JPH0236340Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、対機体昇降自在、且つ、連結解除自
在な苗植付装置に下降降付勢して取付けた昇降制
御用接地センサーと、前記機体に上昇状態側に弾
性付勢して設けた苗植付装置昇降制御弁とを連動
連結する弁操作用ワイヤのセンサー側アウターワ
イヤ端部、及び、インナーワイヤ端部の夫々を、
連結解除自在に設けた田植機の昇降制御用ワイヤ
取付構造に関する。

かかる取付構造においては、苗植付装置の連結
及び解除を容易、迅速に行なえることが望まれる
ものであるが、従来では、インナーワイヤ端部の
環状体が離脱自在に外嵌する片持状の連結ピンを
設けると共に、環状体外れ止め用固定ピンを、連
結ピンの端部に着脱自在に設けているため、イン
ナーワイヤ端部の連結及び解除に際して、外れ止
め用固定ピンに対する操作を行なわなければなら
ない煩しさがあり、改善の余地があつた。

本考案は、上記実状に臨みて為されたものであ
つて、その目的は、簡単な改造によつて、インナ
ーワイヤ端部の連結及び解除作業の簡略化を図る
点にある。

本考案による田植機の昇降制御用ワイヤ取付構
造の特徴構成は、前記インナーワイヤ端部の環状
体が離脱自に外嵌する片持状の連結ピンを前記ア
ウターワイヤ端部止着状態において前記環状体が
ピン端部側へ遊動する範囲よりも大きく突出させ
る状態で設けた点にある。

次に、本案特徴構成による作用効果を述べる。

すなわち、接地センサーの下降付勢力によつ
て、アウターワイヤ端部から離れる側に付勢され
ている連結ピンに外嵌する環状体は、機械的振動
によつて連結ピンの軸心方向に遊動するものの、
連結ピンに対する一定箇所に復帰する傾向にある
ことを有効利用して、連結ピンを環状体のピン端
部側への遊動範囲よりも大きく突出させることに
よつて、環状体外れ止めのための特別な部材を設
けないでようにしてある。

従つて、環状体を連結ピンに対して単に嵌合、
及び、離脱させるだけで、インナーワイヤ端部の
連結及び解除作業を完了できるものとなるのであ
り、もつて、苗植付装置着脱に際するワイヤ連
結、及び、解除作業を容易、迅速に行なえる、実
用上の利点大な田植機の昇降制御用ワイヤ取付構
造を得るに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、向き変更可能な左右前輪
１、左右後輪２を備えると共に、エンジン３及び
運転席４を夫々設けた乗用機体後部に、左右ロア
リンク５ａ、上方トツプリンク５ｂ、及び、そら
れの後端部夫々に枢支連結される枠体５ｃからな
る昇降リンク機構５を上下動自在に且つ、油圧シ
リンダ６によつて昇降操作する状態で装着すると
共に、苗のせ台７、植付爪８、及び、機体横巾方
向に並ぶ複数個の泥面整地用フロート９，９Ａ等
を備えた苗植付装置１０を、上記昇降リンク機構
５後端部に後述の如く着脱自在に連結し、さら
に、機体がわ動力を苗植付装置１０に伝動する屈
折及び伸縮自在な伝動軸１１を、苗植付装置１０
の駆動ミツシヨンケース１２に着脱自在に連結し
て、乗用型田植機を構成してある。

前記各フロート９，９Ａの後端部を苗植付装置
１０に対して上下揺動自在に枢支し、且つ、フロ
ート前端部を苗植付装置１０に対して屈伸リンク
１３，１３Ａを介して昇降自在に連結してある。
第２図及び第３図に示すように、各フロート９…
のうちの中央側に位置する１つのフロート９Ａに
対する屈伸リンク１３Ａをフロート下降側に弾性
付勢するスプリング１４を設けて、１つのフロー
ト９Ａを昇降制御用の接地センサーに兼用構成す
ると共に、前記油圧シリンダ６に対する制御弁１
５におけるスプール１５Ａの正逆摺動に伴つて正
逆揺動する制御弁操作アーム１６を、スプリング
１７によつて上昇状態側に付勢して設けてある。
そして、前記下降付勢されたフロート９Ａに対す
る屈伸リンク１３Ａと前記操作アーム１６とをワ
イヤ１８を介して連動連結して、前記フロート９
Ａの対苗植付装置揺動位置、つまり、苗植付深さ
を設定範囲内に維持させるべく、自動的に苗植付
装置１０を昇降操作する昇降制御機構を構成して
ある。

前記弁操作ワイヤ１８のフロート側アウターワ
イヤ端部を支持するピン１９を、屈伸リンク１３
Ａの上部側部分１３ａを枢支する苗植付側筒状体
２０に対して挿抜自在に、且つ、ピン２１によつ
て抜止めする状態で設け、そして、ワイヤ１８の
フロート側インナーワイヤ端部の環状体２２を、
屈伸リンク１３Ａの下部側部分１３ｂに溶接した
片持状の連結ピン２３に離脱自在に外嵌させると
共に、前記連結ピン２３を、アウターワイヤ端部
止着状態において環状体２２がピン端部側へ遊動
する範囲よりも大きく突出させる状態で設け、も
つて、ワイヤ１８のフロート側端部を連結解除で
きるようにしてある。

但し、図中３５は、苗植付装置駆動ミツシヨン
ケース１３から連設した筒状体支持枠である。

第４図乃至第６図に示すように、前記リンク機
構５における枠体５ｃを構成するに、左右ロアリ
ンク５ａが連結する逆Ｕ字状枠部分２４、それの
上部に溶接止着され、且つ、トツプリンク５ｂが
連結する枠部分２５、及び、両枠部分２４，２５
の背面部に当て付ける状態で溶接される板状枠部
分２６を設けてある。そして枠体５ｃに着脱自在
に連結する前後方向視形状三角状の板体２７に、
苗植付装置１０をローリング自在に吊下げ支持す
る左右一対の揺動アーム２８，２８を取付けてあ
る。

前記三角状板体２７を枠体５ｃに着脱自在に連
結するに、前記トツプリンク連結枠部分２５に突
設したフツク状体２９に係合する孔３０を、上端
部ほど小巾となる状態で三角状板体２７に形成
し、両揺動アーム２８の枢支軸３１における機体
側突出部分３１Ａが挿脱する孔３２を、前記板状
枠部分２６に形成すると共に、枢支軸突出部分３
１Ａに係脱自在なＬ字状ロツク部材３３を前記板
状枠部分２６に枢着してある。そして、ロツク部
材３３を係合位置において係合側に、且つ、係合
解除位置において解除側に付勢すべく、ロツク部
材３３の揺動に伴つて付勢方向が切換わるスプリ
ング３４を設けると共に、ロツク部材３３に、係
合案内用先線リ状板部Ｓ、及び、ロツク用の同肉
厚な板部Ｔを備えさせてある。

本考案を実施するに、センサー側アウターワイ
ヤ端部を取付ける構造は各種変更できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の昇降制御用ワイヤ
取付構造の実施例を示し、第１図は乗用型田植機
の側面図、第２図はフロートと昇降制御弁との連
係図、第３図は弁操作ワイヤの屈伸リンクに対す
る連結構造を示す一部切欠展開平面図、第４図は
苗植付装置連結構造を示す一部切欠背面図、第５
図は同構造を示す切欠側面図、第６図はロツク部
材の枢支軸への係合状態を示す横断平面図であ
る。 ９Ａ……接地センサー、１０……苗植付装置、
１５……制御弁、１８……弁操作用ワイヤ、２２
……環状体、２３……連結ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対機体昇降自在、且つ、連結解除自在な苗植付
   装置１０に下降降付勢して取付けた昇降制御用接
   地センサー９Ａと、前記機体に上昇状態側に弾性
   付勢して設けた苗植付装置昇降制御弁１５とを連
   動連結する弁操作用ワイヤ１８のセンサー側アウ
   ターワイヤ端部、及び、インナーワイヤ端部の
   夫々を、連結解除自在に設けた田植機の昇降制御
   用ワイヤ取付構造であつて、前記インナーワイヤ
   端部の環状体２２が離脱自在に外嵌する片持状の
   連結ピン２３を、前記アウターワイヤ端部止着状
   態において前記環状体２２がピン端部側へ遊動す
   る範囲よりも大きく突出させる状態で設けてある
   田植機の昇降制御用ワイヤ取付構造。