JPH0250976B2 - - Google Patents

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JPH0250976B2
JPH0250976B2 JP60018869A JP1886985A JPH0250976B2 JP H0250976 B2 JPH0250976 B2 JP H0250976B2 JP 60018869 A JP60018869 A JP 60018869A JP 1886985 A JP1886985 A JP 1886985A JP H0250976 B2 JPH0250976 B2 JP H0250976B2
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Kubota Corp
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭化水素類の熱分解、改質反応を行
うエチレンクラツキングチユーブやリフオーマチ
ユーブ等の石油化学工業用反応管材料として使用
されるオーステナイト系耐熱鋳鋼に関する。 〔従来技術〕 石油化学工業用反応管、例えばエチレンクラツ
キングチユーブや改質炉のリフオマチユーブ等の
管材として、従来よりASTM HK40材(0.4C―
25Cr―20Ni―Fe)、HP40材(0.4Cr―25Cr―
35Ni―Fe)、Nb等を含有するHP改良材等が使用
されてきた。 近時は、反応効率の改善等の要請から操業の高
温化が進み、反応管の使用条件の苛酷化が著し
い。これに対処するための新たな材料として、前
記HP40材である25Cr―35Ni―Fe系を基本成分
組成とし、これにAl、TiおよびBの3元素と、
Nb、Mo、W等の元素を添加した耐熱鋳鋼
〔25Cr―35Ni―Ax―Ti―B(W,Nb,Mo)―
Fe系〕が提案されている。これらの耐熱鋳鋼は、
従来のHP改良材を浚ぐ高温特性を有しており、
特に1000℃を越える高温域でのクリープ破断強度
や耐熱衝撃性等にすぐれ、また耐浸炭性等を良好
である。 〔解決しようとする問題点〕 クラツキングチユーブやリフオーマチユーブ等
は、多数の直管同士、および直管とU字管その他
の異形管を溶接で接続することにより改質炉や分
解炉等の加熱炉内に配管構築される。また、その
反応管は、高温・高圧条件下の長時間(例えば1
〜5年)の使用過程でクリープや曲り等の変形が
不可避的に生じるので、その変形により、例えば
炉床にガイドが支える等の支承をきたすような場
合には、その修復作業として、変形部分を切断除
去し、再接合するための溶接が施工される。 従つて上記反応管は、前述の諸特性(高温クリ
ープ破断強度や耐熱衝撃性、浸炭抵抗性等)と共
に、溶接継手部の健全性を保証するための良好な
溶接性をも具備するものであることを要する。 しかるに、前記25Cr―35Ni―Al―Ti―B(W,
Nb,Mo)―Fe系耐熱合金は、HP40材やこれに
Nbを添加したHP改良材を浚ぐ材料特性を有して
はいるもの、溶接性が十分でなく、その溶接継手
部に微小ではあるがクラツクを生じ易いという問
題がある。特に長時間使用後のチユーブは時効に
よる延靱性の低下をきたすので、前記修復作業に
おいて割れのない健全な溶接継手を形成すること
は容易でない。また、熱分解・改質反応操業の運
転立上りや操業の中断・停止等において急激な温
度変化をうけるような場合には、比較的低温域で
熱応力によるクラツクを生じ易いという問題があ
る。 本発明は反応管に関する上記問題を解決するた
めの改良された耐熱鋳鋼を提供するものである。 〔技術的手段および作用〕 本発明に係る第1の耐熱鋳鋼は、C:0.3〜0.6
%、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:20.0〜
30.0%、Ni:30.0〜40.0%、Al:0.02〜0.50%、
Ti:0.04〜0.50%、B:0.0002〜0.004%、Nb:
0.3〜1.5%、残部実質的にFe、 本発明の第2の耐熱鋳鋼は、C:0.3〜0.6%、
Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:20.0〜30.0
%、Ni:30.0〜40.0%、Al:0.02〜0.50%、Ti:
0.04〜0.50%、B:0.0002〜0.004%、Nb:0.3〜
1.5%、W:0.5〜3.0%、残部実質的にFe、 本発明の第3の耐熱鋳鋼は、C:0.3〜0.6%、
Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:20.0〜30.0
%、Ni:30.0〜40.0%、Al:0.02〜0.50%、Ti:
0.04〜0.50%、B:0.0002〜0.004%、Nb:0.3〜
1.5%、W:0.5〜3.0%、Mo:0.2〜0.8%、残部実
質的にFe、から成る化学成分組成を有し、かつ
第1〜第3の各耐熱鋳鋼の酸素含有量は50ppm以
下であり、清浄度は0.05%以下である点に特徴を
有する。なお、本明細書において、清浄度とは、
JIS G 0555の規定により判定される介在物の面
積百分率(d%)である(但し、判定視野数:
60、倍率:400倍)。本発明の反応管用耐熱鋳鋼
は、上記成分構成と、低酸素量・高清浄度によ
り、高温操業に要求される高温諸特性と併せて、
健全な溶接継手の形成を可能とするすぐれた溶接
性、および運転立上り・操業中断時等における急
激な温度変化に対する良好な耐クラツク性を具備
している。この改良された溶接性や耐クラツク性
は、清浄度の向上に伴う室温伸び特性の改善効果
に依拠している。前記従来の耐熱鋳鋼が卓抜した
高温諸特性を有しながら、溶接性が十分でなく溶
接部に微小割れを生じ易いのは、室温伸びが低い
ため、溶接施工において溶接金属の凝固降温過程
で生じる熱応力が拘束されるからであり、これに
対し本発明の耐熱鋳鋼では、良好な室温伸び特性
により溶接熱応力が効果的に解消される。このた
め、高温操業条件に長期の時効をうけた反応管の
溶接補修においても、割れを伴わず健全な溶接継
手を形成することができる。また、運転立上りや
操業中断時等に急激な温度変化をうけた場合の低
温領域でのクラツク発生の問題が緩和されるの
も、室温伸びが高いことにより熱応力が効果的に
吸収されるからである。 本発明の耐熱鋳鋼は、比較的多量のAlおよび
Tiを含有している。このAlおよびTiは後記のよ
うに、高温特性、殊に高温クリープ破断強度、耐
熱衝撃性を良好ならしめるための有効活性元素で
あるが、その反面鋼の清浄度を害し、室温伸び特
性を低下させる原因となる。すなわち、Alおよ
びTiはいずれも、酸素との親和力が非常に大き
いので、鋼中に通常のレベルの酸素が存在する
と、これに投与されるAl、Tiの少なからぬ量が、
酸化物を形成してスラグ化する。生成したスラグ
の一部は、浮上分離しないまま、非金属介在物と
して鋼中にとどまり鋼の清浄度を害する。この酸
化によるAlおよびTiの損失分を加算して多量の
Al、Tiを投与せねばならず、それだけ介在物量
が増し、清浄度が大きく低下する。しかるに、本
発明鋳鋼では、Al、Tiの添加効果が十分に発揮
され、後記実施例にも示すように、良好な高温特
性と、耐力、抗張力、全伸び等の室温伸び特性と
を兼備している。 次に本発明合金の成分限定理由について説明す
る。 C:0.3〜0.6% Cは鋼の鋳造性を良くするほか、後記Nb、
Ti、Cr等との共存下に炭化物を形成し、クリー
プ破断強度を高める効果を有する。この効果を得
るためには少なくとも0.3%を必要とする。C量
の増加に伴つてクリープ破断強度も向上するが、
その反面二次炭化物の析出量が増加するために、
使用後の靭性低下が著しくなるほか、溶接性も低
下するので、0.6%を上限とする。 Si:2.0%以下 Siは脱酸剤としての役割を有するほか、耐浸炭
性の改善に有効な元素である。しかし、2.0%を
こえると、溶接性が著しく損なわれるので、2.0
%を上限とする。 Mn:2.0%以下 MnはSiと同様に脱酸剤としての役割を有する
ほか、溶鋼中の硫黄(S)をMnSとして固定・
無害化する効果を有する。しかし、2.0%をこえ
ると、耐酸化性の低下を招くので、2.0%以下と
する。 Cr:20.0〜30.0% CrはNiとの共存下に、オーステナイト組織を
形成し、高温強度および耐酸化性等を高める。特
に、1000℃以下の高温での強度、耐酸化性を確保
するためには、少なくとも20.0%であることが必
要である。含有量の増加に伴つて、その効果は増
強するが、あまり多くなると、使用後の靭性の低
下が著しくなるので、30.0%を上限とする。 Ni:30.0〜40.0% Niは前記Crとの共存下にオーステナイト組織
を保つ元素であり、耐酸化性、高温強度および組
織的安定性を高める効果を有する。特に、1000℃
以上の高温用途での耐酸化性および強度等を確保
するには、少なくとも30.0%が必要である。含有
量の増加にともなつてその効果は増大するが、 40.0%をこえると、ほぼ効果が飽和するので、 40.0%を上限とする。 本発明鋳鋼は上記25Cr―35Ni―Fe系を基本成
分系として、Al、TiおよびBの3元素を複合含
有し、Tiは鋼中のC、Nとの結合により炭化物、
窒化物、炭窒化物等の化合物を形成し、Al、B
は、これらの化合物を微細に分散させると共に、
粒界を強化する働きを有する。 Ti:0.04〜0.50% Tiは炭窒化物等の形成により高温強度、耐熱
衝撃性等を高める。また、Alとの相剰効果によ
り耐浸炭性の向上に奏効する。含有量が0.04%に
満たないと、その効果は十分でない。含有量の増
加に伴つて効果は増大するが、0.50%をこえる
と、析出物の粗大化や酸化物系介在物量の増加に
より、強度がやや低下してくる。よつて、0.04〜
0.50%とする Al:0.02〜0.50% Alはクリープ破断強度等の改善効果を有し、
また上記のようにTiとの共存下に耐浸炭性を高
める。含有量が0.02%に満たないと、その効果は
十分でない。含有量の増加に伴い効果は増大する
が、0.50%をこえると却つて強度低下を招く。従
つて、0.02〜0.50%とする。 B:0.0002〜0.004% Bは基地の結晶粒界を強化すると共に、前記
Ti系析出物の粗大化を防ぎ、微細析出に寄与し、
更に析出後の凝集粗大化を遅延させることによ
り、クリープ破断強度を高める。この場合、
0.0002%に満たないと、効果が不足する。0.004
%までは、含有量の増加に伴つて強度の向上をみ
るが、それをこえると、効果はほぼ飽和する。ま
た、溶接性も低下する。従つて、0.0002〜0.004
%とする。 本発明耐熱鋳鋼は、上記諸元素のほか、更に、
Nb、W、Moから選ばれる元素を含有する。この
場合において、第1の耐熱鋳鋼はNbを、第2の
耐熱鋳鋼はNbおよびWを、また第3の耐熱鋳鋼
は、Nb、WおよびNoを、それぞれ含有する。 Bb:0.3〜1.5% Nbはクリープ破断強度および耐浸炭性を高め
る効果を有する。0.3%未満では、これらの特性
を同時に満足させることができない。しかし、
1.5%をこえると、却つてクリープ破断強度の低
下をみる。従つて、0.3〜1.5%とする。なお、Nb
は通常これと同効元素であるTaを随伴している
ので、その場合は、Taとの合計量が上記範囲に
あればよい。 W:0.5〜3.0% Wは高温強度を高める効果を有する。その効果
は含有量0.5%から認められる。含有量を増すに
伴つて効果は増大するが、Wと共存するNbやMo
との相剰効果が付加されるので、3.0%をこえる
必要はない。なお、Wの多量添加は、耐酸化性の
低下を招くが、3.0%までであれば、実質的な低
下を生じることはない。従つて、0.5〜3.0%とす
る。 Mo:0.2〜0.8% MoはNbおよびWとの組合わせにおいて、高温
強度の向上に寄与する。その効果は、含有量0.2
%から認められる。但し、0.8%をこえると耐酸
化性が悪くなる。よつて、0.2〜0.8%とする。 本発明の耐熱鋳鋼は、脱ガス溶解により溶製す
ることができる。脱ガス溶解においては、次式: →CO(g) で示されるように、鋼中の溶解酸素はCと反応し
て除去される。鋼中の酸素量を十分に低下させて
AlおよびTiを添加すれば、大気溶解の場合に比
し、AlおよびTiの酸化消耗量が少なく、従つて、
それだけAlおよびTiの必要な添加量が少なくて
すむこと、および非金属介在物の生成量が減少
し、鋼の清浄度が高められることになる。 本発明に規定する清浄度(d%):0.05%以下
を確保するには、脱ガス溶解において、鋼中酸素
量を50ppm以下に低減することを要する。このた
めの脱ガス処理は、真空タンク内の最高真空度を
5.0mmHg以下とし、この最高真空度を約20分以
上、長くても30分継続させることにより充分に達
成される。この脱ガス溶解により、脱酸効果のほ
か、窒素ガスの低減効果も得られるので、Al、
Tiの窒素との反応による非金属介在物の生成量
も減少し、より清浄度が高められる。 また、脱ガス溶解により一旦脱ガスされた溶湯
は、その後出湯を経て、鋳造を完了するに到るま
での間におけるガス吸収量は極微量で無視し得る
こと、従つて鋳造を、脱ガス雰囲気、アルゴン雰
囲気、または大気中のいずれで実施しても、得ら
れる鋳造品の品質に実質的な差異はないことも確
認されている。 〔実施例〕 実施例 1〜3 脱ガス溶解法、または大気溶解法により溶製し
た耐熱鋳鋼溶湯を、大気中での遠心力鋳造に付し
て供試管材を得る。管材サイズ(機械加工後)は
外径130mm、肉厚15mm、長さ500mmである。 第1表に各供試管材の化学組成、鋼中酸素量
(ppm)および清浄度(d%)(JIS G 0555)を
示す。表中、脱ガス溶解における真空度(mmHg)
は最高到達真空度であり、その継続時間はいずれ
も20分とした。なお、AlおよびTi欄のカツコ内
数値は溶湯に対する添加量(%)である。 第1表に示したように、脱ガス溶解による発明
例では、鋼中酸素量が低いので、Al、Tiの添加
歩留りが高く、大気溶解による比較例に比し、半
分量の添加で所要の含有量に調整されている。こ
れにより、発明例の清浄度は、0.03〜0.05%と、
大気溶解による比較例の清浄度(約0.14〜0.18
%)にくらべ、極めて良好である。 各供試管材から試験片を採取し下記の試験を行
つた。 〔〕 室温引張試験 JIS G 2241による(試験片:JIS G 2201
4号)。 〔〕 高温試験 (1) クリープ破断試験 JIS G 2272に規定の引張クリープ試験により
破断寿命を求める。 試験片サイズ:φ6×35,mm 試験温度:1100℃、引張応力:1.5Kgf/mm2。 (2) 耐酸化試験 試験片(φ8×50,mm)を加熱炉(大気雰囲
気、炉温1150℃)中に500時間保持し、酸化によ
る重量減少量(mm/年)を求める。 (3) 浸炭試験 試験片(φ10×60,mm)を、固体浸炭剤(デ
グサKG30)に埋覆し、1150℃で300時間保持す
る。試験後、試験片表面からの深さ1mmの位置よ
り切粉を採取し、化学試験により炭素増量を求め
る。 〔〕 熱衝撃試験 第1図に示す偏肉付きドーナツ状試験片(外径
d150mm、内径d234mm、孔径d318mm、肉厚t8mm、高
さh1,h25mm)を850℃に10分間加熱保持後、水冷
する操作を反復し、反復回数10回毎に液体浸透探
傷法(ダイチエツク)により試験片表面のクラツ
ク発生の有無を検査し、最初にクラツクが検出さ
れるまでの反復回数を求める。 〔〕 溶接性試験 時効前(鋳造まゝ)の供試管材、および1100℃
×1年間の時効処理に付した供試管材のそれぞれ
について、突合せ端部をU字開先とし、CTAW
溶接を行い、溶接後、液体浸透探傷法(ダイチエ
ツク)および放射線検査法(RT)により、溶接
金属部、ボンド部、溶接熱影響部、およびその周
辺領域における表面および内部の健全性(クラツ
ク発生の有無)を検査した。 開先形状:開先角度20゜、ルート半径5mm、ルー
ト面1.6mm、ルートギヤツプ0mm。 溶接姿勢:水平 溶接電流・溶接速度:80〜130A,75〜120mm/
分。 肉盛層数:5層 溶接棒:下記化学組成(wt%)の溶接棒a(実施
例1)、溶接棒b(実施例2)、溶接棒
c(実施例3)を使用。 a:C0.45,Si1.01,Mn0.40,Cr25.01,Ni35.11,
Al0.22,Ti0.21,B0.0016,Nb0.90,FeBal。 b:C0.46,Si1.05,Mn0.42,Cr25.05,Ni35.31,
Al0.22,Ti0.21,BO0.0013,Nb1.10,
W1.10,FeBal。 c:C0.45,Si1.03,Mn0.43,Cr25.25,Ni35.20,
Al0.21,Ti0.21,B0.0019,Nb1.15,W1.10,
Mo0.46,FeBal。 第2表に各試験結果を示す。表中、「熱衝撃試
験結果」欄は、デイチエツクにより試験片表面に
クラツク(その発生個所は主として段差部内側の
コーナ付近である)が検出されるまでの加熱水冷
操作の反復回数である。また、「溶接試験結果」
欄における「DY」は液体浸透探傷による表面の
検査結果、「RT」は放射線による内部の検査結
果であり、同欄の数値は検出されたクラツクの長
さ(mm)と個数(個)を表し、〇マークはクラツ
クが検出されなかつたことを意味している。 第2表に示した試験結果から明らかなように、
各実施例における発明例は、比較例と同等の強度
レベルを有し、しかもその伸びは、比較例のそれ
が13%台にとどまつているのに対し、20%をこえ
る高水準にある。 また、発明例は、比較例と同様に良好な高温ク
リープ強度、耐酸化性、耐浸炭性等を有している
だけでなく、熱衝撃試験結果に示したように、急
激な熱変化をうけてもクラツクを生じにくい安定
性を具備している。 更に、溶接試験結果よれば、比較例の供試管材
はその溶接部の表面に微小クラツクを生じている
のに対し、発明例では、時効前はむろん、長時間
の時効をうけた後にも、良好な溶接性を有し、表
面および内部ともクラツクのない健全な溶接継手
を形成できることがわかる。
【表】
【表】
【表】
〔発明の効果〕
本発明の耐熱鋳鋼は、石油化学工業における炭
化水素類の熱分解・改質反応用管であるクラツキ
ングチユーブ・リフオーマチユーブとして要求さ
れる高温域でのクリープ破断寿命や、酸化抵抗
性、耐浸炭性にすぐれていると同時に、改良され
た室温伸び特性を兼備している。その改良された
材料特性により、熱分解・改質反応操業の運転立
上り時の昇温過程や操業中断時の降温過程で問題
となる低温域における熱応力によるクラツクの発
生が効果的に回避されるのみならず、良好な溶接
性が確保されることにより、配管構築施工時はも
とより、長期使用による熱時効をうけた後の溶接
補修施工においてもクラツクのない健全な溶接継
手を形成することが可能である。この材質改善効
果により、反応管の高温高圧操業の安全性、およ
び長期に亘る安定な操業を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱衝撃試験片の形状を示す径方向断面
説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.3〜0.6%、Si:2.0%以下、Mn:20%
    以下、Cr:20.0〜30.0%、Ni:30.0〜40.0%、
    Al:0.02〜0.50%、Ti:0.04〜050%、B:0.0002
    〜0.004%、Nb:0.3〜1.5%、残部実質的にFeか
    らなり、酸素含有量:50ppm以下、清浄度(d
    %)〔JIS G 0555〕:0.05%以下である石油化学
    工業反応管用耐熱鋳鋼。 2 C:0.3〜0.6%、Si:2.0%以下、Mn:2.0以
    下、Cr:20.0〜30.0%、Ni:30.0〜40.0%、Al:
    0.02〜0.50%、Ti0.04〜0.50%、B:0.0002〜
    0.004%、Nb:0.3〜1.5%、W:0.5〜3.0%、残部
    実質的にFeからなり、酸素含有量:50ppm以下、
    清浄度(d%)〔JIS G 0555〕:0.05%以下であ
    る石油化学工業反応管用耐熱鋳鋼。 3 C:0.3〜0.6%、Si:2.0%以下、Mn:2.0%
    以下、Cr:20.0%〜30.0%、Ni:30.0〜40.0%、
    Al:0.02〜0.50%、Ti:0.04〜0.50%、B:
    0.0002〜0.004%、Nb:0.3〜1.5%、W:0.5〜3.0
    %、Mo:0.2〜0.8%、残部実質的にFeからなり、
    酸素含有量:50ppm以下、清浄度(d%)〔JIS
    G 0555〕:0.05%以下である石油化学工業反応
    管用耐熱鋳鋼。
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JPS61177352A (ja) 1986-08-09

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