JPH0229276Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本案は扇風機に使用して好適な、送風方向を周
期的に変更する首振角度調整装置に関する。

(ロ) 従来の技術 本案に先行する技術として実公昭46−37257号
公報及び実開昭57−160992号公報等がある。該公
報に記載の首振角度調整装置は、首振レバーの前
端部に首振クランク杆の一端を枢支し、前記首振
レバーを回動操作することで、機器主体の枢軸
と、首振クランク杆の枢支点との距離を適宜調整
することで、首振角度を変更するようにしたもの
である。だが、首振動作中には前記首振レバーの
前端部に力が加わり、首振レバーがたわみ、ねじ
れることがあり、首振動作が安定に行なわれない
と共に、首振レバーの回動操作時においても同様
の力が作用することがある。

(ハ) 考案が解決しようとする課題 本案は、首振レバーが安定に支持され、首振動
作、角度調整操作が円滑に行なわれるようにした
首振角度調整装置を提供することを目的とする。

(ニ) 課題を解決するための手段 本案は機器主体を枢支するネツクピースには首
振レバーの略中央部を枢支し、該首振レバーの後
端部には前記ネツクピースより突出した操作部を
形成し、前記首振レバーの前端部には前記機器主
体の首振モータの出力軸に装着された回転カムに
一端を枢支した首振クランクの他端を枢支し、前
記ネツクピースに、首振レバーの前端部を案内す
る円弧状案内部を形成したことを特徴としてい
る。

(ホ) 作用 上記構成により、前記首振レバー前端部の支持
及び移動が円滑に行われる。

(ヘ) 実施例 以下、本案首振角度調整装置を採用した扇風機
の実施例を説明する。

扇風機１は、支柱２を突設した合成樹脂製基台
３と、前記支柱２に挿入支持される支持パイプ４
と、該支持パイプ４の上端部に回動自在に且つ抜
けることなく支持される中間体５と、該中間体５
の二叉部に俯仰角調整自在に支持されるネツクピ
ース６と、該ネツクピース６に首振自在に支持さ
れる扇風機主体７とよりなる。

該扇風機本体７は、前記ネツクピース６に枢支
される略Ｙ字状支持具８と、該支持具８の先端部
間に上下方向に回動自在に支持される電動機９
と、該電動機９の後部に形成される該電動機９に
て駆動される上下首振機構１０と、前記支持具８
より後方に延設される支持板１１に装着される左
右首振機構１２と、前記電動機９等を被うモータ
カバー１３と、前記電動機９の回転軸１４に装着
される送風羽根１５と、該送風羽根１５を被う前
後ガード１６とよりなる。前記上下首振機構１０
の出力カム体に一端部を枢支した上下首振リンク
１７の他端部は、前記支持具８に枢支されてい
る。従つて、前記電動機９は前記支持具８に対し
て上下方向に首振駆動せしめられる。該上下方向
の首振は前記上下首振機構１０に内装されたクラ
ツチ摘み１８にて係脱させることで、停動され
る。前記左右首振機構１２は、首振モータ４５を
用いており、該首振モータ４５の出力軸４６に装
着されたカム体１９には、左右首振リンク２０の
一端部を枢支している。該左右首振リンク２０の
他端部は、前記ネツクピース６側に枢支せしめて
いる。従つて、前記支持具８は前記ネツクピース
６に対して左右に首振駆動せしめられ、前記電動
機９が左右に首振駆動せしめられる。前述の左右
首振は、前記左右首振リンク２０他端部の枢支部
分を前記支持具８の枢支部分に近づけると大きく
首振を行ない、遠ざけると小さく首振を行なう。

前記ネツクピース６の上面後部には、上下首振
する扇風機主体７を逃がすための段部２１を形成
している。該段部２１の前側部には、枢軸２２を
形成している。該枢軸２２には、首振レバー２３
の略中央文を枢支し、前記枢軸２２からの抜け止
めは、押えリング板２４と螺子２５にて行なつて
いる。前記首振レバー２３の前端部は、前記ネツ
クピース６の上面に添う如く折曲形成されてい
る。前記首振レバー２３の前端部は、前記ネツク
ピース６の前記支持具８を枢支した上面部側方に
位置し、後半部は前記段部２１に形成した凹所２
６内に位置する。前記首振レバー２３は前記枢軸
２２を中心に往復回動せしめられる。前記首振レ
バー２３の先端部上面には前記左右首振リンク２
０の他端部を枢支する枢支ピン２７を突設してい
る。前記首振レバー２３の先端部下面には突起２
８を形成している。前記ネックピース６上面には
前記突起２８が挿入案内される溝にて形成される
円弧状案内部２９を形成している。従つて、前記
首振レバー２３を回動せしめた時、前記突起２８
が案内部２９にて案内され、スムーズに操作され
ると共に、前記左右首振リンク２０の力が前記首
振レバー２３に作用しても捩じれることなく、安
定に枢支されるものである。前記首振レバー２３
の後半部には、複数の係合孔３０と、端部に係合
片３１を形成している。前記凹所２６には、前記
係合孔３０に係合するスプリング３２にて付勢さ
れた係止体３３を収納する盲穴３４を形成してい
る。前記首振レバー２３が回動操作されると、前
記係止体３３が適宜対応する係合孔３０に係合し
て前記左右首振レバー２３を第４図と第６図に示
す二位置に保持する。前記首振レバー２３の保持
位置は、二位置でなくとも三位置でもよい。前記
ネックピース６の凹所２６後部には前記ネックピ
ース６の両側面より突出する柱状体にて形成した
操作部３５をスライド移動自在に支持している。
該操作部３５の中間部分には前記首振レバー２３
の係合片３１に係合する係合体３６を螺子３７に
て装着している。前記操作部３５を左右に移動せ
しめることで、前記首振レバー２３を回動操作す
る。前記凹所２６には、蓋板３８が装着され、前
記首振レバー２３後半部の浮き上がりを防止して
いる。前記左右首振レバー２３上面には、前記押
えリング板２４と蓋板３８とのスムーズな摺動を
行なわせるため突条３９を形成している。

なお、本発明は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、種々の構造が考えられるものである。
たとえば、第７図に示す如く、左右首振リンク２
０を枢支するための軸部４０と、前記首振レバー
２３への固定螺子部４１と、前記案内部２９に案
内されるピン部４２とを形成した螺子体４３にて
前記首振リンク２０と首振レバー２３とを連結し
てもよい。また、第８図に示す如く、首振レバー
２３の操作を別体の操作部３５にて行なうのでは
なく、該操作部４４を前記首振レバー２３を前記
ネックピース６外にまで突出延長せしめて形成し
てもよい。

(ト) 考案の効果 本案は、首振レバーの首振クランクを枢支する
前端部を、ネックピースに形成した案内部にて案
内するようなしたので、首振角度の調整がスムー
ズに行なえると共に、首振動作時の首振クランク
の支持が確実に行なえ、首振動作を安定に行なう
ことができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本案の一実施例を示すもの
で、第１図は扇風機の側面図、第２図は扇風機主
体の断面図、第３図は要部側面図、第４図は要部
平面図、第５図は要部断面図、第６図は第４図と
異なる状態の要部平面図、第７図と第８図はそれ
ぞれ他の実施例を示すもので、第７図は断面図、
第８図は平面図である。 ６…ネックピース、２０…左右首振リンク、２
３…首振レバー、２８…突起、２９…案内部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 機器主体を枢支するネツクピースには首振レ
   バーの略中央部を枢支し、該首振レバーの後端
   部には前記ネツクピースより突出した操作部を
   形成し、前記首振レバーの前端部には、前記機
   器主体の首振モータの出力軸に装着された回転
   カムに一端を枢支した首振クランクの他端を枢
   支し、前記ネツクピースに、首振レバーの前端
   部を案内する円弧状案内部を形成してなる首振
   角度調整装置。 ２ 首振レバーの前端部下面に突起を形成し、円
   弧状案内部を前記突起が挿入される溝にて形成
   してなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   首振角度調整装置。 ３ 操作部をネツクピースにスライド移動自在に
   指示される柱状体にて形成し、前記操作部の中
   間部分に首振レバーの後端部を係止せしめてな
   る実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項記
   載の首振角度調整装置。