JPH02273231A - 常温用複合型制振材料 - Google Patents

常温用複合型制振材料

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JPH02273231A
JPH02273231A JP9300389A JP9300389A JPH02273231A JP H02273231 A JPH02273231 A JP H02273231A JP 9300389 A JP9300389 A JP 9300389A JP 9300389 A JP9300389 A JP 9300389A JP H02273231 A JPH02273231 A JP H02273231A
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JP
Japan
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resin
coupling agent
viscoelastic
vibration damping
damping material
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JP9300389A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Taniguchi
谷口 宜広
Mitsutaka Arai
新井 光隆
Hiroyuki Yamamoto
博之 山本
Hiroshi Endo
遠藤 紘
Nobuo Kadowaki
伸生 門脇
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、振動吸収能の高い複合型制振材料に係り、さ
らに詳しくは接着性、特に耐水接着性が良好でかつ常温
域での制振性に優れた複合型制振材料に関する。
[従来の技術] 近年、交通機関の発達や住居の工場への接近に伴なって
騒音や振動の問題が公害として社会問題化するようにな
り、また職場においてもその作業環境の改善を目的とし
て騒音や振動を規制する傾向にある。このような動向に
対応して、騒音源や振動源である金属材料等の剛性のあ
る基板に対して制振性能を付与することやその制振性能
の向上を図ることが要請されている。
そこで、従来より、かかる制振性能を発揮する材料の一
つとして、2つの金属材料等の剛性のめる基板の中間に
粘弾性樹脂からなる粘弾性中間苦を挟み込んだ3層構造
を有する複合型制振材料が提案されており、例えば2つ
の金属層の中間に粘弾性樹脂を挟み込んだものの応用に
ついては、自動車のオイルパン、エンジンカバー、ダツ
シュボードパネル及びフロア−、ホッパーのシュート部
、搬送設備のストッパー、家電製品、その他金属加工機
械の振動低減部材や振動防止が望まれる精密機械の構造
部材等において検討され採用されている。
ここで、2つの金属層を構成する金属材料としては、互
いに相対面し中間に粘弾性樹脂を挟み込んで制振材料を
構成し得るものであればよく、例えば2枚の金属板、2
本の同心金属管、2本の型鋼、互いに重ね合わせること
ができる2枚の成形体、金属成形体と当板、その他の2
層構造を有するものを挙げることができ、そして、これ
らの金属層を構成する金属としては、特に限定されるも
のではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅、鉛あるい
はこれらを一成分とする合金類、ざらには亜鉛、錫、ク
ロム等でメツキされた金属材料等が挙げられる。
そして、このような複合型制振材料の粘弾性中間層を構
成する粘弾性樹脂としては、ポリエステル系樹脂あるい
はポリエステル系樹脂とポリオレフィン系樹脂からなる
樹脂組成物(特開昭61−89842号公報)ヤ、非品
性ポリエステル樹脂と低晶性ポリエステル樹脂からなる
樹脂組成物(特開昭63−186.757号公報)や、
アクリロニトル・ブタジェン共重合体(特開昭60−2
45.550号公報)や、水酸基含有液状ジエン系重合
体からなる組成物(特開昭60−190,350号、特
開昭61−207.746号、特開昭61−261,0
40号、特開昭62−167、042号の各公報)等、
種々の樹脂系組成物が提案されている。
また、オレフィン系及びアクリル酸エステル系組成物と
して、エチレン・無水マレイン酸共重合体及び/又はエ
チレン・無水マレイン酸・(メタ)アクリル酸アルキル
の三元共重合体からなる組成物(特開昭62−46.6
38号公報、特開昭62−46.639号公報)、不飽
和カルボン酸で変性された結晶性ポリオレフィン重合体
と無定形重合体とを必須とし、必要によりこれらにエチ
レン系重合体を配合してなる組成物(特開昭59−80
.454号公報)、エチレン・α−オレフィン共重合体
、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・
(メタ)アクリル酸塩共重合体、エチレン・(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体の少なくとも1種の共重合体
からなる組成物(特開昭61−10,446号公報)等
が提案されている。
ところで、このような複合型制振材料に要求される特性
としては、第一に制振性能が高いことであるが、これは
一般に損失係数の大小によって衣用される。そして、第
二には複合型制振材料が構造部材としても使用でき、ま
たプレス加工等の二次加工も必要になるため、粘弾性樹
脂で構成される粘弾性中間層と外側金属層との間の接着
強度、特に剪断接着強度が高いことが挙げられる。ざら
に、複合型制振材料が実際に使用される際の実用物性と
して、実際の使用温度領域(例えば室温から80℃程度
)における長期に亘る耐水接着性が要求される。
上記従来の粘弾性樹脂の中でガラス転移温度が30℃以
下の常温用制振材料を目的とした樹脂を使用した制振材
料では、樹脂のガラス転移温度が低いために耐水接着性
が悪く、特にガラス転移温度を超えるゴム領fUfi度
での耐水性が悪いという問題がめった。
さらに、特開昭63−89.553及び特開昭83−9
0.550号公報には、非晶質ポリエステル樹脂と不飽
和カルボン酸類で変性された低結晶性ポリオレフィン及
びシランカップリング剤からなる組成物が開示されてお
り、耐水性についての記載はあるが、このものは通常的
40〜100℃、好ましくは50〜60℃のガラス転移
温度(T(J)を有する非晶質ポリエステル樹脂をドメ
イン相とし、低結晶性ポリオレフィンをマトリックス相
とする高温用制振材料であり、常温での制振性は期待で
きないほか、非晶質ポリエステルそれ自体が有するガラ
ス転移温度以上での優れた制振性を損っていることは否
めない。
[発明が解決しようとする課題] そこで、本発明者らは、かかる観点に鑑みて鋭意研究を
重ねた結果、中間樹脂層として常温での制振性に優れた
粘弾性樹脂にシランカップリング剤及び/又はチタンカ
ップリング剤を配合した組成物を使用し、これをクロメ
ート化成処理した金属層に挟み込んで複合型制振材料と
することにより、粘弾性樹脂の制振性を損うことなく複
合型制振材料の耐水接着性を改善し得ることを見出し、
本発明を完成させた。
従って、本発明の目的は、常温での制振性に優れ、接着
強度、特に耐水接着強度が良好である金属/樹脂/金属
の構成を有する複合型制振材料を提供することにある。
[課題を解決するための手段] すなわら、本発明は、2つの金属層の間に樹脂層を介在
せしめてなる複合型制振材料において、前記樹脂層が一
30〜30℃のガラス転移温度を有すると共にこのガラ
ス転移温度において0.5以上の損失正接を有する粘弾
性樹脂100重量部に対し、シランカップリング剤及び
/又はチタンカップリング剤0.1〜10重量部を配合
した組成物からなり、前記金属層の少なくとも樹脂層に
接する面が予めクロメート化成処理により下地処理され
ている常温用複合型制振材料である。
この制振材料を構成する樹脂層の中の粘弾性樹脂は、常
温で制振性能を発揮するものであり、30〜30℃のガ
ラス転移温度を有する。ガラス転移温度が一30℃より
低いと、常温より低い温度領域で制振性能を発揮するも
のとなり、そのガラス転移温度を複合型制振材料用の組
成物に要求されるガラス転移温度の一30〜30℃に移
行させるために、高融点固形樹脂、充填剤等を多量に添
加する必要が生じ、また、30℃より高くなると、逆に
50℃以上の温度領域で制振性能を発揮するものとなり
、そのガラス転移温度を低温側に移行させるために多量
の可塑剤を添加する必要が生じる。これら各種添加剤を
多量に使用した場合には接着性が低下したり、高温時に
流動し易くなる場合もあり、好ましくない。また、この
ガラス転移温度における損失正接(ta口δ)について
は制振性能の観点から0.5以上好ましくは0.7以上
のものである必要がある。この損失正接(taOδ)が
0.5より小さいと満足し得る制振性能が発揮されない
このような条件を満足する粘弾性樹脂としては、ポリメ
チルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブチ
ル(メタ)アクリレート、アクリル系共重合体等のアク
リル系樹脂や、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル・アクリル酸エステル等の塩化ビニル系樹脂や、
ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール等の酢酸ビニル
系樹脂や、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル
酸エステル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共
重合体等のエチレン系樹脂や、プロピレン・エチレン共
重合体、プロピレン・ブテン共重合体等のプロピレン系
樹脂や、その他共重合ナイロンのような非晶質ポリアミ
ド、非晶質ポリエステル等の種々の熱可塑性樹脂を例示
することができる。また、スチレン・ブタジェンゴム、
天然ゴム、ブタジェンゴム、クロロプレンゴム、ブチル
ゴム、ニトルリゴム、アクリルゴム、エチレン・アクリ
ルゴム、EPDM等のエラストマーや、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂も使用するこ
とができる。これらの樹脂は、単独で使用できるほか、
2種以上を混合して使用することもできる。なお、2種
以上を混合して使用する場合において、それらが互いに
相溶挙動を示す場合゛には、混合物の損失正接が単一挙
動を示し、この損失正接がガラス転移温度において0゜
5以上であればよく、また、2種以上の粘弾性樹脂が非
相溶挙動を示す場合には、混合物の損失正接の極大値は
2つ以上存在することになるが、そのうちの最も大きい
極大値が0.5以上を示せばよい。
これらの粘弾性樹脂のうち、常温用の複合型制振材料を
製造する上で好ましいものは、−30〜30℃のガラス
転移温度を有するアクリル系共重合体、コモノマー成分
の多い塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、非晶質ポリアミド、非晶質ポリエステルある
いは各種のエラストマー等で必る。
ところで、上記の常温制振性を有する粘弾性樹脂のみで
は金属/樹脂/金属の構成を有する複合型制振材料とし
た際に、常温での制振性及び接着強度は良好であっても
、耐水接着強度、特に40℃以上での耐水接着強度が不
足する。そこで、本発明においては、制振材料の耐水性
を向上させるために、組成物中にシランカップリング剤
及び/又はチタンカップリング剤の1種以上を配合した
ものを中間樹脂層とし、さらに金属層の少なくとも樹脂
層に接する面を予めクロメート化成処理により下地処理
することが必要である。
この目的で使用するシランカップリング剤又はチタンカ
ップリング剤としては、公知の種々のものを挙げること
ができ、例えば、シランカップリング剤として、メチル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、T−
アミノプロピルトリエトキシシラン、T−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、T−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、T−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン ング剤として、イソプロピルトリイソステアロイルチタ
ネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミンエ
チル−アミノエチル)チタネート、ビス(ジオクチルパ
イロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス
(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート
等がある。
これらの中では、耐述の粘弾性樹脂と高温で反応し、組
成物の高温流出性を低下させることができるγーグリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、ビス(ジオクチル
パイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビ
ス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネー
トが特に好ましい。
また、これらシランカップリング剤及び/又はチタンカ
ップリング剤の配合量は、粘弾性樹脂100重量部に対
して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部
である。配合量が0.1重量部より少ないと複合型制振
材料としたときに耐水性の向上が顕著に瑛れず、また、
10重頂部を超えて配合すると接着強度の低下が顕著に
なる。
そして、本発明で使用され、上記粘弾性樹脂層と共に複
合型制振材料を構成する金属層については、その少なく
とも樹脂層に接する面を予めクロメート化成処理により
下地処理するが、この金属層のクロメート化成処理の方
法については、生成する皮膜により、大きくリン酸・ク
ロム酸塩系及びクロム酸塩系等に分類されて各種の処理
剤が用いられるが、本発明においてはそのいずれの処理
方法であってもよい。しかしながら、このクロメート化
成処理後に廃液を生じないことから、クロメート処理後
の金属層の水洗を必要としない塗布型クロメート処理を
行うことが望ましい。
本発明においては、金属層の樹脂層に接する面がクロメ
ート化成処理により下地処理されていない場合、たとえ
粘弾性樹脂とシランカップリング剤及び/又はチタンカ
ップリング剤とからなる前述の組成物を使用しても耐水
接着性の向上が望めない。
また、(qられた制振材料のプレス加工性に影響及ぼす
剪断接着強度を向上させ、ざらに、塗料焼付温度付近で
の流出性を抑えた組成物とするために架橋剤を添加する
ことが望ましい。この目的で使用する架橋剤については
、使用する粘弾性樹脂やシランカップリング剤及び/又
はチタンカップリング剤の官能基により適宜選定しくq
るものであるが、例えば、硫黄、有機硫黄化合物、アル
キルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、熱反応性フェ
ノール樹脂等の樹脂加硫剤や、ポリアミン、ポリオール
、有機過酸化物、アミノ樹脂、イソシアナート類、ポリ
アミドアミン、エポキシ化合物、酸無水物等を挙げるこ
とができ、必要に応じて適当な架橋促進剤、活性剤、架
橋遅延剤等と併用することもできる。また、粘弾性樹脂
として2種以上の高分子物質の混合物を使用した場合、
全成分が架橋されていることは必ずしも必要でなく、少
なくとも1成分が架橋されていればよい。
また、本発明に使用される組成物の剪断接着強度をより
向上させるために、さらに無機フィラー°を充填しても
よい。このような無機フィラーとしては、200℃程度
まで加熱しても熱分解しないものである必要があり、カ
ーボンブラック、シリカ、アルミナ、クレー、酸化チタ
ン、亜鉛華、マイカ、黒鉛等が挙げられるが、特に高温
時の剪断接着強度を向上させる効果が大きいことがらカ
ーボンブラック、シリカあるいはクレーの1種以上を用
いることが望ましい。そして、添加量については、粘弾
性樹脂100重量部に対して1〜100重量部、特に5
〜50重量部が好ましい。
また、樹脂組成物のガラス転移温度を所望の値に移行す
るために、可塑剤を添加してもよい。この目的で使用す
る可塑剤としては、例えば、ポリエステル系可塑剤、ポ
リエーテルエステル系可塑剤、リン酸エステル類、エポ
キシ系可塑剤、フタル酸ジエステル、セバシン酸ジエス
テル等のエステル系可塑剤や、トリメリット系可塑剤、
塩素化パラフィン等を挙げることができ、使用する粘弾
性樹脂により適宜選定して使用する。
ざらに、上記粘弾性組成物に充填剤として導電性固体物
質を配合することにより導電性を付与し、得られた制振
材料をスポット溶接可能な材料とすることもできる。こ
のような目的で使用する導電性物質としては、ステンレ
ス、亜鉛、錫、銅、黄銅、ニッケル等の金属を粉末状、
フレーク状、ファイバー状等に加工した金属物質を挙げ
ることができる。これらの導電性物質は単独で使用でき
るほか、2種以上を組合わせて使用することもできる。
この導電性物質が粉末状である場合にはその最大粒径を
、また、フレーク状である場合にはその最大の厚さを、
ざらに、ファイバー状である場合にはその最大直径をそ
れぞれその代表長さ(L)としたとき、より良好なスポ
ット溶接性を得るために、この代表長さ(L)と複合制
振材料の中間樹脂層の厚さ(T>との比(L/T)を0
.5以上、好ましくは0.8以上、より好ましくは1゜
0以上にするのがよい。
本発明の制振材料における粘弾性樹脂層の厚さは、要求
される制振性能やプレス加工性等から適宜選定されるも
のであるが、制振性能の観点から10a以上、特に20
n以上が好ましく、プレス加工性等の観点から30(1
m以下、特に200μs以下が好ましい。
そして、本発明の複合型制振材料を製造する方法につい
ては、特に制限されるものではなく、切板を使用するバ
ッチ法、コイルを使用する連続法等の任意の方法を採用
することができる。また、樹脂組成物とクロメート化成
処理により下地処理された金属材料とを複合化する方法
についても、樹脂組成物を溶剤に溶解させて塗料状にし
、これをクロメート化成処理された金属材料に塗布して
貼り合わせる方法や、樹脂組成物の中間層をTダイ押出
機等でクロメート化成処理された金属材料上に押出し形
成する方法や、オフラインで製造したフィルム状の樹脂
組成物を中間層としてクロメート化成処理された金属材
料の間に挟み込み、ホットメルト接着法により接着する
方法等が挙げられ、樹脂組成物の性状あるいは得られる
複合型制振材料の種類等の目的に合わせて任意の方法を
採用することができる。
[実施例] 以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。
なお、これらの実施例及び比較例において、試験に供す
るフィルムは以下に述べる方法で作製した。
粘弾性樹脂として第1表に示すポリエステル樹脂を加圧
ニーダ−に投入し、ざらにこのポリエステル樹脂100
重量部に対して架橋剤(無水ピロメリット酸0.36重
量部、含窒素四官能エポキシ化合物0.33重量部)と
シランカップリング剤、チタンカップリング剤及び可塑
剤を第1表に示す割合で添加し、100〜180℃で混
練して樹脂組成物を調製し、T−ダイを使用してこの樹
脂組成物を120〜170°Cのダイス温度で押出し、
離型紙上に厚さ70tsのフィルムを作製した。
なお、ポリエステル樹脂に添加したシランカップリング
剤は、実施例1がN−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン(S+−1、東芝シリコ
ーン(11M)でおり、実施例2.3.6及び比較例2
.4がT−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(
Si−2、東芝シリコーン■製)であり、また、チタン
カップリング剤は、実施例4がビス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)オキシアセテートチタネート(Tii、
味の素■製)であり、実施例5がビス(ジオクチルパイ
ロホスフェート)エチレンチタネート(Ti−2、味の
素(体製)である。また、実施例5及び比較例5で使用
した可塑剤はエポキシ化アマニ油(新日本理化■製)で
ある。
このようにして作製したフィルムを0.8馴厚の2枚の
クロメート処理鋼板あるいはクロメート未51!l!理
冷延鋼板の間に挟み込み、200℃で1分間加熱圧着し
、厚さ70μsの粘弾性樹脂中間層を有する複合制振材
料を作製した。
なお、クロメート化成処理としては、塗布型クロメート
処理液(日本パー力うイジング■製商品名ニシンクロム
2)1−R1415^)を使用し、クロム付着量が40
〜50mFl/尻となるように処理した。
このようにして得られた複合制振材料について、接着強
度、耐水性及び制振性能を測定した。結果を第1表に示
す。
なお、第1表において、T剥離接着強度はJIS−に−
6854試験法に準じて50s/minの引張速度で評
価し、剪断接着強度はJIS−に−6850試験法に準
じて5H/minの引張速度で評価し、耐水性は上記剪
断接着強度サンプルと同様に加工した試験片を沸騰水中
で6時間処理し、試験前後の剪断接着強度の変化を測定
して保持率を求め、この保持率で評価した。また、制振
性能は機械インピーダンス法500H2で振動吸収能を
表す損失係数(η)を測定し、ηの最大値(η  )及
びηmaxを示すときax の温度(下、)を測定して評価した。さらに、粘弾性物
質(ポリエステル樹脂)の動的力学的性質(ガラス転移
温度及びその温度にあけるtanδ)は、3 #X 3
 s X厚さ1Mの試料2枚を使用し、非共振強制振動
型の動的粘弾性測定装置により、剪断モードで周波数’
IQH2,昇温速度2°C/minの条件で温度分散試
験により測定した。
ポリエステル樹脂(粘弾性樹脂)にシランカップリング
剤及び/又はチタンカップリング剤を配合した樹脂組成
物を用い、クロメート処理した鋼板でこの樹脂組成物を
挟み込んで複合型制振材料とした実施例1〜4及び6で
は、このようなカップリング剤を配合しなかった比較例
1及び3並びに鋼板のクロメート処理をしなかった比較
例2及び4に比べて、その耐水接着性が著しく向上して
いる。
また、ポリエステル樹脂にチタンカップリング剤を配合
し、ざらに可塑剤を加えた樹脂組成物を用い、クロメー
ト処理した鋼板でこの樹脂組成物を挟み込んで複合型制
振材料とした実施例5においても、このようなチタンカ
ップリング剤を配合していない比較例5にに比べ、その
耐水接着性が著しく向上している。
これらのことから、樹脂組成物にシランカップリング剤
及び/又はチタンカップリング剤を配合し、鋼板につい
てクロメート処理を施すことにより、得られる複合型制
振材料の耐水接着性が著しく向上することが判明した。
[発明の効果] 本発明の複合型制振材料は、常温付近において優れた制
振性を発揮すると共に、接着強度、特に耐水接着性に優
れており、産業上極めて有用である。
特許出願人   新日鐵化学株式会社 同 上    新日本製鐵株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 2つの金属層の間に樹脂層を介在せしめてなる複合型制
    振材料において、前記樹脂層が−30〜30℃のガラス
    転移温度を有すると共にこのガラス転移温度において0
    .5以上の損失正接を有する粘弾性樹脂100重量部に
    対し、シランカップリング剤及び/又はチタンカップリ
    ング剤0.1〜10重量部を配合した組成物からなり、
    前記金属層の少なくとも樹脂層に接する面が予めクロメ
    ート化成処理により下地処理されていることを特徴とす
    る常温用複合型制振材料。
JP9300389A 1989-04-14 1989-04-14 常温用複合型制振材料 Pending JPH02273231A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05329980A (ja) * 1992-06-01 1993-12-14 Kobe Steel Ltd 密着性および制振性に優れた複合型制振材の製造方法
KR20020053409A (ko) * 2000-12-27 2002-07-05 구본무 제진성과 성형성이 우수한 제진도료
JP2004510601A (ja) * 2000-09-13 2004-04-08 マイヤー,ポール−エルンスト 板状カバー材料

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