JPH0235694B2 - - Google Patents

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JPH0235694B2
JPH0235694B2 JP59164284A JP16428484A JPH0235694B2 JP H0235694 B2 JPH0235694 B2 JP H0235694B2 JP 59164284 A JP59164284 A JP 59164284A JP 16428484 A JP16428484 A JP 16428484A JP H0235694 B2 JPH0235694 B2 JP H0235694B2
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JP
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hydroxide
zirconium
precipitate
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Takehiko Suzuki
Shigemi Oosaka
Norikazu Aikawa
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジルコニア微粉末の製造方法に関す
る。更に詳述すれば本発明はジルコニウム塩含有
水溶液または該ジルコニウム塩と安定化剤である
イツトリウム、カルシウム、マグネシウム等の金
属の塩を混合した水溶液をアンモニア等のアルカ
リ性物質で処理して水酸化物を共沈させる水酸化
物共沈法において該沈殿生成反応を流通式反応方
式で、連続的に行い、かつ反応中のPHを一定に保
つことにより組成および粒子径の均一なジルコニ
ア微粉末を製造する方法に関する。
ジルコニアは単斜晶系、正方晶系および立方晶
系の3種類の結晶構造があり、耐蝕性、強靭性、
酸素イオン伝導性等他の材料にない特性を有して
いることから、酸素センサー、電子部品、高温耐
久部材等いろいろな用途に応用され、素材として
今後増々重要視されることが予想される。
従来、ジルコニウム塩と安定化剤の塩との混合
水溶液をアンモニア等のアルカリ性物質で処理
し、各元素の水酸化物を共沈させてこの水酸化物
を仮焼することによりジルコニア微粉末をえる方
法は広く知られている。特公昭54−23365号、特
公昭54−25523号あるいは特開昭57−191234号等
に開示されている、従来の共沈法は回分式反応方
式で行なわれており、ジルコニウム塩と安定化剤
の塩との混合水溶液にアンモニア水を所定のPHと
なるまで添加し、水酸化物を沈殿させるというも
のである。この回分式でジルコニア微粉末を製造
する方法では次の欠点がさけられない。
(i) オキシ塩化ジルコニウムあるいは硝酸ジルコ
ニウム等のジルコニウム塩水溶液とアンモニア
水等のアルカリとの中和による沈殿生成反応に
より水酸化ジルコニウムをえる場合、反応時の
溶液のPHによつてえられるジルコニア粉末の粒
子径が変わる。それ故回分式反応方式で該中和
沈殿生成反応を行う場合、反応開始時と終了時
のPHが大きく異なり、反応時の溶液のPHに経時
的に依存する粒径の水酸化ジルコニウムがえら
れることになり粒径分布の巾の広い粉末とな
る。
(ii) オキシ塩化ジルコニウムあるいは硝酸ジルコ
ニウム等のジルコニウム塩水溶液に安定化剤で
あるイツトリウム、カルシウム、マグネシウム
等の水溶性塩を添加した混合水溶液からアンモ
ニア水等のアルカリにより水酸化物を共沈させ
る中和共沈反応においては各成分が沈殿するPH
域がそれぞれ異なるため、従来の回分式反応方
式のように反応開始時と終了時の溶液のPHが大
きく異なる場合には各成分の水酸化物は分別的
に沈殿し、えられる沈殿物組成が不均一とな
る。
ジルコニウムイオンはPHが酸性域でも沈殿が
完了するが、イツトリウムイオンやカルシウム
イオンあるいはマグネシウムイオンは沈殿が完
了するには溶液のPHがアルカリ性となる必要が
ある。従つて従来の回分式反応方式により酸性
である該混合水溶液にアンモニア水を加えて溶
液のPHが8〜12位にまで水酸化物を順次沈殿さ
せる場合は水酸化ジルコニウムがまず沈殿しつ
いで安定化剤の水酸化物が沈殿するので両水酸
化物の混合は専ら撹拌によつて行なわれること
になり、当然組成の均一性は不充分であり、場
合によつては粉体化した後に湿式混合などの操
作が必要である。
本発明者らは、以上の問題点を解決し組成およ
び粒子径の均一性に優れたジルコニア微粉末をえ
るべく鋭意研究を行つた結果、該中和沈殿生成反
応を流通式反応方式により連続的に行つた場合に
上記目的に適うすぐれた結果がえられることを知
見し本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は以下の如く特定される。
(1) ジルコニウム塩の水溶液またはジルコニウム
塩とイツトリウム、カルシウムおよびマグネシ
ウムのうちの少なくとも1種の金属を含む混合
水溶液にアンモニア水を加えて沈殿を形成させ
る際に該沈殿生成反応を流通式反応方式で反応
時中のPHを一定に保ちつつ連続的に行うことに
より沈殿を形成させ、えられる該沈殿物を分
離、乾燥、焼成することを特徴とするジルコニ
ア微粉末の製造方法。
以下に本発明をさらに具体的に説明する。
まず、上記反応条件を充足しうる反応操作の一
例をあげる。
即ち、ジルコニウム塩および安定化剤の混合さ
れた水溶液とアンモニア水等のアルカリ性物質と
をそれぞれ別々に定量ポンプ等を利用し定量的に
反応器に送り、反応器内のPHを一定値の範囲に調
整しながら反応を行い、かつ反応器内の液量が一
定となるよう水酸化物を含む反応生成液を流出さ
せながら中和沈殿生成反応を連続的に行う方法で
ある。この方法によれば、PHおよび反応物、生成
物の濃度、さらに滞留時間、混合状態等の反応操
作条件を定常状態に保つて反応が可能であるた
め、きわめて粒子径の均一性の高い微粉末がえら
れ、しかも反応器内のPHをジルコニウムイオンと
安定化剤のイオンが共沈しうる値にほぼ一定に設
定しうるため組成的にもきわめて均一な沈殿が生
成し、かくしてえられる微粉末は組成的にもすぐ
れて均一化されたものとなる。安定化剤の沈殿領
域は主としてアルカリ側であるので安定化剤を含
む場合は反応器内のPHをアルカリ側に設定する。
たとえばイツトリアを1〜2モル%含有する場合
は約PH8〜9に設定するとよい。しかしながらジ
ルコニウム水酸化物の沈殿を目的とする場合には
PHは3.0〜13.0の範囲が可能であり、安定化剤を
も共沈させるためにはPHを7.5〜12.5の範囲に調
節する必要がある。また沈殿生成反応中のPH調整
は±0.5の範囲が好ましく、とくに均一な粒径お
よび組成のものを目的とする場合には±0.2の範
囲に調整するのが好ましい。
反応器の型式は連続操作が可能であれば特に制
限はないが、反応液の濃度が高くなると粘度が上
るので混合状態が均一に保ちやすい撹拌槽型反応
器がのぞましい。
反応方法は、まず最初に反応器に純水を所定量
満し次いでアンモニアあるいは塩酸等で希望のPH
に調整する。その後アンモニア水と酸性水溶液で
ある該反応液を同時に定量ポンプ等を使用し定量
的に反応器に注入する。反応器に設置したPH計の
制御によつて両者の流量比を一定に保つか、ある
いは別に用意した酸あるいはアルカリの添加によ
つて反応器内のPHを一定に保つ。反応液量が一定
となるように定量ポンプあるいはオーバーフロー
等により反応生成液を流出させる。流出液中の水
酸化物を過、水洗し、ついでこの水酸化物を有
機溶媒の使用あるいは噴霧、乾燥等により脱水乾
燥し800〜1000℃の範囲での焼成を経て粉体化す
る。
水溶液濃度は薄い方が微粒子化、反応操作性の
点で有利であるが生産性を上げるため液濃度を高
めても良い。しかし液濃度が高くなると反応生成
液が粘稠となり液の流動性が悪くなるので、
ZrO2換算で2モル/程度までの濃度とするの
が好ましい。水溶液供給速度あるいは平均滞留時
間については該中和沈殿生成反応がいわゆる高速
反応に属するため反応の面から特に制約はなく、
反応器内の混合状態が均一に保てる範囲内であれ
ばよい。
かくしてえられる粉体の一次粒子径は0.05μ以
下で粒子径もそろつており、また安定化剤、酸化
イツトリウム(Y2O3)、酸化カルシウム(CaO)、
酸化マグネシウム(MgO)などの分散もきわめ
て均一であり、高密度、高強度、高靭性ジルコニ
ア成形体用粉体として非常にすぐれたものであ
る。
以下本発明をさらに具体的に実施例によつて説
明する。
実施例 1 撹拌器付反応槽に水300c.c.を入れシールレスポ
ンプによりオーバーフロー管を通し循環させた。
これに塩酸を加えPH5.0とした。オキシ塩化ジル
コニウムの濃度が0.3モル/の水溶液を毎分50
c.c.の割合で、またアンモニア水(28重量%水溶
液)を毎時40c.c.の割合でそれぞれ撹拌下反応槽に
定量ポンプで注入しながらオーバーフロー管配管
より反応液の一部を流出させる流通式方式により
中和沈殿生成反応を行つた。反応槽内のPHは両液
の注入液速を微調整することによりPHを5.0±0.2
に保ちつつ反応を行つた。流出液中の水酸化物を
過により分離し水洗することにより塩化アンモ
ニウムを除去し、次いでアセトンで洗滌し水分を
除去した。これを120℃で20時間乾燥した後800℃
で1時間焼成することにより平均粒径0.08μ、
0.07〜0.09μの範囲のものが80%以上であり、比
表面積12m2/gのジルコニア微粉末がえられた。
実施例 2 撹拌器付反応槽に水300c.c.を入れ、シールレス
ポンプによりオーバーフロー管を通し循環させ
た。これにアンモニア水を加えPH8.0とした。オ
キシ塩化ジルコニウムの濃度が0.3モル/の水
溶液を毎分50c.c.の割合で、またアンモニア水(28
重量%水溶液)を毎時50c.c.の割合で撹拌下反応槽
に注入しながら以下PHを8.0±0.2に保ちつつ沈殿
生成反応させること以外実施例1におけるのと同
様な操作により、平均粒径0.04μ、0.03〜0.05μの
範囲のものが85%以上であり比表面積が23m2/g
のジルコニア微粉末をえた。
実施例 3 Y2O3として3モル%を含有するように塩化イ
ツトリウムおよびオキシ塩化ジルコニウムの混合
水溶液を調製した。液濃度はZrO2として0.2モ
ル/とした。撹拌器付槽型反応器に水300c.c.を
入れさらにアンモニア水を加えてPHを8.5とした。
これに上記混合水溶液を液速毎分50c.c.の割合で、
またアンモニア水(28重量%水溶液)を毎時50c.c.
の割合で定量ポンプを用いそれぞれ撹拌下注加し
た。反応器内の液量がほぼ一定となるように別の
定量ポンプで反応液を搬出しながら中和共沈反応
を連続的に行つた。反応中PHが8.5±0.2となるよ
うに該混合水溶液およびアンモニア水の液速を微
調整しながら中和共沈反応を行つた。搬出液中の
水酸化物を過により母液より分離し、次いで水
洗することにより塩化アンモニウムを除去した。
えられた水酸化物をn−ブタノール中に分散
し、溶液温度が105℃になるまで常圧蒸留を行う
ことにより脱水を行い次いでこの脱水された酸化
物を含むn−ブタノール分散液を噴霧乾燥させ流
動性のよい粉体をえた。この粉体を850℃1時間
焼成することにより凝集塊の認められないイツト
リア3モル%含有ジルコニア微粉末がえられた。
この微粉体の平均粒子径は0.03μであり、0.02〜
0.04μのものが80%以上であり比表面積は47m2
gであつた。この微粉体は分析電子顕微鏡による
分析結果によればY2O3をきわめて均一に分散含
有しておりかつ粒径のよく揃つた、焼結性にすぐ
れた微粉体であつた。
実施例 4 CaOとして8モル%含有するように塩化カルシ
ウム(CaCl26H2O)およびオキシ塩化ジルコニ
ウムの混合水溶液を調製した。液濃度はZrO2
して0.2モル/とした。PHを12±0.2とする以外
は実施例3におけると同様に反応を行い共沈水酸
化物をえた。なおこの際のアンモニア水の液速は
毎時60c.c.の割合であつた。実施例3におけるのと
同様な脱水乾燥工程を経て900℃で1時間焼成す
ることにより凝集塊の認められないCaO8モル%
含有ジルコニア微粉末がえられた。この微粉体の
平均粒子径は0.04μであつた。この微粉体の分析
電子顕微鏡による分析結果によればCaOはきわめ
て均一に分散されておりかつ粒径分布巾がせまく
焼結性にすぐれた粉体であつた。
実施例 5 MgOとして7モル%含有するように塩化マグ
ネシウム(MgCl26H2O)およびオキシ塩化ジル
コニウムの混合水溶液を調製した。液濃度は
ZrO2として0.2モル/とした。PHを10.5±0.2と
する以外実施例3におけると同に反応を行い共沈
水酸化物をえた。なおこの際のアンモニア水の液
速は毎時55c.c.の割合であつた。実施例3における
のと同様な脱水乾燥工程を経て950℃で1時間焼
成することにより凝集塊の認められないMgO7モ
ル%含有ジルコニア微粉末がえられた。この微粉
末の平均粒子径は0.05μであつた。この微粉体の
分析電子顕微鏡による分析結果によればMgOは
きわめて均一に分散されておりかつ粒径分布巾が
せまく焼結性にすぐれた粉体であつた。
比較例 1 従来の中和共沈法によるジルコニア微粉末を次
のように調製した。
オキシ塩化ジルコニウム64.5gおよび塩化イツ
トリウム3.64gを水1にとかしZrO2として0.2
モル/の混合水溶液を調製した。調製後の水溶
液のPHは1.1であつた。該混合水溶液にアンモニ
ア水を撹拌下滴下し生成する水酸化物をえ、溶液
のPHが8.5となつたところでアンモニア水の滴下
を停止した。該水酸化物を過水洗後n−ブタノ
ール中に分散し、溶液温度が105℃になるまで常
圧蒸留を行うことにより脱水を行つた。次いで液
相中の生成物を遠心分離により回収し、乾燥後
850℃1時間焼成することにより凝集塊の認めら
れないY2O33モル%含有ジルコニア微粉末がえら
れた。
えられた微粉末の平均粒子径は0.06μであり、
電子顕微鏡写真による粒子径分布測定によると
0.03μから0.2μまでのかなり広い粒子径分布であ
つた。また分析電子顕微鏡の分析結果によれば
Y2O3の分布は粒子毎にかなり変動していた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジルコニウム塩の水溶液またはジルコニウム
    塩とイツトリウム、カルシウムおよびマグネシウ
    ムのうちの少なくとも1種の金属を含む混合水溶
    液にアンモニア水を加えて沈殿を形成させる際
    に、該沈殿生成反応を流通式反応方式で反応時中
    のPHを一定に保ちつつ連続的に行うことにより沈
    殿を形成させ、えられる該沈殿物を分離、乾燥、
    焼成することを特徴とするジルコニア微粉末の製
    造方法。 2 沈殿生成反応がPH6.0〜13.0の範囲内で行わ
    れることを特徴とする特許請求の範囲1記載の方
    法。
JP16428484A 1984-08-07 1984-08-07 ジルコニア微粉末の製造方法 Granted JPS6144718A (ja)

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EP85109875A EP0171736B1 (en) 1984-08-07 1985-08-06 Micronized zirconia and method for production thereof
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