JPH0310331Y2 - - Google Patents

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JPH0310331Y2
JPH0310331Y2 JP1987158910U JP15891087U JPH0310331Y2 JP H0310331 Y2 JPH0310331 Y2 JP H0310331Y2 JP 1987158910 U JP1987158910 U JP 1987158910U JP 15891087 U JP15891087 U JP 15891087U JP H0310331 Y2 JPH0310331 Y2 JP H0310331Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、内燃機関の潤滑装置であつて、特
に潤滑油フイルターの取り付け構造に関するもの
である。
従来の技術 第5図以下は、従来におけるこの種潤滑油フイ
ルターの取り付け構造を示したものである。
第5図の従来例は、クランクケース1とこのク
ランクケース1を覆う側蓋2とによつて囲まれる
オイルパン3内に、潤滑油フイルター4を、側蓋
2の側面より挿し込んで、その潤滑油フイルター
4の先端をオイルパン3の中央部分まで延出させ
たものである。この潤滑油フイルター4によつて
吸い込まれた潤滑油が、側蓋2の潤滑油通路5を
通つてポンプ9側に吸い込まれ、要潤滑部へ送ら
れるようになつている。
第6図は、潤滑油フイルター4を、上記の如く
オイルパン3内に直接装着しないで、オイルパン
3内には、その先端吸い込み口をオイルパン3の
中央部分まで延出させた吸入管7を取り付け、側
蓋2の潤滑油通路5の途中に、このオイルパン3
の内装室6を形成したものである。
これら第5図と第6図のものを比較すると、潤
滑油フイルター4を直接オイルパン3内に浸漬す
るものにおいては、吸入量を充分確保するためそ
の直径をある程度大きくし、かつ、吸い込み部分
である網の長さを充分に取らなければならない。
他方、吸入管7を浸漬させるものでは、フイルタ
ー部分がないため、例えばその前端開口部から吸
い込ませるようにするのみで充分な吸入量を確保
でき、その直径も小さなもので済む。その場合、
これら潤滑油フイルター4或いは吸入管7は、オ
イルパン3底部に堆積するゴミその他の異物より
離すため、底部よりl1だけ浮かせて取り付ける必
要がある。そうすると、直径の大きい潤滑油フイ
ルター4の場合には、必然的に、その上部の高さ
が吸入管7よりも高い位置に来ることから、これ
ら潤滑油フイルター4或いは吸入管7の吸い込み
面に対する潤滑油の下限高さl2が、潤滑油フイル
ター4の場合の方が高くなることになる。このた
め、同じ潤滑油量であつても、潤滑油フイルター
4を直接浸漬させる場合の方が、潤滑油の有効消
費許容量が少ないという不都合がある。また、機
関全体が傾斜した場合でも潤滑油を吸い込むこと
ができるようにするためには、そのように傾斜し
た場合に全体が潤滑油中に浸漬していることが必
要である。前述したように、潤滑油フイルター4
では、長手方向に相当な長さの範囲で吸い込み部
分すなわち網の部分があり、その一部でも露出す
ると空気を吸い込むからである。このことから、
傾斜限界角θが前記吸入管7の場合に比較して小
さくなり、有効消費許容量を大きく取らざるを得
ないことになる。
したがつて、かかる点からすれば、前記第6図
のように、潤滑油フイルター4をオイルパン内に
浸漬することなく、その潤滑油内装室6へ装着す
ることが望ましい。
第7図は、そのように潤滑油フイルター4を機
関本体の壁部内に内装した場合の具体例を示して
おり、内装室6内に内装された潤滑油フイルター
4は、その内部が前記吸入管7側の通路に連通
し、その吸入管7より吸い込まれた潤滑油は、ま
ずこの潤滑油フイルター4内に入るとともに、そ
の外周の網部分を通つて外側へ出た後、内装室6
に連通する出口通路8を通つてポンプ9側へ吸い
込まれるようになつている。また、この第7図の
ものと異なり、潤滑油フイルター4の外周側を濾
過上流室として、この上流室へ取り入れた潤滑油
を、その潤滑油フイルター4を通して内部へ流入
させた後、この潤滑油フイルター4に形成した出
口より機関本体壁部の出口通路へ流出させるよう
にしたものがあり、実開昭49−147431号公報には
そのようなものが記載されている。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記第7図の従来例において、
潤滑油フイルター4は、内装室6より抜き出して
その清掃を定期的に行なう必要があるが、このよ
うな構造においては、ゴミその他の夾雑物がまず
潤滑油フイルター4の内側に溜ることとなるた
め、清掃が非常に困難となる欠点を有している。
他方、潤滑油フイルターの外周側を濾過上流室
とした前記公報記載の考案においては、ゴミ等が
その外周面に溜まることから、かかる欠点がない
利点がある。しかしながら、この従来の考案にお
いては、次のような理由によつて、潤滑油フイル
ター自身の構造が複雑となる欠点がある。
即ち、第7図で示すように、オイルパン内の吸
入部を出来るだけ中央近くに配置させると、必然
的に、機関本体の壁部に形成した内装室の潤滑油
フイルターへ潤滑油を導くための通路は、その構
造が複雑になることを避けるためもあつて、潤滑
油フイルター内装室の前記中央寄りの位置である
先端側より潤滑油を取り入れる構造になる。この
場合第7図で示すように、従来においては、潤滑
油フイルターを長手方向の2点で支持するため
に、その先端部を内装室の小径部へ挿し込んで、
この先端側を支持させているが、潤滑油フイルタ
ー内を上流室とするものにおいては、この図で示
すようにその先端部を単に筒状にすることで対応
できるが、外周の空間部を上流室とする場合に
は、更に、その外周側へ潤滑油を導くための多数
のキリ穴を形成することが必要で、それだけ通路
が複雑になる。
加えて、このように潤滑油フイルターを2点支
持するため、先端部に内装室内の周壁面に密着す
るための挿入部を形成する必要があるが、更に、
潤滑フイルター内と機関本体壁部の通路とを連通
するための、濾過上流室と区画された出口用の突
出部分が必要であり、このような挿入部分と突出
部分を共に潤滑フイルターに一体に形成させると
フイルター自身が重くなるという欠点がある。
この考案は、上記のように潤滑油フイルター外
周側を濾過上流室とした従来の構造の欠点を解消
することを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するため、この考案では、機
関本体の壁部に形成した内装室へ筒状の潤滑油フ
イルターを挿し込んで内装するものにおいて、前
記潤滑油フイルター中間部におけるフイルター長
手方向のほぼ同一位置に、それぞれ前記内装室周
面に密着する膨出部と支持片をその潤滑油フイル
ターと一体に形成して、この潤滑油フイルター外
側の空間部をオイルパン側へ連通する濾過上流室
とし、かつ、この膨出部には、潤滑油フイルター
内部と機関本体壁部の出口通路とを連通する出口
を形成するとともに、これら膨出部と支持片との
間に潤滑油フイルター先端側より前記上流室内に
流入した潤滑油を流動させる〓間を形成したこと
を特徴とする。
作 用 上記本考案の構成によれば、オイルパン24よ
り吸い上げられた潤滑油は、まず潤滑油フイルタ
ー17の内装室16内に入り、潤滑油フイルター
17の外側から内側へ通過してゴミその他の異物
を濾過された後、その内部に通ずる出口通路30
よりポンプ15側へ吸い上げられる。このとき、
潤滑油フイルター17の先端側より上流室20内
へ入つた潤滑油は、膨出部28と支持片32との
間の〓間33を通して長手方向に流動し、それら
膨出部28と支持片32の長手方向両側のフイル
ターエレメント23を通してその潤滑油フイルタ
ー17内に流入する。
実施例 以下、この考案の構成を図示の実施例に基づい
て説明すると、まず、第4図は、本考案潤滑油フ
イルターの内装室が形成されるクランクケース側
蓋11の側面を示している。この側蓋11のほぼ
中央部分に、クランク軸主軸受12が形成され、
その右上方にカム軸軸受13が形成されている。
14は、潤滑油ポンプ15の取り付け面であり、
クランク軸主軸受12よりも側方であつて、カム
軸軸受12のほぼ直下に設けられている。そし
て、この潤滑油ポンプ取り付け面14の下方に形
成された肉厚部分に、側蓋11の側方の端面より
内方に向けて開設した潤滑油フイルター内装室1
6が形成されている。
上記内装室16内には、第1図のように本考案の
筒状の潤滑油フイルター17が、前記端面側の開
口部より挿し込んで着されるとともに、その外端
のフランジ18部分でボルト19によつて取り付
けられている。この潤滑油フイルター17は、そ
の長手方向に形成された数本の骨組部材21と、
その骨組部材21間に張り付けたエレメントとし
ての網部23とからなるが、その直径が、前記内
装室16の内径よりも小さく、潤滑油フイルター
17外側の空洞部分を濾過上流室20として、従
来と同じく、オイルパン24内に浸漬した吸入管
25側の入口通路26に連通させている。他方、
潤滑油フイルター17の長手方向の中間部分に
は、前記骨組部材21と一体に形成された環状胴
部27が全周に形成され、この環状胴部27の一
個所に、その外周が前記内装室16の内周面に密
着するような膨出部28が形成されている。そし
て、この膨出部28の中央部分に潤滑油出口孔2
9が形成され、この潤滑油出口孔29に連通し
て、前記ポンプ15側に連通する出口通路30が
キリ穴加工されている。したがつて、この出口孔
29は、内装室16内壁面に密着している膨出部
28により、前記上流室20とは遮断された状態
にあり、前記出口通路30がその上流室31と連
通することなく、潤滑油フイルター17内に通じ
ている。また、前記膨出部28と反対の側には、
その膨出部28と潤滑油フイルター17長手方向
のほぼ同一位置において、同じく内装室16の周
面に密着する支持片32が形成されており、前記
内装室16内に内装された潤滑油フイルター17
は、その膨出部28と支持片32とによつて、内
装室16の内壁面との間に空間部を保持した状態
に支持されている。また、潤滑油フイルター17
は、前記環状胴部27によつて左右の網部23が
分割されているが、膨出部28と前記支持片32
間の隙間33,33を介して、潤滑油が流動でき
るようになつている。
したがつて、上記の構成において、吸入管25
より吸い込まれた潤滑油は、入口通路26から潤
滑油フイルター17外側の上流室20に入り、こ
の上流室20から前記網部23を通過して濾過さ
れた後、そのフイルター17内に入る。そして、
このフイルター17内から前記出口通路30を介
して、潤滑油ポンプ15側に吸い上げられ、各潤
滑部へ供給される。
考案の効果 したがつて、上記本考案によれば、潤滑油フイ
ルターがオイルパン内に直接浸漬されてなく、機
関本体の壁部に設けた内装室内に内装されている
ことから、オイルパン内には、吸入口の大きい吸
入管を装着するのみでよく、前記第5図従来例の
ものに比較して、潤滑油の有効消費量許容量や傾
斜限界角が大きくなる等の利点があるのみなら
ず、潤滑油フイルターの外側を上流室としている
ため、ゴミその他の異物がフイルターの外側に付
着することから、前記第6図のものに比較して清
掃が容易で保守整備が容易に行なえるという効果
が得られる。特に、この考案では、潤滑油フイル
ターの先端側を支持するための膨出部と支持片を
そのフイルターの中間部に形成していることか
ら、第1図実施例でも示すように、その外周側の
上流室へ潤滑油を先端側から流入させるための通
路は、単に、この潤滑油フイルター先端方向に空
間を残すのみで足り、上流室への流入のためのキ
リ穴等が不要となつて、構造が簡単となる効果が
ある。加えて、出口を形成するための膨出部と支
持片とによつて、この潤滑油フイルター中間部を
支持するようにしており、即ち、出口を形成する
ために必要な膨出部が潤滑油フイルターの支持を
兼ねた構成となつているから、潤滑油フイルター
の支持部と出口形成用膨出部の双方を形成する場
合に比較して、それだけ突出部分が少なくなり、
潤滑油フイルターの構造が簡単でかつ重量も軽く
なるとともに、更に、これら支持片と膨出部との
間の〓間によつて濾過上流室内の潤滑油を長手方
向に流動させていることから、このような中間部
を支持する構造でありながら、フイルターエレメ
ント部分を広い面積とすることができて、濾過効
率を上げることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の実施例を示す潤滑油フイ
ルター内装室部分の縦断面図、第2図は、第1図
のA−A線断面図、第3図は同じくB−B線断面
図、第4図は、潤滑油フイルター内装室が形成さ
れるケース側蓋の外側面図、第5図及び第6図
は、従来の潤滑油フイルターの装着構造を示す縦
断面図、第7図は、第6図従来例における潤滑油
フイルターの具体的な装着状態を示す要部縦断面
図である。 16……潤滑油フイルター内装室、17……潤
滑油フイルター、20……上流室、24……オイ
ルパン、28……膨出部、29……出口、30…
…潤滑油出口通路、32……支持片。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 機関本体の壁部に形成した内装室へ筒状の潤滑
    油フイルターを挿し込んで内装するものにおい
    て、前記潤滑油フイルター中間部におけるフイル
    ター長手方向のほぼ同一位置に、それぞれ前記内
    装室壁周面に密着する膨出部と支持片をその潤滑
    油フイルターと一体に形成して、この潤滑油フイ
    ルター外側の空間部をオイルパン側へ連通する濾
    過上流室とし、かつ、この膨出部には、潤滑油フ
    イルター内部と機関本体壁部の出口通路とを連通
    する出口を形成するとともに、これら膨出部と支
    持片との間に潤滑油フイルター先端側より前記上
    流室内に流入した潤滑油を流動させる〓間を形成
    したことを特徴とする内燃機関の潤滑装置。
JP1987158910U 1987-10-16 1987-10-16 Expired JPH0310331Y2 (ja)

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JPH0163710U JPH0163710U (ja) 1989-04-24
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