JPH02371B2 - - Google Patents

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JPH02371B2
JPH02371B2 JP58085686A JP8568683A JPH02371B2 JP H02371 B2 JPH02371 B2 JP H02371B2 JP 58085686 A JP58085686 A JP 58085686A JP 8568683 A JP8568683 A JP 8568683A JP H02371 B2 JPH02371 B2 JP H02371B2
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Japan
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acid
poly
glycol
nylon
polyether ester
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JP58085686A
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Chiaki Tanaka
Shinobu Nakajima
Makoto Kondo
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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【発明の詳細な説明】
本発明はポリアミドポリエーテルエステルアミ
ドを基本骨格とする脂肪族ポリアミドエラストマ
に関する。 ポリエーテルエステルアミドは、ポリエーテル
エステル、ポリエーテルアミドやポリウレタンと
同様、優れた耐衝撃性、機械強度、耐油性、耐寒
性を有する熱可塑性エラストマであることも公知
である。ところがこれらの従来公知の熱可塑性エ
ラストマは柔軟性とその他の重要な特性、例えば
高温特性や成形加工性、耐油、耐薬品性などをバ
ランスよく備えておらず、加硫ゴムの硬さレベル
まで柔軟化した場合にはハードセグメントの拘束
力が不十分となつてしまうため高温での使用に耐
えることができず、また成形加工性や耐油、耐薬
品性なども劣つたものしか与えない。例えばポリ
ブチレンテレフタレート/ポリ(テトラメチレン
オキシド)グリコール系のポリエーテルエステル
は機械強度、耐熱性、耐油性および成形性に優れ
た熱可塑性エラストマであるが、柔軟化するため
にはハードセグメントのシーケンス長を短くせね
ばならず、その時前記したポリエーテルエステル
の特徴は大幅に失われ、特に急激な融点の低下を
伴つて高温使用(120℃以上)が実質的に不可能
となつてしまう。従つてポリエステルエラストマ
の上市されている硬さの範囲は約70〜40D(シヨ
ア硬さ)レベルであり、ゴムの柔軟性を保有しえ
ないという問題がある。これと同様にポリドデカ
ンアミド/ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コールを主成分とするポリアミドエラストマは、
ポリエステルエラストマに匹敵する物理的諸性質
と成形加工性を有し、より柔軟な共重合組成まで
作りうる長所を持つているが、単に柔軟というだ
けで高温特性や耐油、耐薬品性が十分でないとい
う欠点がある。特に100℃以上の高温領域では弾
性率や強度の低下が著しく、120℃以上では実質
的に全く使用できないというのが実情である。 ポリエーテルエステルアミドの高温特性を改良
する試みとしてポリカプロアミド(ナイロン6)
をハードセグメントに用いることが知られている
が、ナイロン6成分が多くて硬いポリマ領域では
優れた高温特性を示すものの、ポリ(アルキレン
オキシド)グリコール成分が多い柔軟なポリマ領
域では急激な融点低下を惹き起こし、柔軟性と高
温特性の両者を兼備するポリマ設計ができない。
この共重合ポリマ系は重縮合時ラクタムの系外留
去という工業的製造の困難さを伴う。またポリヘ
キサメチレンアジパミド(ナイロン66)をハード
セグメントに用いた場合にはポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコールのようなポリエーテル成
分との親和性が極端に低く、ほとんど全共重合組
成範囲にわたつて粗大な相分離を形成するため優
れたゴム特性を示す熱可塑性エラストマとするこ
とが不可能である。 本発明者らはかかる従来のポリアミドエラスト
マの欠点に鑑み、低温での柔軟性や耐衝撃性、優
れた成形性などはそのまま維持し、特に100℃以
上という高温領域においても優れた機械強度とゴ
ム的性質を示す熱可塑性エラストマを製造するこ
とを目的として鋭意検討し、ここに本発明に到達
したものである。 すなわち本発明は炭素数m個の脂肪族ジアミン
(a)と炭素数n個の脂肪族ジカルボン酸(b)からなる
ナイロンm・nであつて、式 [−NH(−CH2)−nNHCO(−CH2)−o-2CO]−(ただ
し、式中のmは11または12であり、17≦m+n≦
21の関係を持つ)で表わされる構成単位を有する
ポリアミド成分(A)をハードセグメントとし、炭素
数/酸素数の比が2.3以上でかつ数平均分子量が
300〜3000のポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ール(c)と炭素数4〜20のジカルボン酸(d)からな
り、式 [−−R1−O−CO−R2−CO]−(ただし、式中の
R1は炭素数/酸素数の比が2.3以上でかつ数平均
分子量が300〜3000のポリ(アルキレンオキシド)
グリコールから末端ヒドロキシル基を除いた二価
の有機残基、R2は炭素数2〜18の二価の有機残
基を示す)で表わされる構成単位を有するポリエ
ーテルエステル成分(B)をソフトセグメントとして
含有し、(A)対(B)の重量比が10〜50/90〜50であつ
て、かつオルトクロロフエノール中0.5濃度、25
℃で測定した相対粘度が1.5以上、融点が160℃以
上であることを特徴とする脂肪族ポリアミドエラ
ストマである。 本発明におけるポリエーテルエステルアミドの
ポリアミドハードセグメント(A)は炭素数m個の脂
肪族ジアミン(a)と炭素数n個の脂肪族ジカルボン
酸(b)からのナイロンm・nで表示されるポリアミ
ドであり、mとnには m=11もしくは12 17≦m+n≦21 の関係式が存在するものである。かかる関係式を
満足する脂肪族ジアミン(a)はウンデカメチレンジ
アミンもしくはドデカメチレンジアミンであり、
脂肪族ジカルボン酸(b)としてはグルタール酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸が挙げられる。かかる関係式を満
足するポリアミドはポリエーテル成分との適度な
親和性を有し、粗大相分離を起こすことなく、柔
軟なエラストマを与えるポリエーテル成分リツチ
の共重合組成領域においても高い結晶性と高い融
点を保持する。就中好ましいポリアミド成分とし
てはポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン
11・6)およびポリドデカメチレンアジパミド
(ナイロン12・6)である。上記ポリアミド成分
には少量共重合範囲ならラウロラクタム、アミノ
ドデカン酸、アミンウンデカン酸などのアミノカ
ルボン酸およびその環状縮合物やテレフタル酸、
イソフタル酸、シクロヘキサン−1,4−ジカル
ボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ダ
イマ酸、ドデカジオン酸などのジカルボン酸、ヘ
キサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン、ビス(p−アミノシ
クロヘキシル)メタン、キシリレンジアミンなど
のジアミンを共重合することが許容される。 本発明のポリエーテルエステルアミドのポリエ
ーテルエステルソフトセグメント(B)は炭素数/酸
素数の比が2.3以上でかつ数平均分子量が300〜
3000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール(c)
と炭素数4〜20のジカルボン酸(d)から構成される
ものである。かかるポリ(アルキレンオキシド)
グリコールとしてはポリ(1,2−および1,3
−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テト
ラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサ
メチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシ
ドとプロピレンオキシドのブロツク又はランダム
共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフラ
ンのブロツク又はランダム共重合体などが挙げら
れ、とりわけ耐熱性、耐水性、機械的強度、弾性
回復性など、優れたポリエーテルエステルアミド
の物理的性質からポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールが好ましく用いられる。ポリ(ア
ルキレンオキシド)グリコールの数平均分子量は
300〜3000の範囲で用いうるが、重合時に粗大な
相分離を起こさず、低温特性や機械的性質が優れ
る分子量領域が選択され、この最適分子量領域は
ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの種類に
よつて異なる。例えばポリ(プロピレンオキシ
ド)グリコールの場合300〜2000特に好ましくは
500〜1200が、またポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールの場合500〜2500、特に好ましく
は500〜1500の分子量領域のものが好ましく用い
られる。 本発明のポリエーテルエステルアミドの製法に
おけるエーテルエステルソフトセグメント単位を
構成する他の一成分である炭素数4〜20のジカル
ボン酸としては、ポリアミドハードセグメント構
成成分に用いられるジカルボン酸(b)と同じものを
用いることが好ましいが必ずしも一致していなく
てもよく、コハク酸、ドデカンジ酸、ダイマ酸な
どの脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジ
フエニル−4,4′−ジカルボン酸、ジフエノキシ
エタンジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸ナ
トリウムのごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘ
キサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,
4′−ジカルボン酸のごとき脂環族ジカルボン酸を
挙げることができる。この中でも特にテレフタル
酸の使用が好ましく、重合反応性やポリマ色調、
ポリマ物性(特に耐加水分解性や高温での機械的
強度)において良好な結果を与える。テレフタル
酸もしくはアミド成分と同一のジカルボン酸以外
のジカルボン酸の使用は結晶性や高温特性を損う
ことがあるので共重合組成や使用目的によつては
その使用が制約される。 すなわち本発明における最も好ましい共重合組
成としてはナイロン11・6かナイロン12・6をハ
ードセグメントとし、数平均分子量500〜2500の
ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールとア
ジピン酸もしくはテレフタル酸、特に好ましくは
テレフタル酸とからのポリエーテルエステルをソ
フトセグメントとして含有するポリエーテルエス
テルアミドブロツク共重合体である。 本発明はこれらポリアミドハードセグメントと
ポリエーテルエステルソフトセグメントからなる
セグメントコポリエーテルエステルアミドである
が、ポリアミド単位とポリエーテルエステル単位
の共重合比は10〜50/90〜50(重量比)の範囲で
かつ次の物性値を持つように共重合される。
【表】 特にポリエーテルエステルソフトセグメントが
55〜80重量%の範囲で共重合されていることが好
ましく、この共重合体は常温付近で柔軟でゴム弾
性に優れるばかりでなく、低温から高温にわたる
広い温度範囲でエラストマとしての優れた物理的
性質と成形性を発現する。ポリエーテルエステル
成分が90%を越えると得られるポリエーテルエス
テルアミドのアミドハードセグメントの長さが短
くなりすぎて劣つた物理的性質のポリマとなつて
しまうので好ましくない。前記ポリマ物性項目の
うち本発明の主目的である高温特性を規定する最
も重要な項目は融点であり、結晶化度や結晶形
態、結晶の完全性などにも左右されるが一般的に
160℃以上、好ましくは180℃以上の融点を示すよ
うなポリマを設計すべきである。 かかる構造のポリエーテルエステルアミドの重
合方法は特に限定されるものではないが、次の方
法で本発明の目的に合致したポリエーテルエステ
ルアミドを好ましく製造することが可能である。 炭素数m個の脂肪族ジアミン(a)と炭素数n個の
脂肪族ジカルボン酸(b)から予め調製したナイロン
m・n塩にポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ル(c)、それと実質的に等モルの炭素数4〜20のジ
カルボン酸(d)を前記した共重合比になるようにし
て反応系に供し、150−280℃に加熱撹拌して均質
化した後、高真空下に220〜300℃で溶融重合せし
める。出発原料はポリ(アルキレンオキシド)グ
リコールが液体のこともあるが一般に固体である
ので150〜280℃特に好ましくは180〜260℃にて約
10〜60分間常圧下に加熱撹拌することによつて均
質な液状混合物とすることができる。ここで「均
質」という状態は必ずしも分子オーダで混ざり合
つているということではなく、外観的に白濁状態
であつても全体として層分離等が生じていない状
態をいう。次いで反応系を真空系にもたらし、好
ましくは昇温して約20〜90分で高真空220〜300℃
の重合条件とする。高真空とは約15mmHg以下、
好ましくは5mmHg以下、さらに好ましくは1mm
Hg以下という、通常のポリエステルの溶融重合
に用いられる減圧度と同等の領域を意味する。こ
の方法によつて本発明のブロツクポリエーテルエ
ステルアミドを着色のない高重合度ポリマとして
工業的有利に合成することができるが、アミド形
成単位を予め塩の形にせずに上記反応系にもたら
すこともできる。この場合アミンが系外に留去し
ないよう溶解均質化過程の反応条件を制御する必
要がある。またアミド形成単位成分とジカルボン
酸成分から予めジカルボン酸末端のポリアミドプ
レポリマの形にもたらし、これにポリ(アルキレ
ンオキシド)グリコールを反応させる方法をとつ
てもよいが、これらの場合はアミド単位を構成す
るジカルボン酸成分とポリエーテルエステル単位
を構成するジカルボン酸成分は同一にするか、テ
レフタル酸とすることが必須である。さもなくば
ポリアミドハードセグメントがランダム共重合さ
れることになり本発明の目的とする高温特性に優
れる柔軟エラストマを作りえない。 本発明のポリエーテルエステルアミドの重合反
応においてはテトラブチルチタネートのごときテ
トラアルキルチタネートやシユウ酸チタンカリの
ごときシユウ酸チタン金属塩のようなチタン系触
媒、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズラウ
レート、モノブチルスズオキサイドのようなスズ
系触媒、ジルコニウムテトラブトキサイド、ジル
コニウムイソプロポキサイドなどのジルコニウム
テトラアルコキサイド系触媒、ハフニウムテトラ
エトキサイドなどのハフニウムテトラアルコキサ
イド系触媒および酢酸鉛などの鉛系触媒が好まし
く用いられる。これらの化合物は重合触媒として
反応を促進し、本発明の物理的性質に優れた、着
色のない高重合度ポリマを容易に製造する上で有
用である。またゲル化しない範囲でトリメシン
酸、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多
官能化合物が重合反応系に含有されていてもよ
い。溶融重合法以外の溶液重合や界面重合などの
方法でも、本発明のポリエーテルエステルアミド
を製造することは可能である。 本発明のポリエーテルエステルアミドの重合度
は用途、目的、成形法に応じて異なるが、オルト
クロロフエノール中0.5%濃度、25℃の条件で測
定した溶液相対粘度(ηr)でみて1.5以上、特に
好ましくは1.7以上になるようにすべきである。 本発明のポリエーテルエステルアミドブロツク
共重合体には重合時もしくは重合後成形前に酸化
防止剤、熱分解防止剤、紫外線吸収剤などの耐熱
耐光性の安定剤を含有させることができる。耐熱
安定剤としては、たとえば4,4′−ビス(2,6
−ジ第3ブチルフエノール)、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ第3ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テト
ラキス〔メチレン−3(3,5−ジ第3ブチル−
4−ヒドロキシフエニル)プロピオネート〕メタ
ン、N,N′−ヘキサメチレン−ビス(3,5−
ジ第3ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミ
ド)など各種ヒンダードフエノール類、N,
N′−ビス(β−ナフチル)−p−フエニレンジア
ミンや4,4′−ビス(4−α,α−ジメチルベン
ジル)ジフエニルアミンのごとき芳香族アミン
類、ジラウリルチオジプロピオネート等のごとき
イオウ化合物やリン化合物、アルカリ土類金属酸
化物、シツフ塩基のニツケル塩、ヨウ化第一銅お
よび/もしくはヨウ化カリなどを挙げることがで
きる。また耐光安定剤としては置換ベンゾフエノ
ン、ベンゾトリアゾール類や、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケ
ートや4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンなどのピペリジン化合物
を挙げることができる。 また本発明のポリエーテルエステルアミドブロ
ツク共重合体には耐加水分解改良剤、着色剤(顔
料、染料)、帯電防止剤、導電剤、難燃剤、補強
材、充填材、滑剤、核剤、離型剤、可塑剤、接着
助剤、粘着剤などを任意に含有せしめることがで
きる。 以上のように本発明の脂肪族ポリアミドエラス
トマは、特定の共重合組成を有するので優れた耐
油、耐薬品性、成形加工性と、低温から高温にわ
たる広い温度範囲での優れた機械強度とゴム弾性
を示す。 以下実施例によつて本発明を説明する。なお実
施例中特にことわらない限り部数は重量部を意味
する。 実施例 1 ウンデカメチレンジアミンとアジピン酸とから
予め調製したウンデカメチレンジアミン−アジピ
ン酸塩(ナイロン11・6塩)39.3部、数平均分子
量650のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコ
ール54.2部およびテレフタル酸13.8部をN,N′−
ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)(酸化防
止剤;商品名“イルガノツクス”1098)0.20部お
よびテトラブチルチタネート触媒0.05部と共にヘ
リカルリボン撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、
N2気流下に230℃で1時間加熱撹拌して均質溶液
とした後、昇温および減圧プログラムに従つて
280℃、0.5mmHg以下の重合条件にもたらした。
この条件で2時間重合反応せしめると粘稠な無色
透明の溶融ポリマが得られた。このポリマを重合
反応器下部からストランド状に水中に吐出すると
水中で白化し、粘着性のない柔軟なストランドと
なつた。得られたポリエーテルエステルアミド
(I)はオルトクロロフエノール中、25℃、0.5%
濃度で測定した溶液相対粘度(ηr)が1.75であ
り、DSCによる結晶融点(Tm)は204℃であつ
た。なお以下の実施例、比較例においてもηr、
Tmはこの方法によるものである。 プレス成形品から測定した機械的性質は表1に
示す通りであり、柔軟でゴム弾性を有しており、
高温においても優れた機械強度を示した。なお以
下の実施例、比較例でも特に断わらない限り機械
的性質はプレス成形品を用い、一般にTm+25℃
の成形温度を採用した。 比較例 1〜5 実施例1はナイロン11・6をハードセグメント
として35重量%含有するポリエーテルエステルア
ミドであつたが、比較のためにソフトセグメント
の組成、含有量は同一とし、ハードセグメントを
ナイロン12、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン
12・12、ナイロン11・12に変更した5種のポリマ
を同様の条件で合成した。ナイロン12とナイロン
6は各々対応するアミノカルボン酸を用い、その
他はナイロン塩を用いた。重合状況およびポリマ
物性を併せて表1に記す。
【表】
【表】 実施例 2、3 ナイロン11・6塩、数平均分子量650のポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール(PTMG
−650)およびテレフタル酸の共重合比をハー
ド/ソフト比が30/70、40/60となるように変更
した以外は実施例1と全く同じ方法で重合した。
得られたポリマの物性値を表2に示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 4、5 ナイロン11・6塩、数平均分子量800もしくは
1000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ル、およびテレフタル酸を出発原料としてハー
ド/ソフト比が30/70のブロツクポリエーテルエ
ステルアミド()、(V)を合成した。これらの
ポリマの物性値は表3に示す。
【表】 実施例 6 ナイロン11・6塩44.9部、数平均分子量650の
ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール51.3
部およびアジピン酸12.1部を出発原料とした以外
は実施例1と同様の条件で重合反応せしめた。こ
のポリマは実施例3のポリマにおけるジカルボン
酸連結成分がテレフタル酸からアジピン酸に代わ
つたものである。得られたポリマの物性は次表4
に示す。 表 4 ηr 1.77 Tm(℃) 201 Tc(℃) 162 シヨアD硬さ23℃ 38 引張弾性率23℃ 620 (Kg/cm2)80℃ 420 120℃ 220 150℃ 75 破断強度23℃ 390 (Kg/cm2)80℃ 180 120℃ 94 150℃ 15 破断伸び 23℃ 750 (%) 80℃ 900 120℃ 850 150℃ 120 弾性回復率23℃ 76 (%) 比較例 6 ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールの
数平均分子量が3500のものを用いた以外は実施例
6と同じハード/ソフト比のポリエーテルエステ
ルアミドの合成を試みたが、ポリマはパール状乳
白色を呈し、粗大相分離を形成した。23℃での破
断強度240Kg/cm2、破断伸度300%とやや低く、
120℃では18Kg/cm2、70%と使用に耐えないもの
であつた。 実施例 7 ナイロン11・6塩33.6部、両末端にエチレンオ
キシドブロツクを計20%含有する数平均分子量
2000のポリプロピレングリコール65.7部およびテ
レフタル酸5.5部を出発原料とした以外は実施例
1と同様の重合条件でポリエーテルエステルアミ
ド()を合成した。得られたポリマ()の物
性は次の通りであつた。 ηr 1.87 Tm 210℃ シヨアD硬さ 29D 引張弾性率 280Kg/cm2 弾性回復率 84% 実施例 8 ナイロン12・6塩33.5部、数平均分子量1000の
ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール61.9
部およびテレフタル酸10.3部を出発原料とした以
外は実施例1と同様の重合条件でポリエーテルエ
ステルアミド()を合成した。得られたポリマ
()の物性は次の通りであつた。 ηr 1.84 Tm 195℃ シヨアD硬さ 28D 引張弾性率 290Kg/cm2 弾性回復率 82% 破断強さ 270Kg/cm2 破断伸び 1100%

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭素数m個の脂肪族ジアミン(a)と炭素数n個
    の脂肪族ジカルボン酸(b)からなるナイロンm・n
    であつて、式 [−NH(−CH2)−nNHCO(−CH2)−o-2CO]−(ただ
    し、式中のmは11または12であり、17≦m+n≦
    21の関係を持つ)で表わされる構成単位を有する
    ポリアミド成分(A)をハードセグメントとし、炭素
    数/酸素数の比が2.3以上でかつ数平均分子量が
    300〜3000のポリ(アルキレンオキシド)グリコ
    ール(c)と炭素数4〜20のジカルボン酸(d)からな
    り、式 [O−−R1−O−CO−R2−CO]−(ただし、式
    中のR1は炭素数/酸素数の比が2.3以上でかつ数
    平均分子量が300〜3000のポリ(アルキレンオキ
    シド)グリコールから末端ヒドロキシル基を除い
    た二価の有機残基、R2は炭素数2〜18の二価の
    有機残基を示す)で表わされる構成単位を有する
    ポリエーテルエステル成分(B)をソフトセグメント
    として含有し、(A)対(B)の重量比が10〜50/90〜50
    であつて、かつオルトクロロフエノール中0.5%
    濃度、25℃で測定した相対粘度が1.5以上、融点
    が160℃以上であることを特徴とする脂肪族ポリ
    アミドエラストマ。
JP8568683A 1983-05-18 1983-05-18 脂肪族ポリアミドエラストマ Granted JPS59213724A (ja)

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