JPH07126736A - 溶融金属中への粉体吹込み方法および装置 - Google Patents
溶融金属中への粉体吹込み方法および装置Info
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- JPH07126736A JPH07126736A JP27213593A JP27213593A JPH07126736A JP H07126736 A JPH07126736 A JP H07126736A JP 27213593 A JP27213593 A JP 27213593A JP 27213593 A JP27213593 A JP 27213593A JP H07126736 A JPH07126736 A JP H07126736A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 粉体吹込み用ランスから溶銑中に吹込む脱硫
剤の反応効率向上を達成する。 【構成】 粉体吹込み用ランス11の軸線と直交する一対
の突出し部21に吹込み位置を水平方向に異なるように配
設した複数の吹込みノズル７から粉状脱硫剤をキャリア
ガスと吹込み溶銑８の脱硫処理を行う。水平方向に異な
る位置に設けた複数の吹込みノズル７から浮上する粉体
・気泡18の領域が拡大するので脱硫剤の反応効率が向上
する。
剤の反応効率向上を達成する。 【構成】 粉体吹込み用ランス11の軸線と直交する一対
の突出し部21に吹込み位置を水平方向に異なるように配
設した複数の吹込みノズル７から粉状脱硫剤をキャリア
ガスと吹込み溶銑８の脱硫処理を行う。水平方向に異な
る位置に設けた複数の吹込みノズル７から浮上する粉体
・気泡18の領域が拡大するので脱硫剤の反応効率が向上
する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶銑の予備処理や溶鋼
の二次精錬に好適な溶融金属への粉体吹込み方法および
装置に関するものである。
の二次精錬に好適な溶融金属への粉体吹込み方法および
装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】高炉で製造された溶銑中にはSi、Ｐ、Ｓ
等の不純物元素が多量に含まれているが、このような不
純物元素は次の製鋼工程における精錬能率や鋼の品質に
大きく影響することから、一般に製鋼処理に先立ち、こ
れら不純物を除去するため溶銑の予備処理が行われる。
また、転炉吹錬などの一時精錬後においても必要に応じ
溶鋼の脱Ｓ、脱Ｏ等を図る目的で、二次精錬が行われて
いる。
等の不純物元素が多量に含まれているが、このような不
純物元素は次の製鋼工程における精錬能率や鋼の品質に
大きく影響することから、一般に製鋼処理に先立ち、こ
れら不純物を除去するため溶銑の予備処理が行われる。
また、転炉吹錬などの一時精錬後においても必要に応じ
溶鋼の脱Ｓ、脱Ｏ等を図る目的で、二次精錬が行われて
いる。
【０００３】溶銑の予備処理法や溶鋼の二次精錬法の一
つとして、溶融金属中に粉体吹込み用ランスを浸漬して
精錬用粉体をキャリアガスと共に吹込み、粉体を含む気
泡が溶融金属中を上昇する過程で、気・液反応を行わせ
ることによって脱Ｓ等を行う、いわゆるインジェクショ
ン方式がある。インジェクション方式による溶融金属中
への粉体吹込みのためのランスとしてはたとえば図６に
示すようにランス６の軸中心に設けた導入管19にその下
部で連通し、軸線と直交する吹込みノズル７を取り付
け、耐火物で被覆した単孔または２孔（実開昭57−8316
9 号公報参照）タイプのものがある。
つとして、溶融金属中に粉体吹込み用ランスを浸漬して
精錬用粉体をキャリアガスと共に吹込み、粉体を含む気
泡が溶融金属中を上昇する過程で、気・液反応を行わせ
ることによって脱Ｓ等を行う、いわゆるインジェクショ
ン方式がある。インジェクション方式による溶融金属中
への粉体吹込みのためのランスとしてはたとえば図６に
示すようにランス６の軸中心に設けた導入管19にその下
部で連通し、軸線と直交する吹込みノズル７を取り付
け、耐火物で被覆した単孔または２孔（実開昭57−8316
9 号公報参照）タイプのものがある。
【０００４】このようなタイプの粉体吹込みランス６を
取鍋10内の溶銑８中に浸漬し、吹込みタンク１内の紛状
脱硫剤20を粉体切出し弁２を調節して所定量を切出し、
導管４に供給する。一方、ガス流調弁３を調節してＮ2
ガス等のキャリアガスを導管４に供給し、導管４内に切
り出した脱硫剤20をキャリアガスによって輸送し、フレ
キシブルホース５を介して粉体吹込用ランス６に導く
と、脱硫剤20はランス６内の導入管19を経由し、吹込み
ノズル７から溶銑８中に吹き出す。
取鍋10内の溶銑８中に浸漬し、吹込みタンク１内の紛状
脱硫剤20を粉体切出し弁２を調節して所定量を切出し、
導管４に供給する。一方、ガス流調弁３を調節してＮ2
ガス等のキャリアガスを導管４に供給し、導管４内に切
り出した脱硫剤20をキャリアガスによって輸送し、フレ
キシブルホース５を介して粉体吹込用ランス６に導く
と、脱硫剤20はランス６内の導入管19を経由し、吹込み
ノズル７から溶銑８中に吹き出す。
【０００５】このようにして吹込みノズル７から溶銑８
中に吹込まれた脱硫剤はキャリアガス気泡と共に溶銑８
中を浮上する間に気液反応により溶銑８の脱硫処理が行
われスラグ９に吸着されることになる。
中に吹込まれた脱硫剤はキャリアガス気泡と共に溶銑８
中を浮上する間に気液反応により溶銑８の脱硫処理が行
われスラグ９に吸着されることになる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】図６に示すように粉体
吹込み用ランス６を固定して支持した状態で吹込みノズ
ル７から溶銑８中に脱硫剤を吹込む場合、吹込みノズル
７の位置が変化せずまた吹込まれたキャリアガスの水平
方向到達距離ＬO が一定であるため、浮上する粉体・気
泡18は溶銑８内の同じ範囲に供給され続けることにな
る。
吹込み用ランス６を固定して支持した状態で吹込みノズ
ル７から溶銑８中に脱硫剤を吹込む場合、吹込みノズル
７の位置が変化せずまた吹込まれたキャリアガスの水平
方向到達距離ＬO が一定であるため、浮上する粉体・気
泡18は溶銑８内の同じ範囲に供給され続けることにな
る。
【０００７】このため、取鍋10内の溶銑８には脱硫剤が
直接供給されない領域が存在することになる。最終的に
は粉体吹込み用ランス６から吹込まれるキャリアガスに
よる溶銑攪拌により脱硫剤が溶銑全体に供給されること
になるが、それに至るまでの当初の期間には溶銑８内の
脱硫剤濃度は均一ではなく、脱硫剤が未反応のままスラ
グ９に吸着されることもあり、反応効率を改善する余地
があった。
直接供給されない領域が存在することになる。最終的に
は粉体吹込み用ランス６から吹込まれるキャリアガスに
よる溶銑攪拌により脱硫剤が溶銑全体に供給されること
になるが、それに至るまでの当初の期間には溶銑８内の
脱硫剤濃度は均一ではなく、脱硫剤が未反応のままスラ
グ９に吸着されることもあり、反応効率を改善する余地
があった。
【０００８】本発明は、前記従来技術の問題点を解消
し、溶融金属中に粉体吹込み用ランスを介して吹込まれ
る精錬用粉体の精錬効率向上を達成することができる溶
融金属中への粉体吹込み方法および装置を提供すること
を目的とするものである。
し、溶融金属中に粉体吹込み用ランスを介して吹込まれ
る精錬用粉体の精錬効率向上を達成することができる溶
融金属中への粉体吹込み方法および装置を提供すること
を目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項１記載の本発明は、粉体吹込み用ランスを溶融
金属中に浸漬し、該ランスの吹込みノズルから精錬用粉
体をキャリアガスと共に吹込んで不純物を除去する溶融
金属中への粉体吹込み方法において、前記粉体吹込み用
ランスの軸線と直交する突出し部に吹込み位置を水平方
向に異なるように配設した複数の吹込みノズルから精錬
用粉体をキャリアガスと共に吹込むことを特徴とする溶
融金属中への粉体吹込み方法である。
の請求項１記載の本発明は、粉体吹込み用ランスを溶融
金属中に浸漬し、該ランスの吹込みノズルから精錬用粉
体をキャリアガスと共に吹込んで不純物を除去する溶融
金属中への粉体吹込み方法において、前記粉体吹込み用
ランスの軸線と直交する突出し部に吹込み位置を水平方
向に異なるように配設した複数の吹込みノズルから精錬
用粉体をキャリアガスと共に吹込むことを特徴とする溶
融金属中への粉体吹込み方法である。
【００１０】請求項２記載の本発明は、粉体吹込み用ラ
ンスをそのランス軸線を中心にして回転させ、複数の吹
込みノズルの位置を円周方向に異ならしめることを特徴
とする請求項１記載の溶融金属中への粉体吹込み方法で
ある。請求項３記載の本発明は、粉体吹込み用ランスを
溶融金属中に浸漬し、該ランスの吹込みノズルから精錬
用粉体をキャリアガスと共に吹込んで不純物を除去する
溶融金属中への粉体吹込みノズル装置において、前記粉
体吹込み用ランスに、その軸線と直交する突出し部を少
くとも一対設け、この突き出し部に吹込み位置を水平方
向に異ならしめた複数の吹出しノズルを配設したことを
特徴とする溶融金属中への粉体吹込みランス装置であ
る。
ンスをそのランス軸線を中心にして回転させ、複数の吹
込みノズルの位置を円周方向に異ならしめることを特徴
とする請求項１記載の溶融金属中への粉体吹込み方法で
ある。請求項３記載の本発明は、粉体吹込み用ランスを
溶融金属中に浸漬し、該ランスの吹込みノズルから精錬
用粉体をキャリアガスと共に吹込んで不純物を除去する
溶融金属中への粉体吹込みノズル装置において、前記粉
体吹込み用ランスに、その軸線と直交する突出し部を少
くとも一対設け、この突き出し部に吹込み位置を水平方
向に異ならしめた複数の吹出しノズルを配設したことを
特徴とする溶融金属中への粉体吹込みランス装置であ
る。
【００１１】請求項４記載の本発明は、粉体吹込み用ラ
ンスの軸線と直交する少くとも一対の突出し部を互に異
なる長さとして、その先端部に吹込みノズルを配設した
ことを特徴とする溶融金属中への粉体吹込み装置であ
る。請求項５記載の本発明は、粉体吹込み用ランスの軸
線と直交する突出し部を上下に複数段配設したことを特
徴とする請求項３または４記載の溶融金属中への粉体吹
込み装置である。
ンスの軸線と直交する少くとも一対の突出し部を互に異
なる長さとして、その先端部に吹込みノズルを配設した
ことを特徴とする溶融金属中への粉体吹込み装置であ
る。請求項５記載の本発明は、粉体吹込み用ランスの軸
線と直交する突出し部を上下に複数段配設したことを特
徴とする請求項３または４記載の溶融金属中への粉体吹
込み装置である。
【００１２】請求項６記載の本発明は、粉体吹込み用ラ
ンスを、その軸線を中心にして回転させる回転駆動装置
を備えた請求項３、４または５記載の溶融金属中への粉
体吹込み装置である。
ンスを、その軸線を中心にして回転させる回転駆動装置
を備えた請求項３、４または５記載の溶融金属中への粉
体吹込み装置である。
【００１３】
【作用】本発明の構成および作用を図面に基づいて説明
する。図１に示すように本発明に係る粉体吹込み用ラン
ス11は、導入管19の下端に軸線に対して直交する一対の
支管22を連通させてると共に支管22に上向きに吹込み位
置を異ならせた複数個の吹込みノズル７を水平方向に配
設したものであり、導入管19および支管22の外面は耐火
物により被覆してある。21は一対の支管22を耐火物で被
覆した突出し部を示す。粉体吹込みランス11はランス支
持アーム15に固定して支持してあり、このランス支持ア
ーム15はランス昇降装置17を介して昇降用ポスト13を昇
降するようになっていると共に昇降ポスト13はその軸線
を中心にして回転可能になっている。
する。図１に示すように本発明に係る粉体吹込み用ラン
ス11は、導入管19の下端に軸線に対して直交する一対の
支管22を連通させてると共に支管22に上向きに吹込み位
置を異ならせた複数個の吹込みノズル７を水平方向に配
設したものであり、導入管19および支管22の外面は耐火
物により被覆してある。21は一対の支管22を耐火物で被
覆した突出し部を示す。粉体吹込みランス11はランス支
持アーム15に固定して支持してあり、このランス支持ア
ーム15はランス昇降装置17を介して昇降用ポスト13を昇
降するようになっていると共に昇降ポスト13はその軸線
を中心にして回転可能になっている。
【００１４】取鍋10内の溶銑８を脱硫処理するには、昇
降用ポスト13をその軸線を中心にして回転して粉体吹込
み用ランス11を取鍋10中央部における溶銑８の上方に位
置させる。ランス昇降装置17を駆動してランス支持アー
ム15を下降して粉体吹込み用ランス11を溶銑８に所定深
さになるまで浸漬する。この時、ガス流調節３の開度を
調節して、吹込みノズル７内に溶銑が逆流しない程度に
キャリアガスを吹込みしつつ浸漬を行う。
降用ポスト13をその軸線を中心にして回転して粉体吹込
み用ランス11を取鍋10中央部における溶銑８の上方に位
置させる。ランス昇降装置17を駆動してランス支持アー
ム15を下降して粉体吹込み用ランス11を溶銑８に所定深
さになるまで浸漬する。この時、ガス流調節３の開度を
調節して、吹込みノズル７内に溶銑が逆流しない程度に
キャリアガスを吹込みしつつ浸漬を行う。
【００１５】粉体吹込み用ランス11を溶銑８内に所定の
深さで浸漬したらガス流調弁３を調節して所定量のキャ
リアガスを供給すると共に粉体切出し弁２を開いて吹込
みタンク１内の粉状脱硫剤20を所定量切り出し、導管４
およびフレキシブルホース５を介して粉体吹込み用ラン
ス11に供給する。キャリアガスによって輸送される脱硫
剤はランス11内の導入管19および支管22を経由して複数
個（図面では４個）の吹込みノズル７から溶銑８内に吹
込まれる。
深さで浸漬したらガス流調弁３を調節して所定量のキャ
リアガスを供給すると共に粉体切出し弁２を開いて吹込
みタンク１内の粉状脱硫剤20を所定量切り出し、導管４
およびフレキシブルホース５を介して粉体吹込み用ラン
ス11に供給する。キャリアガスによって輸送される脱硫
剤はランス11内の導入管19および支管22を経由して複数
個（図面では４個）の吹込みノズル７から溶銑８内に吹
込まれる。
【００１６】このように本発明では、粉体吹込み用ラン
ス11の下部に形成した一対の突出し部21にピッチＬ1 に
て吹込みノズル７を複数個配置して水平方向における吹
出し位置を異なるようにしてある。このため溶銑８内を
浮上中の粉体・気泡18の範囲を拡大することができ、よ
り均一な濃度で脱硫剤を供給することができるので、溶
銑８中における硫黄の移動律速による未反応領域の減
少、脱硫剤の反応効率向上が達成できる。
ス11の下部に形成した一対の突出し部21にピッチＬ1 に
て吹込みノズル７を複数個配置して水平方向における吹
出し位置を異なるようにしてある。このため溶銑８内を
浮上中の粉体・気泡18の範囲を拡大することができ、よ
り均一な濃度で脱硫剤を供給することができるので、溶
銑８中における硫黄の移動律速による未反応領域の減
少、脱硫剤の反応効率向上が達成できる。
【００１７】本発明では、好ましくは図２に示すように
粉体吹込み用ランス11をベアリング23を介してランス支
持アーム15上に軸を中心にして回転自在に支持させると
共にランス11の上部に大歯車14ａを取り付ける。一方、
ランス支持アーム15上に設置した電動機16に連結した小
歯車14ｂを前記大歯車14ａに噛み合わせてある。電動機
16を回転駆動すると小歯車14ｂが回転するので、これに
追従して大歯車14ａが回転し、これによって粉体吹込み
用ランス11が軸を中心にして一定方向に回転する。必要
があれば正転、逆転を一定周期で繰り返すようにしても
よい。
粉体吹込み用ランス11をベアリング23を介してランス支
持アーム15上に軸を中心にして回転自在に支持させると
共にランス11の上部に大歯車14ａを取り付ける。一方、
ランス支持アーム15上に設置した電動機16に連結した小
歯車14ｂを前記大歯車14ａに噛み合わせてある。電動機
16を回転駆動すると小歯車14ｂが回転するので、これに
追従して大歯車14ａが回転し、これによって粉体吹込み
用ランス11が軸を中心にして一定方向に回転する。必要
があれば正転、逆転を一定周期で繰り返すようにしても
よい。
【００１８】このように粉体吹込み用ランス11をその軸
を中心にして回転させながら吹込みノズル７から脱硫剤
をキャリアガスと共に溶銑８中に吹き込む場合には、キ
ャリアガスからなる気泡に剪断力を与えるため、気泡を
さらに微細化することが可能となると共に円周方向にお
ける浮上中の粉体・気泡18の領域を広げることになり、
脱硫剤の反応効率向上が一層大きくなる。
を中心にして回転させながら吹込みノズル７から脱硫剤
をキャリアガスと共に溶銑８中に吹き込む場合には、キ
ャリアガスからなる気泡に剪断力を与えるため、気泡を
さらに微細化することが可能となると共に円周方向にお
ける浮上中の粉体・気泡18の領域を広げることになり、
脱硫剤の反応効率向上が一層大きくなる。
【００１９】図３は、粉体吹込み用ランス11を配設する
一対の突出し部21を上下に複数段（図面では２段）配設
する場合を示しており、このような粉体吹込用ランス11
を用いることによっても溶銑中に浮上中の粉体・気泡の
領域を広げることが可能である。図４は複数対（図面で
は２対）の長さＬ1 およびＬ2 の異なる長さの突出し部
12を有する粉体吹込み用ランス11を用いる場合を示して
おり、この場合には長さＬ1 およびＬ2 の異なる長さ
（Ｌ1 ＞Ｌ2 ＞０）を有する突出し部12の先端に水平方
向に向け吹出しノズル７を配設してあり、これによって
水平方向における吹出し位置が異なるようにしてある。
一対の突出し部21を上下に複数段（図面では２段）配設
する場合を示しており、このような粉体吹込用ランス11
を用いることによっても溶銑中に浮上中の粉体・気泡の
領域を広げることが可能である。図４は複数対（図面で
は２対）の長さＬ1 およびＬ2 の異なる長さの突出し部
12を有する粉体吹込み用ランス11を用いる場合を示して
おり、この場合には長さＬ1 およびＬ2 の異なる長さ
（Ｌ1 ＞Ｌ2 ＞０）を有する突出し部12の先端に水平方
向に向け吹出しノズル７を配設してあり、これによって
水平方向における吹出し位置が異なるようにしてある。
【００２０】粉体吹込み用ランス11の長さＬ1 の突出し
部21に設けた吹出しノズル７から水平方向に到達距離Ｌ
1 ’の位置で浮上を開始し浮上中の粉体・気泡18の領域
を形成する。また長さＬ2 の突出し部21に設けた吹出し
ノズル７’から水平方向に到達距離Ｌ2 ’の位置で浮上
を開始し、浮上中の粉体・気泡18’の領域を形成する。
この場合、Ｌ1 ’＞Ｌ1 、Ｌ2 ’＞Ｌ2 であり、Ｌ1 ’
＞Ｌ2 ’であるのでランス11の中心からそれぞれ到達距
離Ｌ1 ’、Ｌ2 ’の位置で浮上することになり、粉体・
気泡の水平方向での浮上領域を増加することができるこ
とになる。
部21に設けた吹出しノズル７から水平方向に到達距離Ｌ
1 ’の位置で浮上を開始し浮上中の粉体・気泡18の領域
を形成する。また長さＬ2 の突出し部21に設けた吹出し
ノズル７’から水平方向に到達距離Ｌ2 ’の位置で浮上
を開始し、浮上中の粉体・気泡18’の領域を形成する。
この場合、Ｌ1 ’＞Ｌ1 、Ｌ2 ’＞Ｌ2 であり、Ｌ1 ’
＞Ｌ2 ’であるのでランス11の中心からそれぞれ到達距
離Ｌ1 ’、Ｌ2 ’の位置で浮上することになり、粉体・
気泡の水平方向での浮上領域を増加することができるこ
とになる。
【００２１】この場合において粉体吹込み用ランス11を
固定して支持するよりもその軸を中心にして回転させれ
ばより粉体・気泡の浮上領域が拡大できるので脱硫剤の
反応効率をより向上することができる。図５は、粉体吹
込み用ランス11に配設する一対の突出し部21を上下多段
（図面では２段）に配置し、下段の突出し部21の長さＬ
1 を、上段の突出し部21の長さＬ2 よりも長くした場合
（Ｌ1 ＞Ｌ2 ）であり、これによって突出し部21の先端
に水平方向に向けて設けた吹込みノズル７からの吹込位
置を水平方向で異るようにしたものである。このような
粉体吹込み用ランス11を用いても同様にして粉体・気泡
の浮上領域を拡大できるので、脱硫剤の反応効率を向上
することができる。
固定して支持するよりもその軸を中心にして回転させれ
ばより粉体・気泡の浮上領域が拡大できるので脱硫剤の
反応効率をより向上することができる。図５は、粉体吹
込み用ランス11に配設する一対の突出し部21を上下多段
（図面では２段）に配置し、下段の突出し部21の長さＬ
1 を、上段の突出し部21の長さＬ2 よりも長くした場合
（Ｌ1 ＞Ｌ2 ）であり、これによって突出し部21の先端
に水平方向に向けて設けた吹込みノズル７からの吹込位
置を水平方向で異るようにしたものである。このような
粉体吹込み用ランス11を用いても同様にして粉体・気泡
の浮上領域を拡大できるので、脱硫剤の反応効率を向上
することができる。
【００２２】前述では、溶銑の脱硫処理を行う場合につ
いて説明したが、これに限られるものではなく、溶銑、
溶鋼などの溶融金属中に精錬剤をキャリアガスと共に吹
込んで精錬するものに広く適用可能である。
いて説明したが、これに限られるものではなく、溶銑、
溶鋼などの溶融金属中に精錬剤をキャリアガスと共に吹
込んで精錬するものに広く適用可能である。
【００２３】
実施例１ トピードで脱Ｐ（酸化鉄、 CaO）後、取鍋に払い出した
Ｃ含有量： 4.5％、温度：1300℃の溶銑に、図４に示し
た粉体吹込み装置を用いて CaO、Mgを脱硫剤として溶銑
の脱硫処理を行った。
Ｃ含有量： 4.5％、温度：1300℃の溶銑に、図４に示し
た粉体吹込み装置を用いて CaO、Mgを脱硫剤として溶銑
の脱硫処理を行った。
【００２４】その他の条件は次の通りである。 取鍋容量： 200ｔ 浴面からランスノズルまでの距離： 2.5ｍ ランス直径： 200mmφ 突出し部長さ：Ｌ1 ＝300mm 、Ｌ2 ＝150mm ランス回転数：50〜300rpm（周速 0.5ｍ／ｓ） 脱硫剤吹込み速度： 100kg／min 脱硫処理前後の硫黄濃度、処理時間および粉体（脱硫
剤）の反応効率を図６に示す従来の装置による場合とを
比較して表１に示す。
剤）の反応効率を図６に示す従来の装置による場合とを
比較して表１に示す。
【００２５】
【表１】
【００２６】表１に示すように本発明によるインジェク
ション法によれば従来法に比較して溶銑内における粉体
・気泡の浮上領域を拡大することができるので粉体の反
応効率を指標１→1.5 へと向上することができ、溶銑処
理前後のＳ濃度を同レベルにする場合、処理時間を８分
から10分に約２分間短縮することができるという好結果
を得た。
ション法によれば従来法に比較して溶銑内における粉体
・気泡の浮上領域を拡大することができるので粉体の反
応効率を指標１→1.5 へと向上することができ、溶銑処
理前後のＳ濃度を同レベルにする場合、処理時間を８分
から10分に約２分間短縮することができるという好結果
を得た。
【００２７】
【発明の効果】本発明は溶融金属中への粉体吹込み精錬
において、水平方向に吹込み位置を異ならしめた複数の
ノズルを具備する浸漬ランスを用い、溶融金属中に粉体
を吹込むことにより、溶銑中に粉体を広範囲に均一な濃
度で供給できる。その結果、精錬用粉体の反応効率向上
が達成でき、粉体使用量の削減、処理時間の短縮が達成
される。
において、水平方向に吹込み位置を異ならしめた複数の
ノズルを具備する浸漬ランスを用い、溶融金属中に粉体
を吹込むことにより、溶銑中に粉体を広範囲に均一な濃
度で供給できる。その結果、精錬用粉体の反応効率向上
が達成でき、粉体使用量の削減、処理時間の短縮が達成
される。
【図１】本発明の概略構成を示す断面図である。
【図２】本発明の他の概略構成を示す断面図である。
【図３】本発明の２段型粉体吹込み用ランスを示す斜視
図である。
図である。
【図４】本発明の他態様の概略構成を示す断面図であ
る。
る。
【図５】本発明の他の２段型粉体吹込み用ランスを示す
斜視図である。
斜視図である。
【図６】従来の概略構成を示す断面図である。
１ 吹込みタンク ２ 粉体切り出し弁 ３ ガス流調弁 ４ 導管 ５ フレキシブルホース ６ 粉体吹込み用ランス（従来） ７ 吹込みノズル ８ 溶銑 ９ スラグ 10 取鍋 11 粉体吹込み用ランス（本発明） 12 突出し部 13 昇降用ポスト 14 回転用歯車 15 ランス支持アーム 16 電動機 17 ランス昇降装置 18 浮上中の粉体・気泡 19 導入管 20 脱硫剤 21 突出し部 22 支管 23 ベアリング
Claims (6)
- 【請求項１】 粉体吹込み用ランスを溶融金属中に浸漬
し、該ランスの吹込みノズルから精錬用粉体をキャリア
ガスと共に吹込んで不純物を除去する溶融金属中への粉
体吹込み方法において、前記粉体吹込み用ランスの軸線
と直交する突出し部に吹込み位置を水平方向に異なるよ
うに配設した複数の吹込みノズルから精錬用粉体をキャ
リアガスと共に吹込むことを特徴とする溶融金属中への
粉体吹込み方法。 - 【請求項２】 粉体吹込み用ランスをそのランス軸線を
中心にして回転させ、複数の吹込みノズルの位置を円周
方向に異ならしめることを特徴とする請求項１記載の溶
融金属中への粉体吹込み方法。 - 【請求項３】 粉体吹込み用ランスを溶融金属中に浸漬
し、該ランスの吹込みノズルから精錬用粉体をキャリア
ガスと共に吹込んで不純物を除去する溶融金属中への粉
体吹込みノズル装置において、前記粉体吹込み用ランス
に、その軸線と直交する突出し部を少くとも一対設け、
この突き出し部に吹込み位置を水平方向に異ならしめた
複数の吹出しノズルを配設したことを特徴とする溶融金
属中への粉体吹込みランス装置。 - 【請求項４】 粉体吹込み用ランスの軸線と直交する少
くとも一対の突出し部を互に異なる長さとして、その先
端部に吹込みノズルを配設したことを特徴とする溶融金
属中への粉体吹込み装置。 - 【請求項５】 粉体吹込み用ランスの軸線と直交する突
出し部を上下に複数段配設したことを特徴とする請求項
３または４記載の溶融金属中への粉体吹込み装置。 - 【請求項６】 粉体吹込み用ランスを、その軸線を中心
にして回転させる回転駆動装置を備えた請求項３、４ま
たは５記載の溶融金属中への粉体吹込み装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27213593A JPH07126736A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 溶融金属中への粉体吹込み方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27213593A JPH07126736A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 溶融金属中への粉体吹込み方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07126736A true JPH07126736A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17509586
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27213593A Pending JPH07126736A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 溶融金属中への粉体吹込み方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07126736A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101423604B1 (ko) * | 2012-08-29 | 2014-07-25 | 주식회사 포스코 | 용탕 처리 장치 및 그 처리 방법 |
| CN110273049A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-09-24 | 敬业钢铁有限公司 | 一种精炼炉吹氩系统 |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP27213593A patent/JPH07126736A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101423604B1 (ko) * | 2012-08-29 | 2014-07-25 | 주식회사 포스코 | 용탕 처리 장치 및 그 처리 방법 |
| CN110273049A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-09-24 | 敬业钢铁有限公司 | 一种精炼炉吹氩系统 |
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