JPH0249357Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、サツシ窓枠を構成する下枠に装着さ
れて結露水を排水する部材に関するものである。

技来技術 下枠に排水用孔を形成し、この排水用孔に本体
内部にフエルトを挿入した結露水排水部材を嵌着
して、室内側の結露水をフエルトを通して室外側
に排水すると共に、フエルトによつて室外側より
雨水等が室内側に吹き込まないようにした結露水
排水装置が知られている。

すなわち、従来の結露水排水部材は本体内部に
フエルトを挿入した構造となつている。

このために、フエルトが乾燥している場合には
吹き込みを防止できるが、結露水がフエルト内部
に浸透して湿潤した状態では、フエルト自体に吸
水保有された結露水が室外側の風圧によつてフエ
ルト自体より押し出されて室内側に流れ込んでし
まう不具合を有する。

考案の目的 室外側の風圧がフエルトに作用しないようにし
て、フエルト自体に吸水保有された結露水が室内
側に押し出されて流れ込むことがないようにする
ことを目的とする。

考案の構成 凹部を有する上部本体と、凹部と排水孔を有す
る下部本体を連結して孔を有する本体とし、その
孔内にフエルトを設けると共に、排水孔をシール
片で閉塞し、そのシール片を排水孔より流出する
結露水によつては開放し、外部の風圧によつては
排水孔を閉塞するようにしたものである。

実施例 第１図は嵌め殺し窓の概略正面図であり、サツ
シ窓枠Ａは上枠１と下枠２と左右竪枠３，３とに
より方形枠としてあると共に、その内部には室内
側上、下、竪押縁４，５，６，６を介してガラス
７が装着してある。

第２図は第１図の−線概略断面図であり、
下枠２の竪枠３寄端部には本考案に係る結露水排
水部材Ａが装着してある。

第３図は結露水排水部材Ａの分解斜視図、第４
図、第５図は組立状態の正面図、縦断面図であ
り、上部本体１０と下部本体１１とにより本体１
２を構成し、上部本体１０は直方体となつたブロ
ツク１３と取付フランジ１４とを備え、ブロツク
１３には一側面１３ａと下面１３ｂとに開口した
凹部１５が形成され、下部本体１１は上部本体１
０と同一長さで、幅が若干短かい略直方体形状と
なり、その下面１１ａは階段状となつて一側部は
薄肉としてあると共に、その上面１１ｂの薄肉部
１１′には前記凹部１５と長さ及び幅が等しい凹
部１６が上面１１ｂと一側面１１ｃとに開口して
形成してあり、その凹部１６の底壁１６ａには排
水孔１７が形成してある。

そして、上部本体１０と下部本体１１とをボル
ト１８で締付け連結して凹部１５と凹部１６とで
一側面に開口しかつ排水孔１７で下面に開口した
孔１９を構成し、その孔１９内にはフエルト２０
が挿入されて排水孔１７を覆つていると共に、下
部本体１１の薄肉部１１′の下面１１′ａには排水
孔１７を閉塞する可撓材より薄肉板状となつたシ
ール片２１の一側縁部分が接着剤２２で接着固定
され、このシール材２１は排水孔１７より流出す
る結露水流水では第５図仮想線で示すように下方
に揺動して排水孔１７を開放し、風圧が作用した
時にはシール片２１は下部本体１１の薄肉部下面
１１′ａに押しつけられて排水孔１７を閉塞する
ようにしてある。

第６図は第２図の−線断面図であり、前記
下枠２は室内側下枠３０と室外側下枠３１とを断
熱連結体３２で連結してあると共に、その室内側
下枠３０は室内側壁３０ａと上横壁３０ｂと縦壁
３０ｃと下横壁３０ｄと連結縦壁３０ｅとにより
階段状に折曲し、縦壁３０ｃと連続して鉤形に折
曲した押縁取付片３３が一体形成されて室内側に
結露水受溝３４を形成すると共に、縦壁３０ｃの
中間に突片３５を一体形成してある。

室外側下枠３１は連結縦壁３１ａと水切片３１
ｂと横壁３１ｃと室外側縦壁３１ｄとを備え、室
外側縦壁３１ｄにはシール材３６が装着してある
と共に、横壁３１ｃの竪枠３寄部分には排水用切
欠開口部４１が形成してある。

前記下押縁５は内外縦壁５ａ，５ｂと上横壁５
ｃとにより下向コ字状の長尺材となり、内、外縦
壁５ａ，５ｂが下横壁３０ｄに当接し、かつ内縦
壁５ａには前記突片３５に係合する係止片３７が
一体形成され、その外縦壁５ｂとガラス７との間
にはシール材３８が装着してある。

そして、押縁取付片３３と下押縁５の内縦壁５
ａとには前記結露水排水部材Ａの本体１２が嵌ま
り込む開口部３９，４０が形成され、その開口部
３９，４０に本体１２が嵌合してあると共に、取
付フランジ１４が押縁取付片３３に当接し、かつ
シール片２１の一側縁部が突片３５上に押しつけ
られ、シール片２１が剥れないようにしてある。

この様であるから、フエルト２０は結露水受け
溝３４に開口している。

また、第７図に示すように下押縁５の長手方向
端部下部は切欠４２され、この切欠４２によつて
竪枠３との間に排水路４３を形成している。

しかして、結露水受け溝３４に溜つた結露水は
フエルト２０を伝わつて排水孔１７に流れ、排水
孔１７よりシール片２１を押し開いて下押縁５内
に落下し、前記排水路４３より室外側下枠３１に
流れて排水用切欠開口部４１より室外側に排水さ
れる。

また、風圧が排水用切欠開口部４１よりシール
片２１に作用すると、シール片２１は本体１２の
下面に圧着して排水孔１７を閉塞するので、風圧
がフエルト２０に作用することがなく、フエルト
２０に吸水保有された結露水が風圧によつて結露
水受け溝３４に押し出し吹き込むことがない。

考案の効果 孔１９に流入した結露水をフエルト２０を通し
て排水孔１７からシール片２１を下方に揺動して
排水でき、排水孔１７に風圧が作用してシール片
２１で排水孔１７を閉じてフエルト２０に作用し
ないから、フエルト２０に吸水保有された結露水
が孔１９より流出することがない。

したがつて、サツシ窓枠の下枠２に、孔１９が
室外側に臨み、排水孔１７が室内側に臨むように
装着すれば、室内側に溜つた結露水を室外側に排
水できると共に、フエルト２０に吸水保有された
結露水が外部に風圧によつて室内側に押し出され
て流れ込むことがない。

また、上部本体１０と下部本体１１をボルト１
８で締付けて凹部１５と凹部１６で孔１９を有す
る本体１２とし、その孔１９内にフエルト２０を
設けたので、フエルト２０を上部本体１０と下部
本体１１の凹部１５，１６間に介在して上部本体
１０と下部本体１１をボルト１８で締付けること
によつてフエルト２０を孔１９に設けることがで
き、柔軟なフエルトを孔内に押し込む必要がなく
フエルト２０を孔１９内に簡単に、しかも均一な
状態で設けることができるばかりか、フエルト２
０を簡単に交換できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は嵌め殺
し窓の概略正面図、第２図は第１図は−線概
略断面図、第３図は結露水排水部材の分解斜視
図、第４図、第５図は組立状態の正面図、縦断面
図、第６図は第２図の−線断面詳細図、第７
図は下押縁と竪枠との概略正面図である。 ２は下枠、１０は上部本体、１１は下部本体、
１２は本体、１５は凹部、１６は凹部、１９は
孔、２０はフエルト、２２はシール片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一側面１３ａと下面１３ｂに開口した凹部１５
   を有する上部本体１０と、上面１１ｂと一側面１
   １ｃに開口した凹部１６を有し、かつその凹部１
   ６の底壁１６ａに下面１１′ａに開口した排水孔
   １７を有する下部本体１１をボルト１８で締付け
   て凹部１５と凹部１６で一側面に開口した孔１９
   を有する本体１２とし、 該本体１２の孔１９内にフエルト２０を設け、
   前記下部本体１１の下面１１′ａに可撓材より薄
   肉板状となつたシール片２１の一側縁を固着して
   排水孔１７を閉塞したことを特徴とする結露水排
   水部材。