JPH0242197Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、前面が開口したキヤビネツトや収納
箱等の箱体の両側に、引出しレールを取付ける装
置に関する。

〔従来の技術〕

従来、箱体内の両側に引出しレールを取り付け
るには、通常、各側における前後の支柱に、レー
ルを直接ビス止めしていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の装置では、引出しレールの取付け取外し
に手間が掛かるとともに、その上下位置を変更す
るためには、支柱にねじ孔を設ける等の加工をす
ることが必要であり、面倒であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によると、後面に係止孔が上下方向に列
設された前支柱と、内側面に係止孔が上下方向に
列設された後支柱と、前端に、前支柱の係止孔に
嵌合しうる前向係止片を備え、後端に、後支柱の
係止孔に嵌入しうる前向鉤状の外向係止片を備
え、かつ要所に嵌合孔が穿設されているレール支
持体と、後端に止片を備え、前記各係止片を前後
支柱の係止孔に嵌入して、レール支持体を前後支
柱に取付けた状態で、前記嵌合孔へ嵌合すると、
前記止片が後支柱の前面に当接して、レール支持
体の前後移動を阻止しうる抜止片と、該抜止片を
外れないように押さえ込んだ状態で、レール支持
体にビス止めされるレールとを備えることによ
り、上記問題点は解決される。

〔実施例〕

第１図は、本考案の装置を備える箱体１を示
し、その左右両側の角管状をなす前後の支柱２，
３の内側に、引出しレール４が、レール支持体５
を介入して取り付けられている。

このレール４は、繰り出し式のサスペンシヨン
レールでも、単なる固定式の１本のレールであつ
てもよい。レール４には、引出し６又は棚板もし
くは天板が、前後摺動可能に支持されている。

第２図及び第３図は、支柱２，３に対するレー
ル支持体５の取付要領を示す。

前支柱２の後面、及び後支柱３の内面における
互いに対応する位置には、それぞれ、多数の横長
の係止孔２１，３１が上下方向に列設されてい
る。

レール支持体５は、断面外向コ字状を呈し、そ
の上下水平片５１，５１の前端には、それぞれ前
向係止片５２，５２が突設されている。

上下の水平片５１，５１の後端部は、やや内方
へ凹入５３するべく切欠され、かつその要所に
は、外端に前向突出する係合爪５４ａを備える前
向鉤状の外向係止片５４が形成されている。

凹入部５３の直前において、レール支持体５の
垂直片５５には、その全高と等しい高さを有する
角形の嵌合孔５６が穿設されている。垂直片５５
の前端下部には、垂直片５５よりやや内方におい
て、それと平行をなす当接片５７が突設され、か
つ当接片５７の下端には、内方を向く水平受片５
８が連設されている。

垂直片５５の高さ方向のほぼ中間部には、複数
のねじ孔５９が前後方向に列設されている。

レール支持体５は、外向係止片５４，５４を、
後支柱３の所望の係止孔３１，３１へ内方から嵌
合した後、前方へ移動させて、係合爪５４ａを係
止孔３１の前縁に係合させるとともに、前向係止
片５２，５２を、前支柱２における対応する係止
孔２１，２１へ嵌合することにより、前後支柱
２，３に取付けられる。

第３図は、レール支持体５の固定要領を示す。

第４図は、前記嵌合孔５５へ内方から適正に嵌
合しうる抜止片７で、レール支持体５の上下の水
平片５１の上下面に重合しうる外向片７１，７１
を上下に備える断面外向コ字状を呈し、かつ各外
向片７１の後端に、上向止片７２が連設されてい
る。

この抜止片７を、レール支持体５の嵌合孔５５
へ嵌合し、その上向止片７２を後支柱３の前面に
当接すると、レール支持体５は後方移動を阻止さ
れ、各支柱２，３から外れなくなる。

第５図は、レール支持体５にレール８を取り付
けた状態を示す。

レール８は、外レール８１と中間レール８２と
内レール８３からなるサスペンシヨンレールで、
その外レール８１に穿設した孔８４の内方からビ
ス９を挿入し、これをねじ孔５９にねじ込むこと
によつて、レール支持体５に固定されている。

なお、８５は、中間レール８２の要所に穿設さ
れた、ビス９を挿入するための作業孔である。

レール８の外レール８１を、レール支持体５の
内面に取り付けたことにより、抜止片７は、レー
ル支持体５より外れることはなくなり、従つて、
レール支持体５が支柱２，３から外れることも決
してない。

〔考案の効果〕

本考案によると、次のような効果が得られる。

(1) なんら追加の加工を施すことなく、レール８
の位置を、上下に変更することができる。

(2) レール８の取付けのためのビス孔等が箱体側
に残らないので、体裁がよい。

(3) 前支柱２の係止孔２１は、その後面に設けら
れているので、美観を損うことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例を備える箱体の斜視
図、第２図は、レール支持体の取り付け要領を示
す斜視図、第３図は、レール支持体の固定要領を
示す斜視図、第４図は抜止片の斜視図、第５図
は、レールを取り付けた状態の斜視図である。 １……箱体、２……前支柱、３……後支柱、４
……レール、５……レール支持体、６……引出
し、７……抜止片、８……レール、９……ビス、
２１，３１……係止孔、５１……水平片、５２…
…前向係止片、５３……凹入部、５４……係合
爪、５４……外向係止片、５４ａ……係合爪、５
５……垂直片、５６……嵌合孔、５７……当接
片、５８……水平受片、５９……ねじ孔、７１…
…外向片、７２……上向止片、８１……外レー
ル、８２……中間レール、８３……内レール、８
４……孔、８５……作業孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後面に係止孔が上下方向に列設された前支柱
   と、内側面に係止孔が上下方向に列設された後支
   柱と、前端に、前支柱の係止孔に嵌合しうる前向
   係止片を備え、後端に、後支柱の係止孔に嵌入し
   うる前向鉤状の外向係止片を備え、かつ要所に嵌
   合孔が穿設されているレール支持体と、後端に止
   片を備え、前記各係止片を前後支柱の係止孔に嵌
   入して、レール支持体を前後支柱に取り付けた状
   態で、前記嵌合孔へ嵌合すると、前記止片が後支
   柱の前面に当接して、レール支持体の前後移動を
   阻止しうる抜止片と、該抜止片を外れないように
   押さえ込んだ状態で、レール支持体にビス止めさ
   れるレールとを備えてなる箱体に対する引出しレ
   ールの取付装置。