JP4500805B2 - ウコギ科低木の果実を原料とする発酵酒、およびその製造方法 - Google Patents

ウコギ科低木の果実を原料とする発酵酒、およびその製造方法 Download PDF

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Description

技術的背景
エゾウコギ(Acanthopanax sessiliflorus)およびハリウコギ(Acanthopanax senticosus,旧学名Eleutherococcus senticosus)は朝鮮人参に似たウコギ科植物類に属する落葉性の広葉低木である。特に、ハリウコギは野生朝鮮人参に形が似ており、ロシア、アメリカ、ヨーロッパではシベリア朝鮮人参とも称されている。エゾウコギとハリウコギは北朝鮮から満州にまたがる白頭山脈の一帯、シベリア沿海地方、韓国の山岳地帯、および日本の北海道北東部に分布している。しばしば、これらの植物は、アジア諸国を含む北緯40度以北もしくは海抜600−1000メートル以上の限定された地域に自生している。
エゾウコギ種の低木は、植物体の全部分に毒性がなくかつ広範囲の薬用効果を有するために新奇な医用ハーブとして世界的に注目を集めている。オリンピック競技において、旧ソビエト連邦の選手たちはエゾウコギ種のハーブを摂取した後、記録を伸ばした。1986年には、科学雑誌ニューサイエンテイスト誌上で、探検家、宇宙飛行士、兵士などなどを含む多くの人々が、身体強度および集中力を大いに増進させるために、しばしばエゾウコギを摂っていることが明かされた。こうした効果のゆえに、エゾウコギ又はハリウコギは公衆の関心事となってきている。
エゾウコギまたはハリウコギは、生物学的にもっとも顕著な生物学的活性を持つアカントシド(Acanthoside)およびそのほかの有用な成分を含有していることが既に解明されている。
長い間、エゾウコギとハリウコギはヒトの健康を増進するハーブ植物として知られ、その成分および効用に関して様々な側面から研究されてきた。そうした研究によって、これらのハーブはヒトの生体における遺伝性の特異的免疫システムに影響すること、また、抗菌活性および抗癌活性を促進することが確認されている。
それに加えて、エゾウコギとハリウコギはアカントシドBとD、および可溶性の多糖類などの免疫を促進する成分のみならず、シルギン(Sylrgin)、クマリンなどの成分を糖複合体の形で根中に含有している。上述のアカントシドは、骨髄の造血に対して顕著な効果を持つことが示されており、これはそのRNA合成促進活性に由来するものと推測される。可溶性多糖類の方も、マクロファージの数を増加させることにより白血球を賦活することが実証されている。
故に、エゾウコギとハリウコギは生体の機能を活性化することができ、また自己免疫病に効果がある。これらはまた、気力や活力にかける患者に与えれば、よい回復剤になる。
一方、エゾウコギとハリウコギは夏から秋にかけての時期に採集され、その根と樹皮を乾燥した“オガピ、Ogapi”または“オガルピ、Ogalpi”と呼ばれるものが用に供される。“オガピ”は上述のように人類に有用な種々の成分を含んでいるために、古代より一種の薬として用いられ、心筋梗塞や虚弱体質に効く東洋医薬(漢方薬?)として伝統的に知られている。
更に、“オガピ”は酒の原料に用いることもでき、そうして造られた酒は“オガピ酒”または“オガルピ酒”と呼ばれている。
正確には、エゾウコギとハリウコギから得られた根の表皮および樹皮は、水でよく洗ったあと、2−3センチのサイズに切って容器に入れ、アルコールと砂糖に浸して、熟成させる。その後、容器を冷涼な温度で1−3ヶ月保存し、オガピの有効成分がアルコールに浸透するのを待つ。長い間、上記の処方で造られたオガピ酒は強壮剤として知られ、腰痛、手足の痺れ、片麻痺などに極めて有効であると伝承されてきた。
最近、エゾウコギやハリウコギなどの木を用いて機能性の飲料およびアルコールを作る製法がいくつか開発された。詳細には、韓国特許出願公開番号No.1999−001026において、エゾウコギ類の抽出物を既存の飲料に添加することにより水分と電解質を補給するためのスポーツドリンク剤が作れることが開示された。韓国特許出願公開番号No.2002−24775においても、次のような工程からなるアルコール飲料の製法が提示された:(A)エゾウコギなどの東洋産ハーブを砂糖とクエン酸の混合物質を用いて抽出する;(B)アルコールと蒸留水を混入し、ろ過した後、商業コードに準拠して発酵させる。
一方その間に、従来は主に根に含まれると報告されていたアカントシドDが、エゾウコギとハリウコギの果実中に大量に含まれていることが発見された。ある種のエゾウコギ類の葉にしか存在しないと考えられていたチイサノシド(Chiisanoside)もセコトリテルペノイド配糖体(secotriterpenoid glycoside)の形でこれらの果実中に存在することが判明した。更に、抗癌活性や腎毒性などに対するチイサノシドの薬理的効能がMTT解析法を用いて研究されている。また、これらの果実は、グルタミン酸含有量が普通作物に比べて10倍以上高いことも実証された。
現在のところ、エゾウコギとハリウコギの根と樹皮、いわゆるオガピ、が伝統的な効能と使途をもつものとされ、その故に広く利用されているが、その一方、果実は放置されるか廃棄されるのが慣わしである。
従って、エゾウコギとハリウコギの果実をそのどのように効率的に利用し、さまざまな有効成分を活用し、ひいては当果実の利用により農家の収益増をどこまで図ることができるのかを追求することが必要である。
本発明者等はエゾウコギ(エゾウコギ)とハリウコギ(ハリウコギ)が果実中に数種類の機能性糖類を豊富に含有することを認め、これを原料としてアルコール抽出によって調整される在来のオガピ酒とは異なる新規の発酵種を開発することを企てた。この酒は、果実を発酵させることによって、格段に優れた飲み心地を有すると同時に、これらの果実の有用成分を温存することができる。
それゆえ、本発明の目的は、エゾウコギとハリウコギの果実を原料とする発酵酒を提供することにある。
本発明のもうひとつの目的は、エゾウコギもしくはハリウコギの果実を主原料とする発酵酒の製造法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、エゾウコギもしくはハリウコギの果実を主原料とする発酵酒に、製品の機能特性と品質を更に向上させるためにカラフトイバラ(Rosa davurica)のエキスおよびタンキリマメ(Rhynchosia nolubilis)のエキスを添加した酒の製造法を提供することである。
上述の目的を達成するために、本発明ではウコギ科落葉性広葉低木の果実を原料とする発酵酒を提供する。当該ウコギ科植物としては、エゾウコギもしくはハリウコギが望ましい。
本発明は、(A)発酵液の調整、(B)発酵の進行、(C)反応の停止、の3ステップからなる発酵酒の製造法を提供する。
上述発酵酒の機能特性と品質の向上を図るために、カラフトイバラ、パラス種(Rosa davurica Pallas)のエキスおよびタンキリマメ(Rhynchosia nolubilis)のエキスを、発酵前に添加することができる。望ましくは、乾燥重量1キログラムの果実に対して、カラフトイバラ0.05−0.25キログラムから得た水抽出液および/もしくはタンキリマメ0.05−0.25キログラムから得た水抽出液を前述の発酵液調整の段階で加える。
カラフトイバラの木は花に芳香があり、香水の原料として用いられる。特に、その根はガンの治療および老化防止に卓効のあること、並びに葉と果実は多量のビタミンCを含有していることが明らかにされている。ゆえに、カラフトイバラは成人病の予防と治療に優れた生薬であるといえる。韓国国立薬科学研究所を含む数箇所の研究機関において、カラフトイバラの果実はレモンの20倍ものビタミンC(たとえば、果実100グラム当たり1072ミリグラム)を含有することが確認された。
タンキリマメは韓国産の薬草作物であり、食用可能でかつ薬として著効がある。古代より、タンキリマメはその医薬的用途から薬豆と称され、まさしく豆類中最高の効能を有する。強い解毒作用を示し、あらゆる種類の病気を防止し、人体組織の損傷を速やかに回復する。多くの東洋生薬文献において、タンキリマメは、特に糖尿病に効果を持ち、腎臓機能を改善すると報告されている。最近では、食酢につけて酢豆とし、便秘や成人病を予防治療するために摂取されている。更に、古文献には、薬豆を生食すると目がよりはっきりとよく見えるようになると記されている。
上述の目的を達成するために、本発明は以下のような発酵酒製造法を提供する。
具体的には、まず(A)の発酵液調整のステップで、ウコギ科落葉性広葉低木の粗果実1キログラムにつき10〜20リットルの純水を加え、これに砂糖を溶解してBrix値が10−35度となるように調整する。次に、発酵ステップ(B)で、発酵液に酵母菌を接種し、摂氏15−30度の範囲で発酵させる。発酵が適当な段階に達した後、発酵停止ステップ(C)に進む。発酵を止めるために、発酵液にリン酸アンモニウム又は亜硫酸カリウムなどの薬剤を適量加えるか、又は発酵液を摂氏0〜5度の範囲で保冷する。かくして当発明の発酵酒が得られる。
この時点で、必要ならば、次に述べるような数通りの追加ステップを施行することができる。濾過ステップ(D)で発行停止後の発酵液を濾過し、発酵液熟成ステップ(E)で上記の濾過剤発酵液を摂氏10〜25度に保持して熟成させる。
当発明では、糖分の50%が発酵に利用され、得られた発酵酒はアルコール濃度10〜20%で酒として良好な飲用感を備えるものと期待される。発酵液は、発酵液調整ステップ(A)で、Brix値がなるべく20−30度になるように調整する。酵母株で発酵可能なものなら、どんな種類の糖でも加えることができる。使う糖類はブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、モチ澱粉シロップ、蜂蜜、澱粉(たとえば、又は米粉末)などの中から適当に選ぶことができる。砂糖は、購入可能で取り扱いに便利である点で、より推奨できよう。また、実験データは示さないが、砂糖の代わりに、蜂蜜も製品の機能特性を改善するための糖添加物として使うことができる。
なるべくなら、発酵停止ステップ(C)では、アルコール濃度が10−15%に達したとき、発酵液に反応停止処置を施すことが望ましい。
なるべくなら、発酵液調整ステップ(A)では、粗果実をそのまま用いるとよい。更に、果実は使用前に粉末化するか、核を取り除いた後の果肉部分だけを使うか、あるいは絞って果汁だけを利用するか、必要に応じて処方を変えることもできる。
他方、エゾウコギやハリウコギは山岳地帯に自生するか、遠隔地の農場で栽培されるため、生の果実をそのままの状態で採集し保存するのはコストがかさむ。それゆえ、山岳地帯で採集した後は、乾燥して(例えば、風乾し、日干し、陰干し、加熱乾燥、凍結乾燥など)本発明の発酵酒製造に使用すべきである。必要に応じて、粗果実そのままでもよいし、さらに使用前に粉末化するか、核を取り除いた後、果肉部分だけを使うか、あるいは乾燥状態で精油により抽出してもよい。
本発明においては、発酵によりアルコールを生成するものであれば、どんな酵母株でも使用することができる。望ましくは、ぶどう酒、パン、伝統酒(いわゆるヌルク、Nooruk)などに使われているものを、応用することが出来る。より望ましくは、酵母は、少量の発酵液で前培養し、しかる後に全発酵液に接種するのがよい。何となれば、全発酵液に直接、酵母を接種すると、生長初期段階での増殖が遅くなり、発酵ステップが遅延する可能性があるためである。詳しくは、100リットルの発酵液から、約3〜5リットルを取り分けて、0.9〜1.5グラムの酵母を加えた後、摂氏30度で約24−48時間かけて前培養し、それから全発酵液に再接種する。
具体例
本発明の実際的で現在推奨できる実施方法を以下の例で提示する。
しかしながら、技術に優れた諸家が、この開示を参考にして、当発明の精神及び展望の範囲内で、改変及び改良を施すことは、歓迎される。
また、技術に優れた諸家が、以下に述べる処方の代わりに他の処方あるいは方法を活用して、本発明の発酵酒を製造するのも自然なことである。
本発明では、実験データが示すように、エゾウコギ及びハリウコギから得られた果実はどちらでも、同等の産物を与えるであろう。よって、以下の例中では、これら2種の果実を区別しない。エゾウコギの果実も、単に“果実”、“オガピ果実”、または“ガシオガピ果実”と呼ぶことにする。
また、以下の例では、生の果実あるいは、乾燥果実が用いられているが、技術に優れた諸家ならば、便宜により、粉末化した果実を用いて本発明の発酵酒を製造することもできるのは明らかである。さらに、以下の例では、発酵液調整ステップ(A)で果実を投入した後、次のステップに進み、発酵が完了してから濾過を行っているけれども、技術に優れた諸家ならば、効能成分を抽出するために生の果実もしくは乾燥果実をあらかじめ処理しておき、残存する果実を除去するために発酵液調整ステップ(A)の後期段階で直ちに濾過してから、続けて発酵ステップ(B)に進むこともできる。
粗果実を主原料として用いた発酵酒の製造
本発明の発酵酒を調整するために、粗オガピ果実を乾燥しないでそのまま使用した。
まず、ウコギの粗果実を純水で洗い、次いで軽く拭って表面の水分を除いた。5キログラムの粗果実に対して、45リットルの純水(粗果実1キログラムあたり水9リットルの割合)を加え、砂糖を溶かしてBrix値24度に調整した後、総容量が約50リットルになるように水を満たした。(発酵液調整ステップ)
上で調整した発酵液のうち3リットルを分けとり、15グラムの市販パン酵母を接種した。この培養液を摂氏30度で24時間、前培養した後、上で調整した発酵液全量に再接種した。得られた培養液を摂氏20〜25度に保って更に発酵を進行させ(発酵ステップ)、24時間ごとに発酵液のアルコール濃度をチェックした。アルコール濃度が12.0%を超えた時点で、発酵液1リットル当たり200ppmの亜硫酸カリウムを加えて反応を停止させた(発酵停止ステップ)。
発酵停止後、得られた溶液を濾過精製した。結果として、本発明になる粗オガピ果実を主原料として作った発酵酒が製造された。
粗果実を主原料として用いた発酵酒の製造
本発明の発酵酒にカラフトイバラおよびタンキリマメのエキスを含ませた製品を調整した。
乾燥したカラフトイバラの、葉、根、茎、および果実をきれいに洗浄し、粉砕したものに、乾燥重量の7倍の水を加えた後、有効成分の蒸散を防止するために冷却コンデンサーを備えた抽出器を用いて、摂氏70−95度で12〜15時間加熱しながら抽出を行った。得られた抽出液を濾過し、再び減圧下に濃縮して、本発明のカラフトイバラエキスを調整した。
タンキリマメを紛にひき、ヘキサンを用いて3回還流抽出を行うことにより油分を除去した。得られた残留物を摂氏90度で5時間かけて水抽出した後、濾過した。この抽出操作を3回繰り返した。得られた上澄み液を、減圧濃縮し、最後に真空乾燥して、本発明のタンキリマメエキスを調整した。
上記の例1で述べた発酵液調整ステップにおいて、原料とした生果の乾燥重量1キログラムあたり、カラフトイバラ0.15キログラム相当のエキスおよび、タンキリマメ0.15キログラム相当のエキスを、発酵液に添加した後、例1に示したのと同じ操作を用いて処理を進めた。結果として、本発明のエゾウコギ粗果実を原料とする発酵酒が製造された。
乾燥果実を主原料として用いた発酵酒の製造I
本発明の発酵酒を調整するために、乾燥オガピ果実を原料として使用した。
先ず、エゾウコギの粗果実を陰干しして乾燥果実を調整した。
次に、得られた乾燥果実を純水で洗い表面の湿り気を拭い去った。4キログラムの乾燥果実に、44リットルの純水(乾燥果実1キログラム当たり純水11リットル)を加え、砂糖を溶解してBrix値24度になるように調整し、発酵液の容量が約45リットルになるまで水を足した。(発酵液調整ステップ)
上記の例1で述べたのと同じ処理を遂行した。結果として、エゾウコギの乾燥果実を主原料とする本発明の発酵酒が製造された。
乾燥果実を主原料として用いた発酵酒の製造II
本発明の発酵酒を調整するために、乾燥オガピ果実を原料として使用した。
先ず、エゾウコギの粗果実を陰干しして乾燥果実を調整した。
次に、得られた乾燥果実を純水で洗い、表面の湿り気を拭い去った。4キログラムの乾燥果実に、22リットルの純水(乾燥果実1キログラム当たり純水5.5リットル)を加え、砂糖を溶解してBrix値24度になるように調整し、初回の水抽出を摂氏50度で5時間行った。その後、22リットルの純水を加え、砂糖を溶解してBrix値24度となるように調整し、摂氏50度で5時間かけて再度水抽出を行った。上で得られた抽出液を濾過して、約45リットルの果実抽出物(発酵液)を調整した。(発酵液調整ステップ)。
上記の例1で述べたのと同じ処理を遂行した。結果として、本発明のエゾウコギ果実を主原料とする発酵酒が製造された。
乾燥果実を主原料として用いた発酵酒の製造III
本発明の発酵酒を調整するために、乾燥オガピ果実を原料として使用した。
上記の例4で述べた発酵液調整ステップにおいて、例2で調整したカラフトイバラの水抽出物および、タンキリマメの水抽出物を同じ割合で添加した。次いで、例4で記述したのと同じ処理を遂行した。結果として、本発明のエゾウコギ果実を原料とする発酵酒が製造された。
産業的応用性
上に記したように、本発明はエゾウコギまたはハリウコギの果実を原料とする発酵酒を提供する。この発酵酒はこれまで放置ないし廃棄されていたオガピ果実を実用に生かしたものであり、標準的な果実酒よりも多量の有効成分を含んでいる。
それ故、本発明の発酵酒は、葡萄酒に性格が似たまろやかな酒で、他のより強い酒とは区別され、またエゾウコギの薬用効果を保持している。更に、本発明の発酵酒はこれまで使い残し廃棄されてきたオガピ果実に対する新しい応用であって、農家の収益を増やすという経済効果をもたらす。
技術に優れた諸家は、先行する記述で開示された着想とその特異的実施例は、本発明と同一の目的を達成する他の実施法を改作ないし考案するための基盤として容易に利用できることを察知するであろう。
技術に優れた諸家はまた、そのような同等の実施法は、付属の請求項目に定義された本発明の精神および展望から逸脱するものではないことも認めるであろう。


Claims (11)

  1. ウコギ科落葉性広葉低木の果実を主原料とする発酵酒に、カラフトイバラおよびタンキリマメのエキスを発酵前に添加して得られる発酵酒。
  2. 請求項1の発酵酒を作るための製造法で、(A)発酵液調整ステップにおいて粗果実1キログラムに10〜20リットルの純水を加え、これに砂糖を溶解してBrix値が10−35度となるように調整し、(B)発酵ステップにおいて発酵液に酵母菌を接種して摂氏20−30度の範囲で発酵させ、(C)発酵停止ステップにおいて発酵液を処理して発酵を止める製造法であって、
    発酵液調整ステップ(A)において粗果実乾燥重量1キログラム当たり、カラフトイバラ0.05〜0.25キログラム相当分のエキス、ならびに、タンキリマメ0.05〜0.25キログラム相当分のエキスを添加する製造方法。
  3. 請求項2に従って請求項1の発酵酒を作るための製造法に、(D)発酵停止後に発酵液を濾過する濾過ステップ;および(E)濾過済発酵液を熟成させるためのステップ、を追加した製造法。
  4. 請求項2または請求項3に従って、請求項1の発酵酒を作るための製造法で、発酵液調整ステップ(A)において発酵液の糖濃度をBrix値20〜30度の範囲に調整し、発酵停止ステップ(C)においてアルコール濃度が10〜20%に達した時点で発酵を停止する製造法。
  5. 請求項2または請求項3に従って、粗果実をそのまま用いるか、使用前に粉末化するか、核を取り除いた後の果肉部分だけを使うか、あるいは絞って果汁だけを利用するかの何れかによって、請求項1の発酵酒を製造する方法。
  6. 請求項2または請求項3に従って、請求項1の発酵酒を作るための製造法で、ウコギ科低木がエゾウコギ(Acanthopanax sessiliflores)またはハリウコギ(Acanthopanax senticosus、旧学名Eleutherococcus senticossus)である場合の製造方法。
  7. 請求項1の発酵酒を作るための製造法で、ウコギ科落葉性広葉低木の果実を乾燥させる(A)果実乾燥ステップ、乾燥果実1キログラムに20〜30リットルの純水を加え、これに砂糖を溶解してBrix値が10−35度となるように調整する(B)発酵液調整ステップ、:発酵液に酵母菌を接種し、摂氏15−30度の範囲で発酵させる(C)発酵ステップ、および反応を停止させるために発酵液を処理する(D)発効停止ステップ、からなる製造法であって、
    発酵液調整ステップ(A)において粗果実乾燥重量1キログラム当たり、カラフトイバラ0.05〜0.25キログラム相当分のエキス、ならびに、タンキリマメ0.05〜0.25キログラム相当分のエキスを添加する製造方法。
  8. 請求項7に従って請求項1の発酵酒を作るための製造法で、発酵停止した後に発酵液を濾過する(E)濾過ステップ、および(F)濾過済発酵液を熟成させるためのステップを追加的に含む製造法。
  9. 請求項7または請求項8に従って請求項1の発酵酒を作るための製造法で、上述の発酵液調整ステップ(A)において発酵液をBrix値20〜30度に調整し、発酵停止ステップ(C)においてアルコール濃度が5〜20%に達した時点で発酵液に停止処理をほどこす製造法。
  10. 請求項7または請求項8に従う発酵酒の製造法で、乾燥果実をそのまま用いるか、粉末化するか、核を取り除いた後に果肉部分だけを使うか、あるいは果汁だけを利用するために搾汁するかの何れかによる製造法。
  11. 請求項7または請求項8に従って、請求項1の発酵酒をつくる製造法で、ウコギ科低木がエゾウコギ(Acanthopanax sessiliflores)またはハリウコギ(Acanthopanax senticosus、旧学名Eleutherococcus senticossus)である場合の製造方法。
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