JPH0420087Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は、上下方向に伸びる方立および横方向
へ伸びる無目を有するカーテンウオールの方立の
ための化粧カバーに関する。

（従来技術） カーテンウオールの方立は、通常、複数の柱材
を上下に継ぎ足して形成される。また、各柱材は
互いに連結されて成る縦割の一対の半割部材で形
成される場合がある。

柱材相互間および縦割の一対の半割部材間の目
地の奥部には、風雨の侵入を阻止するためのシー
ル材が配置される。該シール材はこれを露出しま
たは風雨に曝される状態におかないで被覆した状
態におくことが前記シール材の劣化を防止する上
で好ましいが、従来、前記シール材を覆うために
方立に取り付けるための化粧カバーがなかつた。

（目的） 本考案の目的は、前記シール材または縦割の目
地を覆うために方立に取り付けられる化粧カバー
を提供することにある。

（構成） 本考案は、上下方向へ伸びる複数の方立および
該方立間にあつて横方向へ伸びる無目を有するカ
ーテンウオールの前記方立のための化粧カバーで
あつて、上下方向へ伸びる長尺のカバー板と、該
カバー板を前記方立に支持すべく上下方向に間隔
をおいて配置されかつ前記方立に固定される複数
の支持片と、前記カバー板を前記支持片に取り付
けるための取付手段と、前記カバー板の落下防止
手段とを備え、前記取付手段は、前記カバー板の
両側部および各支持片の両側部に設けられた互い
に他の一方に係合しかつ前記横方向に力を及ぼす
係合部から成り、前記落下防止手段は、前記カバ
ー板に設けられた、前記カバー板の上端から下端
に向けて伸びかつ前記カバー板の下端より上方の
位置で終わる凸条と、前記複数の支持片のそれぞ
れに設けられた突起のうちのいずれか１つの支持
片の突起であつて前記凸条の下方にあつて該凸条
が載置される突起とから成り、また、前記凸条お
よび各支持片の突起は前記カバー板の中央部およ
び前記支持片の中央部から前記横方向に間隔をお
いた個所に位置する。

（作用および効果） 本考案によれば、方立に上下方向に間隔をおい
て配置されかつ固定された複数の支持片に向けて
カバー板を押し付けることにより、該カバー板お
よび支持片の双方の係合部が互いに係合し、前記
カバー板が横方向へ移動しないように各支持片に
取り付けられる。

また、前記カバー板に設けられた凸条がその下
端部でその下方の支持片の突起に載置され、各支
持片に取り付けられた前記カバー板の滑り落ちす
なわち縦方向への移動が防止される。前記カバー
板の凸条および前記支持片の突起が前記カバー板
の中央部および前記支持片の中央部から横方向に
それぞれ間隔をおいた個所に位置することから、
前記凸条が載置される突起を有する支持片以外の
他の支持片を上下逆様に配置することにより該他
の支持片の突起と前記凸条との干渉が回避され
る。

その結果、前記方立を構成する柱材間または該
柱材を構成する部材間に設けられるシール材が前
記カバー板で確実に覆われる。

（実施例） 本考案が特徴とするところは、図示の実施例に
ついての以下の説明により、さらに明らかとなろ
う。

第１図に、本考案に係る化粧カバーが適用され
るカーテンウオール１０を示す。

カーテンウオール１０は、上下方向に伸びかつ
横方向に間隔をおいて配置された複数の方立１２
と、方立１２間に配置されかつ該方立に連結され
た無目１４と、方立１２および無目１４に規定さ
れた格子に嵌め込まれたガラス板１６とを備え
る。

方立１２は、第１図に示すように、矩形状の横
断面を有する複数の柱材を上下方向に継ぎ足して
成り、前記柱材は、第２図および第３図に示すよ
うに、シール材２０ａ，２０ｂを介して互いに連
結された縦割の一対の半割部材１２ａ，１２ｂか
ら成る。屋外側のシール材２０ａは、半割部材１
２ａ，１２ｂを連結して形成される目地２２を介
して風雨に曝されるところ、本考案の化粧カバー
２４により覆われている。

化粧カバー２４は、上下方向へ伸びる長尺のカ
バー板２６と、該カバー板を方立１２に支持すべ
く方立１２の屋外面に上下方向に間隔をおいて配
置されかつ方立１２に固定される複数の支持片２
８と、カバー板２６を支持片１２に取り付けるた
めの取付手段と、カバー板２６の落下防止手段を
備える。

一定長のものを上下方向に連ねて取り付けられ
た複数のカバー板２６は、それぞれ、方立１２に
向けて開放する溝形の横断面形状を有し、その幅
寸法は方立１２のそれに等しい。

他方、支持片２８は幅寸法が方立１２より僅か
に小さい板状体から成る。支持片２８は、カバー
板２６と同様に溝形の横断面形状のものとするこ
ともできる。支持片２８はビス止めにより方立１
２の屋外面に固定することができる。カバー板２
６および支持片２８はそれぞれアルミニウム材料
の押出し形材で形成することができる。

カバー板２６の各側部２６ａには、支持片２８
の各側部に設けられた後記係合部３２とともに前
記取付手段を構成する鉤状の係合部３０が設けら
れている。支持片２８に設けられた係合部３２
は、カバー板２６に向けて屈曲する鉤状を呈す
る。

カバー板２６を、方立１２に固定された各支持
片２８に向けて押し付けると、カバー板２６の両
側が外方に向けて弾性変形し、次いで、カバー板
２６の係合部３０が各支持片２８の係合部３２と
方立１２の屋外面との間にもぐり込むようにして
係合部３２と係合し、互いに前記横方向への力を
及ぼす。その結果、カバー板２６は前記取付手段
を介して支持片２８に前記横方向へ移動しないよ
うに支持される。

第２図ないし第４図に示すように、カバー板２
６には前記落下防止手段の一部をなす凸条３４が
設けられている。凸条３４は、図示の例ではＴ字
形の横断面形状を有し、また、カバー板２６の上
端から下端に向けて伸び、カバー板２６の下端よ
り上方の位置で終わる。また、各支持片２８に
は、コ字形に屈曲しかつカバー板２６に相対する
突起３６が設けられている。複数の支持片２８の
うちの１つの支持片（これを符号２８′で示す：
第３図〜第５図参照）は突起３６がカバー板２６
の凸条３４の下方にあつて該凸条が載置されるよ
うに配置されている。凸条３４が載置され係止す
る突起３６は凸条３４とともに前記落下防止手段
を成し、各支持片２８に取り付けられたカバー板
２６の下方への移動を防止する。

凸条３４および突起３６は、カバー板２６中央
部および支持片２８の中央部から前記横方向へ間
隔をおいた個所に位置する。このことから、一つ
のカバー他２６に関して、前記落下防止手段の一
部をなす１つの支持片２８′の突起３６と、カバ
ー板２６の凸条３４とは一方の側部寄りに位置す
る（第３図参照）。また、１つの支持片２８′以外
の他の支持片２８の突起は各支持片２８の上下逆
様の配置および固定により凸条３４と干渉しない
他方の側部寄りに位置する（第２図参照）。

前記落下防止手段の一部をなす支持片２８′の
突起３６の上端に、第４図に示すように、凸条３
４の下端が係止可能の凹所３８を設ければ、凸条
３４と突起３６との係止関係をより確実に維持す
ることができる。また、カバー板２６の下端およ
び支持片２８′の下端のレベルが揃うように凸条
３４の下端の高さ位置が定められている。

第５図に示すように、カバー板２６相互間はガ
ラス板１６に連なるシール材４０で密封され、方
立１２の構成材である前記柱材相互間に配置され
るシール材（図示せず）はカバー板２６で覆われ
ている。

本考案に係る化粧カバーは、新設および既設を
問わず、全てのカーテンウオールの方立に取り付
けることができ、これにより、目地２２および方
立を構成する前記柱材相互間に配置されるシール
材（図示せず）を被覆し、方立の化粧効果を高め
るとともにこれらが風雨に曝されることを防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はカーテンウオールの部分立面図、第２
図は方立に取り付けられた本考案に係る化粧カバ
ーの横断面図、第３図はカーテンウオールの最下
方における第２図と同様の横断面図、第４図は化
粧カバーの部分分解斜視図、第５図は方立に取り
付けられた化粧カバーの部分縦断面図である。 １０……カーテンウオール、１２……方立、１
４……無目、２４……化粧カバー、２６……カバ
ー板、２８，２８′……支持片、３０，３２……
係合部、３４……凸条、３６……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向へ伸びる複数の方立および該方立間に
   あつて横方向へ伸びる無目を有するカーテンウオ
   ールの前記方立のための化粧カバーであつて、上
   下方向へ伸びる長尺のカバー板と、該カバー板を
   前記方立に支持すべく上下方向に間隔をおいて配
   置されかつ前記方立に固定される複数の支持片
   と、前記カバー板を前記支持片に取り付けるため
   の取付手段と、前記カバー板の落下防止手段とを
   備え、前記取付手段は、前記カバー板の両側部お
   よび各支持片の両側部に設けられた互いに他の一
   方に係合しかつ前記横方向に力を及ぼす係合部か
   ら成り、前記落下防止手段は、前記カバー板に設
   けられた、前記カバー板の上端から下端に向けて
   伸びかつ前記カバー板の下端より上方の位置で終
   わる凸条と、前記複数の支持片のそれぞれに設け
   られた突起のうちのいずれか１つの支持片の突起
   であつて前記凸条の下方にあつて該凸条が載置さ
   れる突起とから成り、また、前記凸条および各支
   持片の突起は前記カバー板の中央部および前記支
   持片の中央部から前記横方向に間隔をおいた個所
   に位置する、化粧カバー。