためであるが、本発明者の研究
によれば、幼弱のステビア集中の甘味成分は、成熟した
ステビア集中の甘味成分よりも、呈味式が劣り、熟成工
程を経た場合でも、幾分ではあるが、くせ味が残るとい
う知見が得られた。そこで本発明においては、１０月か
ら１１月にかけて年に一回だけ成熟したステビア葉を収
穫し、これを原料とする。

収穫したステビアは、約７０ないし８０℃で２４時間程
度の乾燥を行い、葉、茎、小枝等に分離され、その葉だ
けを粉砕機によって粉砕する。乾燥は、公知の方法で任
意に行われるが、タバコ乾燥機を使用することによって
好ましい乾燥状態が得られる。また本発明においては、
ステビア葉の粉砕によって平均粒径が１０μ以下の微粉
末にすることも重要な技術的特徴のひとつである。ステ
ビア葉の粉末の平均粒径が１０μを超えると、その後の
濃縮工程が効率的ではなく、最終製品において、目的と
するまろやかで、しかも甘味成分含有量の多い甘味剤が
得られない。

乾燥、粉砕したステビア葉は、水によって抽出され濃縮
されるが、この際、水道水のようなカルキを含んだもの
では、甘味剤に微妙なくせ味が残存するため、地下水を
使用することが好ましい。

濃縮工程は、たとえば、次のような方法によって行われ
る。

■鉄製の釜に６２の水を入れ、加熱して沸騰したら一旦
加熱を中断し、前記乾燥、粉砕したステビア葉粉末１　
ｋｇを撹拌しながら静かに入れる。

ついで、加熱を再開し、沸騰状態で撹拌下に１時間程煮
つめる。

■煮つまった原料を、搾り機にて、液体と滓に分離する
。得られた第一回濃縮液（３ないし４Ｉりをタンク（濃
縮釜〉に保管する。

■次に、前記鉄製の釜に約４１の水を加え、加熱を行い
、沸騰した時点で加熱を中断し、前記第一回の搾り滓を
混入し、加熱しながら約１時間煮つめる。

■煮つまった原料を、再度搾り機にて、液体と滓に分離
する。得られた第二回濃縮液は約３１である。

■第二回濃縮液を、前記第一回濃縮液の入っているタン
ク（ａ縮釜）に混合し、加熱下に約３ないし４時間煮つ
め、混合濃縮液が１１程度になったところで濃縮工程を
終了する。

■得られた濃縮液を濾過し、貯蔵タンクに入れ、１５な
いし３０℃、好ましくは２０ないし２５℃の条件下に、
９０日ないし３６０日、好ましくは１８０日ないし３６
０日間の長期熟成を行う。

なお、ａ縮工程は２回以上の多段ａ縮法を採用すること
によって、より一層有効な甘味成分の抽出が行われるが
、４回以上のａ縮は抽出濃度の点でそれ程の意味はなく
、かえって経済上不利である。

〔発明の効果〕

本発明によれば、くせ味のない、まろやかな甘味を有す
る高品質の甘味剤が容易に得られ、この甘味剤は、糖分
を制限されている人の調味成分として有効に利用される
。

〔実施例〕

以下、実施例に基づいて本発明を説明する。

実施例　１ １１月上旬に収穫した成熟したステビアを、面積６６ｍ
″の３段式タバコ乾燥機で、７５±３℃にて２４時間、
風１３０ｍ’　／分の条件下で乾燥させた。次にこれを
竹の棒で軽くたたきながら、茎、葉、小枝などの夾雑物
に分離し、葉のみを収集した。この葉を■日立製作新製
の粉砕機で粉砕し、篩分けして平均粒径が１０μ以下の
微粉末を得た。次に、鉄製の湯釜に６１の水を入れて加
熱し、これが沸騰した時点で一旦加熱を中断し、撹拌下
に前記ステビア微粉１　ｋｇを静かに投入し、再度沸騰
下に１時間撹拌しながら煮つめた。これを四角式の搾り
機にかけ、濃縮液と搾り滓に分離した。こうして得られ
た第一回濃縮液は約４１であり、これをタンク（ａ縮釜
）に入れておく。

次に、前記鉄製の湯釜に、４１の水を入れて加熱し、沸
騰したら一旦加熱を中断して、前記搾り滓をこの中に静
かに投入した後、加熱を再開し、沸騰下に１時間煮つめ
た。これを、前記搾り機にかけ、濃縮液と搾り滓に分離
した。こうして得られた第二回濃縮液は約３２であり、
これを前記第一回濃縮液の入っているタンク（ａ縮釜）
に投入し、両者を混合した。次に、このタンクを加熱し
沸騰させて煮つめ、約４時間後に濃縮混合液を約ＩＪＩ
、：ａ縮した。この濃縮液を木綿製の袋でこし分け、得
られたものをステンレススチール製の貯蔵タンクに入れ
、２５℃で３６０日間熟戊熟成った。

こうして得られた甘味剤は、茶緑色の極めて低粘度の液
体であり、ビタミンＢ２　やカロチン群を多く含ミ、く
せ味が全くなく、まろやかな味をもつもので、低カロリ
ーであることとも相俟って、糖分の制限を受けている人
の調味料として特に好適である。

なお、比較のために、前記熟成工程を経ないものを甘味
剤とした場合は、くせ味が残り、まろやかさに欠けるも
のであったし、ステビア葉を平均粒径がｌ　ｍｍ程度に
粉砕したものは、甘味成分の抽出が十分に行い難く、甘
味度が本発明方法で得られたものに比較して劣っていた
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、成熟したステビア葉を乾燥後、粉砕して平均粒径１
   ０μ以下の粉末とし、これを煮沸してステビア濃縮液を
   得、さらに、これを熟成させることを特徴とするステビ
   ア甘味濃縮液の製造方法。 ２、濃縮液が、２回以上の多段濃縮法によって得られた
   ものである請求項１記載の製造方法。 ３、熟成が２０ないし２５℃で、１８０ないし３６０日
   間行われたものである請求項１記載の製造方法。