JP3672515B2 - トラクタの昇降制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジション制御弁を利用してロータリ耕耘装置を昇降制御して、耕深を安定維持するよう構成した機械式の昇降制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記昇降制御装置としては、特開2001−169607号公報に開示されたものが知られている。この昇降制御装置は、リフトアーム昇降用のポジション制御バルブの調節レバーを、ポジションレバーによって上昇側に接当変位させるよう構成し、ロータリ耕耘装置における後カバーの上下揺動を検出するセンサワイヤにおけるインナワイヤの前端部と前記調節レバーとを接当連係する中間リンク機構を備え、この中間リンク機構における基準接当状態をオートレバーによって変更調節して自動耕深制御における耕深設定を行うよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の昇降制御装置においては、中間リンク機構が上下に嵩高いものであり、中間リンク機構における構成部材の一部が後部ミッションケースの上部に取付けられたリフトアーム駆動用のシリンダケースよりも上方および下方に大きく突出して作動するものとなっており、昇降制御装置の設置スペースが大きくなるものであり、小型機への適用が困難であった。
【0004】
また、従来の昇降制御装置においては、ポジションレバーおよびオートレバーがシリンダケースの横側に装着されるのに対して、中間リンク機構を構成する部材一部はシリンダケース下方の後部ミッションケースの横側に位置させて取付けられるものとなっている。従って、昇降制御装置を装着するには、各構成部材をトラクタ本機に持ち込んで組付ける必要があり、組付け作業に手数がかかるとともに、分解整備等のメンテナンス性にも問題があった。
【0005】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、機械式の昇降制御装置をコンパクトに構成することを主たる目的とし、また、この昇降制御装置の組付けおよびメンテナンスを容易に行えるようにすることを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用および効果〕
【0007】
請求項1に係る発明のトラクタの昇降制御装置は、リフトアーム昇降用のポジション制御バルブの調節レバーを、ポジションレバーによって上昇側に接当変位させるよう構成し、ロータリ耕耘装置における後カバーの上下揺動を検出するセンサワイヤにおけるインナワイヤの前端部と前記調節レバーとを接当連係する中間リンク機構を備え、この中間リンク機構における基準接当状態をオートレバーによって変更調節して自動耕深制御における耕深設定を行うよう構成し、前記中間リンク機構をリフトアームの支軸の下方に配備し、前記ポジションレバーとオートレバーの支点を側面視で同一の支点に設け、前記ポジションレバー、オートレバー、および、中間リンク機構を共通のブラケットに組み付け、このブラケットをトラクタ本機の後部ミッションケースの上部に設けたシリンダケースに脱着可能に構成してあることを特徴とする。
【0008】
上記構成によると、中間リンク機構をリフトアームが軸支されたシリンダケースの横側に上下に嵩低く設置して、昇降制御装置全体のコンパクト化を図ることができ、小型機への適用も容易となった。
【0009】
上記構成によると、ブラケットにポジションレバー、オートレバー、および、中間リンク機構を先組みしてユニットを構成し、これをトラクタ本機に持ち込んでブラケットを連結し、先組みユニット側の所定部材とポジション制御バルブの調節レバーをリンクやロッドを介して連動連結することで昇降制御装置を完成させることができる。また、先組みユニットをブラケットごとトラクタ本機から取外すことで、簡単に昇降制御装置を分解することができる。
【0010】
従って、請求項1に係る発明によると、昇降制御装置に組付け作業性およびメンテナンス性をも向上することができた。
【0011】
〔請求項2に係る発明の構成、作用および効果〕
【0012】
請求項2に係る発明のトラクタの昇降制御装置は、請求項1記載の発明において、前記ポジション制御バルブの調節レバーと前記リフトアームの支軸とのとの間に、ポジションレバーおよびオートレバーの支点を配置してあることを特徴とする。
【0013】
記構成によると、昇降制御装置を前後方向にもコンパクトに構成することができ、請求項1の発明の上記効果を助長する。
【0014】
〔請求項3に係る発明の構成、作用および効果〕
【0015】
請求項3に係る発明のトラクタの昇降制御装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記ポジションレバーとオートレバーの支点、および、前記中間リンク機構を、側面視において、後部ミッションケースの上部に設けたシリンダケースの外形範囲内にほぼ収まるよう配備してあることを特徴とする。
【0016】
〔請求項4に係る発明の構成、作用および効果〕
【0017】
請求項4に係る発明のトラクタの昇降制御装置は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、前記ポジションレバーとオートレバーを運転部の横側において左右に並列配備するとともに、ポジションレバーを運転部側に位置してあることを特徴とする。
【0018】
上記構成によると、往復耕耘作業においては、畦際での機体方向転換時にロータリ耕耘装置を大きく昇降するためにポジションレバーを操作することになり、作業開始時に調節操作するオートレバーに比べてポジションレバーは操作頻度が高いものである。この操作頻度の高いポジションレバーを運転部側に位置することで、レバー操作性が高められる。
【0019】
請求項5に係る発明の構成、作用および効果〕
【0020】
請求項5に係る発明のトラクタの昇降制御装置は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、前記ポジションレバーとオートレバーを運転部の横側において左右に並列配備するとともに、ポジションレバーをオートレバーより上方に突出してあることを特徴とする。
【0021】
上記構成によると、操作頻度が高いポジションレバーをオートレバーより上方に突出してあることで、オートレバーが邪魔になることなくポジションレバーを操作することができ、レバー操作性が高いものとなる。
【0022】
請求項6に係る発明の構成、作用および効果〕
【0023】
請求項6に係る発明のトラクタの昇降制御装置は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記中間リンク機構を、センサワイヤが連結されるとともに固定の支点周りに揺動可能なカムレバーと、オートレバーによって支点位置が変更されるとともにポジション制御バルブの調節レバーに連動連結されたバルブ操作レバーとで構成し、カムレバーのカム面にバルブ操作レバーのカムフォロアを接当追従させるよう構成してあることを特徴とする。
【0024】
上記構成によると、オートレバーによってバルブ操作レバーの支点を移動させることで、バルブ操作レバーのカムフォロアとカムレバーのカム面との相対位置が変更され、自動耕深制御における目標耕深が変更されることになる。また、センサワイヤによってカムレバーが揺動されると、そのカム面に追従してバルブ操作レバーが揺動変位し、この変位がポジション制御バルブの調節レバーに伝達されて昇降制御が行われる。
【0025】
従って、カム面の形状によってカムレバーの揺動変位量に対するバルブ操作レバーの揺動変位量が決まるので、ロータリ耕耘装置の耕深変化に対するポジション制御バルブの操作量、つまり、昇降制御感度をカム形状として容易に設定することができ、目標耕深が浅い状態で昇降制御感度を鈍感にし、目標耕深が深い状態で昇降制御感度を敏感にして過負荷によるエンジンストップを未然に回避することも容易となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1に、ロータリ耕耘仕様に構成された農用トラクタの後部側面が示されている。この農用トラクタは、トラクタ本機1の後部に備えた3点リンク機構2に、フック式に係脱するヒッチ装置3を介してロータリ耕耘装置4がワンタッチ脱着可能に連結され、上下揺動可能に油圧駆動される単動型のリフトアーム5で前記3点リンク機構2が駆動昇降されるようになっており、リフトアーム5を駆動する単動型のリフトシリンダCが、後部ミッションケース13の上部に連結されたシリンダケース6に内装されている。
【0027】
図5の制御用油圧回路に示されるように、前記リフトシリンダCはポジション制御バルブ7よって作動制御されるものであり、このポジション制御バルブ7には、主スプール8、下降用バルブ9、リリーフバルブ10、アンロードバルブ11、等が含まれており、リフトシリンダCとポジション制御バルブ7とは落下速度調整バルブ12を介して接続されている。
【0028】
前記ポジション制御バルブ7はシリンダケース6の前部に内装されており、主スプール8の前端に天秤揺動可能に連結リンク14が枢支連結されるとともに、この連結リンク14の両端に、調節レバー軸15の内端に連設した操作ピン15aと、フィードバックレバー軸16の内端に連設した操作ピン16aとがそれぞれ係止連結されている。
【0029】
調節レバー軸15の外端部には調節レバー17が固着されるとともに、フィードバックレバー軸16の外端部とリフトアーム6とが図示しないフィードバックリンクを介して連動連結されており、調節レバー17が回動されて連結リンク14がフィードバックレバー軸16の操作ピン16aとの係止点を中心にして揺動して、主スプール8が上昇側あるいは下降側にシフトされ、リフトシリンダ5を介してリフトアーム6が駆動上昇作動あるいは自重下降作動する。このリフトアーム6が作動すると、その作動がフィードバックリンク機構を介して伝達されてフィードバックレバー軸16の回動に変換され、主スプール8は、連結リンク14を介して逆方向にシフトされ、調節レバー17の回動操作位置に対応した所定の回動位置までフィードバックレバー軸16が回動されると主スプール8は中立に復帰し、昇降作動が停止する。つまり、調節レバー17を任意に回動操作することで、リフトアーム6を調節レバー17に対応した位置にまで昇降させるポジション制御機構が構成されている。
【0030】
シリンダケース6の上方には運転座席19が配備され、この運転座席19の右横側に、人為的に作業高さを設定するポジションレバー20と、自動耕深制御時の目標耕深設定を行うオートレバー30とが、前記調節レバー17の後側近傍に位置する共通の支点a周りに前後揺動可能に左右に並列して配備されるとともに、ポジションレバー20とポジション制御バルブ7の調節レバー17とが、長孔21と連係リンク22を介して連動連結されている。
【0031】
ここで、ポジションレバー20はオートレバー30より操作頻度が高いものであるために、ポジションレバー20をオートレバー30より運転座席19側で、かつ、オートレバー30よりも上方に突出させて配置されている。
【0032】
次に、ポジションレバー31による基本的な昇降操作について説明する。なお、この場合、図3に示すように、オートレバー30は、最前方の「オート切り」位置に操作しておく。
【0033】
前記ポジション制御弁7の主スプール8はバネ18によって常に下降方向Dに付勢されており、これに伴って調節レバー17は、図において時計方向に回動付勢されて、前記長孔21の後端が連係リンク22に係合接当している。従って、ポジションレバー20を後方(図中、反時計方向)に向けて揺動するに連れて、連係リンク22に係合支持された調節レバー17は付勢力に抗して後方(図中、反時計方向)に回動され、リフトアーム6は調節レバー17に対応した位置まで上昇される。逆に、ポジションレバー20を前方(図中、時計方向)に向けて揺動するに連れて、回動付勢されている調節レバー17はポジションレバー20に追従して回動し、リフトアーム6は調節レバー17に対応した位置まで下降する。なお、ポジションレバー20を、最前方位置に操作した状態では、リフトアーム6の下降に伴うフィードバックにかかわらず、ポジション制御弁7は中立復帰されることなく下降状態のまま維持されるようになっており、リフトアーム6が機械的な下限まで自重下降可能な状態、いわゆるフローティング状態がもたらされる。
【0034】
次に、前記オートレバー30による耕深設定構造および自動耕深制御機構について説明する。
【0035】
図1中に示すように、前記ロータリ耕耘装置4におけるロータ部4aを上方から覆う耕耘カバー31の後端には、耕耘中の土の飛散を防止するとともに耕耘跡を均平化する後カバー32が、支点b周りに上下揺動可能に装備されている。また、ロータリ耕耘装置4における伝動ケース部4bには支点c周りに前後揺動可能に揺動アーム33が装備されるとともに、この揺動アーム33の下部遊端と後カバー32とに亘って連動リンク34が架設されている。他方、3点リンク機構2の後部には、ヒッチ装置3を介してロータリ耕耘装置4が連結されると、前記揺動アーム33に形成された係合凹部33aに係合連結される連係リンク35が支点d周りに回動可能に装備され、この連係リンク35とポジション制御バルブ7の操作部とがセンサワイヤ36を介して連係されている。
【0036】
前記センサワイヤ36はレリーズワイヤが利用され、そのインナワイヤ36aの後端が前記連係リンク35の上方延出部35aに連結されるとともに、アウタワイヤ36bの後端が3点リンク機構2におけるロアリンク2aに固定支持され、また、アウタワイヤ36bの前端が後部ミッションケース13の後部に備えられたブラケット37に固定支持されている。従って、ロータリ耕耘装置4を脱着する際に、センサワイヤ36の脱着操作を行う必要はなく、ロータリ耕耘装置4をヒッチ装置3を介して脱着するだけで、自動的に揺動アーム33と連係リンク35とが係脱して、後カバー32とポジション制御バルブ8との連係が断続されるようになっている。
【0037】
前記センサワイヤ36におけるインナワイヤ36aの前端とポジション制御バルブ7の前記調節レバー17が中間リンク機構40を介して以下のように連係されている。
【0038】
前記中間リンク機構40は、支点e周りに前後揺動可能なカムレバー41と、オートレバー30の基端から後方に延出された作動アーム30aの先端に支点f周りに前後揺動可能に取付けられたバルブ操作レバー43とからなり、このバルブ操作レバー43の遊端と前記バルブ調節レバー17とに亘って連係ロッド45が架設されるとともに、前記センサワイヤ36におけるインナワイヤ36aの前端が、カムレバー41に溶接固定されたワイヤ連結片41aの上端にピン連結されている。
【0039】
シリンダケース6の右側面においては、リフトアーム5の支軸5aの下側に位置してブラケット44がボルト締め連結されており、このブラケット44に前記ポジションレバー20、オートレバー30、および、カムレバー41がユニット状に組み付けられている。従って、カムレバー41、ポジションレバー20、および、中間リンク機構40をブラケット44に取付けて操作ユニットを先組みし、この操作ユニットのブラケット44をシリンダケース6の側面に取付けた後、バルブ操作レバー43とバルブ調節レバー17とに亘って連係ロッド45を架設することで、簡単に昇降制御装置の組み付けが完了する。逆に、連係ロッド45を外してバルブ操作レバー43とバルブ調節レバー17との連係を断った後、ブラケット44をシリンダケース6の側面から外すことで、簡単に昇降制御装置を分解することができる。
【0040】
前記バルブ操作レバー43にはカムフォロアとしてのローラ43aが備えられるとともに、支点fには、バルブ操作レバー43を前方側に揺動付勢するねじりバネ46が装着されており、バルブ操作レバー43の前方への付勢揺動によってローラ43aがカムレバー41の後端辺に凸曲形成されたカム面Sに後方から接当追従し、このバルブ操作レバー43の揺動変位が連係ロッド45を介してポジション制御バルブ8の調節レバー17に伝達されるようになっている。また、カムレバー41には引張りバネ47が装着されて前方へ揺動付勢され、カムレバー41の先端に連結した前記インナワイヤ36aを前方に引き出すよう構成されている。
【0041】
次に、上記構成による自動耕深制御作動、および、その耕深調節作動について説明する。なお、自動耕深制御を行う場合に、基本的には、ポジションレバー20を前方限界の最下降位置にまで操作して、連係ロッドの前端が調節レバー17の長孔の範囲内に位置させることで、がポジションレバー20によって調節レバー1の作動が制約されないようにしておく。
【0042】
ロータリ耕耘装置4を大きく上昇させた図3の状態から、オートレバー30を或る耕深位置にセットするとともに、ポジションレバー20を前方限界の最下降位置に操作すると、作動アーム30aの下方揺動によってバルブ操作レバー43の揺動支点である支点fが下方に変位するとともに、ローラ43aがカムレバー41のカム面Sに追従することで、バルブ操作レバー43は時計方向に回動し、ロッド45が前方に変位する。これによって調節レバー17が前方、つまり、下降方向Dに操作され、リフトアーム5が下降作動してロータリ耕耘装置4が下降する。
【0043】
ロータリ耕耘装置3が下降してゆくと、後カバー34が接地して相対的に持上げられ、これによって連係リンク35が反時計方向に回動されて、センサワイヤ36のインナーワイヤ36aが後方に引かれる。これに伴って中間リンク機構40のカムレバー41が反時計方向に回動されて、バルブ操作レバー43が同方向に接当回動される。従って、バルブ操作レバー43に連結した連係ロッド45が後方に引き操作されて調節レバー17が上昇方向Uに回動される。これによって、リフトアーム5の上昇に伴うフィードバック操作と調節レバー17の操作とがバランスした状態に到ってポジション制御バルブ7が中立状態となり、ロータリ耕耘装置4の下降作動が停止する。図4はポジション制御バルブ7が中立バランスした状態を示し、この時ロータリ耕耘装置4は、オートレバー30によって設定された目標耕深に維持されることになり、以降は、この状態を基準状態にして自動的に耕深制御が行われる。
【0044】
上記基準状態で耕耘作業を行っていて、ロータリ耕耘装置4が目標耕深よりも深くなりかかると、これに伴って後カバー32が持ち上げ揺動されることで、センサワイヤ36のインナワイヤ36aが引き操作されてカムレバー41が反時計方向に回動され、これに追従してバルブ操作レバー43が反時計方向に揺動され、調節レバー17が上昇方向Uに操作されてロータリ耕耘装置4が上昇される。そして、後カバー32が元の姿勢にまで復元すると上昇作動が停止して、元の耕深に戻される。
【0045】
また、上記基準状態で耕耘作業を行っていて、ロータリ耕耘装置4が目標耕深よりも浅くなりかかると、これに伴って後カバー32が垂れ下がり揺動することで、センサワイヤ36のインナワイヤ37aが弛められる。ここで、カムレバー41は、引張りバネ47によって時計方向に揺動付勢されているので、上記のようにインナワイヤ36aが弛められると、カムレバー41はインナワイヤ36aの弛みを吸収するように時計方向に揺動し、これに追従してバルブ操作レバー43も時計方向に揺動され、調節レバー17が下降方向Dに操作されてロータリ耕耘装置4が下降される。そして、後カバー32が持上げ揺動されて元の姿勢にまで復元すると下降作動が停止して、元の耕深に戻される。
【0046】
そして、オートレバー30を後方に調節移動してバルブ操作レバー43の支点fを下方に移動させるほど、カムレバー41の安定姿勢が反時計方向に回動した状態となり、インナワイヤ36aが後方に引き出されて後カバー32が振り下がった状態、つまり、浅い耕耘状態が設定されることになる。逆に、オートレバー30を前方に調節移動して支点fを上方に移動させるほど、カムレバー41の安定姿勢が時計方向に回動した状態となり、インナワイヤ36aが前方に引き出されて後カバー32が振り上がった状態、つまり、深い耕耘状態が設定されることになるのである。
【0047】
ここで、オートレバー30を後方に操作して目標耕深を浅い側に変更するに連れて支点fは下方に変位し、このためバルブ操作レバー43におけるローラ43aのカムレバー41に対する接当作用箇所と支点fとの距離が小さくなり、オートレバー30によってバルブ操作レバー43を接当操作するレバー比が小さくなる。また、オートレバー30を前方に操作して目標耕深を深い側に変更するに連れて可動支点fは上方に変位し、このためバルブ操作レバー43におけるローラ43aのカムレバー41に対する接当作用箇所と支点fとの距離は大きくなり、オートレバー30によってバルブ操作レバー43を接当操作するレバー比が大きくなる。従って、目標耕深を浅い側に設定している時は、カムレバー41の回動に対してバルブ操作レバー43の回動は鈍感となり、逆に、目標耕深を深い側に設定している時は、カムレバー41の回動に対するバルブ操作レバー43の回動は敏感になる。
【0048】
その結果、目標耕深が浅く設定される場合には、単位耕深変化に対して後カバー32の揺動量が大きくなり、目標耕深が深く設定される場合には、単位耕深変化に対して後カバー32の揺動量が小さくなるが、中間リンク機構40におけるレバー比が耕深設定に基づいて上記のように自動的に変更されるので、実耕深の単位量の変化に対するバルブ操作レバー43の作動量を、目標耕深の変更にかかわらず略一定にして制御感度を安定化したり、あるいは、目標耕深が深くなるほど実耕深の単位量の変化に対するバルブ操作レバー43の作動量を大きくして制御感度を敏感にして、過負荷によるエンジンストップを未然に回避するのに有効となる。
【0049】
また、図3中に示すように、オートレバー30を最前方の「オート切り」位置にセットすると、支点fが最大限度上方に移動される。ここで、カムレバー41のカム面Sの上端側は大きく逃がされており、支点fが最大限度上方に移動されて、バルブ操作レバー43のカムフォロアローラ43aがカム面Sから外れて前記凹部48に臨む位置にまで移動する。このように、カムフォロアピン43aがカム面Sから外れると、カムレバー41とバルブ操作レバー43との接当連動関係が解除され、後カバー32とポジション制御バルブ7との連係が解除された自動耕深制御オフ状態がもたらされるのである。
【0050】
上記自動耕深制御を利用しての耕耘作業中において、一行程の作業走行が終了して畦際に到ると、ポジションレバー20をオートレバー30よりも上昇側に操作することで、調節レバー17をポジションレバー20で直接に上昇側Uに回動させてロータリ耕耘装置4を強制上昇させる。そして、畦際での機体方向転換が終了した後、ポジションレバー20をオートレバー30を越えて最下降位置にまで操作することで、再び元の自動耕深制御状態に復帰して目標耕深まで下降作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクタ後部の側面図
【図2】 ロータリ耕耘装置を分離したヒッチ装置の側面図
【図3】 ポジション制御モード(オート切り)における制御バルブ操作部の側面図
【図4】 自動耕深制御モードにおける制御バルブ操作部の側面図
【図5】 レバー操作部の背面図
【図6】 昇降用の油圧回路図
【符号の説明】
1 トラクタ本機
4 ロータリ耕耘装置
5 リフトアーム
5a 支軸
6 シリンダケース
7 ポジション制御バルブ
13 後部ミッションケース
17 調節レバー
20 ポジションレバー
30 オートレバー
32 後カバー
36 センサワイヤ
40 中間リンク機構
41 カムレバー
43 バルブ操作レバー
43a カムフォロア
44 ブラケット
a 支点
S カム面

Claims (6)

  1. リフトアーム昇降用のポジション制御バルブ(7)の調節レバー(17)を、ポジションレバー(20)によって上昇側に接当変位させるよう構成し、
    ロータリ耕耘装置(4)における後カバー(32)の上下揺動を検出するセンサワイヤ(36)におけるインナワイヤ(36a)の前端部と前記調節レバー(17)とを接当連係する中間リンク機構(40)を備え、この中間リンク機構(40)における基準接当状態をオートレバー(30)によって変更調節して自動耕深制御における耕深設定を行うよう構成し、
    前記中間リンク機構(40)をリフトアーム(5)の支軸(5a)の下方に配備し、
    前記ポジションレバー(20)とオートレバー(30)の支点(a)を側面視で同一の支点に設け、前記ポジションレバー(20)、オートレバー(30)、および、中間リンク機構(40)を共通のブラケット(44)に組み付け、このブラケット(44)をトラクタ本機(1)の後部ミッションケース(13)の上部に設けたシリンダケース(6)に脱着可能に構成してあることを特徴とするトラクタの昇降制御装置。
  2. 請求項1記載のトラクタの昇降制御装置において、
    前記ポジション制御バルブ(7)の調節レバー(17)と前記リフトアーム(5)の支軸(5a)との間に、ポジションレバー(20)およびオートレバー(30)の支点(a)を配置してあることを特徴とするトラクタの昇降制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のトラクタの昇降制御装置において、
    前記ポジションレバー(20)とオートレバー(30)の支点(a)、および、前記中間リンク機構(40)を、側面視において、後部ミッションケース(13)の上部に設けたシリンダケース(6)の外形範囲内にほぼ収まるよう配備してあることを特徴とするトラクタの昇降制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のトラクタの昇降制御装置において、
    前記ポジションレバー(20)とオートレバー(30)を運転部の横側において左右に並列配備するとともに、ポジションレバー(20)を運転部側に位置してあることを特徴とするトラクタの昇降制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトラクタの昇降制御装置において、
    前記ポジションレバー(20)とオートレバー(30)を運転部の横側において左右に並列配備するとともに、ポジションレバー(20)をオートレバー(30)より上方に突出してあることを特徴とするトラクタの昇降制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のトラクタの昇降制御装置において、
    前記中間リンク機構(40)を、センサワイヤ(36)が連結されるとともに固定の支点周りに揺動可能なカムレバー(41)と、オートレバー(30)によって支点位置が変更されるとともにポジション制御バルブ(7)の調節レバー(17)に連動連結されたバルブ操作レバー(43)とで構成し、カムレバー(41)のカム面(S)にバルブ操作レバー(43)のカムフォロア(43a)を接当追従させるよう構成してあることを特徴とするトラクタの昇降制御装置。
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