JPH027752Y2 - - Google Patents

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JPH027752Y2
JPH027752Y2 JP1983150255U JP15025583U JPH027752Y2 JP H027752 Y2 JPH027752 Y2 JP H027752Y2 JP 1983150255 U JP1983150255 U JP 1983150255U JP 15025583 U JP15025583 U JP 15025583U JP H027752 Y2 JPH027752 Y2 JP H027752Y2
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lug
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、農業用コンバイン、ハーベスター等
のような車両用の弾性無限軌道帯に係り、より具
体的には湿田等の泥地における走行性能を向上す
るように構成した泥地用弾性無限軌道帯の改良に
関する。
一般に弾性無限軌道帯は、横置補強体及び伸張
阻止体を埋設した本体中央部の両側に翼部を延設
して弾性帯体を形成し、この弾性帯体の接地面側
に所定間隔にラグを一体成形して構成されてお
り、湿田を走行する際には、ラグを泥中に喰込ま
せて牽引力を出すと共に弾性帯体で泥土をとらえ
て浮力を生じさせている。
ところが、湿田の水分が多いと浮力は十分得ら
れるが、ラグは泥水を掻くことになり、十分な牽
引力が得られないことがある。
本考案は、このような問題点に鑑し、翼部に開
口部を形成して、この開口部から泥水を排除する
ことにより、浮力過多を是正して十分な牽引力を
得るようにした弾性無限軌道帯を提供することを
目的とするもので、その特徴とするところは、本
体中央部10及びその両側に延在する両翼部11
を有する無端状弾性帯体の接地面側に帯長手方向
所定間隔をおいてラグ9を設け、且つ本体中央部
10内に横置補強体5を埋設すると共に、この横
置補強体5を外囲いする伸長阻止体6を埋設し、
前記両翼部11の接地面を本体中央部10の接地
面より高く設定すると共に、翼下ラグ部分9Bの
ラグ高さを中央ラグ部分9Aより高く設定した弾
性無限軌道帯において、 前記両翼部11の少なくとも一方の各ラグ9間
の本体中央部10近傍には、翼部11とラグ9と
でとらえる泥水弾性帯体内周側へ排除する1つ以
上の開口部13が形成されている点にある。
以下、図面を参照して本考案の実施例のいくつ
かを詳述する。
第1図は本案弾性無限軌道帯1を採用した無端
走行装置Aが示され、同図において、2はスプロ
ケツトホイール形の駆動輪、3はスプロケツトホ
イール形の従動輪、4は中間遊動輪を示し、全体
がゴムその他の同効エラストマー材料からなる弾
性無限軌道帯1は駆動輪2と従動輪3に巻掛けら
れている。
第2図及び第3図を参照すると本案第1実施例
では軌道帯1の弾性帯体には横置補強体5と伸張
阻止体6が埋設されている。
横置補強体5は鋳物等の金属材、硬質樹脂材そ
の他所謂芯金機能を有するもので、帯長手方向所
定間隔おきに埋入配列され、実施例では山形突起
5Aを有するものを示す。又、伸張阻止体6は前
記横置補強体5を包囲して埋設してあり、通常は
スチールワイヤ、繊維、それらの組合せ等からな
る。
横置補強体5の列設埋入により、その間には帯
長手方向所定間隔おきに輪体突起の係合部、即
ち、駆動孔7が形成され、これに駆動輪2の突起
が順次臨入し、補強体5に係合することで軌道帯
1は循環回走する。
斯る軌道帯1において、軌道帯1の本体部8が
軌道帯1の接地面側(所謂外周面)において帯巾
方向に延在乃至延伸しているラグ9の上に埋設さ
れた横置補強体5を含む本体中央部10と、該本
体中央部10の両側より延在乃至延伸して高く位
置するとともに本体中央部10の肉厚Tよりも少
なくとも薄肉の両翼部11と、該両翼部11にお
いて帯長手方向に設けられた別の伸張阻止体12
と、両翼部11のラグ9間に設けられた矩形状の
開口部13とを有する。
また、接地面側に設けられるラグ9は、前記本
体中央部10の接地面側に位置する中央ラグ部分
9Aと、前記両翼部11の接地面側に位置する翼
下ラグ部分9Bとを有して成る。
第2,3図を参照してより具体的に詳述する
と、第1実施例の両翼部11は転輪通過面14よ
り高い位置(内方側)にあり、窓孔構造で示す開
口部13が帯巾方向外方に向つて徐々に斜めに延
伸し、両翼部11の脈動を促進し、両翼部11は
実質的に通過面(内周面)14と平行とされ、該
通過面14より第3図において符号Hで示す如く
高い位置にあり、また、両翼部11に埋入の伸張
阻止体12は本体中央部10の伸張阻止体6より
符号Lで示す如く高い位置にある。
また、中央ラグ部分9Aと翼下ラグ部分9Bの
各接地面は同一平面上にあるも、中央ラグ部分9
Aのラグ高さをh1とし、翼下ラグ部分9Bのラ
グ高さをh2としたとき、1.5h1≦h2となるべ
く本体中央部10の接地面(外周側面)に対して
両翼部11の接地面を高い位置に設け、ここに、
実質的に両翼部11(なお、両翼部11とは開口
部13を含めて意味し、従つて、第3図において
Wは本体中央部10の幅、W1は両翼部11の幅
を示している。)における翼下ラグ部分9Bを中
央ラグ部分9Aより高くしてここに使用材料を少
なくしたにもかかわらずラグ高さを大きくして牽
引力の増強を図つているのである。
また、ラグ9のパターンは任意であるも、第1
実施例では、第2図に示す如く中央ラグ部分9A
と翼下ラグ部分9Bのラグ裾野を帯長方向に対し
て直交した一体の横置ラグ形態で示し、そのラグ
頂面9cは所謂斜めとしてラグ間隔を広め両翼部
11における排土性を良好にしている。
また、開口部13はこれが窓孔構造、切目有り
薄膜を有する構造(後述)をいかをとわず、第2
図にて示す如く横置補強体5の延長上より外れた
位置に設けることが望ましいが、場合によつては
後述する如く横置補強体5の延長線上に位置して
も可能である。前記開口部13はラグ9間のしか
も本体中央部10に近い位置に形成されている。
以上の第1実施例における挙動をまず説明し、
第2実施例以下の構成につき説明する。
第4図において、横置補強体5列を含む上記本
体中央部10及びその接地面側の中央ラグ部分9
Aが車両機体重量の大部分を担持し、また補強体
5から外れている両翼部11は本体中央部10の
肉厚より薄肉であり、開口部13もあつて屈曲し
やすくなつているので、湿田走行時には、上記本
体中央部10及び中央ラグ部分9Aが湿田内部の
硬質の土層にまで沈下しそれに接して走行する
と、本体中央部10が泥水を左右に押しのけ、そ
の泥水が翼部外側端に至る前に開口部13から弾
性帯体の内周側へ排除し、次に両翼部11が接地
すると、その接地部の泥水は翼部11の外側端か
ら押出されると同時に、開口部13からも排出さ
れる。両翼部11は上方に湾曲しその下方の翼下
ラグ部分9Bが泥土中に在つて水分の少なくなつ
た泥土を掻き、従つて走行能力が著しく高められ
るのである。特に水分の少なくなつた泥土は踏固
められた状態となり、軌道帯の浮力過多が減少
し、牽引力が増大される。また通常路面走行時に
は、中央ラグ部分9Aが通常路面走行用の一般軌
道帯のラグと同様に形成できるところから、走行
能力、振動防止能力等は上記一般軌道帯と同程度
であり、また中央ラグ部分9Aの耐久性も一般軌
道帯並であるから高耐久性を有するとする基本的
作用効果を奏するのである。
また、駆動輪2、従動輪3等の屈曲部(巻掛
部)にあつては両翼部11がそのゲージが薄いの
で伸縮しこれでは巻掛部において両翼部11が変
形(脈動)するのが自身の伸縮にて減殺されるこ
とになるが、この両翼部11に伸張阻止体12お
よび翼下ラグ部分9Bを設けていることからその
部分の伸縮は実質的に阻止され第4図にて符号F
で示す如く上下振幅(所謂波打ち現象の交互繰返
し)の挙動を呈するのであり、これは土離れ性能
を向上する。また、これは、開口部13が設けて
なくその部分のゲージ厚が本体中央部10と両翼
部11との中間程度であるときは付根部にて突張
り現象が生じ第4図符号11′で示す如く挙動を
呈し、土離れ性能を差程期待できないことを意味
するのである。
即ち、換言すれば、伸張阻止体12は翼下ラグ
部分9Aの変形阻止機能(牽引力の増強機能につ
ながる)と屈曲部(巻掛部)での全体の上下振幅
を良好にするのに有機的に作用し、これにより、
前述の基本的作用効果を維持乃至確保しながら、
より土離れ性能(排土性能)の向上を図り、引続
く接地による牽引力の増強を図るのである。
第5図の第2実施例は、第1実施例の開口部1
3に切目有り薄膜を形成したもので、薄膜の中央
に切目13aが入れられており、接地していない
ときは切目13aは閉鎖され、泥地に入つたと
き、第5図仮想線で示すように、泥水は切目13
aを押開いて上方に排出され、軌道帯1の水の抱
込みを少なくし、泥地から出るとき、翼下ラグ部
分9B間に詰つた泥土を薄膜の復元力によつて離
脱させる。
第6図乃至第11図はいずれもラグパターンを
変化させるとともに開口部13を変形したもので
これらは上述した各実施例にも適用できる。
第6図の第3実施例は開口部13として第1実
施例のラグパターンに、細長孔を形成して例示し
たもので、このさい、窓孔コーナ(エツジ)のク
ラツク阻止又は促進防止のため応力集中分散部1
3Aを形成したものである。
第7図の第4実施例は中央ラグ部分9Aと翼下
ラグ部分9Bを独立ラグで示し、開口部13を細
長形したものである。
第8図の第5実施例は所謂山形ラグパターンを
示し、開口部13は大きな矩形窓孔構造とされた
ものである。
第9図の第6実施例は変形斜めラグ9を示すと
ともに駆動孔間(補強体上)に独立ラグ(中央ラ
グ部分に一部相当)109Aを設けたものであ
る。第10図の第7実施例は斜めラグ9を、第1
1図の第8実施例は直交ラグと独立ラグ109A
を示すとともに伸張阻止体12としてバイアス形
態を示し開口部13は矩形状のものである。
この他に、開口部13は翼下ラグ部分9B間に
1個には限定されず、小孔を多数形成したもの、
又はラグ間の複数個おきに小孔若しくは大孔を形
成したものでも良く、また、各実施例では、両翼
部11に開口部13を形成しているが、片方の翼
部11だけでも良く、開口部の形状も限定されな
く排水できるものであれば良い。更に、第2実施
例を除く各実施例の開口部13は、軌道帯1が路
上走行する際に、内周面側に入つている泥土を外
部へ排出する機能も有する。
以上詳述した本考案によれば、少なくとも一方
の翼部11には各ラグ9間に1つ以上の開口部1
3が形成されているので、翼部11が接地した際
に路面表被の泥水が弾性帯体の内周側に排除さ
れ、浮力過多が是正されて路面は踏固められ、ラ
グ9は確実に泥土をとらえて十分な牽引力を発揮
することができる。
また、特に、翼部11の接地面を本体中央部1
0の接地面より高くして、翼下ラグ部分9Bのラ
グ高さを高くしたものであつては、開口部13が
本体中央部10近傍に設けられていることによ
り、本体中央部10が左右に押しのけた泥水を翼
部11の外側端まで移動させることなく開口部1
3から直ちに排除でき、翼部11が接地する際に
は接する泥水量が減少し、翼下ラグ部分9Bのラ
グ高さを高くしたことによる牽引力の増大効果を
充分に享受できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本案採用の無限走行装置の概略正面
図、第2図は本案第1実施例の一部を示す接地面
側から見た平面図、第3図は第2図A−A線断面
図、第4図は第1実施例の挙動説明断面図、第5
図は第2実施例の断面図、第6〜11図は開口部
及びラグパターンの他例を示す第3〜8実施例の
各平面図である。 1……軌道帯、5……横置補強体、6……伸張
阻止体、8……本体部、9……ラグ、9A……中
央部ラグ、9B……翼下ラグ、10……本体中央
部、11……翼部、13……開口部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体中央部10及びその両側に延在する両翼部
    11を有する無端状弾性帯体の接地面側に帯長手
    方向所定間隔をおいてラグ9を設け、且つ本体中
    央部10内に横置補強体5を埋設すると共に、こ
    の横置補強体5を外囲いする伸長阻止体6を埋設
    し、前記両翼部11の接地面を本体中央部10の
    接地面より高く設定すると共に、翼下ラグ部分9
    Bのラグ高さを中央ラグ部分9Aより高く設定し
    た弾性無限軌道帯において、 前記両翼部11の少なくとも一方の各ラグ9間
    の本体中央部10近傍には、翼部11とラグ9と
    でとらえる泥水を弾性帯体内周側へ排除する1つ
    以上の開口部13が形成されていることを特徴と
    する弾性無限軌道帯。
JP15025583U 1983-09-26 1983-09-26 弾性無限軌道帯 Granted JPS5983181U (ja)

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JP15025583U JPS5983181U (ja) 1983-09-26 1983-09-26 弾性無限軌道帯

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JPS5983181U JPS5983181U (ja) 1984-06-05
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0524631Y2 (ja) * 1987-04-28 1993-06-22
US6352320B1 (en) * 2000-06-19 2002-03-05 The Goodyear Tire & Rubber Company Directional annular elastic track

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JPS50594U (ja) * 1973-04-30 1975-01-07

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JPS5254526U (ja) * 1975-10-16 1977-04-19
JPS5629275Y2 (ja) * 1977-04-14 1981-07-11
JPS5919663Y2 (ja) * 1980-12-02 1984-06-07 オ−ツタイヤ株式会社 泥地用弾性無限軌道帯

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JPS50594U (ja) * 1973-04-30 1975-01-07

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