JPH08157940A - 溶融金属中への精錬用粉体吹込み方法 - Google Patents

溶融金属中への精錬用粉体吹込み方法

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JPH08157940A
JPH08157940A JP29757894A JP29757894A JPH08157940A JP H08157940 A JPH08157940 A JP H08157940A JP 29757894 A JP29757894 A JP 29757894A JP 29757894 A JP29757894 A JP 29757894A JP H08157940 A JPH08157940 A JP H08157940A
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lance
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refining
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Masato Mikuni
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉体吹込み用ランスから溶銑中に吹込む脱硫
剤の反応効率向上を達成する。 【構成】 粉体吹込み用ランス6の先端部に設けた粉体
吹込みノズル14の吐出口15に対するランス回転方向の斜
め後方に溶銑取り込み口12を設け、この取り込み口12か
ら取り込んだ溶銑を、ランス6の内部に設けた連通孔を
経由して粉体吹込みノズル14の出口部近傍に導き、当該
粉体吹込みノズル14から脱硫剤と共に吹込まれるガスと
混合しながら溶銑8中に吐出する。 【効果】 脱硫剤の使用量削減および脱硫処理時間の短
縮が達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精錬用粉体の反応効率
を向上させることができる溶融金属中への精錬用粉体吹
込み方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉で作られた溶銑中には、S、P等の
不純物元素が多量に含まれているが、かかる不純物元素
は次の製鋼工程における精錬能率や鋼の品質に大きく影
響することから、一般に製鋼処理に先立ち、かような不
純物を除去するため溶銑の予備処理が行われる。また、
転炉精錬などの一時精錬後においても、必要に応じ、脱
Sや鋼中Oの低減を図る目的で、二次精錬が行われる。
【0003】溶銑の予備処理法や溶鋼の二次精錬法の一
つとして粉体吹込み用ランスを用いて溶融金属中に精錬
用粉体をキャリアガスと共に吹込み、かかる粉体を含む
気泡が溶湯中に上昇する過程で、気液反応を行わせるこ
とによって脱硫等を行ういわゆるインジェクション方式
がある。このようなインジェクション方式において、反
応効率を向上させるためには、気泡径を小さくして、浮
上時間を長くすると共に精錬用粉体一気泡界面積を大き
くすることが肝要である。
【0004】一般にインジェクション方式では溶融金属
への精錬用粉体の吹込みには粉体吹込み用ランスを用い
ている。たとえば溶銑脱硫では、図7に示すように、吹
込みタンク1内の粉状脱硫剤Fは粉体切出し弁2を開き
導管4に供給される。同時にN2 等のキャリアガスは、
流調弁3を経て導管4に送られ、粉状脱硫剤と共にフレ
キシブルホース5を経て粉体吹込み用ランス6から取鍋
10内の溶銑8中に吹込まれる。
【0005】粉体吹込み用ランス6には軸中心に粉体供
給路7が設けてあり、この粉体供給路7は、軸線と交叉
する水平方向に形成してある2孔(単孔のものもある)
の粉体吹込みノズル14に連通している。このような粉体
吹込み用ランス6先端の粉体吹込みノズル14から溶銑8
中に吹込まれた脱硫剤はキャリアガスの気泡11と共に浮
上する間に気液反応により溶銑の脱硫が行われることに
なる。
【0006】このような粉体吹込み用ランス6を用いて
粉体脱硫剤をキャリアガスと共に吹込む際、キャリアガ
スの圧力は一定であるため、2孔の粉体吹込みノズル14
から水平方向に吹出す気泡到達距離L1 はほぼ一定であ
る。また粉体吹込みノズル14の位置が変化しないため溶
銑8内を浮上する気泡11は脱硫剤と共に溶銑8内の同位
置でかつ限られた範囲を浮上し続けることになる。
【0007】このため取鍋10内の溶銑8には脱硫剤が直
接供給されない領域が広範囲になる。とくに粉体吹込み
用ランス6からの吹込み当初には脱硫剤と共に吹込まれ
るキャリアガスによる取鍋10内の溶銑8の攪拌が少ない
ので脱硫剤が未反応のまま浮上しスラグ9に吸着される
割合が大きい。キャリアガスによる溶銑8の攪拌が全体
に及ぶ段階からは脱硫剤が全体に供給されることになる
が、それに至るまでは溶銑8内の脱硫濃度は均一ではな
く、その反応効率には改善の余地があった。
【0008】精錬用粉体の反応効率を向上させるものと
して特開昭58−34126 号公報には、回転攪拌装置にて粉
体吹込みランズをその軸線を中心にして回転しながら先
端部に設けた粉体吹込みノズルから不活性ガスをキャリ
アガスとしてフラックス等を吹込み、溶鋼の脱ガス、脱
介在物を行う方法が開示されている。また特公昭63−26
169 号公報には粉体吹込み用ランスから精錬用粉体を吹
込む一方、取鍋内下部溶鋼に回転または移動磁界と浸漬
攪拌体とによって0.8 m/s以上の溶鋼流速を得て溶鋼
を清浄化する方法が開示されている。
【0009】さらに特開平6−221774号公報には、基本
的な装置の構成は図7に示したものと同じであるが、粉
体吹込みランスの上端部に回転継手を設けてランスを回
転可能に支持すると共に、回転駆動装置を用いて該ラン
スの先端部に設けた吹込みノズルから、ランス軸線と交
差する方向に精錬用粉体を吹込みつつ、該ランス自身を
その軸線を中心として回転させるものが提案されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭58−34126
号公報に開示されているように粉体吹込み用ランスを軸
中心に回転させることにより、精錬用粉体をキャリアガ
スと共に吹込む際に生成される気泡を剪断して微細化す
ると共に、精錬用粉体の円周方向の均一化を図ることが
できる。このため反応界面積が増大し精錬用粉体の反応
効率向上を図ることができるが、溶融金属中に吹込むノ
ズルから水平方向に吹出す気泡到達距離L 1 が一定であ
るため、溶融金属内の水平方向における精錬用粉体の分
散が局部的で不均一になるという問題点があった。
【0011】また前記特公昭63−26169 号公報に開示さ
れた従来技術は、移動磁界および浸漬攪拌体を組み合わ
せた溶融金属の攪拌効果により吹込まれた精錬粉体の反
応効率向上を図ることができる。しかしながらこの装置
は構造が複雑であり、設備費およびメンテナンスの面で
不利であった。さらに前記特開平6−221774号公報によ
り提案された従来技術は、溶銑中でランスをその軸を中
心に回転させることで精錬用粉体キャリアガスを溶銑中
に吹込む際に生成される気泡を回転により剪断、微細化
することで反応界面積が増加するため、粉体の反応効率
が向上する。しかし粉体およびキャリアガスの溶銑中で
のノズルからの到達距離は100mm 〜200mm 程度であり、
溶銑中に粉体を広範囲に分散させるという点では改善の
余地があった。
【0012】本発明は前記従来技術の問題点を有利に解
決するもので精錬用粉体の吹込みによる精錬反応の効率
をさらに向上させ、これによって精錬用粉体の原単位低
減および溶融金属の生産性向上を達成することができる
溶融金属中への精錬用粉体吹込み方法を提供することを
目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、粉体吹込み用ランスを溶融
金属中に浸漬し、その軸線を中心に回転させつつ、この
ランス先端部に水平に向けて設けた粉体吹込みノズルか
らキャリアガスと共に精錬用粉体を溶融金属中に吹込む
方法において、前記粉体吹込み用ランスの先端部に設け
た粉体吹込みノズルの吐出口に対するランス回転方向の
斜め後方に溶融金属取り込み口を設け、この溶融金属取
り込み口から取り込んだ溶融金属を、ランス内部に設け
た連通孔を経由して前記粉体吹込みノズルの出口部近傍
に導き、当該粉体吹込みノズルから精錬用粉体と共に吹
込まれるキャリアガスと混合しながら溶融金属中に吐出
することを特徴とする溶融金属中への精錬用粉体吹込み
方法である。
【0014】請求項2記載の本発明は、粉体吹込み用ラ
ンスの回転速度を20〜300r.p.mとすることを特徴とする
請求項1記載の溶融金属中への精錬用粉体吹込み方法で
ある。
【0015】
【作用】粉体吹込み用ランスを溶融金属中に浸漬し、そ
の軸線を中心に回転させつつ、粉体吹込みノズルの吐出
口に対するランス回転方向の斜め後方に溶融金属取り込
み口を設け、この溶融金属取り込み口から溶融金属を取
り込む。そしてランス内部に設けた連通孔を経由して粉
体吹込みノズルの出口部近傍に導き、当該粉体吹込みノ
ズルから精錬用粉体と共に吹込まれるキャリアガスと混
合しながら溶融金属中に吐出する。
【0016】この場合に、粉体吹込みノズルから吐出す
るキャリアガスのエジェクタ作用により溶融金属取り込
み口から効率よく取り込まれ、連通孔を経由して粉体吹
込みノズル内に流出することができる。このため取り込
み口から取り込まれた溶融金属は、粉体吹込みノズルか
ら精錬用粉体およびキャリアガスと共に吐出される。こ
の混合吐出流により、反応容器内の広範囲に亘り均一に
分散することができる。その結果、反応容器内に収容し
た溶融金属内の精錬用粉体濃度を均一にすることがで
き、精錬用粉体の反応効率向上が達成されることにな
る。なおランス回転速度が20r.p.m 未満では遅すぎて回
転の効果が十分得られず、また300r.p.mを越える回転を
行っても回転効果が余り変わらず不経済になるので20〜
300r.p.mの回転数とするのが好適である。
【0017】図1〜図3を参照して本発明の構成を溶銑
脱硫設備に適用した場合について説明する。吹込みタン
ク1内の脱硫剤(CaO 、NaCO3 、Mgなど)Fは矢印Aで
示すように粉体切出し弁2を開き導管4に供給されると
同時にN2 等のキャリアガスは矢印Bで示すように圧力
調節弁3を経由して導管4に供給される。このとき圧力
調節弁3を用いてキャリアガスを所定の圧力に調節する
と導管4に供給された脱硫剤Fはキャリアガスと共にフ
レキシブルホース5を経て粉体吹込み用ランス6の粉体
供給路7に至る。
【0018】粉体吹込み用ランス6は支持アーム20の先
端部においてベアリング22を介して回転可能に支持され
ていると共に、粉体吹込み用ランス6に取付けた歯車19
aは支持アーム20に設置した電動モータ18に回転軸18a
を介して連結された歯車19bと噛み合っている。したが
って電動モータ18を回転駆動すると歯車19a、19bを介
して粉体吹込みランス6が軸線を中心にして所定の回転
速度で回転される。
【0019】支持アーム20の支持端はランスの昇降装置
21に固定されており、昇降装置21を駆動すると昇降用ポ
スト17に沿って支持アーム20が昇降し、これによって支
持アーム20に支持された粉体吹込み用ランス6が昇降す
ることができる。なお昇降装置21を駆動することにより
昇降用ポスト17を中心に旋回することができるようにす
るか、あるいは昇降用ポスト17自体を他の駆動装置を用
いて軸線を中心にして回転させることにより支持アーム
20を介して粉体吹込み用ランス6を旋回可能とすること
もできる。
【0020】粉体吹込み用ランス6には、粉体供給路7
が設けてあり、粉体吹込み用ランス6の先端部で粉体供
給路7の下端から2個の粉体吹込みノズル14が水平方向
に向けて配設してある。各粉体吹込みノズル14の先端は
吐出口15を形成している。なお、粉体吹込み用ノズル14
は2個に限定するものではなく、1個または3個以上と
することもできる。
【0021】さらに粉体吹込み用ランス6の下端部に設
けた一対の粉体吹込みノズル14の吐出口15に対する矢印
で示すランス回転方向の下流側に図2および図3に示す
ように溶銑取り込み口12を備えた平面が三角形状の突起
部13を、ランス外周面から突き出した状態で設けてあ
る。なお溶銑取り込み口12は、粉体吹込み用ランス6が
矢印方向に回転するとき、突起部13の上流側面に開口し
ており、ランス回転により取り込み口12に溶銑8を取り
込み易くしている。
【0022】突起部13に設けた溶銑取り込み口12はラン
ス内に設けた連通孔23を介して粉体吹込みノズル14の出
口部近傍に連通している。溶銑取り込み口12は、図4に
示すように突起部を設けず粉体吹込みノズル14の吐出口
15に対する矢印で示すランス回転方向の下流側外周面に
直接開口させることも可能である。取鍋10内の溶銑8を
脱硫処理するに際しては、たとえば昇降用ポスト17をそ
の中心線を中心にして駆動装置(図示せず)により回転
することによって支持アーム20に支持されている粉体吹
込み用ランス6を待機位置から旋回させ、取鍋10内に収
容してある溶銑8の上方に位置させる。次にランスの昇
降装置21を駆動して支持アーム20を昇降用ポスト17に沿
って下降させ粉体吹込み用ランス6の先端が溶銑8内の
所定深さになるまで浸漬する。この時、圧力調節弁3の
開度を調節して粉体吹込みノズル14内に溶銑8が逆流し
ない程度にN2 ガスを吹込みつつ浸漬を行う。
【0023】粉体吹込み用ランス6を溶銑8内に所定の
深さに浸漬したら、電動モータ18を回転駆動し歯車19
a、19bを介して粉体吹込み用ランス6を所定の回転速
度で回転させる。同時に圧力調節弁3を調節してキャリ
アガスとして所定量のN2 ガスを供給すると共に、粉体
切出し弁2を用いて吹込みタンク1内の粉状脱硫剤Fを
所定量切出し、導管4およびフレキシブルホース5を経
由して粉体吹込み用ランス6に供給する。N2 ガスによ
って搬送される粉状脱硫剤はランス6内の粉体供給路7
を経由して一対の粉体吹込みノズル14の吐出口15から溶
銑8内に吹込まれる。
【0024】このとき粉体吹込み用ランス6は、その軸
線を中心に矢印方向に回転されていると共に粉体吹込み
ノズル14から吹込まれるキャリアガスのエジェクタ作用
により突起部13に設けた溶銑取り込み口12から溶銑8が
取り込まれ、ランス6内に設けた連通路23を経由して粉
体吹込みノズル14の出口部近傍に導かれる。このように
して粉体吹込みノズル14の出口部近傍に導かれた溶銑8
は、キャリアガスと共に吹込まれている脱硫剤と混合さ
れたのち吐出口15から粉体吹込み用ランス6外に吐出さ
れる。
【0025】このようにして吐出口15から吐出しながら
脱硫剤と混合された溶銑8は粉体吹込み用ランス6の中
心から(ランス半径r+水平到達距離L2 )の円周上に
到達することになる。ここで、たとえば吐出口15からの
水平到達距離L2 は、吐出口15から吐出した溶銑8の流
速が0.2 m/秒になった点と仮定すると、吐出口15での
流速と水平到達距離L2 の関係は図5に示すようにな
り、吐出流速(m/秒)が小さくなるにつれて水平到達
距離L2 が短くなる。
【0026】溶銑取り込み口12および吐出口15の面積が
等しい場合において、溶銑8の出側流速と入側流速が等
しいと考えると粉体吹込み用ランス6の回転数(r.p.m
)と溶銑吐出流速(m/秒)との関係は図6に示すよ
うに、ランス回転数(r.p.m )の増加に比例して溶銑吐
出流速(m/秒)が大きくなる。ここで溶銑取り込み口
12から取り込まれ、連通路23を経由して粉体吹込みノズ
ル14の出口部近傍へ至るスムーズな溶銑流は、吐出口15
内部での脱硫剤と共に吹込むキャリアガスを吹込むこと
によるエジェクタ作用により助長することができる。
【0027】従来では、図7に示すような粉体吹込みラ
ンス6を回転しながら粉体吹込みノズルから脱硫剤と共
に吹込まれるキャリアガスにより粉体吹込み用ランス6
の中心から(ランス半径r+水平到達距離L1 )の円周
上に吹込まれ、気泡11の群を形成しながら浮上させてい
た。ここでキャリアガス流量1Nm3 /分、粉体吹込みノ
ズル径が15mmφのときに水平到達距離L1 は10cm程度で
あった。
【0028】これに対して図1に示す本発明では、前述
のようにランスの回転とキャリアガス吹込みによるエジ
ェクタ作用により溶銑と共に流動する気泡11のランス中
心からの水平到達距離(ランス半径r+水平到達距離L
2 )は、前記従来の(r1 +L1 )の1.5 〜10倍にする
ことが可能になる。このときの水平到達距離L2 は粉体
吹込み用ランスの回転数増減およびキャリアガスの流量
増により、溶銑吐出流速を調節することができる。
【0029】このため、たとえば粉体吹込み用ランスの
回転数を50〜300r.p.m、溶銑取り込み口および吐出口の
径を10〜50mmφに調節することにより脱硫剤が、ランス
中心からの到達距離を25<r+L2 <100cm の範囲で供
給することができることになる。その結果本発明によれ
ば、従来に比較して脱硫剤を溶銑中に広範囲にかつ均一
に吹込むことが可能になり、脱硫剤の反応効率向上が達
成される。
【0030】前記の構成では、本発明を溶銑の脱硫設備
に適用した場合について説明したが本発明は、これに限
られるものではなく溶銑、溶鋼などの溶融金属中に精錬
用粉体をキャリアガスと共に吹込んで精錬するものに広
く適用できる。
【0031】
【実施例】トピードカーで酸化鉄とCaO とからなる脱燐
剤を用いて溶銑を脱燐処理した後、取鍋に払い出したC
含有量:4.5 %、温度:1300℃の溶銑に図1〜図3に示
す粉体吹込み装置を用いてCaO 、Mgを脱硫剤として溶銑
の脱硫処理を行った。粉体吹込み装置による溶銑の脱硫
処理条件は次の通りである。 取鍋容量:200 t(取鍋内径4m、溶銑深さ2.94m) 粉体吹込み用ランス:外径200mm φ 浴面からの粉体吹込み用ノズルまでの距離:2.0 m 溶銑取り込み口内径:50mmφ 粉体吹込みノズルの吐出口内径:50mmφ 粉体吹込みノズルの内径:10mm 脱硫剤吹込み速度:100kg /分 粉体吹込み用ランスの回転数:50〜300r.p.m 溶銑脱硫処理前後の硫黄濃度、処理時間および脱硫剤の
反応効率を本発明による場合と粉体吹込み用ランス回転
による従来の場合とを比較して表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示すように本発明による粉体吹込み
法によれば従来法に比較して溶銑内における精錬用粉体
・気泡の浮上領域を拡大することができるので、溶銑脱
硫処理前後のS濃度を同じレベルにする場合に脱硫剤の
反応効率を指標1.0 から1.4に向上することができる。
この結果、脱硫処理時間を10分から7分に約3分間短縮
することができるという好結果を得ることができた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、粉
体吹込み用ランスをその軸線を中心に回転しながらラン
スの先端部に設けた粉体吹込みノズルの吐出口に対する
ランス回転方向の斜め後方に溶融金属取り込み口から取
り込んだ溶融金属をランス内部に設けた連通孔を経由し
て、粉体吹込みノズルの出口部近傍に導き、当該粉体吹
込みノズルから精錬用粉体と共に吹込まれるキャリアガ
スと混合しながら溶融金属中に吐出する。
【0035】そのため、溶融金属中に精錬用粉体を広範
囲に均一な濃度になるように供給することができるの
で、精錬用粉体の反応効率向上が達成され、精錬用粉体
の使用量削減および精錬処理時間の短縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る粉体吹込み用ランスの先端部を示
す斜視図である。
【図3】図2のA−A矢視を示す平面図である。
【図4】図2のA−A矢視に相当する他の実施態様を示
す平面図である。
【図5】粉体吹込み用ノズルからの水平到達距離L2
溶銑吐出流速(m/秒)との関係を示す線図である。
【図6】粉体吹込みランスの回転数(r.p.m )と溶銑吐
出流速(m/秒)との関係を示す線図である。
【図7】従来例に係る装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 吹込みタンク 2 粉体切出し弁 3 圧力調節弁 4 導管 5 フレキシブルホース 6 粉体吹込み用ランス 7 粉体供給路 8 溶銑 9 スラグ 10 取鍋 11 気泡 12 溶銑取り込み口 13 突起部 14 粉体吹込みノズル 15 吐出口 17 昇降用ポスト 18 電動モータ 19 歯車 20 支持アーム 21 昇降装置 22 ベアリング 23 連通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体吹込み用ランスを溶融金属中に浸漬
    し、その軸線を中心に回転させつつ、このランス先端部
    に水平に向けて設けた粉体吹込みノズルからキャリアガ
    スと共に精錬用粉体を溶融金属中に吹込む方法におい
    て、前記粉体吹込み用ランスの先端部に設けた粉体吹込
    みノズルの吐出口に対するランス回転方向の斜め後方に
    溶融金属取り込み口を設け、この溶融金属取り込み口か
    ら取り込んだ溶融金属を、ランス内部に設けた連通孔を
    経由して前記粉体吹込みノズルの出口部近傍に導き、当
    該粉体吹込みノズルから精錬用粉体と共に吹込まれるキ
    ャリアガスと混合しながら溶融金属中に吐出することを
    特徴とする溶融金属中への精錬用粉体吹込み方法。
  2. 【請求項2】 粉体吹込み用ランスの回転速度を20〜30
    0r.p.mとすることを特徴とする請求項1記載の溶融金属
    中への精錬用粉体吹込み方法。
JP29757894A 1994-11-30 1994-11-30 溶融金属中への精錬用粉体吹込み方法 Pending JPH08157940A (ja)

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Cited By (5)

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