JPH10204521A - 溶鋼の真空精錬用容器 - Google Patents

溶鋼の真空精錬用容器

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JPH10204521A
JPH10204521A JP1052797A JP1052797A JPH10204521A JP H10204521 A JPH10204521 A JP H10204521A JP 1052797 A JP1052797 A JP 1052797A JP 1052797 A JP1052797 A JP 1052797A JP H10204521 A JPH10204521 A JP H10204521A
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vacuum
vessel
blown
lance
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Tadaaki Hino
忠昭 日野
Masabumi Ikeda
正文 池田
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空槽内壁面の地金付着を防止し、取鍋内の
溶鋼攪拌を向上させ、脱硫及び吸窒防止を効率よくでき
る溶鋼の真空精錬用容器を提供することを目的とする。 【解決手段】 上部に酸素ランス用と浸漬ランス用の挿
入用の開孔部を有し、側壁上部に排気管7を備え、下部
が溶鋼浸漬部よりなる真空槽8と、前記真空槽8の側壁
に嵌合固着された被覆蓋22よりなり、更に、被覆蓋2
2は天井部23とシールジャケット部24とからなるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶鋼中の炭素、
硫黄等を効率よく除去し、吸窒を防止する溶鋼の真空精
錬用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の溶鋼中の炭素、硫黄及び窒素等を
除去する溶鋼の真空精錬方法としてはVOD法とRHO
B真空脱ガス法がある。
【0003】VOD法は、図2に示すように転炉または
電気炉で精錬された溶鋼1を取鍋2に受けた後、VOD
装置3内に収容し、排気管7から装置3内のガスをエジ
ェクター(図示せず)で吸引し、取鍋2の底部のガス吹
込み管6から不活性ガスを吹込み、装置3の上部から酸
素ランス4を挿入して溶鋼1の表面に酸素5を吹きつけ
て溶鋼中の脱炭、脱酸素をする方法である。
【0004】RHOB真空脱ガス法は、図3に示すよう
に真空槽8の下部に浸漬上昇管9と浸漬下降管10を設
け、浸漬上昇管9と浸漬下降管10を取鍋2内の溶鋼1
中に浸漬して、真空槽8内を減圧して、取鍋2内の溶鋼
1を吸い上げ、浸漬上昇管9のガス吹込管6より不活性
ガスを溶鋼1中に吹込むことにより、溶鋼1を取鍋2と
真空槽8内を循環させながら、真空槽8内の溶鋼1に上
部より又は溶鋼中に酸素を吹き付け脱炭し、更に脱硫剤
を添加し脱硫を行う方法である。(特開平4−1838
14号公報)
【0005】VOD法では溶鋼1中の炭素が極めて低い
領域でも脱炭速度は比較的高い値を示すが、取鍋2のボ
イリングが激しいのでフリーボード11を大きく取る必
要があり、設備の規模に比しヒートサイズが小さくなり
生産性は悪い。このため、最近ではRHOB真空脱ガス
法が主流となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】RHOB真空脱ガス法
で溶鋼を脱炭する場合、特開平4−183814号公報
に開示されているように溶鋼中の炭素が0.005%以
上では、図3(a)に示すように酸素ランス4からの酸
素を真空槽8内の溶鋼1の表面に吹付け、溶鋼1の脱炭
処理を行うが、溶鋼1中の炭素が0.005%未満にな
ると上記の方法では脱炭速度が低下するので、図3
(b)に示すように、酸素ランス4を溶鋼1中に浸漬さ
せながら酸素を溶鋼1中に吹込む。この場合真空槽8内
の溶鋼深さB(400〜600mm)が浅いために、真
空槽8内の壁面にスプラッシュが付着して付着地金とな
り、これが再溶解して溶鋼1中の炭素が増加して極低炭
素鋼ができないという問題があった。
【0007】また、RHOB真空脱ガス法で溶鋼を脱硫
する場合、転炉で精錬された溶鋼1を脱炭した後、真空
槽8の上部の原料ホッパ28から脱酸剤と昇熱剤として
のアルミニュームと脱硫剤とを添加して、溶鋼1の上部
から酸素ランス4より酸素を表面に吹付けて脱硫剤を溶
解しながら脱硫する。
【0008】しかしこの脱硫方法では、溶鋼1の攪拌に
限界があった。このため真空槽8内に添加した脱硫剤が
取鍋2内の深い位置まで到達できず、取鍋内の溶鋼1の
攪拌も不十分で脱硫効率が低下し、脱硫処理時間が掛か
るという問題があった。
【0009】更に、RHOB真空脱ガス装置の浸漬管の
構造は図4に示すように円筒形の鉄皮14を挟んで内側
と外側は耐火物層15で構成されているが下部の鉄皮1
4の無い部分の耐火物層15を通して浸漬管16の内部
の溶鋼1中へ空気が浸入し、溶鋼1中の窒素が高くなる
という問題があった。
【0010】本発明は上記の課題を解消するためになさ
れたものであって、真空槽内壁面の地金付着を防止し、
取鍋内の溶鋼の攪拌を向上させ、脱炭、脱硫及び吸窒防
止を効率よくできる溶鋼の真空精錬用容器を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの溶鋼の真空精錬用容器は、上部に酸素ランスと浸漬
ランスの挿入用の開孔部を有し、側壁上部に排気管を備
え、下部が溶鋼浸漬部よりなる真空槽と、前記真空槽の
側壁に嵌合固着された被覆蓋よりなることを特徴とする
とするものである。更に、前記容器において被覆蓋は天
井部とシールジャケット部とからなることを特徴とする
するものである。
【0012】本発明者らは、従来の溶鋼の脱ガス方法の
欠点を解消すべく詳細に検討を重ねた結果、脱硫効率を
上げるためには取鍋底部の溶鋼を循環させることが必要
であることを見出した。
【0013】本発明の溶鋼の真空精錬用容器において
は、真空槽を貫通し取鍋底部近くまで挿入した浸漬ラン
スから不活性ガスを吹込むので、溶鋼ヘッドが高く不活
性ガスの気泡の浮力による溶鋼循環力が大きくなり、溶
鋼表面の気泡浮上領域では強い上向きの流れとなる。脱
炭反応は取鍋内の底部近傍に吹込まれたガスが浮上する
領域で、溶鋼上部から吹込まれる酸素が溶鋼表面の炭素
と反応してCOガスを発生し効率良くおこなわれる。
【0014】この脱炭反応が終了した後、引き続いて浸
漬ランスから不活性ガスとともに脱硫剤を吹込む、不活
性ガスと脱硫剤が溶鋼中を上昇する時に硫黄と脱硫剤と
が反応して溶鋼が脱硫される。更に、不活性ガスととも
に浮上中の溶鋼内の硫黄と脱硫剤とが完全に反応しない
場合でも、表面まで浮上した溶鋼流は、一旦水平流とな
り真空槽の側壁部で下向流に変わる。この溶鋼の下向き
の流れに変わる時に溶鋼表面に浮上していた脱硫剤を巻
込み、脱硫剤と溶鋼が取鍋下部まで侵入するので溶鋼中
の硫黄が効率良く脱硫される。
【0015】真空槽内部への空気進入の防止はその構造
上極めて困難なので、空気を真空槽の周囲より排除する
手段として真空槽と取鍋の間に傘状の被覆蓋とシールジ
ャケットを設けて、溶鋼を大気から遮断し、ここにアル
ゴンガス等の窒素を含まない不活性ガスを大気圧よりも
僅かに高くなるように吹き込む。さらに被覆蓋を天井部
とシールジャケット部からなる構造とすればシールジャ
ケット部が取鍋の上部に確実に接触するので密閉性が向
上する。これにより溶鋼と接する雰囲気を酸素が1%以
下に保持することができる。このため本発明の真空精錬
用容器を用いて真空処理することにより、空気が真空槽
の耐火物を経由して侵入しないので、溶鋼への吸窒が防
止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0017】図1は本発明の実施の形態を示す溶鋼の真
空精錬用容器21の縦断面図である。真空精錬用容器2
1は取鍋2に受鋼された溶鋼1中に真空槽8の下部を浸
漬して静止する。真空槽8は排気管7と連通する図示し
ない排気装置により排気され、溶鋼1は真空槽8内の真
空度に応じて、所定レベルまで吸い上げられる。
【0018】そして、真空槽8を貫通して上部から浸漬
ランス12を取鍋2の底部近傍まで浸漬させる。浸漬ラ
ンス12の先端から攪拌用ガス(アルゴンガス)を溶鋼
1中に吹込む。浸漬ランス12から吹込まれる攪拌用ガ
スは溶鋼1中で気泡25となる。真空槽8内が減圧され
ているので、溶鋼1中の気泡25の浮力が増大し、取鍋
1内の溶鋼が真空槽8内の溶鋼1の表面に向かって高速
で上昇する。その時、溶鋼1は上昇する気泡25より攪
拌され溶鋼循環量が増大する。
【0019】真空槽8の上部から挿入された酸素ランス
4の先端から酸素5を真空槽8内の溶鋼1の表面に吹付
けることにより溶鋼の脱炭反応が促進される。
【0020】溶鋼の脱硫については、溶鋼1中に浸漬さ
れた浸漬ランス12から攪拌用ガスと脱硫剤(生石灰)
とを一緒に溶鋼1中に吹込む。攪拌用ガスは気泡25と
なり溶鋼1中を上昇する際に溶鋼と脱硫剤とが反応して
溶鋼中の硫黄が除去される。更に、溶鋼1の表面では溶
鋼1中を上昇してきた気泡25が破裂する時にも脱硫剤
が溶鋼中に巻き込まれる。真空槽8内の溶鋼表面では溶
鋼1の流れは水平方向の流れに変わり、その後真空槽8
の側壁に当たって下向きの流れとなる。この下向きの流
れに乗って脱硫剤は取鍋の底部まで拡散され溶鋼1が更
に脱硫される。
【0021】真空槽8下部の耐火物15を通して溶鋼2
中へ空気が浸入するのを防止するために真空槽8側壁の
周囲に被覆蓋22が設けられている。この被覆蓋22は
天井部23とシールジャケット部24とから構成され、
天井部23は真空槽8の側壁に傘状に取り付けられ、そ
の円周部から昇降可能なシールジャケット部24(シー
ルジャケットの長さは1000〜1500mm)を取鍋
2の上端部に接するように設置する、これにより被覆蓋
22で覆われた部分は大気から遮断される。またこの被
覆蓋22で覆われた部分へはバルブ30から不活性ガス
の吹込パイプ25を介してアルゴンガスを吹込み、被覆
蓋22で覆われた部分の空気をパージしその雰囲気を不
活性ガスに保持するので、空気の侵入が防止される。
【0022】傘状の被覆蓋22は完全な機密性はない
が、アルゴンガスを吹き込んでいるので酸素濃度は溶鋼
の真空処理時でも安定して1%以下を維持することがで
きる。
【0023】なお、真空槽下部の溶鋼1に浸漬する部分
にはアルミナキャスタブルの耐火物からなる保護層26
(アルミナキャスタブルの耐火物)を設けたのは、取鍋
2の表面に浮上しているスラグ29がこの耐火物(マグ
ネシア煉瓦)に付着してビルトアップするのを防止する
ためである。
【0024】
【実施例】図1に示すような溶鋼の真空精錬用容器を使
用して操業を行った。 転炉で精錬された成分は
〔C〕:0.04%、〔Mn〕:0.10%、〔P〕:
0.003%、〔S〕:0.004%、〔O〕:400
〜600ppm、〔N〕:13〜16ppm、温度が1
660℃の溶鋼1が取鍋2に250トン出鋼された。
【0025】なお、取鍋2の寸法は、内径が4000m
mφ、高さが4000mmであった。内径が2000m
mφの真空精錬用容器21の真空層下部をこの取鍋2の
溶鋼1に500〜800mm浸漬した。
【0026】溶鋼中の窒素の低減と窒素のピックアップ
の防止のために、傘状の被覆蓋22のシールジャケット
部24を取鍋2の上部に接触するまで下降しこの傘状の
被覆蓋22の内部に不活性ガスの吹込みパイプ27を介
してバルブ30を開とし、アルゴンガスを吹込んだ。被
覆蓋22内部の圧力が大気圧より約0.1気圧程度高く
なるように、バルブの調節を行った。真空精錬用容器2
1の真空槽8内部を0.6〜1.0トールに減圧し、真
空槽上部から浸漬ランス12を挿入し、先端が取鍋2溶
鋼中に底部から約500〜1000mmになるように浸
漬させ、浸漬ランス12の先端からアルゴンガスを溶鋼
1中に10〜15Nm3/min で吹込みながら、更に、真
空槽8の上部から酸素ランス4を挿入して溶鋼1の表面
に酸素5を15〜20Nm3/min で10分間吹付けた。
【0027】脱炭処理後の溶鋼成分は、〔C〕:0.0
004%、〔Mn〕:0.10%,〔P〕:0.003
%、〔S〕:0.004%、〔O〕:250〜350p
pm、〔N〕:12〜15ppm、溶鋼温度は1650
℃であった。
【0028】脱炭処理に引続いて脱硫処理を行った。真
空精錬用容器21の操業条件は、前述の脱炭条件と同一
とした。真空精錬用容器21の上部の原料ホッパ28か
ら真空槽8内の溶鋼1表面に脱酸剤及び昇熱剤としてア
ルミニュウム(2.0Kg/t)と脱硫剤(焼石灰=
2.0Kg/t)とを投入し、真空槽8の上部から酸素
ランス4を挿入して溶鋼1の表面に酸素5を15〜20
Nm3/min 吹き付けながら,昇熱剤として投入したアル
ミニュムを燃焼させながら脱硫剤(焼石灰)を溶解し
た。
【0029】なお、同時に浸漬ランス12の先端からは
アルゴンガス10〜15Nm3/min)と脱硫剤(6.5
Kg/t)を一緒にして溶鋼1中に吹込み脱硫を行っ
た。
【0030】この溶鋼の脱硫処理時間は8分であった。
脱硫処理後の溶鋼成分は、〔C〕:0.0004%、
〔Mn〕:0.10%,〔P〕:0.003%、
〔S〕:4ppm、〔O〕が30ppm、〔N〕:11
〜14ppm、溶鋼温度は1590℃であった。
【0031】脱硫処理後、溶鋼成分の調整と溶鋼中の介
在物を浮上させるために、原料ホッパ28から合金鉄を
投入して、浸漬ランス12の先端からはアルゴンガス
(8〜10Nm3/min )を8分間吹込み、溶鋼成分の調
整と均一化及び介在物の浮上を行った。
【0032】この時の溶鋼成分は、〔C〕:0.000
4%、〔Mn〕:0.10%,〔P〕:0.003%、
〔S〕:4ppm、〔O〕:30ppm、〔N〕:10
〜12ppm、溶鋼温度は1590℃が得られた。
【0033】本実施例の全溶鋼処理時間は合計で24分
であった。比較例として、転炉で〔C〕:0.04%、
〔Mn〕:0.10%、〔P〕:0.003%、
〔S〕:0.002%、〔O〕:400〜600pp
m、〔N〕:13〜16ppmの溶鋼を精錬し、166
0で、250トンの溶鋼1を取鍋2に出鋼した。 この
溶鋼を真空槽8の内径:2m、上昇浸漬管9及び下降浸
漬管10の内径:0.7mの250トンのRHOB真空
脱ガス装置で処理を行った。
【0034】なお、取鍋2の寸法は、内径が4000m
mφ、高さが4000mmであった。取鍋2の溶鋼1内
に上昇浸漬管9及び下降浸漬管10を500〜800m
m深さになるように溶鋼1内に浸漬した。
【0035】真空槽8の内部を0.6〜1.0トールに
減圧し、真空槽8の上部から酸素ランス12を挿入し、
浸漬上昇管8の中間部先端からアルゴンガスを溶鋼1中
に8〜10Nm3/Hr吹込みながら、更に、真空槽8の
上部から酸素ランス5を真空槽8内に挿入して、真空槽
8内の溶鋼1表面に酸素5を15〜20Nm3/min で1
4分間吹付けた。
【0036】脱炭処理後の溶鋼成分は、〔C〕;0.0
015%、〔Mn〕:0.10%、〔P〕:0.003
%、〔S〕:0.004%、〔O〕:250〜350p
pm、〔N〕:14〜17ppm、溶鋼温度は1650
℃であった。
【0037】脱炭処理に引続いて脱硫処理を行った。真
空槽8の操業条件は、前述の脱炭条件と同一とした。真
空槽8の上部から真空槽8内の溶鋼1表面にアルミニュ
ム(2.0Kg/t)と脱硫剤の焼石灰等(9.0Kg
/t)とを投入し、浸漬上昇管8の中間部先端からアル
ゴンガスを溶鋼1中に吹込みながら、真空槽8の上部か
ら酸素ランス4を真空槽8内に挿入して溶鋼1の表面に
酸素5を15〜20Nm3/min 吹き付けながら,昇熱剤
として投入したアルミニュムを燃焼させながら脱硫剤
(焼石灰)を溶解した。この溶鋼の脱硫処理時間は12
分であった。
【0038】脱硫処理後の溶鋼成分は、〔C〕:0.0
015%、〔Mn〕:0.10%、〔P〕:0.003
%、〔S〕:7ppm、〔O〕:30ppm、〔N〕:
16〜19ppm、溶鋼温度は1590℃が得られた。
【0039】溶鋼の脱硫処理後、成分調整と介在物を浮
上させるために、真空槽8の上部から合金鉄を投入し
て、浸漬上昇管9の中間部からからはアルゴンガス(8
〜10Nm3/min )を吹込み、成分の調整と介在物の浮
上を行った。この溶鋼の処理時間は8分であった。
【0040】成分調整と介在物を浮上処理を行なった後
の溶鋼成分は、〔C〕:0.0014%、〔Mn〕:
0.20%、〔P〕:0.003%、〔S〕:6pp
m、〔O〕:30ppm、〔N〕:17〜20ppm、
溶鋼温度は1590℃であった。
【0041】比較例の全溶鋼処理時間は合計で34分で
あった。本発明装置で処理した場合、従来のRH−OB
法に比して8分短い処理時間で、高い脱炭、脱酸素、脱
窒率を上げることができた。
【0042】
【発明の効果】本発明により、短い時間の処理で極めて
高い脱炭及び脱硫が可能で、かつ吸窒が防止できる。ま
た酸素ランスは溶鋼に浸漬しないので真空槽の内壁に地
金付着も発生せず、工業上極めて優れた効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す溶鋼の真空精錬用
容器の縦断面図である。
【図2】 従来のVOD装置の縦断面図である。
【図3】 従来のRHOB真空脱ガス方法を示す図で、
(a)は溶鋼中の〔C〕が0.005%以上の操業状態
を示し、(b)は溶鋼中の〔C〕が0.005%未満の
操業状態を示す。
【図4】 従来のRHOB真空脱ガス方法の真空槽内溶
鋼への空気の浸入の経路を示す模式図である。
【符号の説明】
1 溶鋼 2 取鍋 4 酸素ランス 5 酸素 8 排気管 12 浸漬ランス 21 真空精錬用容器 22 被覆蓋 23 天井部 24 シールジャケット部 25 気泡 26 保護層 27 吹込パイプ 28 原料ホッパ 29 スラグ 30 バルブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部に酸素ランスと浸漬ランスの挿入用の
    開孔部を有し、側壁上部に排気管を備え、下部が溶鋼浸
    漬部よりなる真空槽と、前記真空槽の側壁に嵌合固着さ
    れた被覆蓋よりなることを特徴とする溶鋼の真空精錬用
    容器。
  2. 【請求項2】被覆蓋は天井部とシールジャケット部とか
    らなることを特徴とする請求項1に記載の溶鋼の真空精
    錬用容器。
JP1052797A 1997-01-23 1997-01-23 溶鋼の真空精錬用容器 Pending JPH10204521A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101326051B1 (ko) * 2012-05-31 2013-11-07 주식회사 포스코 미탈산강 정련 장치 및 그 동작 방법
JP2014189865A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Eiko Yamada 溶鋼の取鍋真空精錬方法
CN106947847A (zh) * 2017-03-25 2017-07-14 华北理工大学 一种压力循环脱气设备及其精炼钢水的方法

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