JPH0232388B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 固定スプールと、該スプールの貯蔵区域上に
糸を巻回すべく糸を供給する糸供給アームと、こ
の糸供給アームと相対し糸を前記貯蔵区域から移
送すると同時にこの糸を前記スプールの排出区域
上に巻回すべく糸を案内する糸案内アームと、前
記スプールの排出区域と協働して糸を捕捉し所定
量の糸を排出区域上に巻回しその後この排出区域
上に巻回された糸を解放して前記糸をスプールか
ら軸方向に牽引するための停止装置とからなる糸
計測装置。

２ 請求の範囲第１項記載の糸計測装置におい
て、停止装置は巻着された糸をそれぞれ捕捉し、
または解放する第１位置と第２位置との間でスプ
ールに対して半径方向に可動なフインガを備える
ことからなる糸計測装置。

３ 請求の範囲第２項記載の糸計測装置におい
て、フインガをその第２位置から第１位置へ移動
するよう配置して全ての糸を排出区域から牽引す
ることからなる糸計測装置。

４ 請求の範囲第２項記載の糸計測装置におい
て、フインガを第２位置から第１位置へ移動させ
る前に全ての糸を排出区域から牽引するよう配置
することからなる糸計測装置。

５ 請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに
記載の糸計測装置において、前記貯蔵区域と排出
区域とは環状隆起部により分離されることからな
る糸計測装置。

６ 請求の範囲第５項記載の糸計測装置におい
て、隆起部はスプールの排出端部に対して延在す
る傾斜面を備え、この傾斜面上に巻着された糸は
スプールに沿つてその排出端部に向かつて軸方向
に移動するように促進されることからなる糸計測
装置。

７ 請求の範囲第１項ないし第６項のいずれかに
記載の糸計測装置において、糸供給アームと糸案
内アームとは直径線上において対向し且つ一体的
に回転するよう共通軸上に装着されることからな
る糸計測装置。

８ 請求の範囲第７項記載の糸計測装置におい
て、共通軸はハウジング内に回転自在に装着され
且つスプールは前記軸を回転自在に軸承し、スプ
ールとハウジングとは協働する磁極を備えてスプ
ールの回転を抑制することからなる糸計測装置。

９ 請求の範囲第１項ないし第８項のいずれかに
記載の糸計測装置において、スプールは複数のセ
グメントからなり、これらのセグメントは半径方
向に移動可能に構成されてスプールの径を調節す
ることからなる糸計測装置。

明細書 本発明は、流体噴流形織機に使用されて織機の
各織りサイクルにおいて縦糸を横断するように供
給される横糸の量を測定する計測装置に関する。

横糸測定装置は、固定スプールと、このスプー
ルの貯蔵区域上に横糸を巻回するための横糸供給
アームと、この横糸を前記貯蔵区域から移送する
と同時にこれをスプールの排出区域上に巻回する
ための糸案内アームと、前記スプールの排出区域
と協働して所定量の糸を排出区域上に巻回した後
にこの排出区域上に巻回された糸をスプールから
軸方向に牽引する停止手段とを含む。

本発明を多くの実施例について添付図面を参照
して以下説明する。

添付図面のうち第１図は、本発明による装置の
一部を示す略図的斜視図、 第２図は、織機の一部に据付けられた本発明に
かかる装置の軸方向断面詳細図、 第３図は、第２図の−線横断面図である。

まず、第１図において、本発明による装置１０
は、ほぼ円筒状の固定スプール１２とこのスプー
ルの軸から半径方向に伸び且つこの軸に回転自在
に装着された糸供給アーム１４とを含む。アーム
１４は、中空状に構成され糸１６をスプール上に
巻回し得るようクランク連結されており、この点
については後に詳細に説明する。この計測装置
は、さらに糸案内アーム１７を含み、このアーム
１７はアーム１４に対して適宜直径方向に対向配
置されて一体的に回転自在となつている。

案内アーム１７は、アーム１４により巻積され
た糸を取上げてこの糸をスプールに更に沿つた位
置でスプール上に再度巻回する。また、本発明の
横糸計測装置は、糸停止フインガ２０を含み、こ
のフインガにより糸がスプール１２から離脱する
のを制御して案内アーム１７によるスプール上へ
の糸の巻付けを開始する。

第１図に示す通り、装置１０は糸を空気噴流ノ
ズル２２に供給するように配設されており、この
ノズル２２は織機（図示せず）からの縦糸を横断
する方向に糸を走行させる。先に述べた通り、糸
１６はスプール１２の２つの異なる場所において
このスプールに巻回される。２つの場所２４，２
５はそれぞれ隆起部２６により分画され、従つて
場所２４，２５は物理的に独立している。場所２
４において装置１０を稼動する前に、糸はスプー
ル１２の回りに巻回され、その巻回数は糸２８の
供給コイルを形成するのに必要な最低数でよい。
従つて、場所２４はスプールの貯蔵区域を形成す
る。糸２８の供給コイルは、基本的には２つの主
要機能を有し、すなわち糸案内アーム１７へ糸を
供給する機能と、アーム１４が糸パツケージ（図
示せず）から糸を引出すに際し糸がスプール１２
上で滑るのを防止する機能を有する。

織機のそれぞれの織込みサイクル中において、
アーム１４及び１７は連続的に回転するので、ア
ーム１４は、供給される糸をスプール上に巻回
し、この糸は更にアーム１７により取上げられ且
つスプール上に再巻回される。従つて、アーム１
４の巻回速度は、案内アーム１７の巻戻し速度と
等しくなり、供給コイル２８の寸法は一定とな
る。案内アーム１７により糸をスプール１２上に
巻回する際、停止フインガ２０は上記スプールに
沿つて軸方向に移動し、アーム１４および１７か
ら離脱する。縦糸の供給後の所定時間の織込みサ
イクルにおいて、フインガ２０は半径方向に移動
してスプールから離脱し、アーム１７によつて巻
回された糸は、噴流ノズル２２によりスプールの
排出区域を規定する場所２５を経てこのスプール
から引きはなされる。

停止フインガ２０は、アーム１４及び１７方向
に対して軸方向に同時後退し、次いで半径方向内
向きに移動してアーム１７をして糸のスプールに
対する巻回を開始せしめる。このサイクルを繰返
す。

供給コイル２８において、スプール上に巻回さ
れた糸の一定の長さは、基本的には２つの変化に
基づき、すなわち各サイクルにおけるアーム１７
の回転数とスプールの直径である。この回転数
は、主織機の駆動軸におけるギア比率を適宜選択
することにより制御され、そしてこのスプールは
その直径を調節し得るように構成することが好ま
しい。従つて、スプール上に貯えられた糸の量は
正確且つ容易に調節することができる。

加えて、停止フインガを半径方向内側に移動さ
せ、案内アーム１７により巻回された糸を捕捉す
る際タイミング調整を行うことによりスプールか
ら離脱した糸を２つの独立した形態で捕捉するこ
とが可能となる。従つて、停止フインガを調節し
て全ての糸がスプールから離脱するのに先がけて
半径方向内側に移動させれば、停止フインガ２０
自体が糸を捕捉することになる。また、フインガ
２０を調整してアーム１７によつてスプール上に
巻回された全ての糸がスプールから引きはなされ
た後に半径方向内側に移動させれば、糸はアーム
１７によつて捕捉される。

所定の条件において、この２番目の捕捉形態は
糸を急激に停止させないという点において好適で
あるといえる。これに対し、第１の糸の捕捉形態
では糸を急速に停止させる。かくて、糸がアーム
１７によつて最初に停止されるとアーム１７は回
転して糸を供給コイル２８から巻戻し、そしてこ
の糸は、アーム１７の移動速度により規定される
速度で、空気噴流ノズル２２によつてアーム１７
から牽引される。その結果、アームが停止フイン
ガ２０を通過し、次いで糸は停止フインガによつ
て完全に捕捉されて、アーム１７の連続運動によ
り糸をスプール上に巻回させる。以上のように、
第２の捕捉形態はスプールから引きはなされた糸
を捕捉する２つの異なる段階を含む。停止フイン
ガ２０に対するアーム１７の回転位置を適宜調節
しおよび／またはフインガ２０が半径方向内側に
移動するタイミングを適切に調節することによ
り、アーム１７によつて所定値に制御された速度
で計測された糸の長さを調節することが可能とな
る。

本発明の特定の実施例を第２図および第３図を
参照して以下説明する。尚、これらの図におい
て、第１図における同様の部分に対応する部分は
同一の参照符号を以つて表示する。

第２図において、スプール１２は個々のセグメ
ント３０から構成され、説明の都合上その一部の
みを図示する。これらのセグメント３０は、半径
方向移動可能に構成されてスプール１２の有効直
径を変化させる。

環状ボス３４はベアリング３７を取り囲み、こ
のベアリング３７は軸４０を回転自在に支持し、
軸４０からアーム１４及び１７が半径方向に突出
している。また、この環状ボス３４はその円周上
に間隔をもつて配置された複数の磁性体４４を有
し、これらの磁性体は、装置１０の固定支持体４
６内に支持される磁性体４５と協働する。磁性体
４４，４５は互いに引き合い、環状ボス３４、従
つてスプール１２は軸４０が回転しても静止して
いる。また、軸４０は、支持体４６内に配置され
た軸受５０に軸承される。軸４０は中心孔４０ａ
を有し、この中心軸はアーム１４の内孔１４ａと
連通して糸１６の通路を形成する。エアダクト５
３を設けて圧縮空気を中心孔４０ａに供給するこ
とにより、糸１６は孔１４ａ，４０ａを通つて走
行する。軸４０にはピニオンギア４０ｂを設け、
このピニオンギアは、織機の駆動軸５６上に軸承
されたギア５５と噛合する。

停止フインガ２０は、支持部材６０上に装着さ
れる。この支持部材６０は、スピンドル６１上に
枢着される。スピンドル６１は、支持部材６２に
装着され、この支持部材６２は次いでスピンドル
６３上に枢着される。これらのスピンドル６１及
び６３は互いに垂直な位置関係にあるから、フイ
ンガ２０はスプールに沿つて軸方向に移動可能で
あり、更にこのスプールに対して半径方向内側も
しくは外側に移動することができる。停止フイン
ガ２０の先に述べた移動は、一組のカム６７によ
り行なわれ、このカムは支持部材６０上に取付け
られた一組のカムフオロア６８と協働する。カム
６７は次の様に形成される。すなわち、２つの周
囲部においてそれぞれのカムは同じ輪郭を有し、
これによりフインガを半径方向内側または半径方
向外側に移動させ、また別の場合において異なる
輪郭を持つことにより支持部材６０をスピンドル
６３のまわりに旋回させることによりフインガ２
０をスプールに沿つて軸方向に移動させ、しかも
フインガを半径方向最内側または半径方向最外側
位置に保持させる。

第２図に示すように、隆起２６は傾斜面２６ａ
を有し、この傾斜面はスプール１２の端部と突き
合つている。この傾斜面２６ａの目的は、アーム
１７によつてスプール１２上に巻着された糸がス
プールに沿つて軸方向に移動するのを促進するこ
とにより巻回中に糸が重なり合うのを阻止するこ
とにある。フインガ２０の軸方向移動速度は、ス
プールに沿つた糸１６の軸方向移動速度と同程度
に設定される。同様の傾斜面１２ａを場所２４に
設けてアーム１４と協働させる。