JPH02289175A - セルロース系布帛の加工剤及び加工方法 - Google Patents

セルロース系布帛の加工剤及び加工方法

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JPH02289175A
JPH02289175A JP10254589A JP10254589A JPH02289175A JP H02289175 A JPH02289175 A JP H02289175A JP 10254589 A JP10254589 A JP 10254589A JP 10254589 A JP10254589 A JP 10254589A JP H02289175 A JPH02289175 A JP H02289175A
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笹倉 忠雄
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明はセルロース系布帛の加工剤及び加工方法に関し
、更に詳しくは、染色したセルロース系布帛の汗−日光
堅牢度を向上させるため、セルロース系布帛の耐収縮性
を改善するため、さらにはセルロース系布帛に消臭効果
を付与するための加工剤及び加工方法に関するものであ
る。
[従来技術及び発明が解決しようとする課題]セルロー
ス繊維は吸湿性、染色性の良さ等から広く衣料、医用材
料、工業製品等に用いられている。
しかしながらこれ等用途に対する品質要求は近年ますま
す高度化しており、セルロース系繊維に対してもいくつ
かの要望あるいは改善すべき点が指摘されている。その
1つに汗−日光堅牢度の問題がある。夏期又は運動中に
おいて多量の汗の存在下で染色物が日光に曝された場合
、染色物は著しく変退色する。これに対する対策として
染色物を紫外線吸収剤や酸化防止剤で処理することが提
案がされている(例えば特開昭63−67589号公報
)。しかし紫外線吸収剤や酸化防止剤はセルロース繊維
との親和力が弱(、洗濯により容易に離脱し耐洗濯性の
あるものは現時点において見出されておらず、耐洗濯性
のある加工剤出現が望まれていた。
次にセルロース繊維を含む布帛の問題として洗濯による
布帛の収縮の問題がある。しかもこの収縮は洗濯回数の
増加に従い収縮率が徐々に増大する、いわゆる進行的な
収縮であり、特に再生繊維素系の場合に進行収縮性は大
きく、この改善が望まれていた。
さらにセルロース系布帛に関しては耐洗濯性のある消臭
剤の開発が望まれている。従来数多くの消臭剤が提案さ
れてきたが、消臭効果はすぐれていても耐洗濯性のない
もの(例えば特開昭59−132937号公報参照)が
殆んどであり、また耐洗濯性を得ようとすれば製品の風
合いを損ねるなどの問題がある。耐水性、耐洗濯性を有
し、長時間消臭効果を保持出来る消臭剤は未だ完成して
いないのが現状である。
従って本発明の目的は、(イ)洗濯を繰り返してもセル
ロース系布帛の汗−日光堅牢度を維持することができる
、(ロ)洗濯を繰り返してもセルロース系布帛の収縮を
防止することができる、(ハ)洗濯を繰り返しても消臭
剤としての働きを保持できる等の利点を有するセルロー
ス系布帛の加工剤およびこれを用いるセルロース系布帛
の加工方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結
果、燐酸アミド系化合物及び/又は熟成したアミドホス
ファゼン系化合物と金属塩を組合せることにより、上記
目的が達成せられることを見い出し、これに基づいて本
発明に到達した。
すなわち本発明は、燐酸アミド系化合物及び/又は熟成
したアミドホスファゼン系化合物と金属塩とを主成分と
して含むことを特徴とするセルロース系布帛の加工剤を
要旨とするものである。
また本発明は燐酸アミド系化合物及び/又は熟成したア
ミドホスファゼン系化合物と金属塩とを主成分として含
むセルロース系布帛の加工剤の水溶液をセルロース系布
帛に付着させ、次いで熱処理することを特徴とするセル
ロース系布帛の加工方法を要旨とするものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明で用いられる燐酸アミド系化合物は燐酸トリアミ
ド、燐酸トリアミド縮合物及びそれらのアミド基の一部
が他の置換基で置換された形のアミド置換誘導体の1種
又は2種以上で構成される。
燐酸トリアミド縮合物の例としては2分子の燐酸トリア
ミドから1分子のNH3を放出して縮合したイミド2燐
酸テトラアミドNH(PO) 2(NH2)a、3分子
の燐酸トリアミドから2分子のNH3を放出して縮合し
たジイミド3燐酸ペンタアミド(NH)t  (PO)
3  (NH2)5 。
同様にして燐酸トリアミドの4分子線合物、燐酸トリア
ミドの5分子線合物、燐酸トリアミドの6分子線合物等
があげられる。
アミド置換誘導体を用いても良く、その例としては、燐
酸アミド及び燐酸トリアミド縮合物のアミド基の一部が
、−0CH3,−QCとH5゜−0C3H? 、−0C
4H9、−0C5Hl、。
−NHCH3、−NHO2H5、−0NHa等にて置換
された形のものがある。
また少量の未反応の塩素(−CI)が残存しているもの
、また未反応の塩素(−CI)が加水分解により水酸基
(−0H)になったものもアミド置換誘導体を構成する
。前記燐酸アミド系化合物の製造に於て塩化アンモニウ
ム(NHa C1)が副生ずるが、本発明においては、
これが燐酸アミド系化合物中に含まれていてもよい。
またアミドホスファゼン系化合物は 一般式 %式%(1) (式(1)中Xは3以上の整数である)の環状アミドホ
スファゼン化合物、又は一般式 %式%(2) 又は一般式 PnNn−1(NH2) 2 n+3.   (3)(
式(2)、(3)中nは正の整数である)の線状アミド
ホスファゼン系化合物等で構成される。一般式(1)、
  (2)及び(3)中、アミド基の一部が未置換のク
ロル基、加水分解による水酸基、さらにはメトキシ基、
エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、モノ低級
アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基等で置換さ
れているものも含まれる。
本発明において、アミドホスファゼン系化合物はそのま
ま使用するのではなく、熟成して用いることにより、優
れた結果が得られる。ここに熟成とは、アミドホスファ
ゼン系化合物を水に溶解して水溶液とし、化学変化を与
えることをいう。上記水溶液のpHは酸性、中性、アル
カリ性のいずれであってもよい。また水溶液中には有機
溶媒等の有機化合物、酸、アルカリ、塩類などの無機化
合物が含まれていてもよい。アンモニア、アンモニウム
イオンを含む水溶液は特に好ましい結果を与える。熟成
温度は10〜70℃が好ましく、熟成時間は熟成温度に
よっても異なるが、好ましくは1時間以上、特に好まし
くは5時間以上とするのがよい。
熟成中においてアミドホスファゼン系化合物は化学変化
を生じるが、このことは熟成前後のアミドホスファゼン
系化合物の31PのNMR曲線の変化によって裏付けら
れる。第1図は、粗製アミドホスファゼン系化合物(日
本曹達■製ロットNo。
GB−003,純分41.4%、塩化アンモニウム約5
8%)の熟成前の31PのNMR曲線を示し、ビークC
は主成分のピークである。第2図は、第1図に31Pの
NMR曲線を示した粗製アミドホスファゼン系化合物を
14%のアンモニア水に溶解し、400g/lの粗製ア
ミドホスファゼン系化合物の濃度とした水溶液を、50
℃にて12時間熟成した後の31PのNMR曲線を示す
。第2図によれば、第1図に見られたビークCは消滅す
る一方、第1図に見られなかったピークAおよびBの発
生が見られる。
前述の燐酸アミド系化合物においても熟成を行なうこと
ができるが、熟成の有無に拘らず良好な効果を得ること
ができるので、燐酸アミド系化合物においては熟成は必
須条件ではない。熟成の条件はアミドホスファゼン系化
合物と同様であり、この場合も熟成中に化学変化が生ず
る。第3図は、粗製燐酸アミド系化合物(日本曹達■製
ロットNo、  GL−08,純分36.6%、塩化ア
ンモニウム63%)の熟成前の31PのNMR曲線を示
す。ピークD及びEは主成分のピークである。第4図は
、第3図に3ipのNMR曲線を示した粗製燐酸アミド
系化合物を10%アンモニア水溶液に溶解し、400g
/lの粗製燐酸アミド系化合物の濃度とした水溶液を、
50℃にて50時間熟成した後の31PのNMR曲線を
示す。第4図によれば、第3図に見られたビークD及び
Eは消失し、第3図には見られなかったビークF及びG
で示される成分にほとんど変化している。なお、第4図
のビークF及びGは、それぞれ第2図のピークA及びB
とほぼ同−pp+w値であり、同一物質と推定される。
本発明の金属塩としてはアルカリ金属塩以外のものであ
って水溶性のものであればいずれも使用できる。
本発明において用いられる金属塩を構成する好ましい金
属種としては、以下のものが挙げられる。
元素の周期律表(長周期型)において IB族のCu、 Ag、 Au mA族のBe、 Mg、  Ca、  Sr、  Ba
IIB族のZn、  Cd、  Hg mB族のSc、Y ■A族のAI、  Ga、  In rVB族のTi。
IVA族のGe、  Sn、  Pb VB族のV VA族のSb、Bi VIB族のCr、M。
VIA族のSe、  Te ■B族のMn ■族のFe、  Co、 Ni、 Ru、 Rh、  
Pd上記の金属種のうち、IIA族、IIB族、III
A族、■属の金属が特に好ましい。
金属塩の陰イオン成分は、本発明の効果に影響を及ぼす
ものではない。従って水溶性である限り塩酸塩、硝酸塩
、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩のいずれの塩であっても
よい。
燐酸アミド系化合物及び/又は熟成したアミドホスファ
ゼン系化合物(以下、これらの化合物を一括して「燐ア
ミド系化合物」と略称する)及び金属塩と主成分として
含む水溶液は、燐アミド系化合物及び金属塩を中性の水
又は酢酸アンモニウム、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム等の中性の化合物の水溶液に溶解し
た中性水溶液;燐アミド系化合物及び金属塩を、アンモ
ニア水溶液、炭酸ソーダ水溶液、苛性ソーダ水溶液、燐
酸水素2アンモニウム水溶液、燐酸ナトリウム水溶液、
水酸化カルシウム水溶液、シュウ酸ナトリウム水溶液等
のアルカリ水溶液に溶解したアルカリ性水溶液;並びに
燐アミド系化合物及び金属塩を燐酸水溶液、塩化アンモ
ニウム水溶液、燐酸水素1アンモニウム水溶液、燐酸水
素1ナトリウム水溶液、酢酸水溶液、シュウ酸水溶液、
コハク酸水溶液等の酸性水溶液に溶解した酸性水溶液等
から構成される。
燐酸2アンモニウム、塩化アンモニウム、有機アミン塩
酸塩、塩酸、燐酸等の酸性触媒、従来から用いられてき
た少量の樹脂加工剤、柔軟剤、浸透剤、撥水剤、及び/
又はセルロース架橋剤等をこの燐アミド系化合物及び金
属塩を主成分とする水溶液に補助成分として添加するこ
ともできる。
粗製の燐アミド系化合物は副生成物の塩化アンモニウム
を多量に含んでいるが、粗製の燐アミド系化合物及び金
属塩の水溶液は好ましい実施態様の1つである。
以上説明した燐アミド系化合物及び金属塩を主成分とす
る水溶液を以下「加工剤水溶液」と略記する。
布帛に加工剤水溶液を付着させる方法としては、加工剤
水溶液中に布帛を浸漬した後、そのままか、あるいはロ
ールないしマングルで絞る方法、加工剤水溶液を布帛に
噴霧、塗布する方法等が挙げられる。
加工剤水溶液の布帛への付着量としては、乾燥後に布帛
に対し有効成分を2〜7重量重量着付せるのが好ましく
、特に好ましくは3〜6重量%である。付着量が少ない
と本発明の効果が小さくなり、付着量が多いと素材によ
っては強力が低下する場合もあるからでる。
布帛の繊維基材であるベース素材はセルロース系繊維で
あり、木綿、ラミー、リネン等の天然繊維、ビスコース
レーヨン、ポリノジック、キュプラなどの再生セルロー
ス繊維の両者を含む。又前記ベース素材に少量のベース
素材以外の繊維、例えばポリアミド、ポリエステル、ポ
リアクリロニトリル、スパンデックスのような有機合成
繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、シリコンカーバイト
繊維のような無機繊維のいかなるものを混合しても良く
、また布帛は織物、編物、不織布、樹脂加工布、縫製品
などいかなる形態であってもよい。
染色物への本発明の加工剤の適用は、セルロース布帛が
染色される前でも染色された後でも可能である。また染
料の種類によって本発明の効果が左右されることはない
。本発明では加工剤を布帛に付着させた後に熱処理を行
なうが、この熱処理の方法として、熱風、赤外線、マイ
クロウェーブ、水蒸気等のいかなる熱源を用いる方法を
採用することができる。1回の熱処理でもよいし2回以
上の熱処理を行なってもよい。好ましい熱処理の温度は
50〜190℃で好ましい熱処理の時間は1〜30分で
ある。この温度、時間については布帛を損傷しないよう
な条件を適宜選択すればよい。
熱処理により加工剤は水に難溶性となり布帛に固着され
る。熱処理後、湯洗い等を行ない布帛中の水溶性成分を
除去するのが好ましい。
本発明の加工方法により得られる布帛は、加工上りの布
帛に付着している加工剤中の燐含量が原布重量に対し0
.3〜1.5重量%であるのが好ましい。
[作用] 燐アミド系化合物と金属塩とを主成分として含む、本発
明のセルロース系布帛の加工剤を用いてセルロース系布
帛を処理すると、洗濯を繰り返してもすぐれた汗−口先
堅牢度、耐収縮性、消臭性等の効果が維持されるが、こ
れは、燐アミド系化合物中のアミド基の一部がセルロー
ス繊維中の水酸基と、熱処理中に化学反応して共有結合
を形成し、一方、金属塩中の金属イオンは、上で生成し
たセルロース−燐アミド系化合物と錯化合物を形成する
ことにより、安定なセルロース−燐アミド系化合物−金
属イオン複合体を生ずることによるものと推定される。
この複合体の形成は、洗濯を繰り返した後の布帛中の燐
含量(燐アミド系化合物に由来する)及び洗濯を繰り返
した後に布帛を焼却して得られる灰分量(金属塩に由来
する)が、洗濯前の布帛中の燐含量及び洗濯前の布帛を
焼却して得られる灰分量と殆んど変らないことからも裏
付けられる。
[実施例コ 以下実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1 粗製燐酸トリアミド(日本曹達■製ロットNo。
HG−010,純分的37%、塩化アンモニウム63%
)150g:/β、塩化亜鉛70g/l、ノニオン性界
面活性剤3g/βを含む液よりなる加工剤水溶液を調製
した。次にセルマゾールブラックB(三井東圧染料■製
)を用いて浸漬法(対被染物重2%、浴比1:20)で
染色した綿ニット(120g/rf)を、上記加工剤水
溶液中に浸漬しマングルで絞った。ピックアップは10
0%であった。次に100℃で乾燥した後150℃で1
゜75分間熱処理した後、ソーダ灰2g/lを含む水で
60℃で2分間洗浄してから、さらに60°Cで1分間
の湯洗を3回行なった後、十分水洗して、100℃で乾
燥して加工剤で処理された綿ニットを得た。
実施例2 粗製燐酸トリアミド(日本曹達株制、ロットNo、HG
−010,純分37%、塩化アンモニウム63%)15
0g/j2.塩化亜鉛70g/l。
ノニオン性界面活性剤3g:/iを含む液よりなる液を
50℃にて10時間熟成して加工剤水溶液を調製した。
その後は実施例1と同様な方法により処理して加工布を
得た。
実施例3〜9 実施例1における加工剤水溶液を第1表に示す組成の加
水側水溶液に代えたことおよびアミドホスファゼンを用
いた場合(実施例5〜9)は熟成 “を行なったこと以
外は実施例1と同様の方法により処理して加工布を得た
比較例1〜3 比較のため燐アミド系化合物を含むが金属塩を含まない
水溶液(比較例1)、金属塩を含むが燐アミド系化合物
を含まない水溶液(比較例2)、燐アミド系化合物及び
金属塩の両者を含まない水溶液(比較例3)、アミドホ
スファゼン及び金属塩の両者を含むが、アミドホスファ
ゼンを熟成していない水溶液(比較例4)を用いた以外
は実施例1と同様な方法で加工布を得た。
実施例3〜9及び比較例1〜4の加工剤の組成を一括し
て第1表に示す。
(以下余白) 試験例1 実施例1〜9で調製した加工布をJIS−L−0217
の103に基づく洗濯法により5回洗濯し、試験用の試
料とした。
次にこの試料を用いてJ l5−L−0888による光
及び汗に対する染色堅牢度の試験、および下記の硫酸分
解−比色法による試料中の隣合量(%)の測定を行なっ
た。
隣合量%の測定方法: 絶乾試料200〜300mgを化学天秤を用いて精秤し
、50m1ケールダールフラスコに採る。水5ml、硫
酸5ml、沸石を加え、ケールダール加熱分解台にセッ
トし、加熱分解する。
試料が炭化し硫酸に溶けて褐色を呈したら加熱を止め、
5分間放冷して60%過塩素酸3滴を加え再び加熱分解
する。分解液が無色透明になるまで、加熱分解−冷却、
過塩素酸添加操作をくり返し完全に分解させる。室温ま
で冷却して分解液を25m1メスフラスコに水で洗い出
し秤線まで希釈する。次に分解液を推定隣合1に応じ5
0m1メスフラスコに秤取し、水30m1を加えた後モ
リブデン酸アンモニウム溶液(モリブデン酸アンモニウ
ム17.7.を水に溶かして500mlにしたもの)5
n+l、メタバナジン酸アンモニウム溶液(メタバナジ
ン酸アンモニウム0.6gを水に溶かし、60%過塩素
酸100m1を加えて水で500m1に希釈したもの)
5mlを加え、水で秤線まで希釈する。
併行してブランクテストを同様の操作で行なう。
30分間放置後、ブランクを対照液として400nmで
の吸光度を測定する。
試料中の燐の重量%は次式で計算する。
なお比較例1〜4で調製した加工布についても上と同様
の試験を行なった。これらの結果を一括して第2表に示
す。
(以下余白) 第2表 汗−日光堅牢度及び隣合量 第2表より、実施例1〜9で得られた加工布は、比較例
1〜4のものに比べ汗−日光堅牢度に優れていることが
明らかとなった。
実施例10 実施例1において染色した綿ニットを用いる代りに、染
色しない綿ニット(120g/m’)を用いた他は実施
例1と同様にして燐酸トリアミドと塩化亜鉛とを主成分
とする加工剤水溶液を用いて処理して加工布を得た。
実施例11〜12 実施例10における加工剤水溶液を第3表に示す組成の
加工剤水溶液に代えたほかは実施例1と同様の方法によ
り処理して加工布を得た。
比較例5 比較のため燐アミド系化合物、金属塩のいずれをも含ま
ない水溶液で処理した布も同様の方法で調製した。
実施例10〜12及び比較例5の加工剤の組成を一括し
て第3表に示す。
第 表 試験例2 本発明の加工剤で処理した布帛の進行収縮率の測定をJ
 I 5−L−1042の方法に準じて行なった。すな
わち、洗濯前後における布帛の縦および横の長さを求め
て次式より進行収縮率を計算した。
進行収縮率(%>−L−1′x 100燐酸トリアミド
二日本曹達■製 ロットNo、HG−010純分 37
%   塩化アンモニウム 63%アミドホスファゼン
二日本曹達■製 ロットNo、GL−012純分 42
%   塩化アンモニウム 58%ここにL :洗濯前
の布帛の長さ(mm)L′:洗濯後の布帛の長さ(mm
) なお洗濯は昭和48年6月1日付消防庁告示第11号「
防炎性能に係る耐洗濯性の基準」 (以下「告示第11
号」という)の水洗い洗濯試験法に準じ次のように行な
った。
(1)洗浄を60℃の液で75分間連続して行なう。
なお告示11号の方法は洗浄時間が15分間あるが、水
洗では15分×5(回)−75分とする。洗浄時間以外
の条件は告示第11号と同じとする。洗剤は粉末洗濯石
鹸(J I S−に−3303に規定された1種)とし
水11当り1gを用いた。
(1t)  (1)の洗濯方法を9回繰り返した。なお
(1)の洗濯試験は5回繰り返しに相当し、これを9回
繰り返すので、合計45回繰り返したことに相当する。
実施例10〜12.比較例5によって得られた加工布の
進行収縮率の測定結果、および洗濯後における加工布巾
の燐含量をまとめて第4表に示す。
第4表 第4表より、実施例10〜12で得られた加工布は、比
較例5のものに比べ、特に縦方向の進行収縮率が低く、
防縮性に優れており、また洗濯後の燐含量も洗濯前とほ
ぼ同一であり、耐洗濯性に優れていた。
試験例3 実施例10〜11、比較例5によって調製した加工布に
ついて試験例2に示した45回繰り返し洗濯を行ない、
洗濯後の加工布を試料として以下に示す方法でそのアン
モニアガス吸着量を測定した。
アンモニアガス吸着量測定方法: 試験装置の概要は第5図に示すごとくである。
初期濃度約500ppm  (Xt ppm )に調整
したアンモニアガスをテトラパックA(約2j!容)に
とり、このアンモニアガスを流速11/分で、1gの被
験試料を充填したガラスカラムC中にミニポンプPで送
気する。流速は流量計Bにより測定する。60分後バッ
クの中のアンモニアガス残留濃度(Y1pp■)を測定
する。新しい初期濃度約5ooppm  (Xg pp
m )のアンモニアガスをテトラパックAに詰め替えて
第1回目と同様の操作で、アンモニアガス残留濃度(Y
tppm )を測定する。
以後、同様にして残留濃度の80〜90%になるまで繰
り返す。Xn及びYnの値により次式によりアンモニア
ガス吸着量を算出する。
試料のアンモニアガス吸着量(mg/g)−C1+C2
+・・・・・・+Cn+・・・・・・測定結果を第5表
に示す。
第5表 [発明の効果コ 燐アミド系化合物(燐酸アミド系化合物及び/又はアミ
ドホスファゼン化合物)と金属塩を生成分とする本発明
の加工剤でセルロース系布帛を処理すると次の効果が得
られる。
(1)汗−日光堅牢度が顕著に改善され、その効果は洗
濯に十分耐え得るものである。
(2)洗濯による進行性収縮を大幅に軽減できる。
(3)耐水性、耐洗濯性に優れ、繰り返して水処理や洗
濯を行なっても、すぐれた消臭効果を維持する。
【図面の簡単な説明】
第1図は粗製アミドホスファゼン系化合物の熟成前の3
1PのNMR曲線図、第2図は粗製アミドホスファゼン
系化合物を熟成した後の31PのNMR曲線図、第3図
は粗製リン酸アミド系化合物の熟成前の3LPのNMR
曲線図、第4図は粗製リン酸アミド系化合物を熟成した
後の31PのNMR曲線図、第5図は本発明の加工剤の
消臭効果を評価するために用いられたアンモニアガス吸
着量測定装置の概略図である。 A・・・テトラパック、B・・・流量計、C・・・カラ
ム、P・・・ミニポンプ 手続補正書 (自発) 第 図 特許庁長官 吉 1)文 毅 殿 1、事件の表示 平成1年特許願第102545号 2、発明の名称 セルロース系布帛の加工剤及び加工方法3、補正をする
者 事件との関係  特許出願人 名 称    日東紡績株式会社 :テドラバック :流量計 :カラム :ミニポンプ 4、代理人 住 所 〒101東京都千代田区岩本町3丁目4番11
号國竹ビル4階 明細書の発明の詳細な説明の欄 6、補正の内容 (1)明細書第6頁下から4行の rp  N  (NH2) 2.     (2) J
  n を rP  N  (NH2) 2n+2    (2) 
  n (式(2)中nは正の整数である)    」に訂正す
る。 (2)同第6頁最終行の「式(2)、 (3)中nは正
の整数である」を「式(3)中nは2以上の正の整数で
ある」に訂正する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)燐酸アミド系化合物及び/又は熟成したアミドホ
    スファゼン系化合物と金属塩とを主成分として含むこと
    を特徴とするセルロース系布帛の加工剤。
  2. (2)燐酸アミド系化合物及び/又は熟成したアミドホ
    スファゼン系化合物と金属塩とを主成分として含むセル
    ロース系布帛の加工剤の水溶液をセルロース系布帛に付
    着させ、次いで熱処理することを特徴とするセルロース
    系布帛の加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4946308A (ja) * 1972-09-05 1974-05-02
JPS6440673A (en) * 1987-07-31 1989-02-10 Wakayama Prefecture Fire retardant processing of fiber

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