JPH0293170A

JPH0293170A - 履帯シール

Info

Publication number: JPH0293170A
Application number: JP63247072A
Authority: JP
Inventors: Akira Hashimoto; 晃橋本; Yukio Tamura; 幸夫田村
Original assignee: Komatsu Ltd
Current assignee: Komatsu Ltd
Priority date: 1988-09-30
Filing date: 1988-09-30
Publication date: 1990-04-03
Anticipated expiration: 2011-01-10
Also published as: JPH081256B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は無限軌道、殊にブルドーザなどの建設機械の腹
帯連結部に装着される履帯シールに関する。

（従来の技術）第１図に示すように無限軌道の履帯１は多数のリンク２
を軸ビン３とブツシュ４を介して無端状に枢着連結し、
各リンク２に履板５をボルト６で固着して構成されてい
る。そして上記履帯ｌの連結部である軸ビン３とブツシ
ュ４との嵌合部が摺動しながら相対回転しているため摺
動面に土砂、泥水の侵入による摩耗や、封入している潤
滑オイルの流出を防止するために連結部にはシールが装
着されている。

そして、かかる腹帯シールとしては従来から数多く提案
されているが、２０００Ｈ，３０００Ｈと次々と高まる
耐久性の要求に対応できるものはなかった。

（発明が解決しようとする問題点）第６閏、第７図は従来の履帯シールの一例であって、先
ず第６図に示す実公昭６３−８５４８の履帯シール１の
考案はウレタンゴム材からなる断面路Ｗ字状のシール主
体８と、その背面にあって押圧するニトリルゴム材の負
荷リング９を嵌合したものから構成され、そのシール主
体８の前面に形成された尖状シールリップ１０がブツシ
ュ端面１１に押付係合してシールするようになっている
。

しかし、加工精度や、介装されているスペーサ１２の摩
耗によるガタによって、リンク２とブツシュ端面１１と
のスラスト方向の相対位置が変化すると、シール主体８
が弾性変位して尖状シールリップ１０とブツシュ端面１
１との当接位置及びす、ブ角度（α）が変化して土砂を
噛込み早期に摩耗してシール効果を失うという欠点があ
った。

もっとも、上記のような欠点を解消するための手段とし
て１例えば第７図に示す特公昭６１２１８６５の発明が
あるが、この履帯シール１３はウレタンゴム材の断面略
［１字状のシール主体１４の背面に断面略平行四辺形に
なったニトリルゴム材の負荷リング１５を嵌合したもの
から構成され、そのシール主体１４の尖状シールリップ
１６がブツシュ端面１１を押圧係合するようになってい
る。

しかし、負荷状態においてシール主体１４に対する負荷
リング１５の押付力としての圧縮反力は尖状シールリッ
プ１６に作用するが、剪断反力は軸方向のフランジ１７
に作用するためリンク２とブツシュ端面１１との相対位
置の変化において、尖状シールリップ１６のブツシュ端
面１１との当り面が半径方向に変位し、従ってリップ角
度（α）も変化することから、既述の第６図の従来例の
欠点を必ずしも解消したちのでなかった。

本発明は上述した従来の履帯シールの欠点を解消すると
共に、シール主体と負荷リングの嵌合における両者間の
位置関係及び滑り現象を改善して追従性を向上した履帯
シールを提供するにある。

（課題を解決するための手段及び作用）本発明は上記目
的を達成するために圧縮反力と剪断反力の同時作用によ
る変形挙動する断面略鼓状の負荷リングと、前面路り字
状の剛性大の支持リングを嵌着した軸方向フランジ部と
放射方向フランジ部を備え、その両フランジ部背面に前
記負荷リングと嵌合する湾曲面と、それに延在する円錐
面を、そして放射方向フランジ部の前面に尖状シールリ
ップを形成してシール主体と負荷リングの相対滑りを防
止すると共に。

非負荷時から負荷時にわたって両部材の接合位置を変わ
らないようにして、負荷リングの前記変形挙動による前
記円錐面への押圧時シール主体をスラスト方向へ水平に
押動してシールの実効ストロークを長くした履帯シール
を提供するものである。

（実施例）本発明の一実施例を図面を参照して詳述する。

第２図は履帯の連結部のカウンタボア１８内に装着した
非負荷状態の履帯シール１９を示し。

シール主体２０と該シール主体の背面に嵌合した負荷リ
ング２１より構成しである。

前記シール主体２０は硬度Ｈｓ８０〜１００（本実施例
ではＨｓ９０）の摺動特性の優れたウレタンゴム材の環
状部材から成り、軸方向に延びた軸方向フランジ部２２
と該フランジ部の前端から放射方向に延びた放射方向フ
ランジ部２３を有する環状部材の内径部に金属材から成
る剛性の高い断面略し字状の支持リング２４を嵌着した
うえ、前記軸方向フランジ部２２の外径後端部に湾曲面
２５と、これに延在して放射方向フランジ部２３の背面
に勾配（Ｑ）を４０゛〜６０°　（本実施例では５０°
）の円錐面２６及び外壁面２７が形成されている。そし
て前記放射方向フランジ部２３の前面はブツシュ端面１
１に押圧係合する尖状シールリップ２８が形成されてい
て、その外周面２９とブツシュ端面１１となす角度（α
１）を５０°〜８０°　（本実施例では６０゛　）とす
ると共に５内周面３０とフッシュ端面】１となす角度（
α２）を５°〜２５゜（本実施例では１５“）と形成し
である。

次いで負荷リング２１は前記シール主体２０より硬度の
低いＨｓ７０〜８０（本実施例ではＨｓ７０）のニトリ
ルゴム材から成り、上記シール主体２０の背面にあって
、カウンタボア１８内の外径隅部に係合した基部３１．
該基部と凹部３２を介して一体形成されて、前記シール
主体の背面の湾曲面２５及び、これに延在した円錐面２
６に嵌合した押え部３３を備えた非負荷状態で断面略鼓
状の環状部材となっている。

なお、上記負荷リングの押え部３３によるシール主体の
背面との嵌合においては非負荷状態でも隙間が生しない
ように密着すると共に、特に湾曲面２５己こおいては隙
間からの潤滑オ・イルの侵入によって滑りが生じて負荷
初期の荷重低下をまねくために密着を確実にしである。

また。

円錐面２６の既述した角度（Ｑ）も両部材の相対滑りが
生じないように設定されている。

第３図は上記したセット前である非負荷状態から七ノ）
・による負荷状態の履帯シールを示し負荷リング２１は
図示の如く変形挙動してシール主体２０の背面を押圧し
、それによって尖状シールリップ２８はブツシュ端面１
１を強く押圧して内外リンクの間隙３４からカウンタボ
ア１８内を通ってブツシュ４と軸ビン３の摺動面３５に
土砂、泥水が侵入するのを阻止し、また潤滑オイルの流
出を防止するようになっている。

かかる負荷状態における負荷リング２１の変形挙動は押
え部３３とシール主体背面の湾曲面２５及び円錐面２６
との密着嵌合を非負荷時の状態を維持して相対位置が変
化しないようになっている。

そして　このような負荷リング２１の変形によって押え
部３３はノール生体背面の外壁面２７まで押圧するよう
になると共に、非負荷状態時で既述した如く嵌合面への
潤滑オイルの侵入防止は負荷状態になっても同様であっ
て５それによって、第４図の（ａ）線で示すように荷重
線図は直線となりシール作用が始まる最低荷重からのシ
ールストローク（Ｓ２）が長くなってリンクとブツシュ
端面間の相対位置が太き（なっても尖状シールリップ２
８が追従してシール性を保障することを意味する。これ
に反し隙間があって潤滑オイルが侵入するとなれば、そ
のオイル侵入による滑りと、押圧ロスにより図示（ｂ）
線になってシールストローク（Ｓ、）が短くなり追従性
が劣ることになる。

次いで負荷リング２１のシール主体２０への押圧作用を
第５図により説明すると、圧縮反力（Ｖ）は（ａ）図に
示すように、シール主体背面の円錐面２６に対し直角（
Ｌ、線）に作用しシール主体２０は仮想影線位置から実
線位置に変位する。また同時に作用する剪断反力（Ｈ）
は（ｂ）図に示すように円錐面２６に沿って外径方向で
、かつ、（Ｌ、）線に対し直角に作用し、シール主体２
０は仮想影線位置から実線位置に変位する。勿論これら
の変位は反力による仮想変位であって作用方向と作用の
大きさを示したものである。

上記圧縮反力（Ｖ）と剪断反力（Ｈ）は同時に作用して
、その複合作用は（Ｃ）図に示すように尖状シールリッ
プ２８に押付力（Ｆ）として、圧縮反力の分力（Ｖｓｉ
ｎθ）と剪断反力の分力（Ｈｃｏｓθ）をプラスしたも
のが作用する。即ち、Ｆ＝Ｖｓｉｎθ＋Ｈｃｏｓθ　と
なり、この押圧力（Ｆ）は軸線と平行な水平線（Ｌ２）
に沿って直線に作用し、この作用はスラスト方向のガタ
によるリンク２とブツシュ端面１１との相対位置の変化
に対しても押圧位置が変ったり、リップ角度（α２）が
変化することなく水平方向に追従する。

（発明の効果）本発明は以上詳述したように１本発明に係る履帯シール
は、第１に負荷リングとシール主体との嵌合面が完全な
密着状態で、しかも、この密着位置関係は非負荷状態か
ら負荷状態において同一としたので、嵌合面の相対滑り
が防止されて負荷初期の荷重低下もなくなりシールスト
ロークが長くなって追従性が向上する。

第２に９荷リングを圧縮と剪断の同時作用をするような
断面略鼓状に構成し、しかも、シール主体背面に形成し
た円錐面に作用させるようにしたので、シール主体はス
ラスト方向のガタに対して水平方向に追従し、尖状シー
ルリップはブツシュ端面に位置、角度変化なく当接して
土砂、泥水の侵入によるシール性の低下を防止するので
シール寿命を大幅に向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は無限軌道履帯の一部を示す斜視図。第２閲乃至第５図は本発明に係る履帯シールの一実施例
であって、第２図はセット前の非負荷状態を示す断面図
、第３図はセントによる負荷状態を示す同断面、第４図
は履帯シールの荷重たわみ線図、第５図は負荷リングの
変形挙動による押付力の形態を示す作用図、第６図及び
第７図は従来の腹帯シールの一例を示す断面図である。７、１３．１９・・・腹帯シール８　１４　２０・・・シール主体９、１５．２１・・・負荷リング１０、１６．２８・・・尖状シールリップ１１・・・ブ
ツシュ端面　　　１８・・・カウンタボア２２・・・軸
方向フランジ部２３・・・放射方向フランジ部２４・・・支持リング　　　２５・・・湾曲面２６・・
・円錐面　　　　　２７・・・外壁面３１・・・基部　
　　　　　３２・・・凹部３３・・・押え部　　　　　
３５・・・摺動面特許出願人　株式会社小松製作所

Claims

【特許請求の範囲】

軸ピン端部を固着した一方のリンク凹部と他方のリンク
に端部を固着したブッシュよりなる環状のカウンタボア
内にウレタンゴム材からなるシール主体と、該シール主
体より硬度の低いニトリルゴム材からなり、前記シール
主体の背面に嵌合して押付力を付与する負荷リングから
なる履帯シールにおいて、シール主体を軸方向フランジ
部と、該フランジ部の前端からの放射方向フランジ部を
有する環状部材に断面略Ｌ字状の剛性材からなる支持リ
ングを嵌着したうえ、前面に尖状シールリップを、外径
背面に湾曲面と、これに延在して形成された円錐面から
構成すると共に、上記シール主体背面の湾曲面及び円錐
面に前記押え部を嵌合した負荷リングの荷重による変形
挙動によって前記シール主体の円錐面に対し圧縮反力と
剪断反力の押付力を同時に作用させてシール主体を水平
状態でスラスト方向に押動して尖状シールリップをブッ
シュ端面に押付け追従するようにしたことを特徴とする
履帯シール。