JPH02281712A - 磁石粉末材料の製造方法及び樹脂結合型磁石の製造方法 - Google Patents

磁石粉末材料の製造方法及び樹脂結合型磁石の製造方法

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JPH02281712A
JPH02281712A JP1101555A JP10155589A JPH02281712A JP H02281712 A JPH02281712 A JP H02281712A JP 1101555 A JP1101555 A JP 1101555A JP 10155589 A JP10155589 A JP 10155589A JP H02281712 A JPH02281712 A JP H02281712A
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JP
Japan
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resin
magnet powder
magnet
solvent
powder
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JP1101555A
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Hiroyuki Kawahigashi
宏至 川東
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は、磁石粉末材料の製造方法及び樹脂結合型磁石
の製造方法に関し、詳しくは、圧縮成形に好適な磁石粉
末材料の製造方法並びに耐熱性。
耐薬品性などに優れた樹脂結合型磁石の製造方法に関す
る。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題]従来か
ら、熱可塑性樹脂で磁石粉末を被覆した後に冷間圧縮成
形して樹脂結合型磁石を得る方法として、各種のものが
知られている。例えば、特開昭50−104254号公
報には、約2重量%のナイロンを溶液より析出被覆した
磁石粉末粒子を、圧縮成形することによって樹脂結合型
磁石を得る方法が開示されている。また特開昭5818
6908号公報には、フェライト系磁石粉末をラジカル
重合可能な七ツマ−の溶液に懸濁させて重合を行い、樹
脂を表面被覆した磁石粉末粒子を磁場中において圧縮成
形して、磁気異方性を有する樹脂結合型磁石を得る方法
が開示されている。
しかし、これらはいずれも耐熱性、耐薬品性などの樹脂
特性が満足のい(ものではなく、実用化には至らなかっ
た。
近年、ポリフェニレンスルフィド(PPS)。
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの耐熱性
、耐薬品性1寸法安定性に優れた結晶性を有する樹脂が
知られるようになり、特開昭60113403号公報で
は、上記PPS、PEEKと磁石粉末とを溶融混練後、
射出成形により希土類樹脂結合型磁石を得る方法を開示
している。
しかしながら、PPSやPEEKなどの結晶性を有する
樹脂は、熔融成形温度が350℃以上と高く、成形時に
希土類の磁石粉末が酸化されやすいなどの欠点があった
その他にも各種の方法が提案され、例えば特開昭49−
134517号公報、同59 103309号公報では、ポリアミド、ポリオレフィン
、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂粉末と磁石粉末の
混合物又は被覆物を温間プレス成形する方法が提案され
ているが、この方法では金型内から成形体を取り出す時
に、冷却固化させるまでに長い時間がかかり、生産性が
低いという問題がある。また、特開昭58−18690
8号公報では、フェライト系磁石粉末にアクリル酸メチ
ル等のラジカル重合可能なモノマーを接触させて重合を
行わせ、粉末表面をポリマー被覆した後、冷間プレス成
形するすることが行われているが、バインダー樹脂の耐
熱性、耐薬品性が不充分なため実用化には至っていない
さらに、特開昭61−279106号公報には、バイン
ダーにPPSを用い、これを磁石粉末と加熱溶融混練後
、射出成形あるいは押出成形する技術が提案されている
。しかしながら、このような加熱溶融混練を行うには、
混練物に流動性が必要となり、そのためには樹脂バイン
ダー量が少なくとも20〜40容量%(6〜15重足%
)程度必要であり、そのた桧得られる磁石の磁気特性の
低下を避けることができないと同時に、高温下に長時間
磁石粉末が曝されるため、磁石粉末の酸化が進み、磁気
特性が低下するという重大な問題がある。
そこで、本発明者らは、かかる従来技術の諸問題を解決
し、優れた耐熱性、耐薬品性を有するとともに、磁気特
性に優れた樹脂結合型磁石を高い生産性で製造すべく鋭
意研究を重ねた。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、バインダー樹脂の種類と量及び成形方法を選
定することにより上記課題を解決できることを見出した
。また、その材料として、磁石粉末に特定の処理を行っ
て熱可塑性樹脂を被覆又は付着させたものが好適である
ことを見出した。本発明は、かかる知見に基いて完成し
たものである。
すなわち本発明は、結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性
樹脂を溶解するとともに磁石粉末を分散した混合液に、
■該樹脂の貧溶媒を添加することにより、もしくは■該
混合液の溶媒を気化乃至蒸発させることにより、又は■
該混合液を冷却することにより、結晶性かつ耐熱性を有
する熱可塑性樹脂が0.1〜5重量%被覆又は付着して
いる磁石粉末材料を製造する方法を提供するものである
また、本発明は結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂
が0.1〜5重量%被覆又は付着している磁石粉末材料
を、圧縮成形することを特徴とする樹脂結合型磁石の製
造方法を提供するものである。
本発明では、磁石粉末を被覆又は付着すべき樹脂(バイ
ンダー樹脂)として結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性
樹脂が用いられる。ここで使用可能な熱可塑性樹脂とし
ては、各種のものがあるが、通常は融点が200°C以
上、好ましくは230 ’C以上のものである。そのう
ち、特に化学結合骨格に少なくとも一つの−S−結合ま
たは一〇−結合を有するものが好ましい。これらの樹脂
の具体例としてはポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)。
ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド(pp
s)、 ポリスルフィドケトンなどがあげられる。
また、これらの樹脂の分子量は、大きすぎると後述の成
型の際の印加圧が大きくなり、型戻しを起こすことがあ
ったり、解砕の際に解砕されにくいなどの問題がある。
また、分子量が小さすぎると樹脂被覆が困難となる。し
たがってこれらを考慮したうえで、樹脂の分子量を適宜
選定すべきである。例えばPPSの場合には、206 
”Cのα−クロロナフタレン溶媒中、極限粘度が0.1
 di/ g以上、好ましくは0.15〜0.3 d1
/ gであり、またPEEKの場合には、60”Cのp
−クロロフェノール溶媒中、極限粘度が0.3 a/ 
g以上、好ましくは0.3〜0.85d1/gである。
一方、磁石粉末としては、特に制限はなく各種のものを
用途に応じて適宜選定すればよい。その具体例をあげれ
ば、フェライト粉末、例えばBa0.6Fe2C)+、
  Mn00ZnOFezOz。
7−Fe+Oa、Pb0・6FezO3,Sr0・6F
ezO+など、アルニコ粉末、例えばJIS規格のMC
A160、MCA230.MCB500.MC8580
゜MCB4DOHなど、希土類コバルト粉末、例えばS
mCo5.PrCo5.NdCo5.MMCos(ここ
で、MMはコツシュメタルである)、SmPrCo5゜
SmPrNdCo5.5mMMCo5.RgCo+t(
式中Rは、原子番号58〜71の一連の希土類元素を示
す。L  5II12Co+7+  PrzCo+v+
  Smz(Co、  Fe+CIIL?、  Smz
(Co 、Fe、  Cu、 MC7(式中MはTt、
Zr又はHfである)が挙げられる。さらに、希土類・
鉄・ホウ素粉末(NdzFeraB。
NdtFeIzCozB、PrtFe、Bなどが挙げら
れる。
その他、Fe−Cr−Co磁石粉末、Mn−AN−C磁
石粉末、Pt−Co磁石粉末、PL−Fe磁石粉末、キ
ュニフヱ磁石粉末が挙げられる。
本発明においては、上記磁石粉末は、そのまま上述の熱
可塑性樹脂と混合してもよいが、磁石粉末の酸化防止と
バインダー(熱可塑性樹脂)中への接着性の向上のため
、該磁石粉末に対して5重量%以下、特に0.5〜2.
0重量%程度のカップリング剤で表面処理して用いるこ
とが好ましい。
ここで、使用しうるカップリング剤としては、各種のも
のがあるが、チタネート系及びシラン系のものが代表的
である。チタネート系カップリング剤としては、例えば
イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプ
ロピルトリオクタノイルチタネート イソプロピルトリ
ス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネートイソプ
ロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート イソ
プロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタ
ネート イソプロピルトリドデシルヘンゼンスルホニル
チタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリル
チタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェー
ト)チタネート イソプロピルトリクミルフェニルチタ
ネート テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファ
イト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシル
ホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリル
オキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホス
ファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェ
ート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチル
パイロホスフェート)エチレンチタネートなどがあげら
れ、これらを単独であるいは混合物として使用すること
ができる。また、シラン系カップリング剤としては、例
えばγ−メルカプトープロピルートリメトキシシラン。
2−スチリル−エチル−トリメトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)T−アミノ−プロピル−トリメトキシ
シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ル−トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルートリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシープロビルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルジメト
キシシランなどがあげられ、これらを単独であるいは混
合物として使用することができる。また、チタン系カッ
プリング剤とシラン系カップリング剤を併用することも
できる。
カップリング剤による表面処理は、磁石粉末をカップリ
ング剤の5〜20容量%溶液(アルコールまたはトルエ
ンなどを溶媒とする)で湿潤させた後、室温以上の温度
、好ましくは120〜150°Cで乾燥することによっ
て行えばよい。このようなカップリング剤による表面処
理により、磁石粉末にt發水性や潤滑性が付与され、成
形後に得られる樹脂結合型磁石の機械的強度等を向上さ
せる。
本発明で用いる磁石粉末材料は、上記磁石粉末に、上述
の結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂を0.1〜5
重量%、好ましくは1〜4重量%の割合で被覆するか、
あるいは付着させることにより得られる。この熱可塑性
樹脂を磁石粉末に被覆又は付着させて磁石粉末材料を製
造する方法としては、樹脂の結晶融解開始温度から融点
の間の温度範囲で、該樹脂を磁石粉末と混合し、冷却し
ながら樹脂の結晶性を利用して被覆又は付着させていく
方法が挙げられる。しかし、この方法では高温を要する
ため、磁石粉末の酸化劣化を引き起こす危険があり、ま
た磁石粉末を均一に分散して樹脂で完全に被覆又は付着
させることが難しい場合がある。そのため、これらの問
題を回避するより好ましい方法としては、■樹脂の溶解
性を利用して溶液系から樹脂を相分離させて析出被覆又
は付着させる方法や、■溶媒を揮発させ析出被覆する方
法、あるいは■磁石粉末粒子よりも小さい樹脂の微粒子
を機械的に表面に押し付けて付着させる方法などが挙げ
られる。
本発明の磁石粉末材料の製造方法では、上述の■、■の
如き方法により、磁石粉末に結晶性かつ耐熱性を有する
熱可塑性樹脂を被覆又は付着させるわけであるが、この
際の樹脂の被覆又は付着量は、既に述べたように0.1
〜5重量%(磁石粉末材料全体に対する割合)とする。
この被IW又は付着量が0.1重量%未満では、樹脂が
バインダーとしての役割を果たすことができず、成形し
たときに形状を保持できなくなる。また、5重量%を超
えると、磁気特性が低下することとなる。
なお、被覆樹脂量は強溶解能を有するp−クロロフェノ
ールまたはα−クロロナフタレン等により溶解抽出を行
い、その重fi減少分から算出することができる。
次に樹脂を溶解させるための溶媒としては、上記結晶性
かつ耐熱性の熱可塑性樹脂を溶解させる溶解能の高い極
性溶媒を用いることが好ましく、例えば、N−メチルピ
ロリドン、α−クロロナフタレン、ジクロロ酢酸、1.
3−ジメチル−2イミダゾリジノン、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、
pクロロフェノール等が挙げられる。
いずれの溶媒を使用するかは、用いる樹脂の種類や分子
量により異なり、一義的に定めることは困難であるが、
通常、樹脂としてPPSを用いる場合にはα−クロロナ
フタレンを使用し、樹脂としてPEEKを用いる場合に
はジクロロ酢酸やα−クロロナフタレンを使用すること
が好ましい。
また溶媒の使用量も、°樹脂の仕込量や磁石粉末の種類
、その粒度分布や濡れ性、樹脂との接着性などにより異
なる。例えば、フェライト磁石粉末やサマリウムコバル
ト磁石粉末などの異方性のものを樹脂被覆する場合には
、磁石粉末同士の凝集を低減させるために、磁石粉末と
樹脂溶液の混合スラリーの濃度が5〜50重量%程度の
希藩な状態になるようにすることが好ましい。よって、
溶媒量に対する樹脂仕込量の割合、即ちポリマー濃度(
樹脂仕込量〔g〕/溶媒量〔准〕)を0.1〜5 (g
、#jりとすることが望ましい。
また、樹脂を溶媒に溶解させるには、上述の溶媒と粉末
状の樹脂を適当な攪拌槽に仕込み、攪拌しながら加熱す
ることにより行うことができる。
このときの加熱温度は、例えば溶媒にN−メチルピロリ
ドンを用いた場合は190°C以上、α−クロロナフタ
レンを用いた場合は250°C以上に昇温することが望
ましい。この加熱と攪拌は、樹脂が均一に溶解するまで
続けることが好ましい。
このように調製した樹脂溶液を用いて磁石粉末に樹脂被
覆を施すには、以下に述べる3種類の方法により行うこ
とができる。どの方法で樹脂被覆を行うかは、樹脂溶液
あるいは磁石粉末の種類や、これらの状態などにより適
宜選定することができる。
■貧溶媒を用いる方法 樹脂の熱溶液(樹脂を溶解した液に磁石粉末を分散した
混合液)に、該樹脂に対する貧溶媒を添加することより
、樹脂の溶解度を低下させて、磁石粉末上に析出さする
ことができる。
貧溶媒の滴下は、樹脂の熱溶液が均一に溶解している温
度にて開始することが好ましい。すなわち、溶液中の大
部分の樹脂が冷却の効果により析出を開始しない温度で
あって、しかも貧溶媒の沸点以下の温度が望ましい。
貧溶媒としては、PPSではα−クロロナフタレン(2
05〜250°Cの範囲)以外の有機溶媒と水、またP
EEKではジクロロ酢酸(150°C〜)、α−クロロ
ナフタレン(205〜250°C)。
p−クロロフェノール(50°C〜)以外の有機溶媒と
水は貧溶媒になりうるので、適用する樹脂の分子量、樹
脂濃度、溶解温度に依存する樹脂の溶解性に合わせて適
宜選定すればよい。貧溶媒の具体例としては、水、メタ
ノール、イソプロピルアルコール、アセトン、トルエン
等を挙げることができる。また、N−メチルピロリドン
、α−クロロナフタレン、1.3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセト
アミド、ジメチルホルムアミドなどの高沸点溶媒でも温
度によっては貧溶媒として使用することができる。
添加量は、樹脂溶液の濃度にもよるが、通常、使用溶媒
量と等倍以上の量が好ましい。添加方法としては、強分
散攪拌下にできるだけ小さな液滴(例えば、噴霧状の液
体)として供給を行うことが好ましい。
■気化乃至蒸発による方法 溶媒を気化乃至蒸発させて磁石粉末上に樹脂を析出する
方法は、例えば、磁石粉末と樹脂溶液と樹脂に対する溶
解性の高い低沸点溶媒との混合スラリー(混合液)を、
混合溶媒の共沸点以上に過熱された加熱管に送液ポンプ
で供給し、高温・真空下の室内に爆発的に噴出させるこ
とで、瞬時に溶媒を蒸発(気化)させることにより行う
ことができる。
しかしながらこの場合、樹脂に対する溶解性の高い低沸
点溶媒との混合溶媒を選定することが困難な場合は、良
溶媒単独でも、加熱管と高温・真空下の室内の温度が溶
媒の沸点以上に加熱されていれば、瞬時に溶媒(気化)
を蒸発させることができる。
このような方法を行な装置としては例えば、オリエント
化学工業■製のクラックスジステム(瞬間真空乾燥装置
)が適用できる。
■冷却による方法 樹脂の熱溶液(樹脂を溶解した液に磁石粉末を分散した
混合液)を冷却することにより樹脂の溶解度を低下させ
て磁石粉末上に樹脂を析出させることができる。さらに
溶液中の一部の析出させきれなかった低分子量の成分は
、貧溶媒を添加すれば析出させることができる。
具体的にはジャケット付きの攪拌槽中に均一に溶解させ
た樹脂の熱溶液と磁石粉末を混合し、湿式分散・攪拌機
により分散と攪拌をしながらジャケット内に冷却水を流
して混合物を室温まで冷却することにより行うことがで
きる。
さらに、樹脂溶液に樹脂溶液容量と等倍量以上の貧溶媒
を添加することにより樹脂のほぼ全量を析出させること
ができる。
上記湿式分散・攪拌機としては、例えば■日本精機製作
所型のウルトラホモミキサーやIKA社製のウルトラデ
ィスパーザ−が適用できる。
冷却速度、析出時間は、樹脂の溶解能、溶解条件により
析出してくる時間が異なるので、適宜選定すればよいが
、通常1〜2時間で室温まで冷却した後に1時間以上の
析出時間を設ける方が好ましい。析出時間を設けない場
合、過冷却状態のために樹脂が析出して(るのが遅れる
場合がある。
また貧溶媒は、例えば水、メタノール、イソプロピルア
ルコール、アセトン、トルエン等力使用できる。
また特に、樹脂の濃厚溶液を用いて冷却する場合は次の
通りである。
樹脂溶液の濃度が濃厚な場合の熱溶液単体を冷却すると
寒天状にとどまらずにローソクや石鹸のような固体物に
なる。この物性を用いることにより、磁石粉末上に樹脂
を被覆すると同時に解砕を行うことができる。即ち、樹
脂の熱溶液と同じ温度以上に予熱した磁石粉末に、樹脂
の熱溶液を高速分散攪拌下に滴下しながら、冷却するこ
とで磁性粉に樹脂を被覆でき、樹脂が析出固化すること
で解砕を同時に行うことができる。
この場合に用いる攪拌分散機は、例えば、ヘンシェルミ
キサー、ハイスピードミキサーあるいはスーパーミキサ
ー等の乾式の分散機が適用できる。
これらのミキサーによる分散時にはアルミナ等のセラミ
ック製ボールを入れて解砕能力を増してもよい。
また、樹脂溶液の濃度は、2 (g/d1)以上が好ま
しい。2 Cg/a、)未満では寒天状になってしまい
、凝集が避けられず、被覆と解砕を同時に行うことが困
難となる。この方法では、できるだけ溶媒量を減らした
方が生産性を高くすることができるが、溶媒量を減らし
過ぎると樹脂が溶媒に全部溶解せず均一溶液が得られな
くなる。即ち、樹脂が溶媒に均一溶解する濃度範囲内で
、容易に被覆と解砕を同時に行うことができる溶液濃度
を適宜選定すれば良く、通常は、5〜25(g/d1)
とすることが好ましい。また、ミキサー内で分散。
解砕を同時に行いながら100″C以上の温度で減圧乾
燥を行い、溶媒除去をすることができる。
この方法で得られた、樹脂被覆磁石粉末は、溶。
媒の除去なしに圧縮成型して、圧縮成形と同時に脱溶媒
を行うことができる。また、成形前に脱溶媒を行う場合
には、磁石粉末が30〜50重量%のスラリーとなるよ
うに貧溶媒を加えた後、瞬間真空乾燥装置により、貧溶
媒とともに溶媒を除去することができる。
■ゲル中の溶媒の気化乃至蒸発による方法予め樹脂溶液
から調製したゲル(固形分)と磁性粉を分散・混合した
後、分散及び解砕を行いながら、溶媒除去を行い、磁性
粉に付着または被覆を行うことができる。
ミキサーは■の方法で用いたヘンシェルミキサー等が適
用できる。また、解砕能力を向上させるため、ボールを
併用することもできる。ボールの大きさ、硬度、使用数
量は、解砕性に合わせて適宜選定すればよい。
樹脂溶液の濃度は、5〜25g/d1が好ましい。
5g/a未満では溶媒使用量が多く、生産性に欠け、2
5g/dI!、以上ではゲルの分散が不均一になりやす
い。
上記■〜■の方法で得られた、熱可塑性樹脂が被覆ある
いは付着した磁石粉末については、必要に応じて解砕処
理を行う。この解砕処理には、衝撃式のミルを用いるの
が好ましく、具体的にはハンマーミル(例えば不二パウ
ダル■製サンプルミルやアトマイザ−)が適用できる。
これは、高速回転(6000〜1200 Orpm)す
るハンマー状の回転翼に、樹脂被覆された磁石粉末をホ
ッパーからフィーダにより供給し、瞬時にハンマーに衝
突させることで解砕処理を行うものである。
通常、この解砕は、常温、常圧で行われるが、樹脂が容
易に脆性破壊するように、ドライアイス等の寒剤や液体
窒素雰囲気による低温で行うこともできる。また、希土
類の磁石粉末を用いる場合には、衝撃による酸化をさけ
るために、液体窒素等の不活性ガス雰囲気下の低温で行
うことが好ましい。与える剪断力は、回転数と解砕処理
の回数により適宜選定することができる。
このようにして、本発明の磁石粉末材料が調製される。
また本発明の樹脂結合型磁石を製造するにあたっては、
上記の如き方法によって得られた樹脂被覆(あるいは付
着)磁石粉末材料を、必要により解砕した後、圧縮成形
する。この圧縮成形は、冷間圧縮成形が好ましい。この
冷間圧縮成形をするにあたっては、その成形圧をバイン
ダー樹脂が塑性変形を起こす圧力以上とすればよく、通
常はit/al1以上の範囲で適宜選定することができ
る。また、温度は通常室温程度で充分である。
この冷間圧縮によりバインダー樹脂が塑性変形して圧着
し、得られる成形物の強度が増し、優れた物性の樹脂結
合型磁石を得ることができる。
また、この冷間圧縮にあたって、磁界(磁場)を印加し
ながら行うことにより、異方性の樹脂結合型磁石が得ら
れるが、その場合にはl 5kOe以上の磁界を印加す
ることが効果的である。また、磁界を印加しないで冷間
圧縮成形を行えば、あらゆる方向に着磁することが可能
な等方性の樹脂結合型磁石を得ることができる。
圧縮成形後、必要に応じて熱処理を行うが、この熱処理
は、樹脂の軟化(流動)温度又は融点以上の温度で、数
分間曝露するだけでよい。この熱処理によって、樹脂の
融解、結晶化によって再結合が進行し、樹脂結合型磁石
の強度を一層向上させることができる。
さらに成形後の着磁は、20kOe以上の磁界を印加す
るなどの通常の方法で行うことができる。
なお、本発明の樹脂結合型磁石の製造方法においては、
他の方法で樹脂を被覆又は付着させた磁石粉末材料を用
いることができ、本発明の磁石粉末材料の製造方法で得
た磁石粉末材料は、他の方法で成形して磁石を得ること
ができるが、本発明の両方法を組合わせることにより、
生産安定性。
量産性を向上でき、優れた性能の磁石を容易に得ること
ができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
なお、下記の実施例に使用する原料及び装置は下記のと
おりである。
(1)磁石粉末 フェライト粉末 ストロンチウムフェライト; SrO・6Fe*O。
日本弁柄工業■製の0P−71(シランカップリング表
面処理製品) 希土類コバルト粉末 サマリウムコバルト2−17系;5IllzCO+?信
越化学工業■製のR−30(32メツシユアンダー): ポルテックス粉砕機に磁石粉末3 kg及びイソプロパ
ツール51を投入し、N2ガスで充分置換した後、7分
間粉砕し、分級して平均粒径37μmの粉末を得た。得
られた磁石粉末3kgをスーパーミキサーに投入し、N
2ガス雰囲気下で100°Cに昇温し、撹拌下にシラン
カップリング剤(日本ユニカー−製A−1120(N−
β−アミノエチル−γ−アミノープロピルートリメトキ
シ−シラン)]のイソプロパツール 5分間で滴下した。その後、10分間撹拌を続け、続い
て窒素ガスを吹き込みながら脱溶媒を行った。
その後、オーブン中に100°Cで1時間保持した。
ネオジム系磁石粉末 (希土類−鉄一ホウ素粉末): NdzFe+4Bゼネ
ラルモーターズカンパニー製のM Q − If J5
’l末ボールミル中に磁石粉末3 kgを投入し、撹拌
下にチタネートカップリング剤(味の素6勾製のKRT
TS:イソプロビルトリイソステアロイルチタネート)
の3重量%トルエン溶液500gを滴下し、6時間処理
した。80°C浴下でアスピレータ−で乾燥した後、さ
らに60°Cで真空乾燥し、分級して平均粒径37μm
の粉末を得た。
(2)樹脂バインダー ポリフェニレンスルフィド(PPS):出光石油化学a
勾製、極限粘度0.2 a/ g (206°C,α−
クロロナフタレン ポリエーテルエーテルケトン(PEEK):三井東圧側
製、極限粘度0.85d1/g (3)攪拌分散機 IKA社製ウルトラディスパーサ−(回転数:毎分10
000回転) (4)瞬間真空乾燥装置 オリエント化学工業■製、クラックスジステム(5)分
散a(ハイスピードミキサー)深江工業■製、LFG−
C;S−1型(アジテータ回転数:毎分2000回転) 実施例の樹脂被覆量の測定 樹脂被覆後の磁石粉末10g(正確に測定した値をW+
)をフラスコにとり、PPSの場合は、α−クロロナフ
タレン溶媒150dを用いて、250°Cで、またPE
EKの場合は、p−クロロフェノール150dを用いて
、加熱溶解抽出を60°Cの温度で行った。抽出濾液に
水を加えても白濁しなくなるまで、これを繰返した後、
磁石粉末に残留する溶媒をメタノールで除去後、50°
Cで、真空乾燥した。得られた被覆樹脂を除去した磁石
粉末の重量 (wz)を測定し、重量減少分を被覆樹脂
■とした。被覆樹脂量(重量%)は次式にて算出した。
(以下余白) a、被覆工程 実施例1 200°Cに予熱したフェライト粉975gの入った5
2のジャケット付きのガラス容器に250°Cで25g
のPPS樹脂を溶解させた21のα−クロロナフタレン
樹脂溶液を注ぎ込んだ後、攪拌分散機で強攪拌・分散さ
せながら容器ジャケット内に冷却水を流して、室温まで
冷却した。
その後、イソプロピルアルコール6!を30分間で滴下
ロートより滴下しながら攪拌・分散を行った。得られた
スラリーを21のイソプロピルアルコールを用いたデカ
ンテーションにより溶媒置換を3回繰返した後、瞬間真
空乾燥装置にかけて溶媒除去を行った。瞬間真空乾燥装
置の運転条件は、加熱管ジャケット温度130°C1粉
体捕集室内の温度120°C2真空度35 torr、
送液ポンプ250cc/分 吐出圧力0.1〜2.5 
kg/cfflであった。
実施例2 磁性粉(磁石粉末)をネオジム系磁石粉末に代えた他は
、実施例1と同様の操作でアルゴン気流下の不活性雰囲
気で樹脂被覆を行った。
実施例3 磁性粉をサマリウムコバルト系磁石粉末に代えた他は、
実施例1と同様の操作でアルゴン気流下の不活性雰囲気
で樹脂被覆を行った。
実施例4 150℃に予熱したフェライト粉975gの入った52
ジャケット付きのガラス容器に180°Cで25gのP
EEK樹脂を溶解させた2fのジクロロ酢酸樹脂溶液を
注ぎ込んだ後、攪拌分散機で強攪拌・分散させながら容
器ジャケット内に冷却水を流して、室温まで冷却した。
その後、イソプロピルアルコール6I!、を30分間で
滴下ロートより滴下しながら攪拌・分散を行った。得ら
れたスラリーを21のイソプロピルアルコールを用いて
デカンテーションにより溶媒置換を3回繰返した後、瞬
間真空乾燥装置にかけて溶媒除去を行った。瞬間真空乾
燥装置の運転条件は、加熱管ジャケット温度130℃、
粉体捕集室内の温度120°C1真空度30 torr
、送液ポンプ250cc/分、吐出圧力0.1〜2.0
 kg/cTIIであった。
実施例5 実施例4において、磁性粉をネオジム系磁石粉末に代え
た他は、実施例4と同様の操作でアルゴン気流下の不活
性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例6 実施例4において、フェライト粉をサマリウムコバルト
系磁石粉末に代えた他は、実施例4と同様の操作でアル
ゴン気流下の不活性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例7 α−クロロナフタレン31に18gのPPS樹脂を25
0°Cで溶解させて、205°Cでフェライト磁性粉9
82gを攪拌分散機で強攪拌・分散させながら瞬間真空
乾燥装置に送液ポンプで供給して直接溶媒除去を行った
。瞬間真空乾燥装置の運転条件は、加熱管ジャケット温
度170°C1粉体捕集室内の温度160″C2真空度
30 torr、送液ポンプ250cc/分、吐出圧力
0.1〜2.0kg/cmlであった。
実施例8 実施例7において、磁性粉をネオジム系磁石粉末に代え
た他は、実施例7と同様の操作でアルゴン気流下の不活
性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例9 実施例7において、磁性粉をサマリウムコバルト系磁石
粉末に代えた他は、実施例7と同様の操作でアルゴン気
流下の不活性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例1O ジクロロ酢酸21に18gのPEEK樹脂を150℃で
溶解させ、トルエン22と混合した後、130℃でフェ
ライト磁性粉982gを攪拌分散機で強攪拌・分散させ
ながら瞬間真空乾燥装置に送液ポンプで供給して直接溶
媒除去を行った。瞬間真空乾燥装置の運転条件は、加熱
管ジャケット温度160°C1粉液捕集室内の温度16
0℃、真空度3 Q torr、送液ポンプ250cc
/分、吐出圧力0.1〜2.5kg/c−であった。
実施例11 実施例10において、磁性粉をネオジム系磁石粉末に代
えた他は、実施例7と同様の操作でアルゴン気流下の不
活性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例12 実施例10において、磁性粉をサマリウムコバルト系磁
石粉末に代えた他は、実施例7と同様の操作でアルゴン
気流下の不活性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例13 18gのPPSをα−クロロナフタレン200成に25
0℃で加熱溶解させ、これを240℃に予熱したフェラ
イト粉982gの入った分散機の容器内に高速分散攪拌
下に5分間で滴下した。ジャケット内に水を流して室温
まで冷却しながら、アジテータを150Orpmとして
分散混合攪拌と同時に130℃で減圧乾燥を行いつつ、
ボールを共存させて解砕しながら溶媒除去を行い、樹脂
被覆磁性粉を調製した。ボールはアルミナ製で直径10
mmのものを100個用いた。
実施例14 実施例13において、磁性粉をネオジム系磁石粉末に代
えた他は、実施例13と同様の操作でアルゴン気流下の
不活性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例15 実施例13において、磁性粉をサマリウムコバルト系磁
石粉末に代えた他は、実施例13と同様の操作でアルゴ
ン気流下の不活性雰囲気で樹脂被覆を行った。
実施例16 実施例13において、樹脂をPEEKに代えた他は、実
施例13と同様の操作でアルゴン気流下の不活性雰囲気
で樹脂被覆を行った。
実施例17 実施例14において、樹脂をPEEKに代えた他は、実
施例14と同様の操作でアルゴン気流下の不活性雰囲気
で樹脂被覆を行った。
実施例18 実施例15において、樹脂をPEEKに代えた他は、実
施例15と同様の操作でアルゴン気流下の不活性雰囲気
で樹脂被覆を行った。
実施例19〜24 下記の樹脂18gを溶媒としてのα−クロロナフタレン
120dに攪拌しながら240°Cで加熱溶解させて得
た熱溶液15g/dlを室温まで冷却して、固形物(ゲ
ル)を調製した。
次に、下記の磁性粉982gと先に調製した溶媒を含ん
だゲル(15g/d1)を分散機内に仕込み、アジテー
タ11000rpで分散・混合を行った後、130°C
で減圧真空乾燥を行いながら、アジテータ1500rp
m(直径10mmのアルミナ製ボール100個の共存下
)で解砕と同時に、溶媒除去を行い、樹脂被覆磁性粉を
調製した。但し、希土類系磁石粉未使用時は、仕込の段
階は不活性雰囲気下で行った。
稚1扮者問脂少穐凱 実施例19  フェライト磁性粉とPPSゲル実施例2
0  ネオジム系磁性粉とPPSゲル実施例21  サ
マリウムコバルト系磁性粉とPPSゲル実施例22  
フェライト磁性粉とPEEKゲル実施例23  ネオジ
ム系磁性粉とPEEKゲル実施例24  サマリウムコ
バルト系磁性粉とPEEKゲル b、解砕工程 上記実施例1,4,7.10で得たフェライト磁石樹脂
被覆粉末は、それぞれ解砕機(不二パウダル製サンプル
ミル)を用いて110000rpで2回解砕を行い、実
施例2.3,5.6,8゜9.11.12で得た希土類
系の磁石樹脂被覆粉末は、それぞれ同装置を用いて液体
窒素系を流しながら、これを共存させて6000rpm
で1回の解砕を行った。
C0圧縮成形工程 上記解砕後の実施例1,4,7.10の異方性フェライ
ト磁石樹脂被覆粉末、及び実施例13゜16.19.2
2で得た異方性フェライト磁石樹脂被覆粉末は、10k
Oeの磁場下、室温で3 ton/ CTIIの印加圧
で圧縮成形を行った。
上記解砕後の実施例2,5,8.11の異方性サマリウ
ムコバルト磁石樹脂被覆粉末及び実施例14.17,2
1.24で得た異方性サマリウムコバルト磁石樹脂被覆
粉末は、10kOeの磁場下、室温で6ton/cff
lの印加圧で圧縮成形を行った。
上記解砕後の実施例3,6,9.12の等方性ネオジム
系磁石樹脂被覆粉末及び実施例15.1 B。
20.23で得た等方性ネオジム系磁石樹脂被覆粉末は
、無磁場、室温で7ton/cnfの印加圧で圧縮成形
を行った。
なお、後述の熱変形温度測定用のテストピースは8X1
4X7mmの角柱形とし、曲げ強度測定用のテストピー
スは40X4X3mmの形状にそれぞれ成形した。
気で行った。
e3着磁 異方性フェライ)1石は15kOe、希土類系の磁石は
20kOeの磁界を印加した。
このようにして得た各磁石について各種の試験を行った
結果を第1表に示す。試験条件は以下の通りとした。
曲げ強度:JIS−R1601による。
熱変形温度:ASTM−D648による。
荷重 18.6 kg/aa 圧縮強度: J Is−に7208による。
(以下余白) d、熱処理 上記圧縮成形後の各磁石につき、350°Cで三分間、
次いで260°Cで5分間曝露した。但し、希土類系の
ものは、アルゴン気流下の不活性雰囲また、上記実施例
2で得たPPS被覆の磁石、及び実施例11で得たPE
EK被覆の磁石について耐薬品性、経時寸法安定性、成
形寸法安定性を評価した。結果を第2表(PPS被覆の
磁石の耐薬品性)、第3表(PEEK被覆の磁石の耐薬
品性)、第4表(経時寸法安定性)、第5表(成形寸法
安定性)に示す。
なお、耐薬品性はJIS−に7114に準拠して目視検
査及び重量2寸法変化の測定を行った。
(以下余白) ◎:重量1寸法変化なし Δ:溶解又は膨潤する 0:条件により使用可能。
第 表 1ケ月の間に変化した寸法の最大値。
基準寸法:熱処理直後(室温)の寸法 試験片:概略寸法8X14X7mm ◎:重量2寸法変化なし Δ:溶解又は膨潤する ○:条件により使用可能。
煕処1里目すの可7云 〔発明の効果] 以上説明したように、本発明の樹脂結合型磁石の製造方
法によれば、耐熱性、耐薬品性、耐吸水性、経時寸法安
定性、成形寸法安定性、線膨張係数などに優れた実用に
耐え得る磁石を容易に製造することが可能となる。しか
も加熱することなく冷間圧縮成形により磁石を成形でき
るので、生産工程が簡単であり、また設備費、運転費も
安価であって、生産安定性、量産性に優れている。
従って、本発明で得られる樹脂結合型磁石は、高温環境
下や耐薬品性の要求される場所で用いられるモーター等
をとじめとする各種の電気、電子機器などに幅広く、か
つ有効に利用することができる。
また本発明の磁石粉末材料の製造方法によれば、上記樹
脂結合型磁石の製造方法に用いるのに通した磁石粉末材
料を効率よく製造することができる。
特許出願人  出光興産株式会社 代理人 弁理士 大 谷   保

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂を溶解す
    るとともに磁石粉末を分散した混合液に、該樹脂の貧溶
    媒を添加することを特徴とする、結晶性かつ耐熱性を有
    する熱可塑性樹脂が0.1〜5重量%被覆又は付着して
    いる磁石粉末材料の製造方法。
  2. (2)結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂を溶解す
    るとともに磁石粉末を分散した混合液に、該混合液の溶
    媒を気化乃至蒸発させることを特徴とする、結晶性かつ
    耐熱性を有する熱可塑性樹脂が0.1〜5重量%被覆又
    は付着している磁石粉末材料の製造方法。
  3. (3)結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂を溶解す
    るとともに磁石粉末を分散した混合液を冷却することを
    特徴とする、結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂が
    0.1〜5重量%被覆又は付着している磁石粉末材料の
    製造方法。
  4. (4)結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂を溶媒に
    加熱溶解し、ついで冷却することにより調製したゲルと
    磁石粉末を分散、混合、解砕を行い同時に溶媒を気化乃
    至蒸発させることを特徴とする、結晶性かつ耐熱性を有
    する熱可塑性樹脂が0.1〜5重量%被覆又は付着して
    いる磁石粉末材料の製造方法。
  5. (5)磁石粉末が、5重量%以下のカップリング剤にて
    表面処理されたものである請求項1〜4のいずれかに記
    載の製造方法。
  6. (6)結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂が0.1
    〜5重量%被覆又は付着している磁石粉末材料を、圧縮
    成形することを特徴とする樹脂結合型磁石の製造方法。
  7. (7)結晶性かつ耐熱性を有する熱可塑性樹脂が0.1
    〜5重量%被覆又は付着している磁石粉末材料を、磁場
    印加条件下で圧縮成形することを特徴とする樹脂結合型
    磁石の製造方法。
  8. (8)圧縮成形が、冷間圧縮成形である請求項6又は7
    記載の製造方法。
  9. (9)磁石粉末材料が、解砕処理されたものである請求
    項6又は7記載の製造方法。
  10. (10)磁石粉末材料が、5重量%以下のカップリング
    剤にて表面処理されたものである請求項6又は7記載の
    製造方法。
  11. (11)磁石粉末材料が、請求項1〜4のいずれかの方
    法により得られたものである請求項6又は7記載の製造
    方法。
JP1101555A 1988-07-12 1989-04-24 磁石粉末材料の製造方法及び樹脂結合型磁石の製造方法 Pending JPH02281712A (ja)

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EP19890112316 EP0350781A3 (en) 1988-07-12 1989-07-06 Magnetic powder material and resin-bonded type magnet
KR1019890010003A KR900002355A (ko) 1988-07-12 1989-07-12 자석분말 재료 및 수지결합형 자석
US07/702,396 US5256326A (en) 1988-07-12 1991-05-20 Methods for preparing magnetic powder material and magnet, process for prepartion of resin composition and process for producing a powder molded product
US08/101,705 US5350558A (en) 1988-07-12 1993-08-04 Methods for preparing magnetic powder material and magnet, process for preparaton of resin composition and process for producing a powder molded product

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003168602A (ja) * 2001-11-30 2003-06-13 Japan Science & Technology Corp 異方性希土類ボンド磁石およびその製造方法
JP2016072519A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 日亜化学工業株式会社 ボンド磁石およびその製造方法

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