JPH0250728B2 - - Google Patents

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JPH0250728B2
JPH0250728B2 JP58105784A JP10578483A JPH0250728B2 JP H0250728 B2 JPH0250728 B2 JP H0250728B2 JP 58105784 A JP58105784 A JP 58105784A JP 10578483 A JP10578483 A JP 10578483A JP H0250728 B2 JPH0250728 B2 JP H0250728B2
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JP
Japan
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applying
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frequency pulse
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Hideto Iwaoka
Sunao Sugyama
Hiroyuki Matsura
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
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    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/48NMR imaging systems
    • G01R33/54Signal processing systems, e.g. using pulse sequences ; Generation or control of pulse sequences; Operator console
    • G01R33/56Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution
    • G01R33/561Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution by reduction of the scanning time, i.e. fast acquiring systems, e.g. using echo-planar pulse sequences
    • GPHYSICS
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    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/48NMR imaging systems
    • G01R33/50NMR imaging systems based on the determination of relaxation times, e.g. T1 measurement by IR sequences; T2 measurement by multiple-echo sequences

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、核磁気共鳴(nuclear magnetic
reso−nance)(以下これを「NMR」と略称す
る。)現象を利用して、被検体内における特定原
子核分布等を被検体外部より知るようにした核磁
気共鳴による検査装置に関するものである。特
に、医療用装置に適するNMR画像装置の改良に
関する。
〔原理の説明〕
本発明の説明に先だつて、はじめにNMRの原
理について概略を説明する。
原子核は、陽子と中性子とからなつており、こ
れらは全体として、核スピン核運動量I→で回転し
ているとみなされる。
第1図は、水素の原子核(1H)を示したもの
で、イに示すように1個の陽子Pからなり、スピ
ン量子数1/2で表される回転をしている。ここで、
陽子Pは、ロに示すように正の電荷e+を持つてい
るので、原子核の回転に従い、磁気モーメントμ→
が生ずる。すなわち、一つ一つの水素の原子核
は、それぞれ一つ一つの小さな磁石とみなせる。
第2図は、この点を模式的に示した説明図で、
鉄のような強磁性体では、この微小磁石の方向が
イに示すように揃つており、全体として磁化が観
測される。これに対して、水素等の場合は、微小
磁石の方向(磁気モーメントの向き)はロに示す
ようにランダムであつて、全体として磁化は見ら
れない。
ここで、このような物質に、Z方向の静磁場
H0を印加すると、各原子核がH0の方向に揃う。
すなわち核のエネルギー準位がZ方向に量子化さ
れる。
第3図イは水素原子核についてこの様子を示し
てものである。水素原子核のスピン量子数は1/2
であるから、第3図ロに示すように、−1/2と+1/
2の2つのエネルギー準位に分かれる。2つのエ
ネルギー準位間のエネルギー差ΔEは、(1)式で表
される。
ΔE=γ〓H0 ……(1) ただし、γ:磁気回転比 〓=h/2π h:プランク定数 H0:磁気強度 ここで各原子核には、静磁場H0によつて、 μ→×H→ なる力が加わるので、原子核はZ軸のまわりを、
(2)式で示すような角速度ωで歳差運動する。
ω=γH0(ラーモア角速度) ……(2) この状態の系に角速度ωに対応する周波数の電
磁波(通常ラジオ波)を印加すると、共鳴がおこ
り、原子核は(1)式で示されるエネルギー差ΔEに
相当するエネルギーを吸収して、高い方のエネル
ギー準位に遷移する。核スピン角運動量を持つ原
子核が数種類混在していても、各原子核によつて
磁気回転比γが異なるため、共鳴する周波数が異
なり、したがつて特定の原子核の共鳴のみを取り
出すことができる。また、その共鳴の強さを測定
すれば、原子核の存在量も知ることができる。ま
た、共鳴後、緩和時間と呼ばれる時定数で定まる
時間の後に、高い準位へ励起された原子核は、低
い準位へもどる。
この緩和時間は、スピン−格子緩和時間(縦緩
和時間)T1と、スピン−スピン緩和時間(横緩
和時間)T2とに分類され、この緩和時間を観測
することにより物質分布のデータを得ることがで
きる。一般に固体では、スピンは結晶格子の上に
決まつた位置にほぼ固定されているので、スピン
同士の相互作用が起こりやすい。したがつて緩和
時間T2は短く、核磁気共鳴で得たエネルギーは、
まずスピン系にゆきたわつてから格子系に移つて
ゆく。したがつて時間T1はT2に比べて著しく大
きい。これに対して、液体では分子が自由に運動
しているので、スピン同士スピンと分子系(格
子)のエネルギー交換の起こりやすさは同程度で
ある。したがつて時間T1とT2はほぼ等しい値に
なる。特に時間T1は、各化合物の結合の仕方に
依存している時定数であり、正常組織と悪性腫瘍
とでは、値が大きく異なることが知られている。
ここでは、水素原子核(1H)について説明し
たが、この他にも核スピン角運動量をもつ原子核
で同様の測定を行うことが可能であり、水素原子
核以外に、リン原子核(31P)、炭素原子核
13C)、ナトリウム原子核(23Na)、フツ素原子
核(19F)、酸素原子核(17O)等に適用可能であ
る。
このように、NMRによつて、特定原子核の存
在量およびその緩和時間を測定することができる
ので、物質内の特定原子核について種々の化学的
情報を得ることにより、被検体内に種々の検査を
行うことができる。
〔従来の技術〕
従来より、このようなNMRを利用した検査装
置として、X線CTと同様の原理で、被検体の仮
想輪切り部分のプロトンを励起し、各プロジエク
シヨンに対応するNMR共鳴信号を、被検体の数
多くの方向について求め、被検体の各位置におけ
るNMR共鳴信号強度を再構成法によつて求める
ものがある。
第4図は、このような従来装置における検査手
法の一例を説明するための動作波形図である。
被検体に、はじめに第4図ロに示すようにZ勾
配磁場Gzと、イに示すように細い周波数スペク
トルのRFパルス(90゜パルス)を印加する。こ
の場合、ラーモア角速度 ω=γ(H0+ΔGz) となる面だけのプロトンが励起され、磁化Mを第
5図イに示すような角速度ωで回転する回転座標
系上に示せば、y′軸方向90゜向きを変えたものと
なる。続いて、第4図ハ,ニに示すようにx勾配
磁場Gxとy勾配磁場Gyを加え、これによつて2
次元勾配磁場を作り、ホに示すようなNMR共鳴
信号を検出する。ここで、磁化Mは第5図ロに示
すように、磁場の不均一性によつて、x′,y′面内
で矢印方向に次第に分散して行くので、やがて
NMR共鳴信号は減少し、第4図ホに示すように
τ時間を経過して無くなる。このようにして得ら
れたNMR共鳴信号をフーリエ変換すれば、x勾
配磁場Gx、y勾配磁場Gyにより合成された勾配
磁場と直角方向のプロジエクシヨンとなる。
以下、同じようにして、所定の時間τ′だけ待つ
て、次のシーケンスを繰り返す。各シーケンスに
おいては、Gx,Gyを少しずつ変える。これによ
つて、各プロジエクシヨンに対応するNMR共鳴
信号を被検体の数多くの方向について求めること
ができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このような動作をなす従来装置においては、第
4図において、NMR共鳴信号が無くなるまでの
時間τは、10〜20msであるが、次のシーケンス
に移るまでの所定時間τ′は、緩和時間T1のため
1sec程度は必要となる。それゆえに、一つの被検
体断面を、例えば128プロジエクシヨンで再構成
するものとすれば、その測定には少なくとも2分
以上の長い時間を必要とする。
本発明は、これを改良するもので、磁化Mが緩
和時間T1により熱平衡状態(MがZ′軸を向く)
になるまで待たず、パルス系列を用て、磁化Mを
Z′方向へ強制的に向けるようにした点に特徴があ
る。
さらに、本発明者らは、緩和時間T1,T2を求
めるために、複雑な測定を行わなくとも、NMR
信号強度を観測して、これから簡単な演算を行う
ことにより、緩和時間T1,T2を求めることがで
きることに気付いた。
すなわち本発明は、磁化Mが緩和時間T1によ
り熱平衡状態になるまで待たずに、パルス系列を
用いて、磁化MをZ′方向に強制的に向けるように
制御する方法で、緩和時間T1およびT2を簡単に
算出することができるNMR装置を提供すること
を目的とする。
〔発明の要旨〕
本発明は、上述のシーケンスの時間の90゜パル
スを印加してから180゜パルスを印加する時間Ts1
180゜パルスを印加してから90゜パルスを印加する
時間Ts2、90゜パルスを印加してから次のシーケン
スの90゜パルスを印加するまでの時間Tdのいずれ
か少なくとも一つを変化させて核磁気共鳴信号お
よびエコー信号を測定することにより、緩和時間
T1,T2、原子核密度を高速に求めることができ
るようにしたものである。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明実施例を説明する。
第6図は本発明の一実施例の構成を示すブロツ
ク図である。図において、1は一様静磁場H0(こ
の場合の方向をZ方向とする。)を発生させるた
めの静磁場用コイル、2はこの静磁場用コイル1
の制御回路で、例えば直流安定化電源を含んでい
る。静磁場用コイル1によつて発生する磁束の密
度H0は、0.1T程度であり、また均一度は10-4
上であることが望ましい。
3は勾配磁場用コイルを総括的に示したもの、
4はこの勾配磁場用コイル3の制御回路である。
第7図イは勾配磁場用コイル3の一例を示す構
成図で、Z勾配磁場用コイル31、y勾配磁場用
コイル32,33、図示してないがy勾配磁場用
コイル32,33と同じ形であつて、90゜回転し
て設置されるx勾配磁場用コイルを含んでいる。
この勾配磁場用コイルは、一様静磁場H0と同一
方向磁で、x,y,z軸方向にそれぞれ直線勾配
をもつ磁場を発生する。60は制御回路4のコン
トローラである。
5は被検体に細い周波数スペクトルのRFパ
ルスを電磁波として与える励磁コイルで、その構
成を第7図ロに示す。
6は測定しようとする原子核のNMR共鳴条件
に対応する周波数(例えばプロトンでは、42.6M
Hz/T)の信号を発生する発振器で、その出力
は、コントローラ60からの信号によつて開閉が
制御されるゲート回路61、パワーアンプ62を
介して励磁コイル5に印加されている。7は被検
体におけるNMR共鳴信号を検出するための検出
コイルで、その構成は第7図ロに示す励磁コイル
と同じで、励磁コイル5に対して90゜回転して設
置されている。なお、この検出コイルは、被検体
にできるだけ近接して設置されることが望ましい
が、必要に応じて、励磁コイルと兼用させてもよ
い。
71は検出コイル7から得られるNMR共鳴信
号(FID:free induction decay)を増幅する増
幅器、72は位相検波回路、73は位相検波され
た増幅器71からの波形信号を記憶するウエーブ
メモリ回路で、A/D変換器を含んでいる。8は
ウエーブメモリ回路73からの信号を例えば光フ
アイバで構成される伝送路74を介して入力し、
所定の信号処理を施して断層像を得るコンピユー
タ、9は得られた断層像を表示するテレビジヨン
モニタのような表示器である。また、コントロー
ラ60からコンピユータ8へは、信号線76によ
り、必要な情報が伝送される。
このように構成した装置の動作を、第8図およ
び第9図を参照しながら説明する。
まず、はじめに制御回路2は静磁場用コイル1
に電流を流し、被検体(被検体は各コイルの円筒
内に設置される。)に静磁場H0を与えた状態とす
る。この状態において、コントローラ60は、は
じめに制御回路4を介してZ勾配磁場用コイル3
1に電流を流し、第8図ロに示すようにZ勾配磁
場Gz+を与える。またGz+が与えられている下
で、ゲート回路61を開とし、発振器6からの信
号を増幅器62を介して励磁コイル5に印加し、
第8図イに示すように細いスペクトルを持つた
90゜パルスで、被検体の一面を励起する。なお、
第8図ロにおいて、Gz+に続くGz-は、被検体の
異なる部分からのNMR共鳴信号の位相を一致さ
せるための波形信号であつて、この技術は公知の
技術である。
この時点t0においては、磁化Mは第9図イの回
転座標系に示すようにy′軸方向に90゜向きを変え
る。続いてX勾配磁場用コイルおよびy勾配磁場
用コイル32,33に電流を流し、第8図ハ,ニ
に示すように所定の大きさの磁場Gx,Gyを印加
し、検出コイル7から得られる第8図ホに示すよ
うなNMR共鳴信号を検出する。NMR共鳴信号
が検出されている時点(例えばt1の時点)では、
磁化Mは第9図ロに示すように、x′,y′面内で破
線矢印方向に次第に分散していく途中にある。検
出コイル7で検出されるNMR共鳴信号は、時間
とともに次第に減衰するもので、この信号は増幅
器71で増幅され、位相検波回路72で位相検波
され、ウエーブメモリ回路73を介してコンピユ
ータ8に印加される。ここで、NMR共鳴信号は
フーリエ変換され、1プロジエクシヨンの信号と
なる。これまでの動作は従来装置と同様である。
NMR共鳴信号が無くなるまでのTs1時間経過
後にコントローラ60は、再びZ勾配磁場用コイ
ル31に電流を流し、第8図ロに示すようにZ勾
配磁場Gz+を与えるとともに、ゲート回路61を
開とし、励磁コイル5に電流を流し、今度は第8
図イに示すように同一面に180゜−xパルス(180゜
−xは発振器6からの信号の位相を反転したも
の)を印加する。続いて、第8図ハ,ニに示すよ
うにX勾配磁場用コイルおよびy勾配磁場用コイ
ルに電流を流し、前回と同様の所定の大きさの磁
場Gx,Gyを同時に印加させる。
つぎに、180゜−xパルスを印加すると、分散し
た磁化Mは第9図ハに示すように再び集合し始
め、検出コイル7からは、第9図ホに示すように
次第に増大するNMR共鳴信号(この信号をエコ
ー信号と呼ぶ。)が検出される。
180゜−xパルスを印加してから、Ts2時間経過
後にエコー信号は第8図ホに示すように最大とな
る。このエコー信号はシーケンス中Gx,Gy,Gz
が一定であれば時間Ts1とTs2とは等しく、さら
にこの間は被検体の状態が変わらないものとすれ
ば、はじめに出力されたNMR共鳴信号と時間軸
に対して対象な信号波形となる。この時点t3で、
ゲート回路61を開として、Gz+の下で励磁コイ
ル5に電流を流し、今度は第8図イに示すように
90゜パルスを印加し、磁化MをZ′軸方向に強制的
に向ける。この時点t3では、磁化Mは、第9図ニ
に示すように、緩和時間T2のためにZ′軸に一致
せず、少し分解した状態にある。
この状態から少しの時間Tdを経過後、緩和に
よつて磁化MはZ′軸に一致する。ここで、t3の時
点から、磁化MがZ′軸に一致するまでの時間幅
Tdは、t3の時点では磁化MがZ′軸から僅かに分
散しているだけであることから、緩和時間T1
比較して十分短く、例えば4Ts程度でよい。時間
Tsが経過した時点で、第11回目のシーケンスが
終了し、以後同様のシーケンスを繰り返す。各シ
ーケンスでは、被検体に与えるGx,Gyを少しず
つ変え、それぞれのシーケンスについて、すなわ
ち、それぞれのプロジエクシヨンについて、検出
コイル7からNMR共鳴信号およびエコー信号を
得る。
コンピユータ8は、各シーケンスにおいて、例
えば、はじめに出力されるNMR共鳴信号または
時間反転波であるエコー信号もしくは両者の和を
フーリエ変換し、X線CTと同様な公知の手法
(例えばfiltered back projection)によつて再構
成演算を行い、断層像を得て、これを表示器9に
表示する。
このようにシーケンスを定義する時間Td,
Ts1およびTs2について、 Ts1=Ts2=Ts とし、90゜パルスおよび180゜パルスの時間幅は十
分短いと仮定すると、NMR信号の強度V(横方
向磁化My+に比例する量)は、 V=1−exp(−Td/T1)/1−exp(−Td/T1−2Ts
/T2)・M……(3) で与えられる。ここでMはプロトン密度であり、
熱平衡状態の磁化M0に比例する量である。
また、エコー信号の強度V′は(3)式の信号の強
度Vに対して、 V′=V・exp(−2Ts/T2) となるが、これはNMR信号の強度Vに比べて信
号の強度がやや小さいだけでその他の条件は全く
同様であるので、同様に適用することができる。
以降の説明はNMR信号を例にとつて説明する。
いまかりにM=1として、緩和時間T1,T2
違いにより、NMR信号の強度Vがどのように変
化するかを図示すると、第10図のようになる。
すなわち、強度Vは緩和時間T1,T2により変化
し、得られる画像データに緩和時間T1およびT2
により差異をつけることが可能であることがわか
る。第10図はTd=100ms,Ts=10msの場合で
あるが、強度Vはシーケンスを定義する時間Td
またはTsによつても変化する。そのため、Tdま
たはTsを変えた数枚の画像から、T1またはT2
関する情報を得ることが可能である。第11図
は、Td/T1,Ts/T2をパラメータとしたもの
で Td/T1<1,Ts/T2<0.1 程度とすると、緩和時間T1,T2による差異を強
調できることがわかる。すなわち、時間Ts1およ
びTs2は緩和時間T2より短く設定し、時間Tdは
緩和時間T1より短く設定することがよい。
この性質を利用して、すなわち上記(3)式を利用
して、時間TdおよびTsをパラメータとして変化
させ、NMR信号の強度Vを測定すると、緩和時
間T1およびT2を未知数とする方程式ができる。
この方程式は時間TdおよびTsを変化させた数だ
けできるので、連立方程式として解を求めると、
緩和時間T1およびT2を求めることができる。
すなわち、本発明の装置では、第6図に示すコ
ンピユータ8に、コントローラ60から時間Td,
Ts1およびTs2の情報を与えて、コンピユータ8
で連立方程式を作り、これを解くことにより緩和
時間T1,T2およびプロトン密度Mを算出するこ
とを特徴とする。
実際に観測されるNMR共鳴信号はノイズを含
んでいるので、強度Vを必ずしも正確に測定でき
るとは限らない。このような場合には、未知数
T1,T2,Mより多くの測定データから、最小自
乗法などによつて未知数T1,T2,Mの値を求め
ることにすれば、ノイズ等による測定の誤差の影
響を小さくすることが可能であり、未知数T1
T2,Mについての正確な値を得ることができる。
算出された緩和時間T1またはT2もしくはMの値
は、被検体の断面像について緩和時間の分布画像
構成のためのデータとして使用する。特に、緩和
時間T1およびT2の画像はNMRの標準画像とし
ても重要である。
次に連立方程式をとき緩和時間T1およびT2
算出する実施例について説明する。
上記(3)式で、V/M=VすなわちM=1とお
き、 −Td/T1=α、−2Ts/T2=β とすると、(3)式は、 V=1−exp(α)/1−exp(α+β) ……(4) となる。この(4)式から exp(α)=V−1/Vexp(β)−1 ……(5) または exp(β)=V−1+exp(α)/Vexp(α) ……(6) が得られる。したがつて、(5)式から exp(−Td/T1)=V−1/Vexp(β)−1 ……(7) (7)式からT1を求めて、 T1=−Td/loge〔(V−1)/{Vexp(−2
Ts/T2)−1}〕……(8) となる。ここで、時間Tsを新しい時間 Ts′=2Ts に変更すると、NMR強度VがV′に変化して、上
記(8)式と同様に T1=−Td/loge〔(V′−1)/{V′exp(
−2Ts′/T2)−1}〕……(9) が式立する。緩和時間T1は変化しないから、(8)
式と(9)式の右辺は互いに等しく、 V−1/Vexp(−2Ts/T2)−1=V′−1
/V′exp(−2Ts′/T2)−1……(10) となる。ここで、 exp(β)=B とおくと、 exp(2β)=B であるから、(10)式は V′(V−1)B2−V(V′−1)B+(V′−V)=
0 ……(11) なる2次方程式になり、この根は B=1/2V′(V−1)〔V(V′−1)−
2(′−1)2−4′(−1)(′−)〕
……(12) となる。右辺=F(V,V′)とおくと、(12)式は exp(−2Ts/T2)=F(V,V′) すなわち T2=−2Ts/loge〔F(V,V′)〕……(13) これを(7)式に代入して exp(−Td/T1)=V−1/V・F(V,V′)−1 ……(14) からT1を求めて T1=−Td/loge〔V−1/V・F(V,V′)−1〕
……(15) が得られる。
以上のように、2つのパルス系列によるNMR
信号(Td,Ts,V)および(Td,2Ts,V′)か
ら、T1,T2を求めることができた。
この例は時間Tsを2倍に変更したが、一般に
n倍に変更してもあるいはn分の1に変更して
も、同様に実施することができる。このときnは
必ずしも整数でなくてもよい。
つぎに、時間Tdの方を変更する例について説
明する。
上記(6)式においてT2を求めると、 T2=−2Ts/loge〔V−1+exp(−T1/Td)/Vexp(
−Td/T1)〕……(16) となる。ここで、2Td=Td′として、この時間
Td′に対するNMR信号強度V′を測定すると、 V−1+exp(−Td/T1)/Vexp(−Td/T1
)=V′−1+exp(−Td′/T1)/V′exp(−Td′/T1
)……(17) が得られる。ここで exp(−Td/T1)=A とおくと exp(−Td′/T1)=A2 となり、(17)式は (V′−V)A2+V′(V−1)A−V(V′−1)=
0 ……(18) なる二次方程式に書き表わせる。この(18)式か
ら根を求めると A=1/2(V′−V)〔−V′(V−1)−
√′2(−1)2+4(′−1)(′−)〕
……(19) となる。ここで右辺をG(V,V′)とおくと、 exp(−Td/T1)=G(V,V′) ……(20) これを解いて、 T1=−Td/loge〔G(V,V′)〕 ……(21) が求められる。これを(6)式に代入して exp(−2Td/T1)=V−1+G(V,V′)/V・G(
V,V′) ……(22) から T2=−2Ts/loge〔V−1+G(V,V′)/V・G(V
,V′)〕……(23) が得られる。すなわち、時間Tsを固定し、時間
Tdを変化させても緩和時間T1,T2を求めること
ができる。上記例は時間Tdを2倍に変化させた
が、これはn倍に変化させても、n分の1に変化
させても、同様に求めることができる。
以上の例はプロトンの密度Mを1としたが、密
度Mが1でない場合には、VをV/Mと表現すれ
ば、 F(V,V′)はF(V/M,V′/M) G(V,V′)はG(V/M,V′/M) として書き表わすことができる。したがつて、M
が1でない場合についても、全く同様に、緩和時
間T1およびT2を方程式から算出することができ
る。
上述の緩和時間T1およびT2を求めるための演
算は、プログラムされた情報処理装置を用いて、
リアルタイムに実行することができる。
第8図に示したパルス系列以外でも、同様に緩
和時間T1,T2およびプロトン密度Mを求めるこ
とができる。次にそれらの例を示す。
第12図は3次元PR法と呼ばれる手法に適用
した場合である。被検体に印加する電磁波とし
て、第12図イに示すように矩形波状のパルス信
号を使用するとともに、被検体のプロジエクシヨ
ンの方向を特定するための磁場Gz,Gx,Gyを第
12図ロ,ハ,ニにそれぞれ示すように、同時に
被検体に与えるように構成する。NMR信号強度
については、上述の(3)式が成立するので、緩和時
間T1,T2および密度Mの演算方法は同様である。
第13図は、フーリエ変換法と呼ばれる手法に
適用したものである。この手法は、はじめに、第
13図イに示すように、Gz+(第13図ロ参照)
の下で、90゜パルスの電磁波を被検体に印加して
被検体の一面を励起する。次に第13図ハに示す
ように、Gxを時間txの間被検体に与え、磁化の
位相をx方向に目盛付けする。
γLx∫tHdt・Gx=2πn ……(24) ただし、Lx:x方向の被検体の長さ n:整数(n=−N′/2,−N/2+1,…, −1,0,+1,N/2−1) N:x方向の分割数 つづいて、第13図ニおよびホに示すように、
Gyの下で、NMR信号を検出する(y方向はラー
モア角速度で目盛付けを行う)。つづいて、第1
3図イに示すように、90゜パルスを印加してから
τ時間後に180゜−xパルスを印加する。つづい
て、第13図ニ,ハ,ロに示すように磁場Gy,
Gx,Gzを順次与え、その下で第13図ホに示す
ようにエコー信号を作る。このエコー信号が最大
となつた時点(180゜−xパルスを印加してからτ
時間経過後)であつて、Gz+の下で第13図イに
示すように90゜パルスを印加して、磁化をZ′軸に
向ける。τ′時間経過後に、前記のシーケンスを繰
り返す。各シーケンスでは、Gxのパルス幅txを
順次変え、N個のNMR信号データを得る。この
ようにして得られたN個のNMR信号を2次元フ
ーリエ変換し、断層像を得る。
なお、この手法において、各シーケンスでは
Gxのパルス幅を順次変える代わりに、txを一定
とし、Gxの大きさを順次変えるようにしてもよ
い。この場合のNMR信号強度V′は上記(3)式を用
いて、 V′=V×exp(−Tx/T2) ……(25) となり、同様の手法でT1,T2およびMの像が得
られる。
第14図は、3次元フーリエ変換法に適用した
場合である。ここでは、被検体に印加する電磁波
として、第14図イに示すように矩形波状のパル
ス信号を使用するとともに、被検体をx,y,z
軸の3次元で目盛付けするための磁場Gz,Gx,
Gyを第14図ロ,ハ,ニにそれぞれ示すように
時間制御し、順次被検体に与えるようにしたもの
である。T1,T2,Mの演算はフーリエ変換法と
同じである。
第15図は、本発明にかかわる手法をスピンワ
ープ法と呼ばれる手法に適用した場合の動作波形
図である。ここでは、第15図ハに示すように、
x軸方向勾配磁場Gxを印加する時間txは一定と
し、各シーケンス毎に異なる大きさの磁場Gx1
Gx2,……を与えるようにしたものである。ま
た、磁場Gxを印加している間第15図ニに示す
ように、y軸方向勾配磁場Gy-を印加するように
している。磁場Gxを印加しているときに磁場
Gy-を印加すると、磁化は拡散して第16図ホの
破線に示すようにNMR共鳴信号は減少してすぐ
に消滅する。つづいて第15図ニに示すようにy
軸方向勾配磁場Gy+を印加すると、磁化が再び集
合し、第15図ホに示すように変化するエコー信
号が表れ、磁場Gy+を印加している下でこれをデ
ータE1,E1′として検出する。この場合の信号強
度V′は(3)式を用いて、 V′=V×exp(−2Tx/T2) となり、同様にT1,T2およびMの像を得ること
ができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、磁化を
与えた後、緩和時間T1により熱平衡状態になる
まで待たずに、パルス系列を用いて強制的に磁化
を戻す場合には、このときのNMR信号強度を観
測すれば、これから緩和時間T1,T2およびプロ
トン密度Mが簡単に演算により求められる。
これにより、リアルタイムの観測と演算が高速
化されるとともに、装置が簡単化されるので、医
療機器その他に実施してその効果は極めて大き
い。また、NMR信号およびエコー信号を観測す
るので主として緩和時間T2を精度良く求めるこ
とができ、信号対雑音比が良好で分解能のよい画
像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は水素原子のスピンを説明する図。第2
図は水素原子の磁気モーメントを模式化した図。
第3図は水素原子の原子核が磁場の方向に揃う状
態を説明する図。第4図はNMRによる検査パル
ス波形の一例を示す図。第5図は磁化Mを回転座
標系に表示する図。第6図は本発明実施例装置の
構成図。第7図は磁場用コイルの一例を示す構造
図。第8図は本発明実施例装置のパルス系列波形
図。第9図は磁化Mを回転座標系に表示する図。
第10図は緩和時間T1およびT2に対するNMR
信号の強度Vを示す図。第11図はTd/T1
Ts/T2をパラメタとしてNMR信号の強度Vを
示す図。第12図は3次元PR法に本発明を適用
した場合の本発明実施例装置のパルス系列波形
図。第13図はフーリエ変換法に本発明を適用し
た場合の本発明実施例装置のパルス系列波形図。
第14図は3次元フーリエ変換法に本発明を適用
した場合の本発明実施例装置のパルス系列波形
図。第15図はスピンワープ法に本発明を適用し
た場合の本発明実施例装置のパルス系列波形図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被検体に一様静磁場H0を与える手段と、 被検体にx,y,z軸方向の勾配磁場Gx,
    Gy,Gzを与える手段と、 上記被検体の組織を構成する原子の原子核に核
    磁気共鳴を与えるための高周波パルスを印加する
    手段と、 一様静磁場下で上記高周波パルスが印加され勾
    配磁場が与えられた状態で原子核に生ずる核磁気
    共鳴信号を測定する手段と を備え、 こ原子核が共鳴している高いエネルギーレベル
    から熱平衡状態の低いエネルギーレベルに戻るま
    での緩和時間を測定する手段を含み、 上記高周波パルスを印加する手段は、 上記原子核に90゜の第一の高周波パルスを印加
    する手段と、 この第一の高周波パルスを印加してから第一の
    時間Ts1の経過後に上記原子核に180゜の第二の高
    周波パルスを印加する手段と、 この第二の高周波パルスを印加し上記第一の時
    間Ts1に等しいまたは異なる第二の時間が経過し
    てから上記原子核に90゜の第三の高周波パルスを
    印加する手段と を含み、 上記第一の高周波パルスを印加する手段ないし
    第三の高周波パルスを印加する手段によつて1回
    のシーケンスを構成し、そ後第三の時間Tdを経
    過してから、上記シーケンスを繰り返すように構
    成された 核磁気共鳴による検査装置において、 上記高周波パルスを印加する手段は、上記第一
    の時間Ts1、上記第二の時間Ts2および上記第三
    の時間Tdの少なくとも一つを変化させて異なる
    複数のシーケンスを構成するように設定され、 上記核磁気共鳴信号を測定する手段は、各シー
    ケンスで核磁気共鳴信号の強度Vおよびエコー信
    号の強度V′を被検体の各部分についてそれぞれ
    複数個測定するように構成され、 さらに、上記核磁気共鳴信号を測定する手段に
    より測定された強度V,V′の複数個の値につい
    て画像間演算により、スピン−格子緩和時間T1
    スピン−スピン緩和時間T2および原子核密度の
    うちの少なくとも一つの2次元および3次元の画
    像を求める演算手段を備えた ことを特徴とする核磁気共鳴による検査装置。
JP58105784A 1983-06-15 1983-06-15 核磁気共鳴による検査装置 Granted JPS59231438A (ja)

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JPS54156596A (en) * 1978-05-25 1979-12-10 Emi Ltd Method and device for checking by nuclear magnetic resonance

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