JP2510941Y2 - ショ―ウインド―等ガラス壁体のリブガラス支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はショーウインドー等ガラ
ス壁体のウインドーガラスを補強するリブガラスの上下
端部を建物躯体の床面及び天井面に固定するための装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば図４に示すように、建物の一階全
面に設けられた大型のショーウインドーでは、ウインド
ーガラス１を補強するため、その背面にリブガラス２を
配設すると共に、該リブガラスの上下端部をリブガラス
支持装置３で建物躯体の床面及び天井面に固定してい
る。

【０００３】従来、上記リブガラス支持装置３として図
５に示すものがある。これは前記ウインドーガラス１を
支持するウインドー支持枠４に直交するように、中空状
基枠５を建物躯体の床面と天井面とにそれぞれ固着し、
その両基枠５間にリブガラス２を立設すると共に、該リ
ブガラス２の室外側端縁を上記ウインドーガラス１に一
体的に連接し、そのリブガラス２の上下端部を囲繞する
ように略Ｕ字状のリブガラス固定枠６を上記基枠５にビ
ス７により止着し、該リブガラス固定枠６とリブガラス
２との間の空隙にシーリング材８を充填し、更に前記基
枠５の室内側端面開口部に閉塞板９をビス１０により止
着したものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】上記従来のリブガラス
支持装置３では、リブガラス２を両基枠５間に立設する
際に、該リブガラス２を支持するものがなにも無いた
め、リブガラス固定枠６を上記基枠５に止着するまでの
間、支持具等により、そのリブガラス２が不測に倒れな
いように支持しておく必要があり、リブガラス２の固定
作業に手間がかかるという難点がある。また上記リブガ
ラス固定枠６を基枠５に多数のビス７で止着するように
しているため、そのビス用の孔明け加工及びビス止め作
業が面倒であると共に、ビス７の頭部が多数外部に露出
しており、外観上の体裁も悪いという欠点がある。本考
案は、上記問題点を解消したショーウインドー等ガラス
壁体のリブガラス支持装置を提供することを目的として
いる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本考案の構成を実施例に対応する図面に基づいて説明
すると、本考案は、ショーウインドー等ガラス壁体のウ
インドーガラス１の背面に、これに直交するように立設
された補強用リブガラス２の上下端部を建物躯体の床面
１１及び天井面１２に固定するためのリブガラス支持装
置３であって、前記ウインドーガラス１を支持するウイ
ンドー支持枠４に直交するように、リブガラス挿入用凹
溝１５を有する横断面略中空凹状のリブガラス支持枠１
３を建物躯体の床面１１と天井面１２とにそれぞれ固着
し、リブガラス２の上下端部を前記凹溝１５に挿入して
該リブガラス２の室外側端縁をウインドーガラス１に一
体的に連接し、前記リブガラス支持枠１３の室内側端部
には、前記凹溝１５に嵌入する抜け止め本体１４ａを備
えたリブガラス抜け止め部材１４を、その抜け止め 本体
１４ａを前記凹溝１５の端部に嵌入させて抜け止め本体
１４ａ上面から凹溝１５底部にビス１７を螺入すること
によって止着してなる構成を採用するものである。

【０００６】

【作用】上記構成において、建物躯体の床面１１と天井
面１２とにそれぞれリブガラス支持枠１３を固着し、該
両リブガラス支持枠１３のリブガラス挿入用凹溝１５に
リブガラス２の上下端部を挿入するだけで、該リブガラ
ス２をウインドーガラス１の背面に立設することができ
る。この場合、上記リブガラス２は、その上下端部が上
記リブガラス支持枠１３に確実に支持されているので、
その立設作業中に不測に倒れたりする恐れがない。また
上述のようにリブガラス２を上記凹溝１５に挿入した
後、上記リブガラス支持枠１３の室内側端部にリブガラ
ス抜け止め部材１４の止着するだけで、リブガラス２の
上下端部を建物躯体の床面１１及び天井面１２に確実に
固定することができる。この場合、抜け止め本体１４ａ
は、凹溝１５に嵌合された状態で該抜け止め本体１４ａ
の両外側面が凹溝１５の対向壁面に支持されて、回り止
めされた状態となるため、１本のビス１７だけでリブガ
ラス支持枠１３に対し確実に固定され、しかもこのビス
１７のねじ込みにあたって、リブガラス抜け止め部材１
４を回らないように保持しておく必要がなく、従ってこ
の抜け止め部材１４の止着作業を迅速容易に行うことが
できる。また、リブガラス２が凹溝１５に沿ってスライ
ド変移したり振動したりして、リブガラス抜け止め部材
１４に凹溝１５長手方向の押圧荷重が負荷するようなこ
とがあっても、この抜け止め部材１４をリブガラス支持
枠１３に止着しているビス１７が抜け止め本体１４ａ上
面から凹溝１５底部に螺入されていて、このビス１７に
よって抜け止め本体１４ａをリブガラス支持枠１３側に
締結する方向が上記押圧荷重方向と交差する方向にある
ことから、このビス１７による締結止着力が上記押圧荷
重に対し十分に対抗でき、従って上記のような押圧荷重
によってリブガラス抜け止め部材１４がリブガラス支持
枠１３から離脱するおそれがなく、使用上の安全を確保
できる。

【０００７】

【実施例】図１〜図３は本考案の一実施例たるリブガラ
ス支持装置３によりリブガラス２の上下端部を建物躯体
の床面１１及び天井面１２に固定している状態を示すも
のであって、前記リブガラス支持装置３は、ウインドー
支持枠４に直交するように、上記床面１１と天井面１２
とにそれぞれ固着されると共に、室内側端面が上記ウイ
ンドー支持枠４に当接された横断面中空凹状のリブガラ
ス支持枠１３，１３と、該各リブガラス支持枠１３の室
内側端部に止着されたリブガラス抜け止め部材１４とか
らなっている。

【０００８】上記両リブガラス支持枠１３は、アルミ押
出形材からなり、矩形状の基枠部１３ａと、該基枠部１
３ａの一側面にその長手方向全長にわたって一体突設さ
れた一対の突条部１３ｂ，１３ｂとを有し、該両突条部
１３ｂ間にはリブガラス挿入用凹溝１５が形成されてい
る。また上記基枠部１３ａの突条部形成側面とは反対側
の側面に一対のＬ字状の突起部１３ｃを突設し、該突起
部１３ｃをアンカー金具（図示せず）に係合させること
により、この両リブガラス支持枠１３を床面１１と天井
面１２とにそれぞれ強固に固着している。

【０００９】前記リブガラス抜け止め部材１４は、平面
視略Ｔ字状であって、前記凹溝１５内に嵌入する抜け止
め本体１４ａと、該抜け止め本体１４ａの両側部に一体
形成されて、前記両突条部１３ｂの室内側端面開口部を
塞ぐ一対の閉塞板部１４ｂ，１４ｂとからなるもので、
図１及び図２に示されるように、上記抜け止め本体１４
ａを前記凹溝１５の端部に嵌入させ、この抜け止め本体
１４ａの上面からビス１７を挿通して上記凹溝１５の底
部に螺入することによって、リブガラス支持枠１３の基
枠部１３ａに止着される。

【００１０】図１において、１８は前記基枠部１３ａの
室内側端面開口部にビス１９により止着された化粧板で
ある。なおこの化粧板１８と上記抜け止め部材１４とを
一体形成してもよい。また図２において、２０はウイン
ドーガラス１の繋ぎ目とリブガラス２との間に介装され
た防水パッキンである。更に図３において、２１はリブ
ガラス２の上下端部と両突条部１３ｂ及び抜け止め部材
１４との間の空隙に充填されたシーリング材である。

【００１１】リブガラス２の固定手順を説明すると、ま
ずリブガラス支持枠１３をウインドー支持枠４に直交す
るようにして建物躯体の床面１１及び天井面１２にそれ
ぞれ固着し、リブガラス２の上下端部を上記リブガラス
支持枠１３の凹溝１５に挿入すると共に、該リブガラス
２を下側凹溝１５内の基台２３上に載置する。この場
合、該リブガラス２の上下端部がリブガラス支持枠１３
の突条部１３ｂに両側から支持されているため、そのリ
ブガラス２が不測に倒れたりするおそれがない。次に上
記リブガラス２の室内側端縁をウインドーガラス１に連
接した後、リブガラス抜け止め部材１４をリブガラス支
持枠１３にビス１７により止着し、リブガラス２の上下
端部周囲の空隙にシーリング材２１を充填すればよい。
上記リブガラス抜け止め部材１４をリブガラス支持枠１
３に止着するには、抜け止め本体１４ａを前記凹溝１５
の端部に嵌入させ、この抜け止め本体１４ａの上面から
ビス１７を挿通して上記凹溝１５の底部に螺入し、締結
すればよい。この場合、ビス１７を１本だけ止着すれば
よく、迅速容易に作業を行うことができると共に、ビス
１７の頭部が一つだけ外部に露出しているだけであるか
ら、外観上の体裁もよい。

【００１３】

【考案の効果】以上述べたごとく本考案によれば、建物
躯体の床面と天井面とに固着されたリブガラス支持枠に
リブガラス挿入用凹溝を形成し、該各凹溝にリブガラス
の上下端部をに挿入するようにしているから、該リブガ
ラスをウインドーガラスの背面に立設する際に、そのリ
ブガラスが不測に倒れたりする恐れがなく、迅速容易に
立設作業を行うことができる。

【００１４】また上述のようにリブガラスを上記凹溝に
挿入した後、前記リブガラス支持枠の室内側端面にリブ
ガラス抜け止め部材を止着するだけで、リブガラスの上
下端部を建物躯体の床面及び天井面に確実に固定するこ
とができ、外観上の体裁もよい。この場合、抜け止め本
体は、凹溝に嵌合された状態で該抜け止め本体の両外側
面が凹溝の対向壁面に支持されて、回り止めされた状態
となるため、１本のビスだけでリブガラス支持枠に対し
確実に固定され、しかもこのビスのねじ込みにあたっ
て、リブガラス抜け止め部材を回らないように保持して
おく必要がなく、従ってこの抜け止め部材の止着作業を
迅速容易に行うことができる。また、リブガラスがリブ
ガラス挿入用凹溝に沿ってスライド変移したり振動した
りして、リブガラス抜け止め部材に凹溝長手方向の押圧
荷重が負荷するようなことがあっても、この抜け止め部
材をリブガラス支持枠に止着しているビスが抜け止め本
体上面から凹溝底部に螺入されていて、このビスによっ
て抜け止め本体をリブガラス支持枠側に締結する方向が
上記押圧荷重方向と交差する方向にあることから、この
ビスによる止着力が上記押圧荷重に対し十分に対抗で
き、従って上記押圧荷重によってリブガラス抜け止め部
材がリブガラス支持枠から離脱するおそれがなく、使用
上の安全を確保できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例たるリブガラス支持装置を
用いたショーウインドの要部の分解斜視図である。

【図２】 同縦断面図である。

【図３】 図２のＡーＡ矢視図である。

【図４】 ショーウインドーの外観斜視図である。

【図５】 従来例を示す要部の斜視図である。

【符号の説明】

１ ウインドーガラス ２ リブガラス ３ リブガラス支持装置 ４ ウインドー支持枠 １１ 床面 １２ 天井面 １３ リブガラス支持枠 １４ リブガラス抜け止め部材 １４ａ 抜け止め本体 １５ リブガラス挿入用凹溝 １７ ビス

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ショーウインドー等ガラス壁体のウインド
   ーガラスの背面に、これに直交するように立設された補
   強用リブガラスの上下端部を建物躯体の床面及び天井面
   に固定するためのリブガラス支持装置であって、前記ウ
   インドーガラスを支持するウインドー支持枠に直交する
   ように、リブガラス挿入用凹溝を有する横断面略中空凹
   状のリブガラス支持枠を建物躯体の床面と天井面とにそ
   れぞれ固着し、リブガラスの上下端部を前記凹溝に挿入
   して該リブガラスの室外側端縁をウインドーガラスに一
   体的に連接し、前記リブガラス支持枠の室内側端部に、
   前記凹溝に嵌入する抜け止め本体を備えたリブガラス抜
   け止め部材を、その抜け止め本体を前記凹溝の端部に嵌
   入させて抜け止め本体上面から凹溝底部にビスを螺入す
   ることによって止着してなるショーウインドー等ガラス
   壁体のリブガラス支持装置。