JP2005538239A - 良好な流動能を有する陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレン - Google Patents
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Abstract
陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレンであって、この耐衝撃性ポリスチレンは、200℃の試験温度および5kgの公称荷重でEN ISO 1133により測定された、少なくとも8cm3/10分の溶融液−体積流量MVRを有することによって特徴付けられている。
Description
本発明は、良好な流動能を有するアニオン重合された耐衝撃性ポリスチレンならびに該ポリスチレンを含有する熱可塑性成形材料に関する。更に、本発明は、記載されたポリスチレンの製造法、陰イオン重合のための開始剤組成物および耐衝撃性ポリスチレンを製造するための該開始剤組成物の使用、さらに成形体、シート、繊維およびフォームを製造するための耐衝撃性ポリスチレンまたは熱可塑性成形材料の使用、ならびに最後に記載された成形体、シート、繊維およびフォームに関する。
耐衝撃性ポリスチレンを製造するために、例えばUllmanns Enzyklopaedie, Vol. A21, VCH出版社 Weinheim在 1992, 第615〜625頁に記載されているように溶液中または懸濁液中での種々の連続的方法および非連続的方法は、公知である。この方法の場合、ゴム、通常、ポリブタジエンは、モノマーのスチレン中に溶解され、スチレンは、熱的開始または過酸化物による開始によってラジカル重合され、即ち重合は、フリーラジカルにより進行する。過酸化物の開始剤としては、例えばアルキル過酸化物もしくはアシル過酸化物、ヒドロペルオキシド、過酸エステルまたはペルオキシカーボネートが適している。また、スチレンの単独重合と共に、ポリブタジエン上でのスチレンのグラフト重合が起こる。ポリスチレンの形成およびモノマーのスチレンの同時の取り除きによって、”相転位”が起こる。分散性ゴム粒子の形態、粒径および粒度分布は、耐衝撃性ポリスチレンの性質を決定する。この性質は、種々の方法パラメーター、例えばゴム溶液の粘度および攪拌時の剪断力に依存する。
耐衝撃性ポリスチレンを製造するための陰イオン重合は、根本的に前記のラジカル重合とは相違する。陰イオン重合の場合には、一般に金属オルガニル化合物、耐衝撃性ポリスチレン、例えばリチウムオルガニル、例えばブチルリチウムは、開始剤として使用される。重合は、負に帯電された中心、例えば炭素イオンにより進行する。
スチレンのラジカル重合および陰イオン重合の場合の異なる反応機構に基づき、耐衝撃性ポリスチレンのラジカル的製造によって公知の方法パラメーターは、ゴムの存在でのスチレンの陰イオン重合に直接に転用することができない。例えば、陰イオン重合の反応速度は、本質的にラジカル重合の反応速度よりも高く、このことは、なかんずく別の反応温度を必要とする。更に、例えば専らホモポリブタジエンをゴムとして使用することはできない。それというのも、スチレンの陰イオン重合の場合には、グラフト反応が起こらず;好ましくは、スチレン−ブタジエン−コポリマー、例えばスチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーがゴム相として使用される。
スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーの存在でスチレンを陰イオン重合させることによって熱可塑性成形材料を製造する方法は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4235978号明細書、WO 96/18666、WO 96/18682、WO 99/40135または米国特許第4153647号明細書の記載から公知である。得られた耐衝撃性に変性された製品は、ラジカル重合によって得られた製品と比較して僅かな残留モノマー含量およびオリゴマー含量を有する。
WO 98/07766には、スチレン−ブタジエン−ゴムを使用しながらの耐衝撃性に変性された成形材料の連続的製造が記載されている。ゴムは、遅延作用を有する添加剤、例えばアルカリ土類金属アルキレン、亜鉛アルキレンおよびアルミニウムアルキレンを使用しながら溶剤としてのスチレン中で陰イオン重合された。
WO 99/67308には、高い剛性および靭性を有する陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレンが記載されている。
WO 01/85816には、特殊なゴム形態を有する陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレンが開示されている。
前記の陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレンは、射出成形法での加工には適していない特性プロフィールを有する。殊に、溶融液−体積流量(MVR=melt volume ratio)として測定可能な、この耐衝撃性ポリスチレンの流動能は、200℃で7cm3/10分未満のMVRを有する射出成形品には適していない。構造部材、例えば電子機器ケーシングおよびコンピューターケーシング、ならびに家具部材および家庭用品の射出成形品の完成の場合には、高い流動能が望ましい。それというのも、この高い流動能は、短い作業周期時間、ひいては高い生産性を可能にするからである。更に、射出成形された成形部材は、良好な機械的性質(靭性)および高い光沢を有する目視的に申し分のない表面を有する。
よりいっそう良好な射出成形特性、即ちよりいっそう良好な流動能(よりいっそう高いMVR)を有する耐衝撃性ポリスチレンは、ラジカル重合によって製造することができる。即ち、WO 00/32662には、8〜12cm3/10分の溶融液−体積流量および16〜20kJ/m2のシャルピー−ノッチ付き衝撃強さを有する、ラジカル重合された耐衝撃性ポリスチレンが記載されている。しかし、この利点は、既述された不利なよりいっそう高い残留モノマー含量およびオリゴマー含量で獲得される。
記載された欠点を排除するという課題が課された。殊に、残留モノマーおよびオリゴマーの僅かな含量を有し、ならびに良好な射出成形特性を有する耐衝撃性ポリスチレンを提供するという課題が課された。殊に、高い流動能を有する耐衝撃性ポリスチレンが見出されるはずである。更に、この耐衝撃性ポリスチレンの製造法が見出された。
それに応じて、200℃の試験温度および5kgの公称荷重でEN ISO 1133により測定された溶融液−体積流量MVR少なくとも8cm3/10分を有することによって特徴付けられた、陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレンが見出された。
更に、冒頭に記載された熱可塑性成形材料、方法、開始剤組成物および使用ならびに冒頭に記載された成形体、シート、繊維およびフォームが見出された。本発明の詳細な実施態様は、従属請求項から認めることができる。
規格EN ISO 1133は、ドイツ工業規格DIN EN 1133:1999(2002年2月)である。試験温度200℃および公称荷重5kgのパラメーターは、この規格では”試験条件H”とも呼ばれている。この規格の第11頁の第A.1表参照。
本発明によれば、200℃の試験温度および5kgの荷重でEN ISO 1133により測定された、耐衝撃性ポリスチレンの溶融液−体積流量MVRは、少なくとも8cm3/10分である。好ましくは、このMVRは、8〜20cm3/10分の範囲内、殊に8cm3/10分の範囲内にある。
更に、同様に好ましい実施態様において、耐衝撃性ポリスチレンは、高い光沢を有する。殊に、240℃の溶融温度で射出成形によって製造された試験体は、20゜反射率計値としてDIN 67530により測定された、少なくとも25%の光沢を有する。
DIN 67530は、ドイツ工業規格DIN 67530(1982年1がつ)である。
260℃の溶融温度で製造された試験体は、有利に少なくとも30%の光沢を有し、280℃の溶融温度で製造された試験体は、有利に少なくとも35%の光沢を有する(試験体の製造およびさらに前記したような測定)。
更に、同様に好ましい実施態様において、本発明によるポリスチレンは、高い衝撃強さを有する。殊に、EN ISO 3167により製造された試験体は、23℃でフライス削りされたノッチでEN ISO 179/1eAにより測定された、少なくとも8kJ/m2のシャルピー−ノッチ付き衝撃強さaKを有する。
EN ISO 3167は、ドイツ工業規格DIN EN ISO 3167:1996(1997年3月)である。EN ISO 179/1eAは、ドイツ工業規格DIN EN 179:1996(1997年3月)であり、この場合添え字”1eA”は、次の意味を表わす:1 試験体の型、e 衝撃方向(=狭い側)、A ノッチの種類(=V字形のノッチ)。EN ISO 179の第5頁第2表、第6頁第3表ならびに第8頁上方および第9頁第4図参照。
更に、好ましい実施態様において、本発明によるポリスチレンは、次の機械的性質または熱的性質の少なくとも1つを有する:
− 23℃でEN ISO 527(ドイツ工業規格DIN EN ISO 527−1:1996(1996年4月)およびDIN EN ISO 527−2:1996(1996年7月))による引張試験で測定された、少なくとも1800MPaの弾性率E、
− 23℃でEN ISO 527(前記と同様)による引張試験で測定された、少なくとも25MPaの降伏応力σS、
− 23℃でEN ISO 527(前記と同様)による引張試験で測定された、少なくとも18MPaの破壊応力σR、
− 23℃でEN ISO 6603−2(ドイツ工業規格DIN EN ISO 6603−2:1996(1997年2月))による衝撃針入試験で測定された、
a)200℃の溶融温度での試験体製造時の少なくとも5kJ/m2の衝撃針入度Wges、
b)230℃の溶融温度での試験体製造時の少なくとも6kJ/m2の衝撃針入度Wges、
c)260℃の溶融温度での試験体製造時の少なくとも12kJ/m2の衝撃針入度Wges、
− EN ISO 306(ドイツ工業規格DIN EN ISO 306:1996(1997年1月))によりビカー軟化温度VST、方法B50(力50N、加熱速度50℃/時間)として測定された、少なくとも87℃の熱変形安定性。
− 23℃でEN ISO 527(ドイツ工業規格DIN EN ISO 527−1:1996(1996年4月)およびDIN EN ISO 527−2:1996(1996年7月))による引張試験で測定された、少なくとも1800MPaの弾性率E、
− 23℃でEN ISO 527(前記と同様)による引張試験で測定された、少なくとも25MPaの降伏応力σS、
− 23℃でEN ISO 527(前記と同様)による引張試験で測定された、少なくとも18MPaの破壊応力σR、
− 23℃でEN ISO 6603−2(ドイツ工業規格DIN EN ISO 6603−2:1996(1997年2月))による衝撃針入試験で測定された、
a)200℃の溶融温度での試験体製造時の少なくとも5kJ/m2の衝撃針入度Wges、
b)230℃の溶融温度での試験体製造時の少なくとも6kJ/m2の衝撃針入度Wges、
c)260℃の溶融温度での試験体製造時の少なくとも12kJ/m2の衝撃針入度Wges、
− EN ISO 306(ドイツ工業規格DIN EN ISO 306:1996(1997年1月))によりビカー軟化温度VST、方法B50(力50N、加熱速度50℃/時間)として測定された、少なくとも87℃の熱変形安定性。
本発明による耐衝撃性ポリスチレンは、陰イオン重合、殊にゴムの存在でのモノマーのスチレンの陰イオン重合によって製造される。ゴムは、0℃またはそれ以下のガラス転移温度(示差走査熱量測定法、DSCで測定した)を有するポリマーである。ゴムとしては、ブタジエンまたは別のゴム形成モノマーを基礎とするゴム、例えばポリブタジエン(僅かに好ましい)またはブタジエン−スチレン−コポリマー(好ましい)が適当である。特に有利には、スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーが使用される。
全ての場合に、ゴム相が分散されているポリスチレン−硬質マトリックスを得ることができる。
1つの好ましい実施態様において、本発明による耐衝撃性ポリスチレンは、スチレンをスチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーの存在で陰イオン重合させることによって製造することができ、この場合アルカリ金属オルガニルは、陰イオン重合開始剤として使用され、アルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルまたは亜鉛オルガニルは、遅延剤として使用される。
スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーは、例えば直鎖状の2ブロック−コポリマーS−Bまたは3ブロック−コポリマーS−B−SもしくはB−S−Bであることができ(S=スチレンブロック、B=ブタジエンブロック)、例えばこれらのスチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーは、陰イオン重合によって自体公知の方法で得ることができる。ブロック構造は、本質的に最初にスチレンを単独で陰イオン重合させ、それによってスチレンブロックが生じることによって生成される。スチレンモノマーの使用後、モノマーのブタジエンを添加し、陰イオン重合させてブタジエンブロックに変えることにより、モノマーは、交換される(所謂逐次重合)。得られた2ブロックポリマーS−Bは、望ましい場合には、スチレン上で再びモノマー交換することによって3ブロックポリマーS−B−Sに変わる。意味的に3ブロックコポリマーB−S−Bについても相応することが言えることである。
殊に、S−B−S3ブロックコポリマーをゴムとして使用する場合には、本発明による耐衝撃性の陰イオンポリスチレンは、ラジカル的に製造された耐衝撃性ポリスチレンよりも良好な機械的性質を有する。
3ブロックコポリマーの場合、2個のスチレンブロックは、同じ大きさ(同じ分子量、即ち対称的構造S1−B−S1)であってもよいし、異なる大きさ(異なる分子量、即ち非対称的構造S1−B−S2)であってもよい。意味的にブロックコポリマーB−S−Bの2個のブタジエンブロックについても同じことが言える。また、勿論、S−S−BもしくはS1−S2−BまたはS−B−BもしくはS−B1−B2のブロック順も可能である。前記の指数は、ブロックの大きさ(ブロック長または分子量)を表わす。ブロックの大きさは、例えば使用されたモノマー量および重合条件に依存する。
ゴム弾性の”軟質”のブタジエンブロックBの代わりにかまたはブロックBの他に、ブロックB/Sが存在していてもよい。このブロックB/Sは、同様に軟質であり、ブタジエンおよびスチレンを、例えばランダムに分布させてかまたはテーパー構造を有するように含有する(テーパー構造=スチレンの腕部の後にスチレンに富んだ勾配またはその反対)。ブロックコポリマーが多数のB/Sブロックを含有する場合には、異なるブロック(B/S)1、(B/S)2等を生じる、個々のB/Sブロック中でのスチレンおよびブタジエンの絶対量および相対的含量は、同一でも異なっていてもよい。
また、スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーとしては、4ブロックコポリマーおよび多ブロックコポリマーが適している。
記載されたブロックコポリマーは、前記の直鎖状構造を有することができる。しかし、分枝された構造または星状構造も可能であり、多くの使用にとって有利である。分枝されたブロックコポリマーは、公知方法で、例えばポリマーの”側鎖”をポリマーの主鎖上にグラフト反応させることによって得ることができる。
星状のブロックコポリマーは、例えば成長する陰イオン連鎖末端を少なくとも1つの二官能価カップリング剤と反応させることによって形成されている。このようなカップリング剤は、例えば米国特許第3985830号明細書、米国特許第3280084号明細書、米国特許第3637554号明細書および米国特許第4091053号明細書に記載されている。好ましいのは、エポキシ化されたグリセリド(例えば、エポキシ化された亜麻種油または大豆油)、珪素ハロゲン化物、例えばSiCl4、またはジビニルベンゼン、さらに多官能価アルデヒド、ケトン、エステル、無水物またはエポキシドである。特に二量体化には、ジクロロジアルキルシラン、ジアルデヒド、例えばテレフタルアルデヒドおよびエステル、例えばエチルホルミエートも適している。同一かまたは異なる重合体鎖をカップリングすることによって、対称的または非対称的な星状構造体を製造することができ、即ち個々の星状側鎖は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、殊に種々のブロックS、B、B/Sを含有することができるかまたは異なる順序のブロックを含有することができる。更に、星状ブロックコポリマーの詳細は、例えばWO−A 00/58380の記載から認めることができる。
前記の記載で使用されたモノマーの表記スチレンまたはブタジエンは、例示的に別のビニル芳香族化合物またはジエンを表わす。
特に有利に、本発明による耐衝撃性ポリスチレンを製造するためのゴムとして非対称的なスチレン−ブタジエン−スチレンの3ブロックコポリマーS1−B−S2が使用され、この場合S1は、5000〜100000g/モル、有利に10000〜40000g/モルの範囲内の質量平均分子量Mwを有するスチレンブロックを表わし、Bは、12000〜500000g/モル、有利に70000〜250000g/モルの範囲内の質量平均分子量Mwを有するブタジエンブロックを表わし、S2は、30000〜300000g/モル、有利に50000〜200000g/モルの範囲内の質量平均分子量Mwを有するスチレンブロックを表わす。
使用されたスチレン−ブタジエン−ブロックコポリマーおよびブタジエンブロック中のホモポリブタジエンの残留ブタジエン含量は、200ppm、有利に50ppm、殊に5ppm未満である。
本発明による耐衝撃性ポリスチレンに対するゴム含量は、有利に5〜35質量%、有利に14〜27質量%、殊に18〜23質量%である。
前述したように、ゴムとして好ましくは、ブタジエン−スチレン−コポリマーが使用される。この場合、即ちゴムがブタジエンの他にスチレンおよび/または別のコモノマーを含有する場合には、本発明による耐衝撃性ポリスチレンのブタジエン含量は、必然的にゴム含量よりも僅かである。
好ましくは、ブタジエン含量(使用されるゴムとは無関係に)は、本発明による耐衝撃性ポリスチレンに対して2〜25質量%、殊に8〜16質量%、特に有利に11〜13質量%である。
硬質間トリックのスチレンに対する変換率は、一般に90%を上廻り、有利に99%を上廻る。本方法は、原理的に完全な変換を導くこともできる。
また、ブロックコポリマー中の硬質マトリックスおよび/またはスチレンブロックの重合のために、スチレンの代わりに、別のビニル芳香族モノマーが使用されてもよい。また、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、第三ブチルスチレン、ビニルトルエン、1,2−ジフェニルエチレンもしくは1,1−ジフェニルエチレンまたは混合物が適している。特に有利には、スチレンが使用される。
ゴムは、ブタジエンの代わりに、別のジエン、例えば1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−ブタジエン、イソプレンまたはこれらの混合物を含有することもできる。
通常、陰イオン重合開始剤として、アルカリ金属オルガニル、殊に一官能価アルカリ金属アルキル、二官能価アルカリ金属アルキルもしくは多官能価アルカリ金属アルキル、一官能価アルカリ金属アリール、二官能価アルカリ金属アリールもしくは多官能価アルカリ金属アリールまたは一官能価アルカリ金属アラルキル、二官能価アルカリ金属アラルキルもしくは多官能価アルカリ金属アラルキルが使用される。好ましくは、リチウム有機化合物、例えばエチルリチウム、プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、第二ブチルリチウム、第三ブチルリチウム、フェニルリチウム、ジフェニルヘキシルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウム、イソプレニルリチウム、ポリスチレンスチルリチウムまたは多官能価化合物1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−ブテンまたは1,4−ジリチオベンゼンが使用される。好ましくは、第二ブチルリチウムが使用される。
アルカリ金属オルガニルの必要量は、他の使用される金属オルガニルの望ましい分子量、種類および量ならびに重合温度に依存する。一般に、この必要量は、全モノマー量に対して0.002〜5モル%の範囲内にある。
重合は、溶剤の不在下または存在下で実施されることができる。重合は、有利に脂肪族炭化水素、同素環式炭化水素もしくは芳香族炭化水素または炭化水素混合物中、例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クメン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンまたはシクロヘキサン中で行なわれる。好ましくは、95℃を上廻る沸点を有する溶剤が使用される。特に好ましくは、トルエンが使用される。
反応速度を制御するために、重合速度を減少させる添加剤、所謂WO 98/07766に記載されているような遅延剤が添加されてもよい。遅延剤として、例えば周期律表の第2主族もしくは第3主族または第2副族の元素の金属オルガニルは適当である。例えば、元素Be、Mg、Ca、Sr、Ba、B,Al、Ga、In、Tl、Zn、Cd、Hgのオルガニルが使用されてよい。
好ましくは、アルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルもしくは亜鉛オルガニルまたはこれらの混合物が遅延剤として使用される。
オルガニルとしては、少なくとも1個の金属炭素のσ結合を有する記載された元素の金属有機化合物、殊にアルキル化合物またはアリール化合物が当てはまる。
それと共に、金属オルガニルは、なお水素、ハロゲンまたはヘテロ原子を介して結合した有機基、例えばアルコラートもしくはフェノラートを金属上に含有することができる。この有機基は、例えば全体的または部分的な加水分解、アルコーリシスまたはアミノリシスによって得ることができる。また、種々の金属オルガニルの混合物が使用されてもよい。
アルミニウムオルガニルとしては、式R3Alのものが使用されてよく、この場合基Rは、互いに無関係に水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキルまたはC6〜C20−アリールを意味する。好ましいアルミニウムオルガニルは、アルミニウムトリアルキル、例えばトリエチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−イソプロピルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウムである。特に好ましくは、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)が使用される。また、アルミニウムオルガニルとしては、アルキルアルミニウム化合物またはアリールアルミニウム化合物を部分的または全体的に加水分解、アルコーリシス、アミノリシスまたは酸化することによって生成されるアルミニウムオルガニルが使用されることができる。例は、ジエチルアルミニウム−エトキシド、ジイソブチルアルミニウム−エトキシド、ジイソブチル−(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチル−フェノキシ)アルミニウム(CAS−No.56252−56−3)、メチルアルミノキサン、イソブチル化されたメチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、テトライソブチルジアルミノキサンまたはビス(ジイソブチル)アルミニウムオキシドである。
適当なマグネシウムオルガニルは、式R2Mgのものであり、この場合基Rは、互いに無関係に水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキルまたはC6〜C20−アリールを意味する。好ましくは、ジアルキルマグネシウム化合物、殊に市販製品として使用可能なエチル化合物、プロピル化合物、ブチル化合物、ヘキシル化合物またはオクチル化合物が使用される。特に有利には、炭化水素中で可溶性の(n−ブチル)(s−ブチル)マグネシウムが使用される。
亜鉛オルガニルとしては、式R2Znのものが使用されてよく、この場合基Rは、互いに無関係に水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキルまたはC6〜C20−アリールを意味する。好ましい亜鉛オルガニルは、殊にアルキル基としてのエチル、プロピル、ブチル、ヘキシルまたはオクチルを有するジアルキル亜鉛化合物である。特に好ましいのは、ジエチル亜鉛である。
また、多数の種々のアルカリ金属オルガニルまたはアルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルもしくは亜鉛オルガニルが使用されてもよいことは、自明のことである。
アルカリ金属オルガニルの必要量は、なかんずく製造されるはずのポリマーの望ましい分子量(モル質量)、使用されるアルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルまたは亜鉛オルガニルの種類および量ならびに重合温度に依存する。一般に、アルカリ金属オルガニルは、使用されるモノマーの全体量に対して0.0001〜10モル%、有利に0.001〜1モル%、特に有利に0.01〜0.2モル%が使用される。
アルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルもしくは亜鉛オルガニルの必要量は、なかんずく使用されるアルカリ金属オルガニルの種類および量ならびに重合温度に依存する。通常、アルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルもしくは亜鉛オルガニルは、使用されるモノマーの全体量に対して0.0001〜10モル%、有利に0.001〜1モル%、特に有利に0.01〜0.2モル%が使用される。
アルカリ金属オルガニル(開始剤)とアルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルもしくは亜鉛オルガニル(遅延剤)とのモル比は、広い範囲内で変動しうる。例えば、このモル比は、例えば望ましい遅延作用、重合温度、使用されるモノマーの種類および量(濃度)ならびにポリマーの望ましい分子量に依存する。
特に好ましくは、スチレンの陰イオン重合は、ゴム(殊にスチレン−ブタジエン−ブロックコポリマー)の存在で開始剤組成物の存在下に行なわれ、この場合この開始剤組成物は、アルカリ金属オルガニル(殊にリチウムオルガニル)をスチレンと混合し、引続きアルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルまたは亜鉛オルガニルを添加することによって得ることができる。
殊に、陰イオン重合は、開始剤組成物の存在で行なうことができ、この場合この開始剤組成物は、第二ブチルリチウムおよびスチレンを混合し、引続きトリイソブチルアルミニウム(TIBA)を添加することによって得ることができる。
前記方法は、同様に本発明の対象である。
ポリスチリル陰イオンおよびアルカリ金属陽イオンからなるオリゴマーのポリスチレン−アルカリ金属化合物は、スチレンおよびアルカリ金属オルガニルから形成され、重合は、ポリスチリル陰イオンに対して進行するものと推測される。それに応じて、恐らく、化合物[ポリスチリル]−Li+が形成される。
特に好ましくは、リチウムオルガニルおよびアルミニウムオルガニルの量は、モル比Al/Liが0.01:1〜5:1、有利に0.5:1、殊に例えば0.95:1の範囲内であるように選択される。意味的にLiとしての別のアルカリ金属についても同じことが言える。
開始剤および遅延剤の記載された量または量比は、ゴムの存在でのスチレンの重合の際に使用され、場合によってはゴム中に既に含有されている開始剤または遅延剤を考慮に入れないような量である(例えば、ゴムが同様に陰イオン重合によって製造されたものである場合)。
開始剤組成物の製造は、有利に溶解剤または懸濁剤を一緒に使用しながら行なわれる(アルカリ金属オルガニルまたはAlオルガニル、MgオルガニルもしくはZnオルガニルの溶解度に応じて、以下、総括的に溶剤と呼ぶ)。溶剤としては、殊に不活性の炭化水素、正確には脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素または芳香族炭化水素、例えばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、デカリンまたはパラフィン油、またはこれらの混合物が適当である。トルエンは、特に好ましい。
1つの好ましい実施態様において、アルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルまたは亜鉛オルガニルは、不活性の炭化水素中、例えばトルエン中に溶解されて使用される。
アルカリ金属オルガニルおよびスチレンの混合は、通常、撹拌下に0〜80℃、殊に20〜50℃、特に有利に20〜30℃で行なわれ、そのために必要な場合には、冷却されなければならない。好ましくは、こうして得られた混合物に、或る程度の待ち時間の後に初めて、例えばスチレンとアルカリ金属オルガニルとを混合してから5〜120分後、有利に10〜30分後にアルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルまたは亜鉛オルガニルは、添加される。
開始剤組成物は、Alオルガニル、MgオルガニルまたはZnオルガニルの添加の後に或る程度の時間熟成(老化)させることができる。
新たに製造された開始剤組成物の熟成または老化は、多くの場合の陰イオン重合での再現可能な使用にとって好ましい。試験は、互いに別々に使用されるかまたは重合開始の直前にのみ混合される開始剤成分が多くの場合に僅かに良好に再現可能な重合条件および重合特性を引き起こすことを示した。観察された老化過程は、恐らく、金属化合物の錯体形成に帰因し、この場合この錯体形成は、混合過程よりも緩徐に進行する。
上記の濃度範囲および温度範囲には、一般に約2分間の熟成時間で十分である。好ましくは、均一な混合物は、少なくとも5分間、殊に少なくとも20分間熟成させることができる。しかし、また、一般に均一な混合物を数時間、例えば1〜480時間で熟成させることができることは、有利である。
開始剤成分の混合は、全ての混合装置中、有利に不活性ガスで衝突されうる混合装置中で実施されることができる。例えば、馬蹄形撹拌機または振盪容器を備えた攪拌型反応器が適している。連続的な製造には、特に静的混合部材を備えた加熱可能な管が適している。混合過程は、開始剤成分の均一な混合に必要とされる。しかし、熟成中にさらに混合させる必要はない。また、熟成は、連続的に貫流される攪拌釜中または管区間中で行なうことができ、これら攪拌釜または管区間の体積は、貫流速度と一緒に熟成時間を保証する。
アルカリ金属オルガニル(殊に第二ブチルリチウム)およびスチレンを混合し、引続きAlオルガニル、MgオルガニルまたはZnオルガニル(殊にTIBA)を添加することによって得ることができる、記載された開始剤組成物は、本発明の対象であり、同様に陰イオン重合によって耐衝撃性ポリスチレンを製造するための前記開始剤組成物の前記使用も本発明の対象である。
ゴムの存在でのスチレンの重合は、WO 97/07766の記載と同様に、非連続的または連続的に攪拌釜、循環路反応器、管状反応器、塔型反応器またはリング状ターゲット型反応器中で重合されることができる。好ましくは、重合は、連続的に少なくとも1個の背面混合する反応器(例えば、攪拌釜)と少なくとも1個の背面混合しない反応器(例えば、塔型反応器)とからなる反応器装置中で実施される。
スチレンの重合の終結後、好ましくは、プロトン性物質、例えばアルコール、例えばイソプロパノール、フェノール;水;または酸、例えば二酸化炭素水溶液またはカルボン酸、例えばエチルヘキサン酸を用いて中断される。
本発明による耐衝撃性ポリスチレン中のスチレンモノマーの含量は、一般に最大50ppm、有利に最大10ppmであり、スチレン二量体およびスチレン三量体の含量は、最大500ppm、有利に最大200ppm、特に有利に100ppm未満である。耐衝撃性ポリスチレン中のエチレンベンゼンの含量は、有利に5ppm未満である。
相応する温度の導入および/または過酸化物、殊に高い崩壊温度を有する過酸化物、例えば過酸化ジクミルの添加によって、ゴム粒子の架橋を達成させることは、有利である。この場合、過酸化物は、重合の終結後および場合によっては連鎖停止剤の添加後および脱ガス化前に添加される。しかし、好ましくは、重合後に200〜300℃の範囲の温度で軟質相の熱架橋が行なわれる。
本発明による耐衝撃性ポリスチレンは、それ自体として使用されてよい。しかし、この耐衝撃性ポリスチレンは、別の熱可塑性ポリマー、例えば別のポリスチレン、殊に僅かな分子量を有するポリスチレンと混合されてもよい。
従って、さらに本発明の対象は、
a)前記の陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレン(A)50〜99.9質量%、有利に80〜99.9質量%、殊に90〜99質量%および
b)テトラヒドロフラン(THF)中でゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定された数平均分子量Mn最大20000g/モルを有する陰イオン重合されたかまたはラジカル重合された、ゴム不含または耐衝撃性(ゴム含有)のポリスチレン(B)0.1〜50質量%、有利に0.1〜20質量%、殊に1〜10質量%を含有する熱可塑性成形材料である。
a)前記の陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレン(A)50〜99.9質量%、有利に80〜99.9質量%、殊に90〜99質量%および
b)テトラヒドロフラン(THF)中でゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定された数平均分子量Mn最大20000g/モルを有する陰イオン重合されたかまたはラジカル重合された、ゴム不含または耐衝撃性(ゴム含有)のポリスチレン(B)0.1〜50質量%、有利に0.1〜20質量%、殊に1〜10質量%を含有する熱可塑性成形材料である。
それに応じて、ポリスチレンBは、比較的僅かな分子量を有し、即ちこのポリスチレンBは、低分子量である。
好ましくは、ポリスチレンBは、陰イオン重合によって製造される。更に、1つの好ましい実施態様において、ポリスチレンBは、ゴム不含である。
好ましくは、ポリスチレンBの数平均分子量Mnは、最大16000g/モル、殊に6000〜13000g/モルである。Mnを測定するためのGPC測定は、通常、ポリスチレン較正標準で較正される。
低分子量ポリスチレンBの製造は、例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第6版, 2000 Electronic Release, Verlag Wiley VCH, 見出し語”Polystyrene and Styrene Copolymere”、その中で殊に第1〜2章”Polystyrene/Production”中に記載されている。
引裂時の伸びを高めるために、本発明による耐衝撃性ポリスチレンには、耐衝撃性ポリスチレンに対して鉱油(白油)0.1〜10質量%、有利に0.5〜5質量%を添加することができる。
ポリマーは、通常の添加剤および加工助剤、例えば滑剤または離型剤、着色剤、例えば顔料または染料、難燃剤、酸化防止剤、光安定剤、繊維状充填剤もしくは繊維状強化剤および粉末状充填剤もしくは粉末状強化剤または静電防止剤、ならびに別の添加剤、またはこれらの混合物を含有することができる。
適当な滑剤および離型剤は、例えばステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸エステルまたはステアリン酸アミド、金属ステアレート、モンタンワックスならびにポリエチレンおよびポリプロピレンを基礎とするものである。
顔料は、例えば二酸化チタン、フタロシアニン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄またはカーボンブラック、ならびに有機顔料の種類である。染料は、ポリマーの透明、半透明または非透明の着色に使用されることができる全ての染料である。この種の染料は、当業者に公知である。
難燃剤としては、例えば当業者に公知のハロゲン含有化合物または燐含有化合物、水酸化マグネシウム、ならびに別の上の化合物またはこれらの混合物が使用されてよい。
適当な酸化防止剤(熱安定剤)は、例えば立体障害フェノール、ヒドロキノン、前記群の種々の置換された代表例ならびにこれらの混合物である。この酸化防止剤は、例えばTepanol(登録商標)またはIrganox(登録商標)として市場で入手可能である。
適当な光安定剤は、例えば種々の置換されたレゾルシン、サリチレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、HALS(Hindered Amine Light Stabilizers立体障害アミン光安定剤)であり、例えばこのHALSは、Tinuvin(登録商標)として商業的に入手可能である。
繊維状の充填剤または粉末状の充填剤の例としては、炭素繊維またはガラス織物の形のガラス繊維、ガラスマットまたはガラスシルクロービング、カットガラス、ガラス玉ならびに珪灰石が挙げられ、特に好ましくは、ガラス繊維が挙げられる。ガラス繊維を使用する場合、このガラス繊維は、相容性の改善のために、サイズ剤および付着助剤が備えられていてよい。ガラス繊維は、短いガラス繊維の形ならびにエンドレスストランド(ロービング)の形で混入することができる。
微粒子状の充填剤としては、カーボンブラック、無定形珪酸、炭酸マグネシウム(白亜)、粉末状石英、雲母、マイカ、ベントナイト、タルク、長石または殊に珪酸カルシウム、例えば珪灰石およびカオリンが適している。
適当な静電防止剤は、例えばアミン誘導体、例えばN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキルアミンまたはN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキレンアミン、ポリエチレングリコールエーテルまたはグリセリンモノステアレートおよびグリセリンジステアレートならびにこれらの混合物である。
個々の添加剤は、それぞれの通常の量で使用され、したがってこれについての詳細な記載は割愛することにする。
本発明による耐衝撃性ポリスチレンまたは熱可塑性成形材料の製造は、自体公知の混合法により、例えば溶融しながら押出機、バンバリーミキサー、混練機、シリンダーミルまたはカレンダー中で行なうことができる。しかし、成分は、”冷間”で混合されてもよく、粉末状混合物または顆粒からなる混合物は、加工際に初めて溶融され、均質化される。
全ての種類の成形体(半製品、シート、フィルムおよびフォーム)は、耐衝撃性ポリスチレンまたは熱可塑性成形材料から製造することができる。
それに応じて、本発明の対象は、成形体、シート、繊維およびフォームを製造するための本発明による耐衝撃性ポリスチレンまたは熱可塑性成形材料の使用、ならびに耐衝撃性ポリスチレンまたは熱可塑性成形材料から得ることができる成形体、シート、繊維およびフォームである。
本発明によるポリマーは、残留モノマーまたは残留オリゴマーの僅かな含量を示す。この利点は、殊にスチレン含有のポリマーの場合には、質量にある。それというのも、スチレンの残留モノマーおよびスチレン−オリゴマーの僅かな含量は、例えば高い費用およびポリマーの不利な熱損傷(脱重合)に関連した脱ガス化押出機上で事後の脱ガス化を不要なものにする。
更に、本発明によるポリマーは、良好な射出成形特性、殊に高い流動能を示す。更に、本発明によるポリマーから得ることができる成形体は、高い光沢ならびに良好な機械的性質および熱的性質、殊に高いシャルピー−ノッチ付き衝撃強さ、高い弾性率、降伏応力、破壊応力および衝撃針入度、ならびに良好なビカーの熱変形安定性を有する。
殊に、本発明による陰イオンポリスチレンの光沢は、同等に良好な射出成形挙動の場合には、ラジカル的に製造されたポリスチレンの光沢よりも良好である。更に、殊にゴム成分として前記スチレン−ブタジエン−スチレン−3ブロックコポリマーが使用されている場合には、本発明によるポリスチレンの機械的性質は、ラジカル的に製造されたポリスチレンの機械的性質を凌駕する。
実施例:
次の化合物を使用し、この場合には、”清浄化された”とは、アルミノキサンで清浄化され、乾燥されたことを意味するものであった:
− BASF社の清浄化されたスチレン、
− BASF社の清浄化されたスチレン、
− シクロヘキサン中の12質量%の溶液としての第二ブチルリチウム、Chemmetall社の完成溶液、
− トルエン中の20質量%の溶液としてのトリイソブチルアルミニウム、Crompton社の完成溶液、
− BASF社の清浄化されたシクロヘキサン、
− BASF社の清浄化されたトルエン。
次の化合物を使用し、この場合には、”清浄化された”とは、アルミノキサンで清浄化され、乾燥されたことを意味するものであった:
− BASF社の清浄化されたスチレン、
− BASF社の清浄化されたスチレン、
− シクロヘキサン中の12質量%の溶液としての第二ブチルリチウム、Chemmetall社の完成溶液、
− トルエン中の20質量%の溶液としてのトリイソブチルアルミニウム、Crompton社の完成溶液、
− BASF社の清浄化されたシクロヘキサン、
− BASF社の清浄化されたトルエン。
1.開始剤組成物の製造
25℃で15 lの攪拌釜中にトルエン5210gを装入し、攪拌しながらスチレン500gおよびシクロヘキサン中の第二ブチルリチウムの12質量%の溶液518gを添加した。15分後に、トルエン中のトリイソブチルアルミニウムの20質量%の溶液913gを添加し、混合物を40℃に冷却した。
25℃で15 lの攪拌釜中にトルエン5210gを装入し、攪拌しながらスチレン500gおよびシクロヘキサン中の第二ブチルリチウムの12質量%の溶液518gを添加した。15分後に、トルエン中のトリイソブチルアルミニウムの20質量%の溶液913gを添加し、混合物を40℃に冷却した。
2.ゴムK1:ブタジエン−スチレン−2ブロックコポリマー120/95の製造
2m3の容積の攪拌釜中にトルエン473 lを装入し、45℃に温度調節した。シクロヘキサン中の第二ブチルリチウムの12質量%の溶液358gを添加した。その後に、順次に次のモノマー成分M1〜M5を添加し、この場合直ぐ次の成分は、沸騰冷却により、そうこうする間に上昇する反応器内部温度が再び45〜55℃に低下した後に初めて添加された:M1、ブタジエン24kg;M2、ブタジエン20kg;M3、ブタジエン16kg;M4、ブタジエン13kg;M5、スチレン57.4kg。前記のスチレン成分M5を、反応器内部温度が最後のブタジエン添加M4の前の温度を10℃上廻った場合に添加した。最後に、反応を水10.9gの添加によって中断した。反応混合物は、25質量%の固体含量を有し、スチレン293kgの添加によって16質量%の固体含量に希釈された。それに応じて、ゴム溶液は、ゴム16質量%、トルエン49質量%およびスチレン35質量%を含有していた。
2m3の容積の攪拌釜中にトルエン473 lを装入し、45℃に温度調節した。シクロヘキサン中の第二ブチルリチウムの12質量%の溶液358gを添加した。その後に、順次に次のモノマー成分M1〜M5を添加し、この場合直ぐ次の成分は、沸騰冷却により、そうこうする間に上昇する反応器内部温度が再び45〜55℃に低下した後に初めて添加された:M1、ブタジエン24kg;M2、ブタジエン20kg;M3、ブタジエン16kg;M4、ブタジエン13kg;M5、スチレン57.4kg。前記のスチレン成分M5を、反応器内部温度が最後のブタジエン添加M4の前の温度を10℃上廻った場合に添加した。最後に、反応を水10.9gの添加によって中断した。反応混合物は、25質量%の固体含量を有し、スチレン293kgの添加によって16質量%の固体含量に希釈された。それに応じて、ゴム溶液は、ゴム16質量%、トルエン49質量%およびスチレン35質量%を含有していた。
ブロックコポリマーは、GPC分析(テトラヒドロフラン中でのゲル透過クロマトグラフィー、ポリスチレン標準またはポリブタジエン標準での較正)により単峰性の分布を有していた。残留ブタジエン含量は、10ppm未満であった。
分子量(ブロックの長さ)は、次の通りであった:それぞれ前記のGPCにつき測定された、ブタジエンブロック120000、スチレンブロック95000。ブタジエン含量は、21.5質量%であった。
3.ゴムK2およびK3:スチレン−ブタジエン−スチレン−3ブロックコポリマー11/155/85および10/110/80の製造、この場合、括弧内には、K3についての偏倚した数が記載されている。
2m3の容積の攪拌釜中にトルエン473 lを装入し、45℃に温度調節した。シクロヘキサン中の第二ブチルリチウムの12質量%の溶液330g(336g)を添加した。その後に、順次に次のモノマー成分M1〜M6を添加し、この場合直ぐ次の成分は、沸騰冷却により、そうこうする間に上昇する反応器内部温度が再び45〜55℃に低下した後に初めて添加された:M1、スチレン7.2kg(8.5kg);M2、ブタジエン25kg(22kg);M3、ブタジエン21kg(18kg);M4、ブタジエン16kg(15kg);M5、ブタジエン15kg(13kg);M6、スチレン45.7kg(53.7kg)。前記のスチレン成分M6を、反応器内部温度が最後のブタジエン添加M5の前の温度を10℃上廻った場合に添加した。最後に、反応を水10.69gの添加によって中断した。反応混合物は、25質量%の固体含量を有し、スチレン293kgの添加によって16質量%の固体含量に希釈された。それに応じて、ゴム溶液は、ゴム16質量%、トルエン49質量%およびスチレン35質量%を含有していた。
ブロックコポリマーは、GPC分析(テトラヒドロフラン中でのゲル透過クロマトグラフィー、ポリスチレン標準またはポリブタジエン標準での較正)により単峰性の分布を有していた。残留ブタジエン含量は、10ppm未満であった。
分子量(ブロックの長さ)は、K2については:前記のGPCにつき測定された、第1のスチレンブロック11000、ブタジエンブロック155000、第2のスチレンブロック85000であり、K3については:前記のGPCにつき測定された、第1のスチレンブロック10000、ブタジエンブロック110000、第2のスチレンブロック80000であった。ブタジエン含量は、K2については19.4質量%であり、K3については21.8質量%であった。
4.耐衝撃性ポリスチレンの製造
次の一般的な規定において、変数A、B、C、等は、変動したパラメーターを表わす。個々の値は、第1表中に記載されている。第2表は、添加剤溶液の組成を表わす。
次の一般的な規定において、変数A、B、C、等は、変動したパラメーターを表わす。個々の値は、第1表中に記載されている。第2表は、添加剤溶液の組成を表わす。
重合を連続的に標準の馬蹄形撹拌機を備えた、二重壁の50 lの攪拌釜中で実施した。反応器は、25バールの絶対圧力に対して設計されたものであり、ならびに伝熱媒体を備え、沸騰冷却毎に等温反応の実施のために温度調節された。
攪拌釜中に撹拌下に115rpmで連続的にスチレン Akg/時間、ゴム溶液C Bkg/時間および開始剤溶液Dkg/時間(開始剤溶液については、前記項目1を参照)を供給し、一定の反応器内部温度Eで維持した。攪拌釜の出口で変換率は、40%であった。反応混合物を、2個の同じ大きさの加熱帯域(第1の帯域の内部温度110℃、第2の帯域の内部温度160℃)を備えた、攪拌型の29 lの塔型反応器中に供給した。塔型反応器の出口で添加剤溶液Fg/時間を添加し、その後に混合装置に導通し、最後に250℃に加熱された管状片に導通した。その後に、圧力調節弁により300℃で運転される部分蒸発器中に搬送し、10ミリバールの絶対圧力で運転される真空塔頂部中で放圧した。ポリマー溶融液を搬送スクリューで搬出し、造粒した。変換率は、定量的であった。
比較(例6V)のために、ラジカル重合により製造された耐衝撃性ポリスチレンを使用した。ポリスチレンをWO 00/32662、第8頁第1〜25行の実施例1の吉舎と同様に製造した。
5.耐衝撃性ポリスチレンの性質
得られた耐衝撃性ポリスチレンを造粒し、乾燥させた。顆粒を射出成形機中で230℃の溶融温度および45℃(以下、別記しない限り)の金型表面温度で相応する試験体に加工した。
得られた耐衝撃性ポリスチレンを造粒し、乾燥させた。顆粒を射出成形機中で230℃の溶融温度および45℃(以下、別記しない限り)の金型表面温度で相応する試験体に加工した。
次の性質が測定された:
熱変形安定性ビカーB:EN ISO 3167により製造された試験体につき、ビカー軟化温度VST、EN ISO 306による方法B50(力50N、加熱速度50℃/時間)として測定された。
溶融液−体積流量MVR:200℃の試験温度および5kgの公称荷重でEN ISO 1133により顆粒につき測定された。
熱変形安定性ビカーB:EN ISO 3167により製造された試験体につき、ビカー軟化温度VST、EN ISO 306による方法B50(力50N、加熱速度50℃/時間)として測定された。
溶融液−体積流量MVR:200℃の試験温度および5kgの公称荷重でEN ISO 1133により顆粒につき測定された。
ゲル含量:次のように顆粒つき測定された:顆粒約5gを窒素の下で280℃で90分間、熱箱中で後架橋した。後架橋された顆粒約2.6gに25℃で混合物がポリマー5.74質量%を含有するような程度にトルエンを添加した。混合物18gを計量型遠心分離容器中に供給し、試料を16000rpmで60分間、遠心分離した。上澄みの溶液を傾瀉し(滴下時間3秒)、残留する試料を遠心分離容器中で140℃で120分間、乾燥させた。冷却した容器を計量した。計量されたポリマー量を計算した。
膨潤指数:次のように顆粒につき測定された:(架橋されていない)顆粒約2.6kgを、ゲル含量の測定の際の記載と同様に、トルエン中で膨潤させ、遠心分離し、傾瀉し、乾燥させた。
粘度数VZ:23℃でトルエン中で耐衝撃性ポリスチレンの0.5質量%の溶液につきDIN 53726により測定された、較正されたVZ。
沃素価:補遺Aを含めてDIN 53241−1(1995年5月)により測定された、ポリブタジエン含量に対する基準として。
Malvern Instruments社のマスターサイザー(Mastersizer)を用いて測定された、ゴム粒子の粒径d10、d50、d90。d10値は、全ての粒子の10質量%が小さい直径を有し、90質量%が大きな直径を有するような粒径を表わす。反対に、d90値については、全ての粒子の90質量%が小さい直径を有し、10質量%がd90値に相当する直径よりも大きな直径を有することが当てはまる。質量平均の粒径d50は、全ての粒子の50質量%が大きい粒径を有し、50質量%が小さい粒径を有するような粒径を表わす。d10値、d50値、d90値は、粒径分布の幅を特性決定する。
シャルピー−ノッチ付き衝撃強さan:23℃および−30℃でEN ISO 3167により製造された試験体につきEN ISO 179/1eU(=試験体型 1、衝撃方向 e 狭い側、ノッチなし)により測定された。
シャルピー−ノッチ付き衝撃強さak:23℃および−30℃でフライス削りされたノッチでEN ISO 179/1eA(=試験体型 1、衝撃方向 e 狭い側、ノッチの種類 A V字形)により測定された。
弾性率E、降伏応力σS、破壊応力σR、伸長時の伸びεSおよび公称破断時の伸びεR:それぞれ23℃でEN ISO 527(DIN EN ISO 527−1および527−2)による引張試験で測定された。
衝撃針入度Wges:23℃でEN ISO 6603−2による衝撃針入試験で測定された。この場合、試験体は、200℃、230℃および260℃の溶融温度(溶融温度)で製造された。
光沢:DIN 67530により23℃でDr. Bruno Lange社の実験室用反射率計LMG 070を用いて、240℃、260℃または280℃の溶融温度(溶融温度)で製造された試験体についての20゜反射率計値として測定された。
分子量Mw(質量平均)およびMn(数平均):テトラヒドロフラン中でゲル透過クロマトグラフィーGPCにより測定され、ポリスチレン較正標準で較正された。
残留含量:スチレンモノマーまたはエチルベンゼンについて、ガスクロマトグラフィーで測定された。
第3表は、耐衝撃性ポリスチレンの結果を表わす。
例は、本発明による陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレンの計量された特性プロフィールを示す。残留モノマーの含量は、僅かである。殊に、射出成形特性は、高いMVRのために顕著である。
本発明によるポリスチレンから製造された形成体は、良好な機械的性質、殊に良好なシャルピー−ノッチ付き衝撃強さ、高い弾性率、降伏応力、破壊応力および衝撃針入度、ならびに高い光沢および良好な熱変形安定度を有する。
基準通りの特性プロフィールは、添加剤(この場合、G1〜G4、第2表)の添加によって生じさせることができる。
例4Vは、6.5cm3/10分の本発明によらない僅かなMVRに基づく比較例である。
例6Vは、1つの比較例である。それというのも、当該耐衝撃性ポリスチレンは、本発明によらないでラジカル的に製造されたからである。”ラジカル的”例6Vの性質と”陰イオン”の例の性質との比較は、本発明による陰イオンポリスチレンの機械的性質、光学的性質、熱的性質および射出成形特性が通常のラジカル的に製造されたポリスチレンの場合と全く同等であることを示し、その上、陰イオンポリスチレンの好ましい本質的に低い残留モノマー含量もさらに加わる。
殊に、スチレン−ブタジエン−スチレン−3ブロックコポリマーを使用しながら製造された、本発明による陰イオンポリスチレンの場合(S−B−S−3ブロックコポリマーK2またはK3を含む例2、例3、例5)、機械的性質は、ラジカル的に製造された比較のポリスチレンの場合(例6V)よりも良好であり、降伏応力σS、伸長時の伸びεSおよび衝撃針入度Wgesは、陰イオンポリスチレンの場合には、同様に良好な流動能MVRの際に、ラジカル的に製造されたポリスチレンと比較して改善されている。
ゴムとして2ブロックコポリマーまたは3ブロックコポリマーを使用したかどうかとは無関係に、本発明による陰イオンポリスチレンの場合には、光沢は、ラジカル的に製造されたポリスチレンの場合よりも高い。
6.熱可塑性成形材料の製造
前記の例1〜5の陰イオン耐衝撃性ポリスチレンから、陰イオン重合された、低分子量のゴム不含の標準ポリスチレンとの混合によって、熱可塑性成形材料を製造した。
前記の例1〜5の陰イオン耐衝撃性ポリスチレンから、陰イオン重合された、低分子量のゴム不含の標準ポリスチレンとの混合によって、熱可塑性成形材料を製造した。
次の成分を使用した:
各例からの陰イオンPS:例1、2、3、4Vまたは5の陰イオン耐衝撃性ポリスチレン、
低分子量PS1:前記と同様のGPCにより測定された、12000g/モルの数平均分子量を有するゴム不含の陰イオンポリスチレン、
低分子量PS2:PS1と同様、しかし、Mn7000g/モル。
各例からの陰イオンPS:例1、2、3、4Vまたは5の陰イオン耐衝撃性ポリスチレン、
低分子量PS1:前記と同様のGPCにより測定された、12000g/モルの数平均分子量を有するゴム不含の陰イオンポリスチレン、
低分子量PS2:PS1と同様、しかし、Mn7000g/モル。
成分を第4表に記載された量の割合でWerner + Pfleiderer社の二軸押出機上で200℃および10kg/時間の通過量で溶融させながら緊密に混合し、溶融液を搬出し、造粒した。
第4a表〜第4e表は、組成および結果を表わす。
例7、12、17、22Vおよび27は、前記の例1、2、3、4Vおよび5と同一であり(耐衝撃性ポリスチレン100質量%)、データーが良好に比較可能であるために、再び記載されている。
前記例は、陰イオン耐衝撃性ポリスチレンの性質が微少量(熱可塑性成形材料に対して3質量%または5質量%だけ)のゴム不含の低分子量標準ポリスチレンの添加によって基準通りに変化されうることを示す。
流量MVR(例えば、ラジカル的に製造されたPS12.3cm3/10分なしの例27、ラジカル的に製造された5質量%のPS16.9cm3/10分を有する例29)、衝撃強さan(例えば、23℃で例27 109kJ/m2、例28 182kJ/m2)、ノッチ付き衝撃強さak(例えば、23℃で例17 16.3kJ/m2、例18 22.7kJ/m2)および衝撃針入度Wges(例えば、260℃の溶融液温度で例7、13.1Nm、例9 4.6Nm)の場合の性質の変化は、特に顕著である。
ゴム不含の低分子量標準ポリスチレンの添加は、低分子量ポリスチレンの添加量なしの陰イオン耐衝撃性ポリスチレンと比較して、多くの値”上向きに”変え、別の値を”下向きに”変えた。それに応じて、本発明による陰イオンポリスチレンから、低分子量標準ポリスチレンの微少量だけの添加によって熱可塑性成形材料を製造することができ、この場合この熱可塑性成形材料の性質は、一定の使用に最適化されている。
殊に、例によれば、本発明による陰イオンポリスチレンの射出成形特性、例えばMVRは、少量の低分子量標準ポリスチレンの添加によって明らかに改善することができ、この場合には、陰イオンポリスチレンの良好な機械的性質および別の性質は、そのままである。
Claims (13)
- 陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレンにおいて、この耐衝撃性ポリスチレンが200℃の試験温度および5kgの公称荷重でEN ISO 1133により測定された、少なくとも8cm3/10分の溶融液−体積流量MVRを有することを特徴とする、陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレン。
- 8〜20cm3/10分の範囲内のMVRを有する、請求項1記載の耐衝撃性ポリスチレン。
- 耐衝撃性ポリスチレンから240℃の溶融温度で製造された試験体が20゜反射率計値としてDIN 67530により測定された、少なくとも25%の光沢を有する、請求項1または2記載の耐衝撃性ポリスチレン。
- 耐衝撃性ポリスチレンからEN ISO 3167により製造された試験体が23℃でフライス削りされたノッチでEN ISO 179/1eAにより測定された、少なくとも8kJ/m2のシャルピー−ノッチ付き衝撃強さを有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の耐衝撃性ポリスチレン。
- 熱可塑性成形材料において、
a)請求項1から4までのいずれか1項に記載の陰イオン重合された耐衝撃性ポリスチレン50〜99.9質量%および
b)テトラヒドロフラン中でゲル透過クロマトグラフィーにより測定された数平均分子量最大20000g/モルを有する陰イオン重合されたかまたはラジカル重合された、ゴム不含または耐衝撃性のポリスチレン0.1〜50質量%を含有する熱可塑性成形材料。 - スチレンをスチレン−ブタジエン−ブロック共重合体の存在で陰イオン重合させることによって請求項1から4までのいずれか1項に記載の耐衝撃性ポリスチレンを製造する方法において、アルカリ金属オルガニルを陰イオン重合開始剤として使用し、アルミニウムオルガニル、マグネシウムオルガニルまたは亜鉛オルガニルを遅延剤として使用することを特徴する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の耐衝撃性ポリスチレンを製造する方法。
- 陰イオン重合開始剤として第二ブチルリチウムを使用する、請求項6記載の方法。
- 遅延剤としてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)を使用する、請求項6または7記載の方法。
- 第二ブチルリチウムおよびスチレンを混合し、引続きTIBAを添加することによって得ることができる開始剤組成物の存在で陰イオン重合を行なう、請求項6から8までのいずれか1項に記載の方法。
- 第二ブチルリチウムおよびスチレンを混合し、引続きTIBAを添加することによって得ることができる、陰イオン重合のための開始剤組成物。
- 陰イオン重合によって耐衝撃性ポリスチレンを製造するための請求項10記載の開始剤組成物の使用。
- 成形体、シート、繊維およびフォームを製造するための、請求項1から4までのいずれか1項に記載の耐衝撃性ポリスチレンまたは請求項5記載の熱可塑性成形材料の使用。
- 請求項1から4までのいずれか1項に記載の耐衝撃性ポリスチレンまたは請求項5記載の熱可塑性成形材料からの成形体、シート、繊維およびフォーム。
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