JPH0312413A - 耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物

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Publication number
JPH0312413A
JPH0312413A JP14705889A JP14705889A JPH0312413A JP H0312413 A JPH0312413 A JP H0312413A JP 14705889 A JP14705889 A JP 14705889A JP 14705889 A JP14705889 A JP 14705889A JP H0312413 A JPH0312413 A JP H0312413A
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JP
Japan
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styrene
aromatic vinyl
butadiene
weight
polymerization
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Application number
JP14705889A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawada
隆 川田
Fumio Tsutsumi
堤 文雄
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 a、産業上の利用分野 本発明は、耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物に関し、
さらに詳しくは、特定のスチレン−ブタジエン系ブロッ
ク共重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物をグラフト
重合し、得られる樹脂中の分散ゴム粒子が特定の粒子径
である、耐衝撃性および外観特性に優れた耐衝撃性芳香
族ビニル系樹脂組成物に関する。
b、従来の技術 一般に、スチレン系樹脂などの芳香族ビニル系樹脂は、
成形時の流れ易さ、成形品の透明性および表面の光沢な
どが良好であるという多くの優れた性質をもっているが
、耐衝撃性に劣るという大きな欠点がある。
この欠点を改良する方法として、例えば■樹脂中にゴム
状重合体を機械的にブレンドする方法、■ゴム状重合体
に芳香族ビニル化合物(例えばスチレン)をグラフト重
合する方法などが知られている。
特に、■ゴム状重合体に芳香族ビニル化合物をグラフト
重合する方法は、一般には塊状重合法あるいは塊状−懸
濁重合法によって行われ、例えばゴム状重合体としてポ
リブタジェンゴム、芳香族ビニル化合物としてスチレン
を用いたものは、耐衝撃性ポリスチレン樹脂として知ら
れており、この樹脂はテレビ、ラジオ、ビデオ、クリー
ナーなどの家庭用電気製品のハウジングや電気冷蔵庫の
内箱の素材として広(使用されている。その場合、実用
上耐衝撃性に優れることはもちろんであるが、同時に表
面光沢の良いことが望まれる。
−Mに、上記方法で製造された樹脂の耐衝撃性は、ゴム
状重合体の量を増すか、または分散粒子の粒子径を大き
くすることによって改良することができるが、この場合
表面光沢が悪化する。
一方、ゴム状重合体の量を減らすか、または分散ゴム粒
子の粒子径を小さくすることによって、表面光沢を向上
させることができるが、この場合耐衝撃性は著しく低下
する。
このように、耐衝撃性と表面光沢は相反する特性である
ため、高い耐衝撃性を維持し、かつ良好な表面光沢を有
する耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂を得ることは困難であ
った。
従来、これら耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂の特性を改良
する方法として、特公昭61−50488号、特開昭5
9−20334号、特開昭60−203618号などに
より、ポリブタジェンの溶液粘度、ミクロ構造、分岐構
造などの特性を特定のものにする方法が提案されている
しかしこれらの方法を検討してみると、確かに従来のポ
リブタジェンを用いた場合に比べて光沢は改良されるが
、耐衝撃性については実用上満足のゆくものではなかっ
た。
一方、特公昭42−17492号、特公昭48−185
94号、特開昭61−143415号、特開昭63−4
8317号、特開昭63−165413号などには、芳
香族ビニル系樹脂と強い親和性を有するスチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体を使用する方法が提案されてい
る。これらの方法によると、得られる樹脂の光沢は改良
されるが、耐衝撃性が著しく低下することが多く、耐衝
撃性と光沢のバランスが不十分であり、耐衝撃性の低下
をいかに、抑えるかが課題であった。
C1発明が解決しようとする課題 本発明者らはこのような事情に鑑み、耐衝撃性と光沢を
高度にバランスさせた耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂を得
ることを目的として鋭意検討した結果、特定の構造を有
するスチレン−ブタジエンランダム共重合体−ポリブタ
ジェンブロック共重合体の存在下に芳香族ビニル化合物
をラジカル重合し、かつ得られる樹脂中の分散ゴム粒子
を特定の粒子径範囲に調節することにより、前記の課題
を解決できることを見い出し、本発明に到達した。
60課題を解決するための手段 本発明は、スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体ゴ
ムの存在下に芳香族ビニル化合物を重合して得た、共重
合体ゴム相を分散粒子として含有する芳香族ビニル系樹
脂組成物において、 (a)  該共重合体ゴム含量が3〜25重量%であり
、(b)  該共重合体ゴムが、 ■ スチレン−ブタジエンランダム共重合体ブロック部
とポリブタジェンブロック部からなり、■ 全スチレン
含量が3〜45重量%、■ スチレン−ブタジエンラン
ダム共重合体部分のスチレン含量が50〜95重量%、 ■ 全ブタジェン部分の平均ビニル結合含量が35%以
下であり、 かつ、(c)該芳香族ビニル系樹脂組成物中に分散した
分散粒子の平均粒子径が0.2〜1.0μ鯛であること
を特徴とする耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物を提供
するものである。
本発明において、スチレン−ブタジエン系ブロック共重
合体ゴムとして用いるスチレン−ブタジエンランダム共
重合体−ポリブタジェンブロック共重合体ゴム(以下、
本発明のブロック共重合体という。)は、有機リチウム
触媒を用いて、炭化水素溶媒中において、以下に示す如
き方法によって得られる。しかし、この方法以外であっ
ても、上記特定構造のスチレン−ブタジエン系ブロック
共重合体が得られる方法であれば、重合による方法、異
なる2種以上のブロック共重合体を混合するなど、いか
なる方法でもよい。
本発明のブロック共重合体の好ましい製造法の一つは、
炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤として、
ブタジェンと、ブタジェンおよびスチレンを逐次的にブ
ロック共重合するに際し、(i)−SOsK基または−
O303Kg(にはカリウム金属原子を示す。)を有す
るアニオン性界面活性剤の1種以上を共存させる方法で
ある。
この製造方法によると、−SO,に基または−0303
に基を有するアニオン性界面活性剤の量を調節すること
によって、目的とするランダム性の高いスチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体部分を得ることができる。
上記炭化水素溶媒は特に限定されないが、重合条件下で
液状である脂肪族、脂環族および芳香族炭化水素化合物
を使用することができる。好ましい炭化水素溶媒として
は、ペンタン、n−ヘキサン、n −ヘプタン、イソオ
クタン、n−デカン、シクロヘキサン、メチルシクロペ
ンクン、ベンゼン、ジエチルベンゼンなどが挙げられ、
これらは1種のみならず2種以上の混合物であってもよ
い。
また、上記有機リチうム開始剤は、少なくとも1個のリ
チウム原子が炭化水素に結合したものであり、例えばメ
チルリチウム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム
、n−ブチルリチウム、5ec−ブチルリチウム、t−
ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、シクロヘキシ
ルリチウム、リチウムベンゼン、リチウムナフタレン、
l、4−ジリチオブタン、1゜5−ジリチオベンクン、
1,10−ジリチオデカン、1.3.5−)リリチオシ
クロヘキサンなどであり、好ましい例としてはn−ブチ
ルリチウム、5ec−ブチルリチウム、t−ブチルリチ
ウムなどのモノリチウム炭化水素化合物が挙げられる。
上記製造方法においては、製造される本発明のブロック
共重合体中のブタジェン部分のビニル結合含量が35%
以下でさえあれば、エーテルや第3級アミン化合物を添
加することができる。エーテルおよび第3級アミンの具
体例としては、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、トリエチルアミン
、ピリジン、NNN’ N’−テトラメチルエチレンジ
アミンなどが挙げられる。
上記−3O3に基あるいは一〇SO3に基を有するアニ
オン性界面活性剤としては以下の如き化合物がある。
(a)  アルキルアリールスルホン酸カリウム塩;ド
デシルベンゼンスルホン酸塩、テトラデシルベンゼンス
ルホン酸塩、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸塩、オク
タ、デシルベンゼンスルホン酸塩、ジブチルナフタリン
スルホン酸塩、n−ヘキシルナフタリンスルホン酸塩、
ジブチルフェニルスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸
塩のホルマリン縮合物なと。
これらのうち好ましいものは、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸カリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸カリウ
ム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸カリウムおよびオ
クタデシルベンゼンスルホン酸カリウムである。
(b)  アミド結合を有するスルホン酸カリウム塩;
N−メチル−N−オレイルタウレート、N−メチル−N
−ラウリルタウレート、N−フェニル−N−ステアリル
タウレート、N−メチル−N−メタンスルホン酸塩ラウ
リルアミドなど。
これらのうち好ましいものは、N−メチル−N−メタン
スルホン酸カリウムラウリルアミドである。
(c)  エステル結合を存するスルホン酸カリウム塩
;オキシエタンスルホン酸とオレイン酸との縮合物の塩
(cHt Fi3t Coo CHt CHt 503
 K)、スルホコハク酸ジオクチル塩、スルホマレイン
酸ジオクチル塩など。
これらのうち好ましいものはスルホコハク酸ジオクチル
のカリウム塩である。
(d)  高級アルコール硫酸エステルのカリウム塩;
ラウリルアルコールの硫酸エステル塩、オレインアルコ
ールの硫酸エステル塩、ステアリルアルコールの硫酸エ
ステル塩など。
これらのうち好ましいものは、ラウリルアルコールの硫
酸エステルのカリウム塩である。
(e)  エステル結合を有する硫酸エステルのカリウ
ム塩: ラウロイルトリメチレングリコール硫酸エステル塩(c
++ l4t3COOCHt CHz CH! 0SO
3に)、カプロイルエチレングリコール硫酸エステル塩
(cs Hz Coo CFlr  CH□050. 
X)など。
そのほか、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸
エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テルの硫酸エステル塩などの種々の硫酸エステル塩、お
よびスルホン酸塩を使用することができる。
これらのうち好ましいものは、ラウロイルトリメチレン
グリコール硫酸エステルのカリウム塩である。
本発明のブロック共重合体の5重量%スチレン溶液の溶
液粘度は特に限定されるものではないが、好ましくは1
0〜150センチボイズ、さらに好ましくは20〜10
0センチポイズである。
スチレン−ブタジエン共重合体ブロック部の含量は6〜
47重量%、ポリブタジェンブロック部の含量は53〜
94重量%が好ましい。スチレン−ブタジエン共重合体
ブロック部が6重量%未満では光沢の面で好ましくなく
、47重量%を越えると耐衝撃性の面で好ましくない。
本発明のブロック共重合体の全スチレン含量は3〜45
重量%、好ましくは5〜35重量%、さらに好ましくは
5〜30重量%である。全スチレン含量が3重量%未満
では光沢が低下し、45重量%を越えると耐衝撃性が著
しく低下する。
本発明のブロック共重合体のスチレン−ブタジエンラン
ダム共重合体部分のスチレン含量は50〜95重量%で
ある。上記ランダム共重合体部分のスチレン含量が50
重量%未満ではポリスチレンとの相溶性が劣り、分散粒
子径が大きくなって、光沢が低下する。
95重量%を越えるとブロック共重合体のガラス転移温
度が上昇し、耐衝撃性が著しく低下する。
本発明のブロック共重合体の全ブタジェン部分の平均ビ
ニル結合含量は35%以下、好ましくは30%以下、さ
らに好ましくは25%以下である。ビニル結合含量が3
5%を越えるとブロック共重合体のガラス転移温度が上
昇し、耐衝撃性が低下する。
本発明のブロック共重合体のπ/π丁値は、好ましくは
1.0〜2.0、さらに好ましくは1.0〜1.5であ
る。
水素添加率が50%以下の範囲で水添したポリマーも使
用することができる。
本発明においては、上記特定のスチレン−ブタジエンラ
ンダム共重合体−ポリブタジェンブロック共重合体ゴム
を使用すると同時に、得られる樹脂中に分散した分散粒
子の平均粒子径を0.2〜1.0μmの範囲にする必要
があり、好ましくは0.3〜0.7μ論の範囲に調節す
る。平均粒子径が0.2μm未満では、アイゾツト衝撃
強度が劣り、1.0μmを超える場合は、表面光沢の劣
ったものしか得られない。
分散粒子の粒子径の調節は、重合槽の攪拌装置の形状、
攪拌機の回転数、攪拌時間、重合温度などの種々の要因
によって左右され、一義的に決定することはできないが
、一般にグラフト重合時の撹拌において、ゴムに対して
応力のかかるような条件、例えば、回転数を上げること
により、粒子径を小さくすることによって行なうことが
できる。
本発明の製造方法は、上記特定のブロック共重合体を使
用し、これに芳香族ビニル化合物をグラフト重合するも
のである。
上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビ
ニルナフタレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレ
ンなどを挙げることができ、好ましくはスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレンであり、さらに好
ましくはスチレンである。
本発明のブロック共重合体と芳香族ビニル化合物の好ま
しい混合割合は、前者が3〜25重量%、より好ましく
は5〜15重量%、さらに好ましくは7〜13重量%、
後者が97〜75重量%、より好ましくは95〜85重
景%、さらに好ましくは93〜87重量%である。
上記ブロック共重合体の使用量が3重量%未満では、得
られる樹脂の耐衝撃性が低下し、本発明の目的を達成し
難く、25重量%を超えるとグラフ1−重合溶液の粘度
が非常に高くなるため、実際的にグラフト重合すること
が困難となる。
本発明のブロック共重合体に芳香族ビニル化合物をラジ
カル共重合する方法は、特に限定されるものではないが
、例えば上記ブロック共重合体を溶解した芳香族ビニル
化合物溶液を塊状重合するか、塊状重合−懸濁重合を組
み合わせてラジカル重合する方法により実施することが
できる。
塊状重合によって本発明のブロック共重合体と芳香族ビ
ニル化合物をラジカル重合する場合には、上記ブロック
共重合体を芳香族ビニル化合物に溶解させ、次いで必要
に応じて分子量調節剤を添加する。
分子量1ill剤としては、例えばα−メチルスチレン
ダイマー、n−デシルメルカプタン、tert−ドデシ
ルメルカプタン、l−フェニルブテン−2−フルオレン
およびジペンテン、クロロホルムなどのメルカプタン類
、テルペン類、ハロゲン化合物などが用いられる。
さらにまた、得られる樹脂の成形加工性を向上させるた
めに、−a的な滑剤を加えてもよい。その例としては、
ステアリン酸ブチル、フタル酸ブチルなどのエステル系
滑剤、ミネラルトイル、パラフィンワックスなどの従来
の樹脂加工において用いられている滑剤を挙げることが
できる。
これら分子量調節剤および滑剤を前記の重合体溶液に溶
解後、開始剤として例えばベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキ
サイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート、ターシャリ−ブチルパーオキシアセテート、ジ−
ターシャリ−ブチルシバ−オキシイソフタレート、2.
5−ジメチル−2゜5−ジ(L−ブチルパーオキシ)ヘ
キサンまたはアゾビスイソブチロニトリルなどを添加し
て、不活性ガス雰囲気下で、反応温度を60〜200 
’Cにして攪拌しながら反応を完結させる。また、無触
媒で熱重合する場合は、通常100〜200°Cにおい
て加熱重合し、反応を完結させる。
前記塊状重合反応中においては、通常、芳香族ビニル化
合物の重合率が約30%になるまでの段階において効果
的に攪拌することが好ましく、特に本発明においては分
散粒子の粒子径が本発明の範囲内となるように攪拌を調
整する必要がある。一方、芳香族ビニル化合物の重合率
が約30%を超えて進んだのちには、攪拌を緩和するこ
とが好ましい。
またこの際、重合系の粘度を低下させるために、トルエ
ン、エチルベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶媒を加
えてもよい。
重合終了後、ベント式ルーダ−またはスチームストリッ
ピングなどによって、脱モノマー、脱溶媒することによ
り、モノマーおよび溶媒が回収される。
塊状重合−懸濁重合の組み合わせによってラジカル重合
する場合においては、まずモノマー(芳香族ビニル化合
物)の約10〜45重量%が重合体に転化するまで塊状
重合を行ったのち、反応溶媒をポリビニルアルコール、
ポリメタクリル酸塩、第三燐酸カルシウムなどの懸濁安
定剤を溶解した水溶液中に分散させ、懸濁状態を保ちな
がら反応温度を60〜160℃にして重合を完結させる
。重合終了後、懸濁安定剤を十分に水洗して除去し乾燥
したのち、芳香族ビニル系樹脂を回収する。
なお、前記塊状重合あるいは塊状−懸濁重合によりラジ
カル重合する際に、使用するモノマーの50重量%以上
が前記芳香族ビニル化合物であることが好ましく、モノ
マーの50重量%未満を該化合物以外のアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチルなどの脂肪族ビニル化合物で置
き換えてもよい。
また、前記各重合法で得られた樹脂には、既知の酸化防
止剤、例えば2.6−ジーter t−ブチル−4−メ
チルフェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−
4,6−シメチルフエノール、2,2′メチレン−ビス
(4−エチル−5−tert−ブチルフェノール)、4
.4’−チオビス−(5−tert−ブチル−3−メチ
ルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、ト
リス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト、ワックス:
既知の紫外線吸収剤、例えばp−tert−プチルフェ
ニルサリシレート、2.2′−ジヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2−(2′−ヒドロキシ−4′−
n−オクトキシフェニル)ベンゾチアゾール;既知の滑
剤、例えばパラフィンワックス、ステアリン酸、硬化油
、ステアロアミド、メチレンビスステアロアミド、n−
ブチルステアレート、ケトンワックス、オクチルアルコ
ール、ラウリルアルコール、ヒドロキシステアリン酸ト
リグリセリド;既知の難燃剤、例えば酸化アンチモン、
水酸化アルミニウム、硼酸亜鉛、トリクレジルホスフェ
ート、塩素化パラフィン、テトラブロモブタン、ヘキサ
ブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノールA;既知
の帯電防止剤、例えばステアロアミドプロピルジメチル
−β−ヒドロキシエチルアンモニウムニトレート;既知
の着色剤、例えば酸化チタン、カーボンブラック、その
他の無機あるいは有機顔料;既知の充填剤、例えば炭酸
カルシウム、クレー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、
カーボン繊維などを必要に応じて添加することができる
ゆe、実施例 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
なお、実施例中、部および%は特に断らない限り、重量
部および重量%を示す。
また、実施例中に示すデータは、下記の方法に従って測
定した。
スチレン−ブタジエンランダム共重合体−ポリブタジェ
ンブロック共重合体のミクロ構造は、赤外法(モレロ法
)により、スチレン溶液粘度はキャノンフェンスケ型粘
度計により測定した。
上記ブロック共重合体の結合スチレン量は、波数699
CI11−’におけるフェニル基による赤外線吸収ピー
クの強度を測定し、予め求めておいた検量線からその量
を求めた。
また、上記共重合体の分子量分布は、東洋曹達工業■製
!化C−802A型GPCを用い、次の条件で測定した
カラム ・東洋曹達工業■製カラムGMHXLX 2本
移動相 ・テトラヒドロフラン 試料濃度:0.1重量% 測定温度:40°C 検知器 ・示差屈折計 M w / M nは、標準ポリスチレン換算した■。
Mn、をそれぞれ求めて計算した。
耐衝撃性ポリスチレン系樹脂の物性は、次の方法に従っ
て測定した。
アイゾツト衝撃強度(Xインチ、ノツチ付き);8゜、
射出成形機を用い、シリンダー温度200°Cで成形し
て得られた成形品について、ASTM D−256に準
じて測定した。
光沢;8゜3射出成形機を用い、シリンダー温度200
°Cで成形して得られた成形品について、ASTM D
−523に準じ、60°の反射光沢度を測定した。
分散ゴム粒子の平均粒子径:樹脂ベレット1〜2粒をジ
メチルホルムアミド約5M中に入れ、約3時間放置し、
次にこのジメチルホルムアミド溶解液を電解液(ISO
TON■■)に添加し、適度の粒子濃度としてコールタ
−カウンターにて測定し、得られた粒径分布から50%
のメジアン径を算出することにより求めた。
粒子径が084 μ−以下の場合は、このジメチルホル
ムアミド溶解液をコールタ−N4型サブミクロン粒子ア
ナライザーにて測定した。
実施例1 内容積50fのジャケット・攪拌機付反応機にシクロヘ
キサン18kg、ブタジェン0.8kg、テトラヒドロ
フラン1.3gおよびドデシルベンゼンスルホン酸カリ
ウム0.7gを仕込み、温度を45°Cに調節したのち
、n−ブチルリチウム6.4gを添加して重合した。最
高温度に達してから10分後にスチレン0.9kgおよ
びブタジェン1.3 kgを添加し、さらに30分間重
合を継続した。このポリマー溶液に、安定剤として2,
6−シーtert−フ+ルー4−メチルフェノールをポ
リマーに対して0.5%の割合で添加してからスチーム
ストリッピングにより溶媒を除去し、100°Cの熱ロ
ールにて乾燥してブロックポリマーAを得た。得られた
ポリマーの性状を表−1に示す。
このブロックポリマーA12部とスチレン88部の混合
物を室温で8時間攪拌し、均一に溶解した。得られた溶
液を内容積101のジャケット・攪拌機付反応機に移し
、tert−ドデシルメルカプタン0.05部を添加し
、105℃でスチレンの重合率が約30%になるまで重
合させた。なお、このときの攪拌は、250rpmの回
転数で行なった。次いで、この重合溶液100部当たり
0.05部のジクミルパーオキサイドを添加し、さらに
懸濁安定剤として第三リン酸カルシウム3部、界面活性
剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.0
05部を含む水150部を加え、攪拌下に溶液を懸濁さ
せた。この懸濁混合物を攪拌しつつ120°Cにて4時
間、140’Cにて4時間加熱して重合した。
得られたビーズ状の樹脂を濾別し、水洗処理したのち、
熱風乾燥し、次いで押出機を用いてベレット化した。か
くして得られた耐衝撃性スチレン樹脂を射出成形して物
性測定用の試験片とした。各物性の測定結果を表−2に
示す。
実施例2〜7、比較例1〜5 実施例1においてモノマー触媒等の仕込み量を変えてブ
ロックポリマーB−Lを得た。ポリマーの性状を表−1
に示す。
さらに、ポリマーB−Lを用いて、実施例1と同様に物
性測定用の試験片を作製して、物性を測定した。結果を
表−2に示す。
表−2に示す結果かられかるように、実施例1〜7の樹
脂は、いずれも優れた耐衝撃性と光沢のバランスを示す
これに対して比較例1の樹脂は、スチレン−ブタジエン
ランダム共重合体部分のスチレン含量(ブロック率)が
高すぎて、耐衝撃性に劣り、比較例2の樹脂は全スチレ
ン含量が高すぎて耐衝撃性が劣る。
比較例3の樹脂は溶液粘度が高いため、分散ゴム粒子の
粒子径が小さくならず光沢に劣り、比較例4の樹脂はビ
ニル含量が高いため、耐衝撃性にやや劣る。
比較例5の樹脂は溶液粘度が低いため、分散ゴム粒子の
粒子径が小さくなりすぎて、耐衝撃性に劣る。
f6発明の効果 本発明の組成物は、耐衝撃性と光沢が高度にバランスさ
れた耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物であり、テレビ
、冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの家庭用電気製品の部
品、パソコン、ワープロなどの事務機器の部品、建材、
雑貨などに有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体ゴムの存在下
    に芳香族ビニル化合物を重合して得た、共重合体ゴム相
    を分散粒子として含有する芳香族ビニル系樹脂組成物に
    おいて、 (a)該共重合体ゴム含量が3〜25重量%であり、 (b)該共重合体ゴムが、 (1)スチレン−ブタジエンランダム共重合体ブロック
    部とポリブタジエンブロック部からなり、 (2)全スチレン含量が3〜45重量%、 (3)スチレン−ブタジエンランダム共重合体部分のス
    チレン含量が50〜95重量%、(4)全ブタジエン部
    分の平均ビニル結合含量が35%以下であり、 かつ、 (c)該芳香族ビニル系樹脂組成物中に分散した分散粒
    子の平均粒子径が0.2〜1.0μmであることを特徴
    とする耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物。
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