JPH0256976B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 開示技術は、電子部品の結線用に使用されるプ
リント基板の製造装置の技術分野に属する。

＜要旨の概要＞ 而して、この発明は、ワークに対する複段の収
納部を有するプレス装置本体と搬送コンベアとの
間にワーク搬送装置が設けられている電子回路用
基板プレス装置に関する発明であり、特に、搬送
コンベアに複段の昇降自在なワーク収納部を有す
るスタツカが連係されると共に該スタツカの収納
部と搬送コンベアとの間でワークを受け渡しする
給配装置が連係され、該給配装置により搬送コン
ベアとスタツカとの間のワーク搬出入を行なうよ
うにし、更に給配装置の上方であつてスタツカの
搬出入側とプレス装置本体との間に複段のワーク
受け部とワーク出入アームを有する搬送体が移動
自在に設けられている電子回路用基板プレス装置
に係る発明である。

＜従来技術＞ 周知の如く、近年、コンピユータ等の普及に伴
ない、小型電子回路を組み立てるために用いられ
るプリント用基板の需要が増加し、複数枚の基板
材料を重合させてプリント用基板を製造するプレ
ス装置の生産性向上が望まれている。

ところで、プリント用基板は精密部品を支持す
るものであるため製造過程において不純物の混入
を絶対に避け、損傷すること等がないよう出来る
だけ製造時間、搬送ライン等を短縮化することが
要求される。

さりながら、従来技術に基づく電子回路用基板
プレス装置にあつては、プレス装置本体に対する
ワークの搬出と搬入を別個の搬送装置により行な
つていたため、その分だけ搬送プロセスでワーク
に外部から不純物が混入する可能性が高くなり、
ワークの精密度が低下するという欠点があつた。

＜発明が解決しようとする課題＞ 又、製造時間を短縮するため、プレス装置本体
を多段タイプにするにしても、搬送装置が多数の
ワークを搬送する機能を備えていなかつたため結
果的には各ワークを別個に搬送するしかなく、搬
送過程でのロスタイムが製造時間を延長させ、生
産効率を低下させるという不都合があつた。

加えて、搬送装置によつて接続される各装置と
の接続部に干渉なく、スムーズなワーク搬出入を
行なうことが困難である難点もあつた。

＜発明の目的＞ この発明の目的は上述従来技術に基づく電子回
路用基板プレス装置の問題点を解決すべき技術的
課題とし、複数のワークを１ストロークで搬送
し、ロスタイムを削減して生産効率を向上させる
うえ、搬送ラインを短縮してワークの損傷やワー
クへの不純物混入の可能性を抑えるようにして電
子部品製造産業におけるプレス技術利用分野に益
する優れた電子回路用基板プレス装置を提供せん
とするものである。

＜課題を解決するための手段・作用＞ 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とす
るこの発明の構成は、前述課題を解決するため
に、搬送コンベアに搬入された電子回路用基板材
料を治具板により重合し、該搬送コンベアに接続
され、間欠上昇するスタツカのワーク収納部へ、
該スタツカに連係されたワーク受け渡し用のプラ
ー等の給配装置を介して搬入され、次いで、該給
配装置の上方であつてスタツカの搬出入側とプレ
ス装置本体との間に移動自在に設けたローダ等の
搬送体の複段のワーク出入アームにより、各ワー
クがスタツカの複段のワーク収納部から搬送体の
複段のワーク受け部に収納され、プレス装置本体
の供給側へ移動した搬送体のワーク出入アームに
より各ワークはプレス装置本体に供給され所定に
プレス加工され、加工終了後、上述とは逆の経路
を経て、搬送体からスタツカに逆送されたプレス
加工済の複数のワークが間欠下降するスタツカか
らプツシヤー等の給配装置を介して順次搬送コン
ベアに排出されるようにした技術的手段を講じた
ものである。

＜実施例＞ 次に、この発明の実施例を図面に基づいて説明
すれば以下の通りである。

第１図に示すのは、概略的に示したこの発明の
要旨を成す電子回路用基板プレス装置１であつ
て、ベース２の上部中央部には、第８図に鎖線で
示す様に、多数のプレス棚３、３…を有する多段
型のプレス装置本体４が配設され、該プレス装置
本体４はワーク搬送装置５を介して搬送コンベア
６に接続するようにされている。

そして、該ワーク搬送装置５は後述するスタツ
カ７と給配装置としてのプラー８、及び、プツシ
ヤー９と搬送体としてのローダ１０を有してい
る。

搬送コンベア６は第１図に矢印で示す様に正
転、反転自在に構成され、搬出入時には、第９図
に示す様に、基板材料１１，１１を係合孔１２を
有する治具板１３で挾持したワーク１４を機内外
に搬入、排出するようにされ、搬入部１５と搬出
部１６とに分岐され各々上記スタツカ７に接続す
るようにされている。

而して、スタツカ７は第２，３図に示す様に、
フレーム１７に支持された複数のワーク収納部１
８，１８…が油圧シリンダ１９を介して下死点Ａ
から上死点Ｂまでの間で昇降自在にされたもので
あり、搬送コンベア６の搬入部１５側は下降側の
スタツカ７が、一方、搬出部１６側は上昇側のス
タツカ７が各々接続され、各ワーク収納部１８が
搬送コンベア６の搬入部１５と搬出部１６に対し
て同レベルの高さとなつてワークの移送が出来る
よう段階的に昇降するようになつている。

尚、スタツカ７のワーク収納部１８は、前記油
圧シリンダ１９のロツド２０にブラケツト２１を
介して枢支された複数のローラ２２，２２…によ
つてワークの転出入がし易いように構成されてい
る。

上記スタツカ７，７の後方には、搬送コンベア
６の搬入部１５側に前記プラー８が、搬出部１６
側には前記プツシヤー９が各々接続されている。

上記プラー８は、第４，５図に示す様に、フレ
ーム２３の上部前方に傾動用の油圧シリンダ２４
を介してサブフレーム２５が枢支され、該サブフ
レーム２５に支持された油圧シリンダ２６のロツ
ド２７先端に一対のフツクピン２８，２８を有す
るブラケツト２９が設けられたものである。

そして、フツクピン２８，２８が治具板１３の
係合孔１２に係止して搬送コンベア６の搬入部１
５上からスタツカ７にワーク１４を搬入するよう
になつている。

一方、プツシヤー９は第６，７図に示す様に、
フレーム３０の上部に油圧シリンダ３１が支持さ
れ、該油圧シリンダ３１のロツド３２の前端にブ
ラケツト３３を有しているものであり、該ブラケ
ツト３３の前端はワーク１４に対する押出部が形
成され、スタツカ７のワーク収納部１８のワーク
１４を搬送コンベア６の搬出部１６へ排出するよ
うになつている。

そして、プツシヤー９、及び、プラー８の上方
とプレス装置本体４との間にはレール３４が設け
られ、該レール３４に搬送体としてのローダ１０
が図示しない駆動装置を介して移動自在に吊下さ
れ、各スタツカ７のワーク収納部１８と多段のプ
レス装置本体４との間でワーク１４を搬出入する
ようになつている。

ローダ１０は第８図に示す様に、ガイド３５を
介してレール３４，３４に支持されたメインフレ
ーム３６にサブフレーム３７がレール３４に直交
する方向にスライド自在に支持され、該サブフレ
ーム３７には、スタツカ７のワーク収納部１８，
１８…やプレス装置本体４のプレス棚３，３…に
対応する複段のワーク受け部３８，３８…が下設
され、（但し、第８図では図示の都合上、スタツ
カ７のワーク収納部が対応的に示されている。）
ワーク受け部３８の後方にはサブフレーム３７に
沿つて各ワーク受け部３８上のワーク１４を搬出
入するワーク出入アーム３９がワーク受け部３
８，３８…の各中央部を貫挿して進退自在である
ように設けられている。

而して、該ワーク出入アーム３９は、サブフレ
ーム３７に沿つてスライド自在に支持されたＬ型
のスライドフレーム４０に、ブラケツト４１が上
下動自在に支持された態様にされており、該ブラ
ケツト４１にはワーク受け部３８，３８…に対応
する複段のアーム４２，４２…が取付けられてい
る。

そして、該各アーム４２，４２…の先端には第
９，１０図に示す様に、下向きにピン４３，４３
が突設され、各ワーク受け部３８と多段プレス装
置本体４のプレス棚３、又は、スタツカ７のワー
ク収納部１８との間で基板１４を挾持する治具板
１３をその係合孔１２にフツク係合してスライド
させて搬出が出来るようになつている。

尚、メインフレーム３６とサブフレーム３７と
の間には、該サブフレーム３７を該メインフレー
ム３６に対しスライドさせる油圧シリンダ４４が
設けられ、サブフレーム３７とスライドフレーム
４０との間には、ワーク搬送アーム３９をワーク
受け部３８に進退させる油圧シリンダ４５が設け
られ、スライドフレーム４０とブラケツト４１と
の間には、リンク４５を介して連係されたブラケ
ツト４１を昇降させる主動と微動の油圧シリンダ
４６，４７が設けられている。

上述構成において、第１図に示す様に、搬送コ
ンベア６から搬入された電子回路用の基盤のワー
ク１４、治具板１３に挾持されてその搬入側１５
で、スタツカ７の間欠上昇する各ワーク収納部１
８の最上段からプラー８のフツクピン２８，２８
に係止されて引かれ、順次該スタツカ７の各ワー
ク収納部１８に搬入されてゆく。

この際、プラー８は、第５図に示す様に、油圧
シリンダ２４を介して傾動するサブフレーム２５
上の油圧シリンダ２６のロツド２７を、スタツカ
７のワーク収納部１８上に延出し、ワーク１４の
治具板１３の係合孔１２にブラケツト２９のピン
２８，２８を下側から係合させてロツド２７を縮
少させ、ワーク１４をスタツカ７のワーク収納部
１８に引き込み載置させる。

尚、スタツカ７はワーク１４に対する接触部分
を少なくし、油圧シリンダ２４によりロツド２７
の傾動に対して干渉しないよう各ローラ２２，２
２…をワーク収納部１３のブラケツト２１に対し
フレーム１７の両側に支持させている。

そして、ワーク１４が各ワーク収納部１８に載
置された後スタツカ７は更に上昇して上死点位置
Ｂで停止する。

次いで、レール３４，３４に吊下されたローダ
１０が駆動装置を介してスタツカ７の後方、即
ち、プラー８の上方に移動し、油圧シリンダ４４
を介してサブフレーム３７に下設されたワーク受
け部３８をスタツカ７のワーク収納部１８に対向
させ、油圧シリンダ４５を介してサブフレーム３
７をスライドしワーク受け部３８の内部からスタ
ツカ７側に突出した各アーム４２のピンが、各ワ
ーク１４の治具板１３の係合孔１２に上側から係
止させる。

この間、ローダ１０のワーク搬送アーム３９の
各アーム４２の上下位置は、主動用の油圧シリン
ダ４６によつてワーク１４の大きさに対応して調
節されると共にリンク４５で連係された微動用の
油圧シリンダ４７により正確に調整されるため、
アーム４２のピン４３はワーク１４の治具板１３
の係合孔１２に干渉することなくスムーズに挿入
される。

そして、上述とは逆操により、油圧シリンダ４
５を介してワーク搬送アーム３９を後退させれ
ば、スタツカ７の各ワーク収納部１８のワーク１
４は、ローダ１０の各ワーク受け部３８に載置さ
れる。

次いで、ローダ１０を移動させ、プレス装置本
体４の搬出入側で停止させ、ワーク受け部３８を
プレス装置本体４の各プレス棚３に対応させ、前
述と同様にワーク搬送アーム３９の各アーム４２
により、第９図に示す様に、所定数複数のワーク
１４，１４…をプレス棚３，３…に収納させ、ロ
ーダ１０のワーク搬送アーム３９を後退させた後
所定にプレス加工を行なう。

その後、ワーク搬送アーム３９を介してプレス
装置本体４のプレス棚３からローダ１０のワーク
受け部３８へ加工済のワーク１４を搬入し、ロー
ダ１０をプツシヤー９の上方に移動させ、ワーク
受け部３８のワーク１４をワーク搬送アーム３９
を介してスタツカ７の上死点位置Ｂにある各ワー
ク収納部１８へ収納させる。

すると、スタツカ７は、最下段のワーク収納部
１８が搬送コンベア６の搬出部１６と面一になる
まで下降した後停止し、プツシヤー９のブラケツ
ト３２が油圧シリンダ３１により押圧されること
により、スタツカ７のワーク収納部１８のワーク
１４は、プツシヤー９のブラケツト３２の反復す
る押出運動とスタツカ７の間欠下降運動とにより
搬送コンベア６の搬出部１６に順次排出される。

尚、ローダ１０はプツシヤー９の上方に位置し
ているため互いに干渉することもない。

次いで、再度搬入されて来るワーク１４に対応
するためローダ１０はプラー８の上方に移動し、
搬送コンベア６の搬入側１５からプラー８を介し
てスタツカ７に載置されたワーク１４を前述と同
様にプレス装置本体４に搬送し、前述工程をくり
返えす。

このように、複数のワーク１４，１４…が一度
に搬出入、加工されることからロスタイムが少な
く効率の良い生産が行なえ、実質的にワーク１４
の搬送タイムが減少され、損傷等が生ずる可能性
が低減される。

又、ローダ１０によるワーク１４の搬出入はプ
ラー８、プツシヤー９等に干渉することなくスム
ーズになされる。

＜他の実施例＞ 尚、この発明の実施態様は、上述実施例に限ら
れるものでないことは勿論であり、例えば、搬送
体のワーク受け部とワーク搬送アームとを一体的
に設ける等種々の態様が採用可能である。

＜発明の効果＞ 以上、この発明によれば、基本的に、電子回路
用基板材料を重合するプレス加工の生産性が高ま
り、急増している基板の需要に有効に対処出来る
という優れた効果が奏される。

又、搬送コンベアに複段のワーク収納部を有す
るスタツカが昇降自在に接続するようにされると
共に該スタツカのワーク収納部１８と搬送コンベ
アとの間でワークを受け渡すプラーやプツシヤー
等のワーク給配装置が連係されていることによ
り、搬送コンベアとスタツカとのワークの搬出入
がスムーズになされると共に、スタツカに複数の
ワークが収納され得るため、複数のワークを一度
に搬出入することが可能となり、搬送能力がアツ
プすることに加え、占有スペースが少なくても良
いという優れた効果が奏される。

更に、該給配装置の上方であつてスタツカの搬
出入側とプレス装置本体との間に複段のワーク受
け部とワーク出入アームを有するローダ等の搬送
体が移動自在に設けられていることにより、例え
ば、給配装置によりスタツカに搬入されたワーク
を搬送体のワーク受け部に搬入する場合に搬送体
と給配装置とが干渉することもなく、スムーズな
ワークの受け渡しがなされるという優れた効果が
奏される。

そのうえ、搬送体が複段のワーク受け部とワー
ク出入アームを有することにより、プレス装置本
体に対しても一度にワークの搬出入がなされ、搬
送におけるロスが少ないという優れた効果が奏さ
れる。

加えて、スタツカからプレス装置本体までの搬
送は搬送体のみによつてなされるため、プレス装
置本体に対して搬入側と搬出側とに別個の搬送装
置を設けた場合に比し、その分だけワークに対し
て不純物等が混入する虞れが少なく、ワークの精
度を高く維持出来るという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示すものであり、第
１図は全体概略平面図、第２、３図は各々スタツ
カの側面図と部分正面図、第４，５図は各々給配
装置としてプラーの側面図と部分平面図、第６，
７図は各々給配装置としてのプツシヤーの側面図
と部分平面図、第８図は搬送体としてローダの側
面図、第９図はプレス装置本体に対して搬送体に
より挿入されたワークの側面図、第１０図は第９
図に対応する搬送体の部分拡大平面図である。 ４…プレス装置本体、６…搬送コンベア、５…
ワーク搬送装置、１８…ワーク収納部、７…スタ
ツカ、８，９…給配装置、３８…ワーク受け部、
３９…ワーク出入アーム、１０…搬送体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複段型のプレス装置本体と搬送コンベアとの
   間にワーク搬送装置が設けられている電子回路用
   基板プレス装置において、上記搬送コンベアに複
   段の昇降自在なワーク収納部を有するスタツカが
   併設されると共に該スタツカのワーク収納部と搬
   送コンベアとの間でワークを受け渡す給配装置が
   連係され、該給配装置の上方であつてスタツカの
   搬出入側とプレス装置本体との間に複段のワーク
   受け部と該ワーク受け部に対応する複数の位置調
   整自在にされたワーク出入アームを有する搬送体
   が移動自在に設けられていることを特徴とする電
   子回路用基板プレス装置。