JPS6220629Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アルミニウム合金製等の後付け用の
窓装置に関する。

遮音、断熱等の目的で既設の窓装置に対して屋
外側又は室内側に装着する窓装置は、上下及びた
ての各枠を建造物に直接ねじ止めするもの、各枠
に取付片を各々ねじ止めして各取付片を建造物に
直接ねじ止めするもの等種々提案され、実用に供
されている。

しかし、この種の窓装置は、一般に、既設の建
造物に装着されるから、建造物の改造工事が不要
であることはもちろん、装着作業が容易であるこ
と、取付強度が大であること、建造物の誤差を吸
収できること等が望まれているが、従来のこの種
の窓装置のうち、各枠を建造物に直接ねじ止めす
るものは、取付強度が大である反面、各枠を組立
てた状態で建造物に固定しなければならないか
ら、各枠の位置決め、組立てた状態での保持、ね
じ止め作業等装着作業が面倒であり、また各枠毎
に取付片を用いるものは部品点数が多いから高価
であるのみならず、ねじ止め個所を多くしない限
り取付強度を保つことができない。

本考案は、装着作業が容易であるにもかかわら
ず、取付強度が大であり、しかも廉価な窓装置を
提供することを目的とする。

以下、図面に示す実施例に基いて本考案を説明
する。

第１図ないし第３図において、１はコンクリー
ト建造物の壁であり、この壁の窓用開口部２には
既設の窓装置３が装着されている他、長尺の支持
枠５、下枠６、たて枠７，７（一方のたて枠は図
示せず）及び上枠８を有する後付けの窓装置４が
室外側に装着されている。９，９はガラス戸、１
０は化粧板である。

支持枠５は、断面ほぼ長方形の中空部１１を長
手方向に有しており、この中空部１１の上壁１２
の上面には幅方向に離れた２個所に突片１３，１
４が形成されているとともに室内側に位置する側
壁１６側の端部上側に突片１５が形成されてい
る。各突片１３，１４，１５は、支持枠５の長手
方向全体にわたつて形成されている。この支持枠
５は、壁１に埋設されたアンカー１７に突片１５
がねじ１８によりねじ止めされて、壁１に固着さ
れている。支持枠５用のアンカー１７は複数個所
に設けられており、支持枠５は長手方向の複数個
所においてねじ止めされている。

下枠６は、中空部２０の下壁２１の下面に同じ
高さの脚片２２，２３が突片１３，１４に対応し
て長手方向に形成されており、室外側に位置する
脚片２２が長手方向の複数個所においてねじ２４
により突片１３に固着されて支持枠５に取付けら
れている。

たて枠７は、図示の例では中空部２５を有して
おり、室内側に位置する側壁２６には幅方向に離
れかつ長手方向に延在する２条の突片２７，２８
が形成されている。このたて枠７は、壁１に埋設
されたアンカー２９にねじ３０により固着された
断面コ字状の長尺のリテーナー３１の突片２７が
ねじ３２により固着されて壁１に固定されてい
る。たて枠７用のアンカー２９も複数個所に設け
られており、またリテーナー３１は長手方向の複
数個所においてアンカー２９にねじ止めされてお
り、さらにたて枠７も長手方向の複数個所におい
てリテーナー３１にねじ止めされている。

図示していないたて枠も、上述したたて枠と同
様に作られており、かつ同様にして壁１に固着さ
れている。

上枠８も、図示の例では中空部３３を有してお
り、壁１側の端部にゴム、又は樹脂製の中空の気
密部材３４を嵌着しており、前記端部の上側に長
手方向に延在する突片３５を有している。上枠８
も、壁１の複数個所に埋設されたアンカー３６に
突片３５が長手方向の複数個所においてねじ３７
により固着されて壁１に固定されている。

化粧板１０は、開口部２のうち窓装置３と４の
間の底面を閉塞して美的効果を高めるものであ
り、一端が窓装置３の下枠３８に、他端が窓装置
４の下枠６に各々係止されている。この化粧板１
０は、壁１の複数個所に埋設されたアンカー３９
にねじ４０により固着された断面Ｚ字状の長尺の
固定具４１に複数個所においてねじ４２により固
着されて壁１に取付けられている。この化粧板１
０を設けたことにより、下枠６と壁１の間の空間
が閉塞され、前記空間にごみがたまることがな
い。

開口部２の他の面にも同種の化粧板を設ける
と、美的効果がより高くなる。

上述の窓装置４は、先ず支持枠５を壁１に固着
するとともに、リテーナー３１を支持枠５の長手
方向の端縁を利用して位置決めし、壁１に固着
し、次いで、各枠６，７，８を組立てた状態で支
持枠５に載置した後、突片１３と脚片２２に孔を
あけてねじ２４により下枠６を支持枠５に固定
し、突片２７とリテーナー３１に孔をあけてねじ
３２によりたて枠７，７を壁１に固定し、突片３
５に孔をあけてねじ３７により上枠８を壁１に固
定し、その後各枠６，７，８と壁１の間及び支持
枠５と下枠６の間に各々コーキング材１９を充填
し、化粧板１０を壁１に固定すればよい。

上述の窓装置は、上下及びたての各枠６，７，
８を組立てた状態で支持枠５に載置し、その状態
で枠６，７，８をねじ止めすればよいから、位置
決め作業、ねじ止め作業等の装着作業が容易であ
る。また、壁１に固着された支持枠５に下枠６を
ねじ止めし、壁１に固着されたリテーナー３１に
たて枠７をねじ止めし、上枠８を壁１にねじ止め
しているから、取付強度が大であるし、部品点数
が少なく廉価である。さらに、気密材３４の上方
にコーキング材１９を充填しているから、気密材
３４がコーキング材１９により雨水等から保護さ
れ、逆にコーキング材１９が破損して雨水等が漏
水してもその水は気密材３４の上面をたて枠７の
方向に流れ、たて枠７に沿つて落下し、室内側に
漏れることがない。

突片１３，１４，２７，２８及び脚片２２，２
３及びリテーナー３１は長手方向に連続している
必要はない。

以上のように本考案は、中空部とこの中空部の
上壁上面に突片を有する支持枠を壁にねじ止め
し、下枠の下面に形成した脚片を前記突片にねじ
止めして下枠を支持枠に固定し、たて枠の側部に
形成した突片を壁に固着されたリテーナーにねじ
止めし、壁側の端部に長手方向に沿つて気密材を
嵌着した上枠を壁に前記気密材よりも上方におい
てねじ止めしてなるから、位置決め作業、ねじ止
め作業等の装着作業が容易であるし、取付強度が
大であり、その上部品点数が少なく廉価である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の窓装置の一実施例を示す縦断
側面図、第２図は第１図における−線断面
図、第３図は支持枠への下枠の取付け状態を示す
拡大断面図である。 １：壁、５：支持枠、６：下枠、７：たて枠、
８：上枠、１３，３２，３７：突片、２２：脚
片、１７，２９，３６：アンカー、３１：リテー
ナー、３４：気密材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中空部と、この中空部の上壁上面に突片を有す
   る支持枠を壁にねじ止めし、下枠の下面に形成し
   た脚片を前記突片にねじ止めして下枠を支持枠に
   固定し、たて枠の側部に形成した突片を壁に固着
   されたリテーナーにねじ止めし、壁側の端部に長
   手方向に沿つて気密材を嵌着した上枠を壁に前記
   気密材よりも上方においてねじ止めしてなる窓装
   置。