JP2000212641A - 溶鋼の高速真空精錬方法 - Google Patents

溶鋼の高速真空精錬方法

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JP2000212641A
JP2000212641A JP11010501A JP1050199A JP2000212641A JP 2000212641 A JP2000212641 A JP 2000212641A JP 11010501 A JP11010501 A JP 11010501A JP 1050199 A JP1050199 A JP 1050199A JP 2000212641 A JP2000212641 A JP 2000212641A
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Hiroshi Tanaka
宏 田中
Masabumi Ikeda
正文 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶鋼の高速真空精錬を、吸上げ式真空脱ガス
装置で達成する。 【解決手段】 取鍋1内溶鋼2に、天井を有し且つ底面
が開放された1本の筒状の浸漬管4を浸漬し、上方から
浸漬管内の前記溶鋼にランス7を浸漬し、ランスを通し
て不活性ガスを前記溶鋼内に吹き込む。浸漬管4の内径
D1 と取鍋の内径D2 との比D1 /D2 を0.
4〜0.85の範囲で処理する。また、浸漬管内溶鋼中
の浸漬深さH1 と、浸漬管内溶鋼の取鍋内底面までの
溶鋼の深さH2 との比H1 /H2 を、0.5〜
0.95の範囲で処理する。 【効果】 極低炭素、極低硫黄、極低窒素且つ極低水素
の清浄溶鋼を、安価にしかも大量に溶製することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶鋼の真空精錬
に関し、吸上げ式真空脱ガス精錬装置を用い、特に高速
真空精錬を行なう方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高級鋼においては、極低炭素、極
低硫黄、極低窒素且つ極低水素等の要件を満たす溶鋼を
安価にしかも大量に溶製することが望まれている。これ
に応えるためには、溶銑予備処理における脱硫、及び転
炉等精錬炉における脱炭及び脱窒を行ない、できるだけ
硫黄、炭素及び窒素を低濃度まで下げておき、更に、R
H真空脱ガス精錬装置のような二次精錬装置を用い、取
鍋の溶鋼を真空槽内に吸上げて真空雰囲気に溶鋼を効率
よく曝すことにより、溶鋼を真空脱炭して極低炭素鋼を
得ること、及び極低窒素且つ極低水素鋼を得ること、ま
た、溶鋼と脱硫フラックスとの撹拌による極低硫鋼を得
ることが必要となる。従来、極低硫鋼を溶製するための
脱硫工程は、溶鋼の酸素ポテンシャルを十分低くした
後、大気下で行なわれていたが、溶鋼とフラックスとの
激しい撹拌作用中に大気中の窒素や水素が溶鋼に吸収さ
れる。従って、次いで真空脱ガス精錬処理により脱窒及
び脱水素を行なわなければならなかった。こうすると溶
鋼の温度低下も大きくなる。そこで、多数の試験・研究
がなされ、RH真空脱ガス装置において、真空槽内の溶
鋼中に吹込み等の方法で脱硫フラックスを添加し、真空
下における撹拌により脱硫及び脱窒・脱水素を同時に行
なう効率的な方法が開発された。 しかしながら、この
方法にはなおも解決すべき点がある。即ち、ここで要請
される鋼種に対しては常に酸化物系介在物の少ない清浄
鋼であることが前提条件となる。従って、取鍋内スラグ
の酸素ポテンシャルを低下させておかないと徐々に復
〔S〕したり、溶鋼が再酸化され、清浄鋼を溶製するこ
とはできない。一方、上記の通り、RH真空脱ガス槽内
における脱硫フラックスと溶鋼との撹拌作用は十分であ
るが、真空槽外にある取鍋内スラグの撹拌は極めて弱い
ので、そこにスラグの酸素ポテンシャル低下用改質剤を
添加しておいても効果がない。従って、上記スラグ改質
は別途、予め行なっておかなければならず、工程が二つ
になり、温度低下上も不利である。
【0003】上記背景のもとに、転炉等精錬炉から出鋼
後の取鍋内溶鋼を、真空脱ガス装置を用いる一工程で、
脱炭、脱窒・脱水素及び脱硫処理を施すことにより介在
物も少ない極低炭、極低硫且つ低窒素溶鋼を、生産性よ
く溶製する技術が必要になった。このように、上記高級
鋼を大量に安価に溶製するためには、簡単な装置で高速
真空精錬をすることが必要条件となる。本発明者等は、
このような高速真空精錬を、吸上げ式真空脱ガス装置で
達成することを課題とした。上記課題を解決するために
は下記条件が必須である。
【0004】取鍋から浸漬管を通して真空槽内に吸上
げられた溶鋼が真空雰囲気に曝される反応比表面積を大
きくして、真空脱ガス反応(→CO、2→N2
及び2→H2 )速度を上げること。
【0005】真空精錬処理された溶鋼と取鍋内の溶鋼
との混合・撹拌速度を上げること。
【0006】取鍋内スラグ自身の撹拌、及び取鍋内ス
ラグと真空槽内に添加された脱硫フラックス(脱硫スラ
グ)との撹拌をよくすること。
【0007】これに対して、従来、例えば、特開平8−
41523号公報は、図2に示すように、転炉から取鍋
1へ出鋼中に、脱硫フラックスを溶鋼に添加し、出鋼
後、こうして取鍋1に収容された溶鋼2とその表面を覆
うスラグ3に、一本足の浸漬管4を有する吸上げ式真空
脱ガス精錬装置5を用い、浸漬管内径(D1 )と取鍋
内径(D2 )との比(D1 /D2 )を所定値:
0.5〜0.8の範囲内で、且つ溶鋼2中への浸漬管4
の深さHを所定深さ:0.5m以下にし、取鍋底部1b
に装着されたポーラスプラグ6から、又は取鍋1の上端
周縁部1aと浸漬管4の下端周縁部4aとの隙間から挿
入したランス7からArガス8を吹込み、真空下で脱硫
・脱水素処理を行なう方法(以下、先行技術という)を
開示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術によ
れば、吸上げ式真空脱ガス精錬装置において取鍋内スラ
グの撹拌を強化することができ、真空下での脱硫・脱水
素速度が向上し、介在物の少ない清浄鋼を溶製し得るこ
とが期待される。しかしながら、上述した先行技術の場
合、取鍋底部のポーラスプラグからArガスを吹き込む
方式だと大量のArガスを吹き込むことができないので
脱窒等の反応速度が遅い。また、大量に吹き込もうとす
ると、プラグ抜け等安全上の問題がある。一方、ランス
を取鍋と浸漬管との隙間から挿入してArガスを浸漬管
の下方から吹き込む場合は、ランスを斜めに挿入せざる
を得ないので、浸漬管径を小さくしなければならず、従
って脱ガス反応速度が遅くなる。また、ランスを斜めに
挿入するので、ランスの寿命がもたない。特に、真空槽
内部を真空引きし浸漬管内溶鋼レベルが上昇するにつれ
て取鍋内溶鋼レベルが下がるので、取鍋を上方へ持ち上
げなければならない。この場合にはランスが一層斜めに
なり、ランス寿命が一層短くなる。
【0009】このように、先行技術には種々の問題が残
されている。従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決して、溶鋼を極低炭、極低硫、極低窒素且つ極低
水素に、安価に高速で真空精錬する方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から種々試験検討を重ねた。その結果、上述した条
件:溶鋼が真空雰囲気に曝される反応比表面積をでき
るだけ大きくする、真空槽内溶鋼と取鍋内溶鋼との混
合・撹拌をできるだけ速くすること、取鍋内スラグ自
身の撹拌、及び取鍋内スラグと真空槽内に添加された脱
硫フラックス(脱硫スラグ)との撹拌をよくすることを
満たすためには、次のようにすればよいことがわかっ
た。
【0011】即ち、取鍋内溶鋼を浸漬管を通して真空槽
内に吸い上げ、浸漬管の真上からランスを溶鋼中に浸漬
させ、そのランス先端の下端から不活性ガスを吹込む。
そうすれば、浸漬管の径を大きくすることができるの
で、真空槽溶鋼の反応比表面積を大きくできるので、反
応速度を速くすることができる。そして、ランスを溶鋼
中に深く浸漬させて不活性ガスを多量に吹き込む。そう
すれば、真空槽内溶鋼と取鍋内溶鋼との混合・撹拌をで
きるだけ速く、且つ取鍋内スラグ自身の撹拌、及び取鍋
内スラグと真空槽内の所定スラグとの撹拌を良好にする
することができる。
【0012】この発明は、上述した知見に基づきなされ
たものであって、請求項1記載の溶鋼の高速真空精錬方
法は、取鍋に収容した溶鋼に、天井を有し且つ底面が開
放された1本の筒状の浸漬管を浸漬管の高さ方向を鉛直
方向に平行にして浸漬管の下部の一部を浸漬し、浸漬管
内の圧力が1気圧以下の圧力のもとで溶鋼を真空精錬す
る方法において、浸漬管の天井上方の真上から天井を貫
通させて浸漬管内の溶鋼にランスを浸漬し、ランスを通
して不活性ガスを溶鋼内に吹き込むことに特徴を有する
ものである。
【0013】請求項2記載の溶鋼の高速真空精錬方法
は、請求項1において、浸漬管の内径(D1 )と取鍋
の内径(D2 )との比(D1 /D2 )が、0.4
〜0.85の範囲内にあることを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項3記載の溶鋼の高速真空精錬方法
は、請求項1又は2において、ランスの浸漬管内溶鋼中
の浸漬深さ(H1 )と、浸漬管内溶鋼の上表面から取
鍋内底面までの溶鋼の深さ(H2 )との比(H1 /
H2 )が、0.5〜0.95の範囲内にあることに特
徴を有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、この発明を、図面を参照し
ながら説明する。
【0016】図1は、この発明の一つの実施態様を示す
概略説明図である。1は取鍋、2は溶鋼、3はスラグ、
4は浸漬管、そして7はランスである。図1に示すよう
に、内径D1 の取鍋1内に収容された溶鋼2及びスラ
グ3に対して、内径D2 の浸漬管4を鉛直に浸漬す
る。浸漬管の内径D1 と取鍋の内径D2 との比D1
/D2 が0.4〜0.85の範囲内に入るように準備
するのが望ましい。D1 /D2 が0.4未満になる
と、真空雰囲気に曝される比表面積が小さくなり脱炭、
脱窒及び脱水素反応が遅くなるからであり、一方、D1
/D2 が0.85を超えるのは浸漬管を取鍋内に浸
漬できない等設備設計上できないからである。浸漬管4
は上部の排気口9が真空排気装置(図示せず)に接続さ
れており、真空精錬における真空槽の機能を有するもの
である。
【0017】次いで、浸漬管4の内部を排気し所定の圧
力まで下げる。浸漬管4内部の圧力低下につれて、浸漬
管4内の溶鋼2レベルは上昇し、排気の停止により溶鋼
レベルの上昇は停止する。ランス7を浸漬管4の上部壁
面を貫通させて降下させ、溶鋼に浸漬する。ランス7の
上端はArガス供給系10及び脱硫フラックス気送機構
11に接続されている。ランス7の下部周縁には、Ar
ガス及び脱硫フラックス等粉体の噴出孔12が設けられ
ている。浸漬管4内の溶鋼に浸漬されたランス7の下端
深さH1 を、浸漬管4内溶鋼の上表面から取鍋1内底
面までの溶鋼の深さH2 に対して、50〜95%の範
囲内に入るように調整する(H1 /H2 =0.5〜
0.95)のが望ましい。H1 /H2 が0.5未満
では、浸漬管内溶鋼の撹拌・混合が十分とはいえず、脱
炭、脱窒及び脱水素反応が遅くなるからであり、一方、
H1 /H2 が0.95を超えると、Arガス吹込み
用のランス7の浸漬深さの設定精度の限界を超えるた
め、装置上及び作業上の安全性確保が困難となる。
【0018】次いで、ランス7からArガス8を吹込
み、溶鋼中の炭素を→CO反応により所定の極低
炭素濃度まで真空脱炭する。この間に、脱水素も行なわ
れる。但し、脱窒は溶鋼中酸素が高いので期待できな
い。次いで、合金鉄等添加装置14からAl等溶鋼の脱
酸剤を添加して溶鋼を完全に脱酸すると共に、金属Al
等を含むスラグ改質剤13を浸漬管4内スラグ3に添加
し、ランス7からArガス8を吹き込んでスラグ3を撹
拌し、スラグ中FeO濃度を下げた後、脱硫フラックス
気送機構11からランス7を通して脱硫フラックス15
を浸漬管4内溶鋼にArガス8と共に吹き込む。この
際、ランスを溶鋼中深く浸漬しているのでArガスの溶
鋼−スラグ撹拌動力が大きく、且つ溶鋼2の全量に対す
る浸漬管内の溶鋼量が多いので、脱硫の進行が速い。ま
た、この真空下での脱硫精錬の間、脱窒及び脱水素も同
時に進行する。更に、この溶鋼撹拌により上記溶鋼のA
l等脱酸により生成した酸化物系介在物も浮上除去さ
れ、清浄溶鋼になる。
【0019】上記実施態様は、一本足を有する浸漬間を
用いた真空脱ガス精錬装置を用い、炭素、硫黄、窒素及
び水素の全てについて極低濃度領域まで下げた清浄鋼
を、効率よい二次精錬方法により溶製する場合について
説明したが、この発明によれば、必ずしも炭素、硫黄、
窒素及び水素の全ての元素を極低濃度領域まで低下させ
る清浄鋼の溶製に限られず、上記元素の内、一元素以上
について、極低濃度領域まで低下させる場合にも適用す
ることができる。
【0020】
【実施例】次に、この発明の溶鋼の高速真空精錬方法
を、実施例によって更に詳細に説明する。300t転炉
から取鍋に出鋼後、未脱酸の状態で図1に示した真空脱
ガス精錬装置まで移送し、上記実施態様で述べた本発明
の範囲内の方法に基づき、極低炭素、極低硫、極低窒素
且つ極低水素鋼を溶製した。
【0021】取鍋の内径D2 は溶鋼の中央深さにおい
て4.0mφであり、この試験では常に一定である。
【0022】試験条件は、浸漬管の内径(D1 )とA
rガス吹込みランスの浸漬深さ(H1 )とに注目し、
下記2シリーズの条件を設定した。
【0023】条件1:Arガス吹込みランスの溶鋼への
浸漬深さ(H1 )と、浸漬管内溶鋼の取鍋底面までの
深さ(H2 )との比(H1 /H2 )を、0.8の
一定とし、浸漬管の内径(D1 )を種々に変化させ
て、D1 /D2 の値を、0.5〜0.8の間で変化
させて試験した(case〜case)。表1にそ
の条件を示す。
【0024】
【表1】
【0025】条件2:浸漬管内溶鋼の取鍋底面までの深
さ(H2 )を4.0mで一定とし、且つ浸漬管の内径
(D1 )と取鍋の内径(D2 )との比(D1 /D
2)をD1 /D2 =3.2m/4.0m=0.8の
一定とし、Arガス吹込みランスの溶鋼への浸漬深さ
(H1 )を種々に変化させて、H1 /H2の値を、
0.4〜0.8の間で変化させて試験した(水準1〜水準
5)。表2にその条件を示す。
【0026】
【表2】
【0027】上記それぞれの条件設定下において、下記
脱炭精錬後に脱硫精錬を行なった。即ち、ランスからA
rガスを7.1Nm3 /min・t−溶鋼の流量で2
0分間吹込んで、真空脱炭精錬をした。脱炭精錬終了
後、溶鋼に金属Alを3.0kg/t−溶鋼添加して完
全に脱酸し、引き続きランスからArガスを5.4Nm
3 /min・t−溶鋼の流量で3分間吹込んでスラグ
を脱酸し、FeO濃度を下げた。次いで、更にランスか
らそのまま同じ流量のArガスを17分間吹き込んだ。
この間、所定の化学成分組成の脱硫フラックス4.5k
g/t−溶鋼をArガス送気法で溶鋼中に吹き込んで、
真空下での脱硫精錬をした。同時に溶鋼中からAl2
O3 系介在物の浮上分離により清浄化を図った。な
お、上記本発明の方法(実施例)に対する比較例とし
て、真空脱ガス精錬処理開始前の条件を実施例と同一水
準にし、従来のRH真空脱炭及び脱硫精錬を行なった。
【0028】表3に、真空脱ガス精錬装置での処理開始
前における溶鋼の成分組成、及び処理開始前後のスラグ
の成分組成を示し、表4及び表5のそれぞれに、条件1
及び条件2における溶鋼中のC、S及びN濃度の減少状
態の分析結果を示す。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】上記結果から下記事項がわかる。
【0033】真空脱炭精錬について、炭素濃度は処理
時間20分間で比較例によると18ppmまで低下する
が、本発明法によると3〜16ppm程度まで低下す
る。
【0034】真空下での脱硫精錬について、硫黄濃度
は処理時間20分間で、30ppmから10ppmまで
低下するが、本発明法によると30ppm程度から2〜
7ppm程度まで低下する。
【0035】真空脱窒精錬について、窒素濃度は、処
理時間40分間で比較例によると30ppmから18p
pmまで低下するが、本発明法によると30ppm程度
から16〜17ppm程度まで低下する。
【0036】真空脱水素精錬について、水素濃度は、
処理時間40分間で比較例によると0.6ppmまで低
下するが、本発明法によると0.4〜0.5ppm程度
まで低下する。
【0037】真空脱酸精錬について、酸素濃度は、処
理時間40分間で比較例によると14ppmまで低下す
るが、本発明法によると11〜13ppm程度まで低下
する。
【0038】上述した通り、本発明法によれば従来のR
H脱ガス精錬法によるよりも、極低炭素、極低硫黄、極
低窒素且つ極低水素の鋼を短時間で溶製することができ
ることがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
極低炭素、極低硫黄、極低窒素且つ極低水素の清浄溶鋼
を、安価にしかも大量に溶製することができる高速真空
精錬方法を提供することができ、工業上有用な効果がも
たらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す概略縦断面図である。
【図2】従来の一本足浸漬管型の真空吸上げ式脱ガス精
錬装置例の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 取鍋 1a 上端周縁部 1b 底部 2 溶鋼 3 スラグ 4 浸漬管 4a 下端周縁部 5 真空脱ガス精錬装置 6 ポーラスプラグ 7 ランス 8 Arガス 9 排気口 10 Arガス供給系 11 脱硫フラックス気送機構 12 噴出孔 13 スラグ改質剤 14 合金鉄等添加装置 15 脱硫フラックス あり、浸漬間の内径D1 は高さ方向で同一であり、
2.0mφ、2.4mφ、2.8mφ及び3.2mφの
4水準とし、それぞれD1 /D2 =0.5、0.
6、0.7及び0.8である。次いで、浸漬管内部の圧
力を760〜0.2torrの範囲内まで真空排気し
た。この時の浸漬管内溶鋼の取鍋内底面までの深さH2
は4.1〜3.5mであった。次いで、ランスを浸漬
管の上部壁面を通して降下させ、浸漬管内溶鋼中ランス
の浸漬深さH1 が 、 、 、
及び mmの5水準となるように調節したヒートを
それぞれ3ヒートずつ試験した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年1月22日(1999.1.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 取鍋 1a 上端周縁部 1b 底部 2 溶鋼 3 スラグ 4 浸漬管 4a 下端周縁部 5 真空脱ガス精錬装置 6 ポーラスプラグ 7 ランス 8 Arガス 9 排気口 10 Arガス供給系 11 脱硫フラックス気送機構 12 噴出孔 13 スラグ改質剤 14 合金鉄等添加装置 15 脱硫フラックス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋に収容した溶鋼に、天井を有し且つ
    底面が開放された1本の筒状の浸漬管を前記浸漬管の高
    さ方向を鉛直方向に平行にして前記浸漬管の下部の一部
    を浸漬し、前記浸漬管内の圧力が1気圧以下の圧力のも
    とで前記溶鋼を真空精錬する方法において、前記浸漬管
    の天井上方の真上から前記天井を貫通させて前記浸漬管
    内の前記溶鋼にランスを浸漬し、前記ランスを通して不
    活性ガスを前記溶鋼内に吹き込むことを特徴とする溶鋼
    の高速真空精錬方法。
  2. 【請求項2】 前記浸漬管の内径(D1 )と前記取鍋
    の内径(D2 )との比(D1 /D2 )は、0.4
    〜0.85の範囲内にある、請求項1記載の溶鋼の高速
    真空精錬方法。
  3. 【請求項3】 前記ランスの前記浸漬管内溶鋼中の浸漬
    深さ(H1 )と、前記浸漬管内溶鋼の上表面から前記
    取鍋内底面までの前記溶鋼の深さ(H2 )との比(H
    1 /H2 )は、0.5〜0.95の範囲内にある、
    請求項1または2記載の溶鋼の高速真空精錬方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101175463B1 (ko) 2010-07-29 2012-08-20 현대제철 주식회사 저수소 용강의 제조방법
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