JPS62152751A - 複合型制振材料製造用の粘弾性多層体 - Google Patents

複合型制振材料製造用の粘弾性多層体

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JPS62152751A
JPS62152751A JP29284185A JP29284185A JPS62152751A JP S62152751 A JPS62152751 A JP S62152751A JP 29284185 A JP29284185 A JP 29284185A JP 29284185 A JP29284185 A JP 29284185A JP S62152751 A JPS62152751 A JP S62152751A
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vibration damping
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JP29284185A
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正裕 関根
遠藤 紘
座間 芳正
伸生 門脇
慎也 石川
大北 哲
河口 哲人
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野1 本発明は、複合型制振材料製造用の粘弾性多層体に係り
、さらに詳しくは、機械や構造物の構成部材又はその一
部を構成してその機械や構造物の振動を減少させ、g音
を低減させることができる振動吸収能の高い複合型制振
材料をl!7造する際に使用される粘弾性多層体に関す
る。
[従来の技術] 近年、交通機関の発達や住居の工場への接近に伴って騒
音や振動の問題が公害として社会問題化するようになり
、また、職場においてもその作業環境の改善を目的とし
て騒音や振動を規制する傾向にある。このような動向に
対応して、騒音源や振動源である金属材料に対して制振
性能を付与することや、その制振性能の向上を図ること
が要請されている。
そこで、従来より、かかる制振性能を発揮する材料の一
つとして、2つの金属層の中間に粘弾性樹脂からなる粘
弾性中間層を挟み込んだ3層IM造を有する複合型制振
材料が提案されており、例えば、自動車のオイルパンヤ
エンジン力バー、ホッパー、のシュート部、搬送設備の
ストッパー、家電機器、その他金属加工機械の撮動低減
部材や撮動防止が望まれる精密機械の構造部材等におい
て検討され採用されている。
ところで、このような複合型制振材料の制振性能は、一
般にその粘弾性中間層の性能に依存しており、この制振
性能を損失係数(外部からの振動エネルギーが内部摩擦
により熱エネルギーに変換する尺度を示し、振動による
力学的ヒステリシス損失に関する吊)で表わすと、通常
ある温度でピーク特性を示し、このピーク特性温度の近
傍で最も優れた制振性能が発揮されることが知られてい
る。
そして、このような複合型制振材料の粘弾性中間層を構
成する粘弾性樹脂としてはポリアミド(特開昭56−1
59.160号公報)、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(特開昭57−34,949号公報)、ポリビニルブラ
チールあるいはポリビニルブチラールとポリ酢酸ビニル
との配合物に可塑剤、粘着付与物質を配合したもの(特
公昭55−27.975号公報)、イソシアネートプレ
ポリマーとビニル七ツマ−の共重合体(特公昭52−2
6.554号公報)、オレフィン系樹脂多層体(特開昭
Go−82,349号公報)等が知られている。
ところで、複合型制[料に要求される特性としては、第
一に、制振性能が高いことがあげられ、これは一般に損
失係数の大小によって表現される。
第二に、複合型制振材料が構造部材としても使用され、
また、プレス加工等の二次加工も受けるため、粘弾性樹
脂で構成される粘弾性中間層と金属層との間の接着強度
が高いことも要求される。さらに、第三に、プレス加工
を受けた複合型制振材料は200℃程度まで加熱される
焼付塗装工程を経ることもあり、上記温度付近で粘弾性
中間層が流出しないことも要求される。
そして、一般に、複合型制振材料の制振性能は、粘弾性
中間層のガラス転移温度近傍で使用される。
従って、塗料焼付温度の200℃付近においては、粘弾
性中間層を構成する粘弾性樹脂は、ゴム領域ないしは流
動状態下にあり、単一高分子材料で上記諸性性を満足す
るのは極めて困難である。
さらに、粘弾性樹脂と金属材料とを複合化し、複合型制
振材料を製造する方法としては、粘弾性樹脂を溶剤に溶
解させた塗料状のものを金属材料に塗布して貼り合わせ
る方法、■−ダイ押出機等で金属材料上に粘弾性樹脂の
中間層を形成する方法、オフラインで製造したフィルム
状の粘弾性樹脂を中間層として金属材料の間に挟み込み
ホットメルト接着する方法等が挙げられる。これらの方
法は、それぞれその得失があるが、複合化の作業性、作
業環境、製品品質の安定性等を考慮すると、フィルム状
の粘弾性樹脂を使用することが好ましい。
ところで、粘弾性樹脂のフィルム化については、例えば
100℃付近の高温領域において制振性能が要求される
自動車のエンジン付近等で使用される複合型制振材料(
高温用制振材料)のための粘弾性樹脂の場合、この粘弾
性樹脂のガラス転移温度は通常室温以上となり、フィル
ム化は比較的容易であるが、常温領域で制振性能を発揮
することが要求される複合型制振材料(常温用副成材料
)のための粘弾性樹脂の場合、粘弾性樹脂のガラス転移
温度は通常室温以下となり、そのフィルム化が極めて困
難になるほか、仮にフィルム化ができても、複合型制振
材料を製造する際の作業性が劣悪なものとなる。
上述した従来の粘弾性樹脂においては、製造される複合
型制振材料あるいは粘弾性樹脂それ自体において上記い
ずれかの点で問題があり、充分満足し得るものではなか
った。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、かかる観点に鑑みて01案されたもので、予
めフィルムやシート等として成形可能であり、複合型制
振材料の粘弾性中間層として使用されて優れた制振性能
を付与すると共に、金属材料に対して良好な接着性を有
し、しかも、塗料焼付温度付近でも流出し難い粘弾性中
間層を形成することができる複合型制振材料を製造する
のに適した粘弾性多層体を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、−80〜120℃のガラス転移温
度を有すると共にこのガラス転移温度において0.5以
上の損失正接(tanδ)を有する粘弾性樹脂で形成さ
れた中心層と、この中心層の両面に設けられ、常温にお
いて粘着性がなく、フィルム成形能を有する熱可塑性樹
脂で形成された外側層とからなる少なくとも3層構造を
有する多層状の薄膜であり、複合型制振材料を製造する
際に2つの金属材料の間に挟み込まれ、これら金属材料
の間を接合すると共に得られた複合型制振材料に制振性
能を付与する粘弾性中間層を形成するための複合型制振
材料製造用の粘弾性多層体である。
本発明において、複合型制振材料とは、2つの金属層の
中間にこれらの金属層を互いに接合する粘弾性中間層が
挟み込まれた、いわゆる3層構造を有するものである。
2つの金属層を構成する金属材料としては、互いに相対
向し、中間に粘弾性樹脂を挟み込んで制振材料を構成し
得るものであればよく、例えば、2枚の金属板、2本の
同心金属管、2本の型鋼、互いに重ね合わせることがで
きる2枚の成形体、金属成形体と当板、その他の二層構
造を有するものを挙げることができる。そして、ここに
言う金属層を形成する金属としては、特に限定されるも
のではないが、通常、鉄、アルミニウム、銅、鉛、ある
いは、これらを−成分とする合金類、さらには亜鉛、錫
、クロム等でメッキされた金属材料、及びエポキシ樹脂
、メラミン樹脂等で表面処理されたものであってもよい
上記2つの金属層の中間に挟み込まれて粘弾性中間層を
形成する粘弾性多層体は、少なくとも3層構造を有する
フィルム又はシート等の多層状の薄膜に形成される。
この粘弾性多層体の中心層を構成するものは、−80〜
120℃のガラス転移温度を有する粘弾性樹脂であり、
特に常温用の複合型制振゛材料を製造する際に使用する
粘弾性多層体の中心層を構成する粘弾性樹脂については
それが一60〜80℃のガラス転移温度を有することが
好ましい。ガラス転移温度が一80℃より低いと、複合
型制振材料製造用の粘弾性組成物に通常要求されるガラ
ス転移温度の一30〜100℃にそのガラス転移温度を
移行させるために、高融点固形樹脂、充填剤等を寮母に
添加する必要が生じ、また、120℃より高くなると、
逆にガラス転移温度を低温側に移行させるために多聞の
可塑剤を添加する必要が生じ、これら各種添加剤を多量
に使用した場合には接着性が低下したり、高温時に流動
し易くなる場合もある。また、このガラス転移温度にお
ける損失正接(tanδ)については、制振性能の観点
から0.5以上、好ましくは0.7以上のものである必
要がある。この損失正接(tanδ)が0゜5より小さ
いと満足し得る制振性能が発揮されない。
このような条件を満足する粘弾性樹脂としては、ポリス
チレン、As樹脂、ABS樹脂、MS樹脂、耐衝撃性ポ
リスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメチルアクリレー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレ
ート、アクリル系共重合体等のアクリル系樹脂、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル・アクリル酸エステル共重合体等の塩化ビニル系樹脂
、ポリ酢酸ビニル、ポリビ・ニルホルマール、ポリビニ
ルブチラール等の酢酸ビニル系樹脂、エチレン・α−オ
レフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
チレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸
エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体の
金属・架橋物等のエチレン系樹脂、プロピレン・エチレ
ン共重合体、プロピレン・ブテン共重合体等のプロピレ
ン系樹脂、共重合ナイロンのような非晶質ポリアミド、
非晶質ポリエステル等の各種熱可塑性樹脂を例示するこ
とができる。また、スチレン・ブタジェンゴム、天然ゴ
ム、ブタジェンゴム、クロロブレンゴム、ブチルゴム、
ニトリルゴム、アクリルゴム、エチレン・アクリルゴム
、EPDM等のエストラマーや、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂も
使用することができる。これらの樹脂は単独で使用する
ことができるほか、2種以上を混合して使用することも
でき、さらに、2種以上の粘弾性樹脂が積層されたもの
であってもよい。これらの粘弾性樹脂のうち、常温用の
複合型制振材料を製造する上で好ましいものは、−60
〜80℃のガラス転移温度を有するアクリル系共重合体
、コモノマー成分の多い塩化ビニル系樹脂、オレフィン
系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、非晶質ポリアミド、非晶質
ポリエステルあるいは各種のエラストマー等を挙げるこ
とができる。
また、上記各粘弾性樹脂のガラス転移温度は、制振鋼板
のピーク特性温度と対応関係にあり、このピーク特性温
度を所望の位置に移行するために可塑剤を添加して使用
することも可能である。この目的で使用される可塑剤と
しては、例えば、ポリエステル系可塑剤やポリエーテル
エステル系可塑剤、リン酸エステル類、エポキシ系可塑
剤、フタル酸ジエステル、セバシン酸ジエステル等のエ
ステル系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、塩素化パラ
フィン等を挙げることができ、使用する粘弾性樹脂によ
り適宜選定して使用される。
反対に、ガラス転移温度の低い粘弾性樹脂に対しては、
そのガラス転移温度より高い融点を有する固形樹脂等の
物質を添加してピーク特性温度を高温側に移行させるこ
とも可能である。このような固形樹脂としては、例えば
、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、
ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、クマロ
ン・インデン樹脂、フェノール変性クマロン樹脂、石油
樹脂等を挙げることができ、使用する粘弾性樹脂との相
溶性等を考慮して適宜選定して使用する。
さらに、上記粘弾性樹脂中には、必要に応じて炭酸カル
シウム、タルク、クレー、酸化チタン、ベンガラ、マイ
カ、ガラスフレーク、カーボンブラック、黒鉛、シリカ
、アルミナ等の各種の充填剤を添加することができるほ
か、使用する粘弾性樹脂に応じて酸化防止剤、加工助剤
等の各種添加剤も使用することができる。
粘弾性多層体を構成する中心層は、未架橋状態でもよい
が、複合型制振材料の粘弾性中間層となって焼付塗装ラ
インのような高温下に晒されても流出し難いようにする
ため、この中心層については共有結合により架橋されて
いることが好ましい。
この目的で使用する架橋剤については、中心層を構成す
る粘弾性樹脂の官能基により適宜選定し4i?るもので
あるが、例えば、硫黄、有機硫黄化合物、アルキルフェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂、熱反応性フェノール樹
脂等の樹脂加硫剤、ポリアミン、ポリオール、有機過酸
化物、アミン樹脂、イソシアナート類、ポリアミドアミ
ン、酸無水物等を挙げることができ、必要に応じて適当
な架橋促進剤、活性剤、架橋遅延剤等と併用することも
できる。また、中心層を構成づ′る粘弾性樹脂として2
種以上の高分子物質の混合物を使用した場合、全成分が
架橋されていることは必ずしも必要でなく、少なくとも
1成分が架橋されていればよい。
さらに、多層構造の粘弾性多層体を構成する各層間接着
性をより強固なものとするためには、中心層を構成する
粘弾性樹脂及び/又はこの粘弾性樹脂に配合された架橋
剤が外側層を構成する熱可塑性樹脂とも反応し得るもの
であることが好ましい。このような条件は、中心層を構
成する粘弾性樹脂と外側層を構成する熱可塑性樹脂とが
同一の官能基を有する場合には、上述したような架橋剤
を適当に選定することにより満すことができ、また、異
種官能基の組み合わせになる場合でも、イソシアネート
類、エポキシ化合物、ポリアミン等、数種の官能基と反
応し得る架橋剤あるいは有機過酸化物等を使用ηること
により満すことができる。
多層構造を有する粘弾性多層体の外側層は、常温におい
て粘着性がなく、フィルム成形能を有する熱可塑性樹脂
で形成される。
このような樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル・アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル・
塩化ごニリデン共重合体等の塩化ごニル系樹脂、ポリエ
チレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン
・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリ
ル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属
架橋物等のエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレ
ン・エチレン共重合体等のプロピレン系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン612、ナ
イロン66、ナイロン12等のポリアミド系樹脂の他、
ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル等が例示さ
れる。
これらの外側層を構成する熱可塑性樹脂は、最終的に得
られる多層体のフィルム強度、フィルム成形性の観点等
から選定されるほか、中心層を構成する粘弾性樹脂及び
/又はこの粘弾性樹脂に配合された架橋剤と反応性を有
し、各層間を強固に接着し得るものであることが好まし
い。また、中心層と外側層とからなる少なくとも3層構
造を有するもののほか、各層間の接着性を向上するため
に、両層の間に接着層を設けた5層構造体等であっても
よい。
上記外側層を構成する熱可塑性樹脂については、金属材
料との間の接着性を向上づるために変性処理されたもの
であることが好ましい。このように接着性を向上させた
熱可塑性樹脂としては、ナイロン11、ナイロン]2の
ようにそれ自体で優れた接着性を示すもののほか、重合
段階から接着性を向上させるべく変性したものや、グラ
フト重合等により変性したものを例示することができる
前者の例としては、例えば、共重合ナイロン系樹脂、直
鎖状共重合飽和ポリエステル系樹脂、エチレン・メタク
リル酸共重合体の金属架橋物、エチレン、プロピレン等
をマイレン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸等
と共重合した樹脂等を挙げることができる。また、後者
の例としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体
を加水分解反応及びグラフト反応によりその分子中に水
酸基、アセトキシ基、カルボキシル基等の極性基を持た
せた多元共重合体、ポリオレフィンをベースにマイレン
酸、無水マイレン酸、フマル酸、アクリル酸等の不飽和
カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物をグラフ
ト重合したもの、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリオキシプロピルトリメトキシシラン等のビニル基を
有するシラン化合物をグラフトしたもの等が挙げられ、
その他、粘着性付与レジンやエラストマー等をブレンド
したポリマーブレンドタイプの変性物等が挙げられる。
また、上記外側層を形成する熱可塑性樹脂に接着性がな
い場合には、複合型制振材料の製造時に金属材料側又は
粘弾性多層体側のいずれかにロールコータ−等で接着剤
を塗布し複合化すればよい。
上記中心層を構成する粘弾性樹脂と外側層を構成する熱
可塑性樹脂とから本発明の粘弾性多層体を製造する方法
としては、フィルム状に成形された外側層の間に、ドラ
イラミネーション法、ホットメルトラミネーション法、
押出ラミネーション法等により粘弾性樹脂の中心層を挟
み込んで多層フィルムを製造する方法、共押出法や多層
インフレーション法により粘弾性樹脂の中心層とその外
側に位置する熱可塑性樹脂の外側層とを同時に成形して
多層化する方法等、公知の多層化技術を利用することが
できる。
本発明の粘弾性多層体において、その中心層と外側層の
厚さは、要求される制振性能等から適宜決定されるもの
であるが、中心層の厚さについては制振性能の観点から
10μm以上、好ましくは20μTrL以上であり、ま
た、外側層の厚さについては、多層体の強度や鋼板に対
する接着性能等の観点から5μm以上、好ましくは10
μm以上である。また、粘弾性多層体全体の厚さについ
ては、接着性の観点から30μm以上、好ましくは40
μTrL以上であり、複合型制振材料のプレス加工性等
の観点から300μm以下1、好ましくは200μm以
下である。
本発明の粘弾性多層体を使用して複合型制振材料をlS
l造する方法については、特に制限されるものではなく
、切板を使用するバッチ法、コイルを使用する連続法等
、任意の方法を採用することができる。また、金属材料
とこの粘弾性多層体とを接着する方法についても、特に
制限はなく、例えば、2枚の金属材料の間にこの粘弾性
多層体を挟み込み、外側層の溶融温度により適宜設定さ
れた温度で加熱圧着することにより可能である。
[作用] 本発明の粘弾性多層体は、その外側層が常温において粘
着性がなく、フィルム成形能を有する熱可塑性樹脂から
なり、中心層が制振性を付与する粘弾性樹脂で形成され
た多層構造体であり、上記粘弾性樹脂が、例えば常温で
フィルム強度に乏しい粘弾性物質であっても外側層の補
強効果により充分なフィルム強度を確保することができ
、中休ではフィルム化が困難なものでもそのフィルム化
を可能にするものである。
[実施例] 以下、実施例に基いて本発明を具体的に説明する。
実施例1〜7 メルトフローレート10 g/ 10m1n、及び融点
153℃の無水マイレン酸クラフトポリプロピレン又は
融点130℃のナイロン−12系接着性ナイロンをT−
ダイ押出して得られた厚さ20μmのフィルムを外側層
として使用し、中心層を構成する粘弾性樹脂として第1
表に示す性状の樹脂を使用し、これを塩化メチレン溶液
又はキシレン溶液としてドライラミネーション法により
第2表に示す3層状フィルムからなる粘弾性多層体を製
造し、得られた各粘弾性多層体についてそのフィルム強
度(破断点強度)を測定した。結果を第2表に示す。
PP:無水マイレン酸グラフトポリプロピレンARニア
クリルゴム EAR:エチレン・アクリルゴム PE(1/1)  、非晶質ポリエステル(八)と(B
)の1:1混合物BPO:過酸化ベンゾイル MDA:メヂレンジニアニリン MDIニジフェニルメタンジイソシアネートMFI(多
官能イソシアネート):トリメヂロールプロパンのトル
イレンジイソシアネート付加物 注2 架橋剤の添加ωは中心層を構成する粘弾性樹脂に
対する比率(phr、 )である。
注3 フィルム強度測定時の引張り速度は50ONv′
minである。
次に、上記各実施例1〜7で得られた粘弾性多層体を、
2枚の厚さ0.8mの冷間圧延鋼板の間に挟み、ホット
メルト接着することにより制振鋼板を作成し、得られた
制振鋼板の接着性及び制振性能を測定した。結果を第3
表に示す。
なお、ホットメルト接着の条件は、外側層が接着性ナイ
ロンの場合には240℃、5分、5Ky/ciの条件を
採用し、また、無水マイレン酸クラフトポリプロピレン
の場合には190℃、5分、5に’J / cIliの
条件を採用した。また、接着性については50m+/r
ain、の引張り速度でT型剥離試験を行い、求められ
たT型剥離強度で評価した。ざらに、制振性能について
は、中央加振による機械インピーダンス法で振動吸収能
を表わす損失正接(η)を測定し、ηの最大値(η  
)及びこのη□aX。
max。
を示す時の1ffl廉(T、)を測定して評価した。
第  3  表 比較例1 上記各実施例1〜7の粘弾性多層体においてその外側層
として使用した無水マイレン酸クラフトポリプロピレン
及び接着性ナイロンについて、その接着性及び制振性能
を上記各実施例と同様にして測定した。結果を第4表に
示す。これらの無水マイレン酸クラフトポリプロピレン
及び接着性ナイロンは、鋼板に対して良好な接着性を示
すが、制振性能には乏しいことが判明した。
比較例2 中心層として使用した非晶質ポリエステル(A)をT−
ダイ押出によりフィルム化した。厚さ80μmのフィル
ム化が可能であったが、粘着性があるため巻取には離型
紙が不可欠であり、フィルム強度も流れ方向が0.5に
9/1ttyr  で、直角方向が0.3N9/m  
であってフィルム強度に乏しく、実用性がないことが判
明した。
[発明の効果] 本発明の粘弾性多層体は、2つの金属材料の間に挟み込
まれて優れた接着性と制振性能を発揮する粘弾性中間層
を形成するほか、フィルム化が可能であり、複合型制振
材料を製造するための粘弾性多層体として極めて有用で
ある。
特許出願人    新日鐵化学株式会社同   上  
  新日本製鐵株式会社代  理  人      弁
理士  成  瀬   勝  夫(外2名) 手続補正書 昭和61年2月3日 特許庁長官  宇 賀  道 部 殿 1、事件の表示 昭和60年特許願第292841号 2、発明の名称 複合型制振材料製造用の粘弾性多層体 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 東京都中央区銀座五丁目13番16号名称 (6
64)新日鐵化学株式会社 (外1名) 4、代理人 〒105 電話(433> 4420住所
 東京都港区新橋3丁目8番8号、上−ビル5階 5、補正命令の日付   自発補正 6、補正により増加する発明の数   なし8、補正の
内容 (1)明細書第4頁第4行目に記載した「ブラチール」
を「ブチラール」と補正する。
(2)明細書第16頁第13行目及び第20行目にそれ
ぞれ記載した「マイレン酸」を「マレイン酸」と補正す
る。
(3)明細書第16頁第20行目、第19頁第20行目
、第21頁第14行目、第22頁第8行目、第23頁第
13行目及び同頁箱16〜17行目にそれぞれ記載した
「無水マイレン酸」を「無水マレイン酸」と補正する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)−80〜120℃のガラス転移温度を有すると共
    にこのガラス転移温度において0.5以上の損失正接(
    tanδ)を有する粘弾性樹脂で形成された中心層と、
    この中心層の両面に設けられ、常温において粘着性がな
    く、フィルム成形能を有する熱可塑性樹脂で形成された
    外側層とからなる少なくとも3層構造を有する多層状の
    薄膜に形成されていることを特徴とする複合型制振材料
    製造用の粘弾性多層体。
  2. (2)中心層を構成する粘弾性樹脂が架橋剤により共有
    結合で架橋されている特許請求の範囲第1項記載の複合
    型制振材料製造用の粘弾性多層体。
  3. (3)中心層を構成する粘弾性樹脂及び/又はその架橋
    剤が外側層を構成する熱可塑性樹脂と反応し得るもので
    ある特許請求の範囲第1項又は第2項記載の複合型制振
    材料製造用の粘弾性多層体。
  4. (4)外側層を構成する熱可塑性樹脂が金属材料との接
    着性向上のために変性処理されたものである特許請求の
    範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の複合型制振
    材料製造用の粘弾性多層体。
JP29284185A 1985-12-27 1985-12-27 複合型制振材料製造用の粘弾性多層体 Pending JPS62152751A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01115630A (ja) * 1987-10-29 1989-05-08 Sumitomo Chem Co Ltd 制振複合構造体
JPH01115629A (ja) * 1987-10-29 1989-05-08 Sumitomo Chem Co Ltd 射出成形による制振複合構造体
JPH01204735A (ja) * 1988-02-09 1989-08-17 Nec Corp 繊維強化複合材料

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