JPH0312152Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、異なつた機能の窓を連窓として構
成するサツシ枠材の連結構造に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、異なる機能を備えた窓を隣設する連窓を
構成するには、夫々異なつた機能を備えたサツシ
枠、例えば外開き窓枠と嵌め殺し窓枠等の互い異
なつた断面形状に形成されたサツシ枠を隣設しそ
の隣設した側の両サツシ竪枠間に方立を介在しこ
の方立に夫々のサツシ竪枠を連結することによつ
て独立したサツシ枠を連結するものであつた。

［考案が解決しようとする問題点］ したがつて、方立を介して両サツシ竪枠を連結
するにあたり、異なる断面形状の両側の上下枠の
水平が出し難く、又躯体取付部に隙間を生ずるお
それがあつて、隙間なく連続させることが困難で
あつたため、作業が煩雑となり、迅速且つ美麗な
取付ができなかつた。

そこで、この考案は、上記した従来の問題点に鑑
み、これを解決したものであつて、夫々の窓枠に
相当する形材の共通する同形部分で接合すること
によつて、夫々の窓枠に歪み、傾きのない精度の
高い連窓を堅牢に且つ美麗に、しかも迅速に能率
良く組立てることのできるサツシ材の連結構造を
得るにある。

［問題点を解決するための手段］ これを達成する手段として、この考案は、相対
向する端面同士を接合する第１、第２枠材と、両
枠材の接合部分で両者に交差状に接合する第３枠
材との組合せからなり、上記第１、第２枠材は互
いに共通する躯体取付部を備えた同形部と、互い
に異なる異形部とを背中合せに有し、且つ両枠材
の相対向端部で夫々の異形部に第３枠材接合用切
欠き部を形成し、上記第３枠材は上記両枠材の各
異形部に等しい断面形状の第１、第２異形部を背
中合せに備え、当該第１、第２異形部の端部を上
記第１、第２枠材の異形部に設けた切欠き部に接
合すると共に、第１、第２枠材の同形部端面同士
を接合して、連続する躯体取付部を形成したもの
である。

［実施例］ この考案の具体的構成を図面に示す実施例につ
いて以下詳細に説明する。

この実施例は、外開き窓Ａと嵌め殺し窓Ｂとの
連窓であつて、外開き窓Ａの上下枠２，３および
竪枠４は同一断面形状の合成樹脂製押出形材から
なり、嵌め殺し窓Ｂの上下枠５，６および竪枠７
は同一断面形状の合成樹脂製押出形材からなり、
両窓Ａ，Ｂは合成樹脂製方立１を介して隣設して
いる。

この連窓において、外開き窓Ａの下枠３（以下
第１枠材３という）と、嵌め殺し窓Ｂの下枠６
（以下第２枠材６という）は、第２図および第３
図の二点鎖線以下の下半部に示すように、水平壁
８と垂直壁９と底壁１０およびリブ１１を有する
断面形状において互いに共通する躯体取付部を備
えた同一形状の同形部１２を形成する。又第１枠
材３の上半部には、同形部１２に室内側立上り壁
１３と上壁１４を有する異形部１５を一体に形成
し、その端部に傾斜状切欠き部１６を形成する。
一方第２枠材６の上半部には、同形部１２に室外
側タイト材取付け用ガラス溝壁１７とガラス溝用
底壁１８と補強隔壁１９と押縁用係止壁２０を有
する異形部２１を一体形成し、その端部に傾斜状
切欠き部２２を形成し、第１枠材３および第２枠
材６の高さ寸法を同寸法に形成する。方立１（以
下第３枠材１という）の見込み寸法L₁は第１枠
材３および第２枠材６の異形部１５，２１見込寸
法L₂，L₃と同一寸法で形成され、一側面には第
１枠材３の異形部１５と同一形状の断面を有する
第１異形部２３が形成され、他側面には第２枠材
６の異形部２１と同一形状の断面を有する第２異
形部２４が第１異形部２３と背中合せに一体に形
成されている。さらにその下端は上記第１枠材３
および第２枠材６の夫々の切欠き部１６，２１に
相当する傾斜角度に合せたＶ字状の切欠き部２５
を形成する。

このように構成されているので、第１枠材３の
同形部１２の垂直端部３ａと、第２枠材６の同形
部１２の垂直端部６ａとを当接し、又この当接に
よつてＶ字状をなす切欠き部１６，２１に、第３
枠材１のＶ字状の切欠き部２５を当接するこによ
り、第１枠材３の異形部１５と同形の第３枠材１
の第１異形部２３が、又第２枠材６の異形部２１
と同形の第３枠材１の第２異形部２４が夫々連続
し、夫々の当接部分を溶着して一体的に接合す
る。

一方、外開き窓Ａの上枠２と、嵌め殺し窓Ｂの上
枠５および方立１の上端部の接合も、上記第１枠
材である下枠３と、第２枠材である下枠６、およ
び第３枠材である方立１の接合と同様の構造、即
ち、両上枠２，５には垂直端部をもつた同形部と
傾斜状の切欠き部をもつた互いに異なる形状の異
形部が形成され、一方方立１には両側面に上記
夫々の上枠２，５の異形部に対応する異形部を有
し、且つ上端部をＶ字状に切欠いた切欠き部が形
成されて、両上枠２，５と方立１とをＴ字状に接
合するものである。

これによつて、外開き窓Ａおよび嵌め殺し窓Ｂ
の上下枠および両竪枠は、夫々の躯体取付部を備
えた同形部を連窓状態で四周にわたり連続させる
ことができる。又夫々の窓種毎に上下枠、竪枠、
方立の異形部は、四周連続状態となる。

なお、嵌め殺し窓Ｂには組立て後、ガラス取付
け時に内押縁２６をガラス溝用底壁１８と押縁用
係止壁２０とに嵌着するものである。

上記の実施例は、外開き窓と嵌め殺し窓との連
窓であつたが、これに限らず、外開き窓、嵌め殺
し窓の代りに突出し窓、回転窓、辷り出し窓、内
開き窓、内倒し窓を適宜組合せた連窓ときても勿
論良い。

又、方立は一体成形の他に、夫々の開口枠に応
じた断面形状のものを背中合せに連結しても良く
その開口部との切合の切欠き部もＶ字状のものに
限定されるものではない。

さらに方立に限らず無目でも良く、例えば無目
を境として上方の開口部が突き出し窓、下方の開
口部を嵌め殺し窓としても良い。

又、上記実施例の枠材および方立等を金属製押
出形材で構成しても良い。

［考案の効果］ 以上、実施例について詳述したように、この考
案は、接合する第１、第２枠材に夫々同形部と異
形部を背中合せに一体に形成し、両枠材をその同
形部で接合し、両枠材の異形部に対応する異形部
を背中合せに備えた方立等の第３枠材と異形部同
士の接合により連結したものであるから、歪み、
傾きがなく、第３枠材を挾んで第１、第２枠材を
同一線上に間隙を生ずることなく、精度の高い堅
牢にして美麗な連窓を、能率良く迅速に組立てる
ことができる。さらに躯体取付部が連続するから
取付け作業が正確にできる等、種々の優れた効果
を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の室内側から見た正面図、第
２図は要部の分解正面図、第３図は同じく分解斜
視図、第４図は方立の横断平面図、第５図は第１
図Ｘ−Ｘ線に沿つた縦断面図、第６図は第１図Ｙ
−Ｙ線に沿つた縦断面図を示す。 １…方立（第３枠材）、３…下枠（第１枠材）、
６…下枠（第２枠材）、１２…同形部、１５…異
形部、１６…切欠き部、２１…異形部、２２…切
欠き部、２３…第１異形部、２４…第２異形部、
２５…切欠き部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する端面同士を接合する第１、第２枠材
   と、両枠材の接合部分で両者に交差状に接合する
   第３枠材との組合せからなり、上記第１、第２枠
   材は瓦いに共通する躯体取付部を備えた同形部
   と、瓦いに異なる異形部とを背中合せに有し、且
   つ両枠材の相対向端部で夫々の異形部に第３枠材
   接合用切欠き部を形成し、上記第３枠材は上記両
   枠材の各異形部に等しい断面形状の第１、第２異
   形部を背中合せに備え、当該第１、第２異形部の
   端部を上記第１、第２枠材の各異形部に設けた切
   欠き部に接合すると共に、第１、第２枠材の同形
   部端面同士を接合して、連続する躯体取付部を形
   成したことを特徴とするサツシ枠材の連結構造。