JPH05209214A - Rhによる極低炭素, 極低窒素鋼の溶製方法 - Google Patents

Rhによる極低炭素, 極低窒素鋼の溶製方法

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JPH05209214A
JPH05209214A JP7034891A JP7034891A JPH05209214A JP H05209214 A JPH05209214 A JP H05209214A JP 7034891 A JP7034891 A JP 7034891A JP 7034891 A JP7034891 A JP 7034891A JP H05209214 A JPH05209214 A JP H05209214A
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JP
Japan
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extremely low
molten steel
steel
reaction
denitrification
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JP7034891A
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English (en)
Inventor
Osamu Kirihara
理 桐原
Yoshihide Kato
嘉英 加藤
Tetsuya Fujii
徹也 藤井
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 短い二次精錬時間にて極低炭素, 極低窒素鋼
の溶鋼を溶製すること。 【構成】 RH真空脱ガス装置内の環流溶鋼の表面に、
水酸化物の粉体を、上吹きランスを通じて、流速10m/s
ec以上のキャリアガスを介して吹込むことにより、脱炭
素, 脱窒素の反応を促進させる。 【効果】 溶鋼の汚染を招くことなく、短時間に、しか
も装置の大幅な変更をすることなく、10ppm 以下の極低
炭素, 極低窒素の溶鋼を溶製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶鋼の二次精錬, 特
にRH真空脱ガス装置により極低炭素, 極低窒素鋼を溶
製する方法に関するものである。とりわけこの発明で
は、溶鋼の脱炭のみならず、同時に脱窒をも促進させる
ための新規な提案を含む点に特徴がある。
【0002】
【従来の技術】二次精錬に際しての溶鋼の真空脱ガス処
理というのは、一般に、脱炭が主目的であり、脱窒素は
付随的なものでしかない。ところで最近、極低炭素, 窒
素の鋼を得ることを目的として、脱炭のみならずRH脱
ガス装置による脱窒素について検討されてきた。しかし
ながら、炭素の場合と同様に窒素の場合も、その濃度が
20ppm 以下のレベルのものについて、脱窒素反応の速度
が著しく抑制されるために、低窒素化が困難である他、
浸漬管フランジ部分からのリークなどにより、却って吸
窒する場合さえもあった。
【0003】このような実情を反映して、従来、脱窒素
反応の促進を図るための技術が幾つか提案されている。
例えば、脱窒素反応の速度を増大させる目的の下に、ま
ず脱炭反応を促進し、その反応により生じた気泡により
脱窒素の反応界面積を増加させて脱窒素を実現する方法
が、特開昭60−184618号公報に提案されてい
る。この既知の方法は、RH真空槽内に、鉄酸化物やマ
ンガン酸化物等の酸化物粉体を吹き込むことにより溶鋼
の脱炭を図り、これによって脱窒素反応を促進する技術
である。また、特開昭63−143216号公報には、
真空脱炭処理を行う際に、炭素濃度 0.010%以下、酸素
濃度 0.005〜0.020 %の領域で、水素ガスとアルゴンガ
スとを吹き込むことにより脱炭・脱窒素反応を同時に促
進する方法が開示されている。さらに、特開昭57−1
94206号公報には、真空脱炭処理中の溶鋼内に、水
素ガスや水蒸気あるいはアンモニアガスの如き水素含有
物を、吸い上げ管、取鍋底部に設けた吹込みノズルまた
は浸漬ランスから溶鋼中に直接吹き込み、水素ガスボイ
リングによって、C+O→COの脱炭反応を起こさせて
極低炭素鋼を製造する方法を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各
従来技術の場合、まず一般的なRH真空脱ガス法では、
脱炭の場合もそうであるが、とくに窒素濃度が20ppm 程
度以下において脱窒素反応を促進させることが技術的に
困難であった。
【0005】また、特開昭60−184618号公報に
開示のような、酸化物粉体を上吹きする方法では、脱窒
素反応の速度が十分に大きくならないために、処理に長
時間を必要として出鋼温度を高くしなければならない
し、特開昭63−143216号公報に開示のような、
溶鋼中に水素ガスやアルゴンガスを搬送ガスとして、酸
化物の粉体を吹き込む方法でも、その酸化物粉体が溶鋼
中で気泡の外に飛び出さない場合もあり、粉体の反応効
率が低下することさえもあった。さらに、特開昭57−
194206194206号公報に開示のような、水素ガスや
水蒸気等を、溶鋼中に直接吹き込む方法では、そのノズ
ルの寿命が短く、しかも、常時キャリアガスを流さなけ
ればならないため、RH脱ガス装置の改造が不可欠であ
り、コストが大幅に上昇するという問題があった。
【0006】本発明の目的は、十分な脱窒素反応速度が
得られないことから処理に時間がかかること、吹込み粉
体が溶鋼中にトラップされて介在物量が増えること、キ
ャリアガスを常時流さなければならずノズル寿命が短い
という、上記従来技術が抱えている問題を克服して、確
実に極低炭素, 極低窒素の鋼を製造する技術を確立する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上掲の目的を実現するた
めに鋭意研究した結果、本発明者らは、溶鋼を、上吹き
ランスを具えるRH真空脱ガス装置を用いて処理する際
に、真空槽内環流溶鋼の表面に、上記上吹きランスより
流速10m/sec 以上のキャリアガスを介して水酸化物の粉
体を吹き付けることにより、かかる水酸化物粉体を不均
質核とする脱炭反応の促進と、この水酸化物の分解生成
ガス(水素)が溶鋼中に溶解した後に生ずる脱水素反応
により、脱窒素反応の反応界面積を大幅に拡大すること
によって脱窒素反応を促進し、もって極低炭素, 極低窒
素の鋼を確実に溶製する技術を開発した。
【0008】
【作用】本発明は、転炉で精錬した溶鋼を、上吹きラン
スを具えるRH脱ガス装置を用いて真空脱ガス処理を行
う時、脱炭処理中に、真空槽の頂部から挿入した上吹き
ランスから水酸化物粉体を溶鋼表面(湯面)に向けて吹
き付けることにより、溶鋼中の水素濃度を上昇させ、も
って脱水素反応にあわせて脱窒素反応を進行させ、これ
によって従来技術の下では困難とされていた極低窒素鋼
の溶製を果たす方法である。
【0009】以下に、本発明溶製方法について、図1に
基づき説明する。このRH式真空脱ガス処理は、真空槽
の下部に設けた2本の浸漬管1a,1bを、取鍋2内の
溶鋼3中に浸漬し、真空槽の上部に設けた排気口4から
排気を行ないつつ取鍋2内溶鋼3を真空槽5内に吸い上
げると同時に、前記吸い上げ浸漬管1aにアルゴンガス
を吹き込むことにより、そのリフトポンプ作用によって
溶鋼3を取鍋と真空槽との間で環流させながら脱ガス処
理を行なう方法である。
【0010】本発明は、前記脱ガス処理中に、上吹きラ
ンス6を真空槽5内に降下させ、この上吹きランス6の
先端部より、水酸化物粉体7を、アルゴンガス等のキャ
リアガスと共にこのキャリアガス流速を10m/sec以上と
して、溶鋼表面(湯面)に吹き付けることを特徴として
いる。
【001 1】このような処理を行うと、還流中の溶鋼中
では、次のような反応; Ca(OH)2 →CaO+2H+O により、鋼中水素濃度が上昇することになる。そして、
この水素が脱ガスするときの水素気泡が、鋼中に溶解し
ている窒素の反応核を提供することとなり、それ故に脱
窒素反応が促進され、低窒素鋼の溶製が可能になるので
ある。さらに、上記反応において生成するCaOは、脱
炭反応の核生成サイトとなり、同時に脱炭速度を促進さ
せるのに極めて有効に作用し、しかもこのことが脱窒素
反応促進と低窒素化に大いに寄与することにもなるので
ある。
【0012】なお、本発明においては、水酸化物粉体を
吹き込むときにキャリアガスの流速を、所定の速さにコ
ントロールすることが重要となる。以下にこの点につい
て詳述する。図2は、水酸化カルシウム吹込み量とアル
ゴンガス流量とを一定とし、吹込みランスの口径を変化
させることにより、ガス流速を5〜20m/secに変化させ
たときの、溶鋼中の窒素濃度の推移を示すものである。
この図から判るように、ガス流速を10m/sec以上にする
と、上記脱窒素を促進するために必要となる脱窒素速度
が向上することが明らかである。
【0013】
【実施例】転炉で精錬した表1に示す組成の溶鋼 300ト
ンを取鍋に移し、この溶鋼を図1に示す容量 300トンの
RH脱ガス装置を使い二次精錬を行った。このときの操
業条件ならびに脱ガス処理後のC%,Mn %, N%につ
いての測定結果を表1にまとめて示す。ただし、RH脱
ガス装置に取付けた上吹きランスの口径は 120mmのもの
を用い、使用したキャリアガスはアルゴンガスであり、
このガスの流速は、実施例1〜4, 比較例1, 2につい
ては20m/sec、比較例3は5m/secとしたものである。
【0014】また、脱ガス処理において、実施例1は、
RH真空脱ガス処理開始後10分、実施例2は、RH真空
脱ガス処理開始後11分より、表1に示す添加量の水酸化
カルシウムを、上吹きランスを通じて槽内環流溶鋼の湯
面に向かって吹き付けた例である。そして、実施例3,
4 は、RH真空脱ガス処理開始後10分経過後に水酸化マ
グネシウムを吹き付けた例である。さらに、比較例1,
2 は、酸化カルシウムをRH真空脱ガス処理開始後10分
経過してから吹き込んだ場合である。なお、比較例3
は、水酸化カルシウムを、キャリアガス速度5m/secと
して、吹き込んだ場合である。
【0015】表1に示す結果に明らかなとおり、比較例
1, 2で示すように、酸化カルシウムの粉末を吹き込ん
だ場合には、この脱ガス処理の前後での窒素濃度にはほ
とんど差がなく、脱窒素は促進されない。また、比較例
3のように、キャリアガスの流速が5m/secの場合でも
効果が小さいことが判る。
【0016】ところが、キャリアガス流速を20m/secと
し、しかも水酸化物粉体 Ca(OH)2,Mg(OH)2 を吹き付け
た本発明実施例では、7〜8ppm まで脱窒素しており、
効果がはっきりと表われている。なお、本発明法にあっ
ては、脱炭末期でも真空槽内溶鋼面からスプラッシュが
飛び脱水素反応が起こっていることが確認され、脱炭,
脱窒が確実に進行していることが窺えた。
【0017】
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、R
H脱ガス装置の真空槽内の上部から挿入した上吹きラン
スを通じ、環流溶鋼の表面に水酸化物粉体を吹き付ける
ことにより、それぞれ10ppm 以下の極低炭素, 低窒素含
有鋼を、RH脱ガス装置の大幅な変更なしに、短時間
に、しかも溶鋼の汚染を招くことなく容易に得ることが
できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法の実施に用いるRH脱ガス
装置の部分断面図。
【図2】図2は、キャリアガス流速の違いによる処理中
窒素濃度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 浸漬管 2 取鍋 3 溶鋼 4 排気口 5 真空槽 6 上吹きランス 7 水酸化物粉体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶鋼を、上吹きランスを具えるRH真空
    脱ガス装置を用いて処理する際に、真空槽内環流溶鋼の
    表面に、上記上吹きランスより流速10m/sec以上のキャ
    リアガスを介して水酸化物の粉体を吹き付けることによ
    り、脱炭素,脱窒素を行うことを特徴とする極低炭素,
    極低窒素鋼の溶製方法。
JP7034891A 1991-03-12 1991-03-12 Rhによる極低炭素, 極低窒素鋼の溶製方法 Pending JPH05209214A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100388024B1 (ko) * 1996-11-21 2003-10-17 주식회사 포스코 극저탄소 극저질소강의 정련방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100388024B1 (ko) * 1996-11-21 2003-10-17 주식회사 포스코 극저탄소 극저질소강의 정련방법

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