JPH028315A - 溶融金属内へ粉体を吹込む方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、例えば精錬剤等のような粉体を、搬送ガス
の悪影響を最小限に抑えつつ溶融金属内−＼吹き込む方
法、並びにその装置に関するものである。

〈従来技術とその課題〉 近年、金属の炉外精錬等の進展に伴い、溶融金属内に粉
状精錬剤等の如き粉体を吹き込む技術が欠かせないもの
となってきた。

従来、溶融金属内への粉体吹込めば固定浸潤ランスを介
して行われるのが一般的であり、例えば溶鋼に粉状精錬
剤を吹き込むようなときには、粉状精錬剤を大流量（通
常、ＩＮｒ＆／ｍｉｎ以上）の搬送ガスにて輸送して浸
漬ランスに導入し、これを該大流量搬送ガスと共にラン
ス吐出口から溶鋼内へ噴出させる手段が採られている。

しかしながら、固定浸漬ランスを使用した上記手段では
、該浸漬ランスを介して大流量の搬送ガスが溶鋼中に吹
き込まれることから、溶鋼中に吹き込まれたガスが大き
な気泡となって上昇し、第４図で示す如く溶鋼表面及び
スラグ面に激しい荒れ（波立ち）を生じさせて、次のよ
うな問題を引き起こすことが指摘されていた。

ａ）　溶鋼面或いは溶融スラグ面の荒れによる精練容器
（取鍋等）からの溶鋼やスラグの噴出防止のため、精錬
容器上部に大きなフリーポドを確保する必要があり　（
例えば、スラグ上部空壁の高さを１ｍ以上も確保するこ
とが必要となる）、１回当りの処理量低下に伴うコスト
上昇が見逃せない。

ｂ）　溶鋼面と大気との接触によるＮ（窒素）吸収が大
きく、鋼質の悪化を招く。

Ｃ）　スラグから溶鋼への復［Ｐ］（復燐）やスラグの
巻込みが生し、やはり鋼質を悪化する。

そこで、本発明の主目的は、浸漬ランスを介して溶融金
属内へ粉体を吹き込む場合に見られる上記問題点を解消
し、処理能率や品質悪化を招くことのない溶融金属内へ
の粉体吹き込み手段を提供することにある。

〈課題を解決するための手段〉 そして、本発明者等は上記「１的を達成すべく様々な観
点から実験・研究を重ね、「浸漬ランスを介して搬送ガ
スと共に粉体を溶融金属内に吹き込む際、該ランスをそ
の軸心回りに回転させながら前記吹込み操業を実施する
と、溶融金属中に吹き込まれた粉体搬送ガスの気泡径が
顕著に小さくなり、これが溶融金属面にまで上昇しても
湯面の荒れが前記不都合を招くほどにまで甚だしくなら
ないので、溶融金属収容容器上部のフリーボードを格別
大きく採る必要がなくなる上、大気中成分。

スラグ中成分の吸収やスラグ巻き込み等も極力抑制され
て溶融金属の品質が悪化するとの懸念も殆んど解消され
てしまう」と言う知見を得るに至った。

本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、 「浸漬ランスを介して溶融金属内へ粉体を吹き込むに際
し、前記浸漬ランスをその軸心回りに回転させつつ粉体
の吹込みを実施することにより、品質に悪影響を及ぼす
ことなく粉体吹き込み作業能率を向上し得るようにした
点」 に特徴を有し、更には ［溶融金属内への粉体吹込み装置を、搬送ガスと共に粉
体を吹き出す吐出孔を有する粉体吹込み用浸漬ランスの
上部に該浸漬ランスを軸心回りに回転させるランス回転
装置を設けて構成した点」をも特徴とするものである。

以下、溶鋼内への粉状精錬剤吹き込み作業を例として、
図面を参照しながら本発明をその作用と共に詳述する。

〈作用〉 第１図は、本発明に係る装置を使用した溶鋼内への粉状
精神剤吹き込み作業の１例を示すものである。

第１図において、溶鋼内へ粉状精錬剤を吹き込む装置は
、搬送ガスと共に粉状精錬剤（１）を吹き出す吐出孔（
２）を有する従来通りの粉体吹込み用浸漬ランス（３）
の上部に、この浸漬ランス（３）を軸心回りに回転さ・
已るランス回転装置（４）を配設して構成されており、
浸漬ランス（３）には、デイスペンサー（５）中の粉状
精錬剤（１）を吸引して搬送する粉体搬送ガス（計ガス
）流路（６）がフレキシブルホース（７）を介して連結
されている。また、ランス回転装置（４）はランス昇降
台車（８）上取付けられていて、ウィンチ（９）の操作
により浸漬ランス（３）と−緒に昇降移動するようにな
っている。

さて、溶鋼αＯ）を収容し、受鋼台車０υに載置された
取鍋α乃が精錬のための所定位置にセットされると、ウ
ィンチ（９）の操作により浸漬ランス（３）を下降させ
てその吐出孔（２）を溶！ＩＩＱＯＩ中に浸漬すると同
時に、該吐出孔（２）から搬送ガス（Ａｒガス）と共に
粉状精錬剤（１）を吹き込む。

このとき、ランス回転装置（４）によって浸漬ランス（
３）は軸心回りに回転せしめられるので、吐出孔（２）
から溶鋼中へ吹き込まれる搬送ガスはランスの回転によ
る剪断力で分断され、径の小さい気泡となって分散し溶
鋼面へ上昇する。

その結果、粉状精錬剤吹込み用浸漬ランスを回転するこ
とがなくて大きな気泡が発生していた従来の場合と異な
り、気泡による溶鋼表面の荒れが著しく抑制されること
となって、大気から溶鋼中への吸［Ｎ］やスラグＱ３１
からの復［Ｐ］等が大幅に軽減されることとなる。更に
、溶鋼表面の荒れが抑制されることからフリーボードを
大きく取る必要がなく、従って１回当りの処理溶鋼量を
控え目に抑える配慮がいらないので処理能率が向上し、
操業コストの低減につながる。

ところで、第２図は、粉状精錬剤吹込み用浸漬ランスの
回転数と溶鋼表面荒れ高さ（第３図のｈで示される高さ
）との関係を示すグラフであるが、この第２図からも明
らかなようにランス回転数と溶鋼表面荒れ高さとの間に
は特定の関連があり、回転数が大きいほど荒れ高さは減
少することが分かる。

上述のように、本発明は粉体吹込み用浸漬ランスを回転
させることによって粉体搬送ガスの気泡を細かく分断し
、被処理溶融金属表面の荒れを防止する点を大きな特徴
点としており、従って、本発明は、溶融金属の攪拌効率
向上のために攪拌ガス吹込み用ランスを回転させると言
う特公昭６０４１６８５号公報や特開昭６０−２４７４
４２号公報所載の技術とは根本的に異なるものである。

次いて、本発明を実施例により説明する。

〈実施例〉 転炉から出鋼された７０トンのアルミキルド鋼を取鍋に
受鋼した後、これを脱硫するために第１図で示した溶鋼
処理装置にセットした。

そして、溶鋼中に粉状脱硫剤吹込み用浸漬ランスを浸漬
すると共に、該ランスを回転数１５Ｏｒｐｍで回転させ
ながらこれを介して 搬送へｒガス流量：　１．２Ｎ　ｍ／ｍｉｎ。

吹込み時間：５分間。

の条件で　２００ｋｇのＣａＯ−へｆ２０３−ＣａＦ２
粉体を搬送針ガスに搬送させて吹き込んだ。

一方、比較として、上記と同一の方法で受鋼した溶鋼に
、浸漬ランスを回転させなかった以外は同一の条件でＣ
ａ０−Ａｌ１０　ｚ−Ｃａ　Ｆ　２粉体の吹込みを実施
した。

これらの試験から得られた粉体吹込み前後の吸［Ｎ］量
及び復［Ｐ］量の測定結果を第１表に示す。

第１表からも明らかなように、本発明に係る手段を適用
した場合には吸［Ｎ］量及び復［Ｐ］量とも比較例に比
して顕著に小さくなり、また脱硫符開平 量も十分に満足できる値を示すことが分かる。

〈効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、品質の悪化を
招くことなく低い操業コストでもって溶Ｉ蝕金属内・＼
粉体を吹き込むことか可能となるなど、工業上有用な効
果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る溶鋼内への粉状精錬剤吹き込み
作業例を示す概略模式図である。 第２図は、粉状精錬剤吹込み用浸漬ランスの回転数と溶
鋼表面荒れ高さとの関係を示すグラフである。 第３図は、溶鋼表面荒れ高さの説明図である。 第４図は、搬送ガス気泡による溶融金属表面やスラグ面
の荒れ状況を説明した模式図である。 図面において、 １・・・粉状精錬剤、　　　　２・・・吐出孔３・・・
粉体吹込め用浸漬ランス。 ４・・・ランス回転装置、　　５・・・デイスペンサ６
・・・粉体搬送ガス流路 ７・・・フレキシブルホース ８・・・ランス昇降台車 １０・・・溶鋼。 １２・・・取鍋 ９・・・ウィンチ。 １】・・・受鋼台車。 １３・・・スラグ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）浸漬ランスを介して溶融金属内へ粉体を吹き込む
   に際し、前記浸漬ランスをその軸心回りに回転させつつ
   粉体の吹込みを実施することを特徴とする、溶融金属内
   への粉体吹込み方法。
2. （２）搬送ガスと共に粉体を吹き出す吐出孔を有する粉
   体吹込み用浸漬ランスの上部に、該浸漬ランスを軸心回
   りに回転させるランス回転装置を設けて成る、溶融金属
   内へ粉体を吹込む装置。