JPH0227262B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は乗合式の全エレベーターに利用でき、
特に、VIP（要人）が利用するようなエレベータ
ーに関する。

〔従来の技術〕

従来より乗合方式のエレベーターにおける一時
的優先サービスの要望は強く、切替スイツチによ
り、一時的に優先サービスをさせたり、特別に優
先ボタンを設置したりしていた。しかし、前者は
管理人等がスイツチを切替えると云う操作を伴う
ため、不意の場合に間に合わず、又、優先サービ
スが自動的に解除しないため、サービス終了確認
のロスタイムが発生し、一般乗客へのサービス低
下を招いていた。又、後者の場合は、コストアツ
プになることはもちろんの事であるが、それ以外
にも優先ボタンをいたずら操作される等の問題が
あつた。又、「状況に応じた優先度を選択した
い。」と云う要望も根強いものがあつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、前記従来の技術の問題点に鑑みてな
されたもので、その目的は特別なスイツチ等を用
いることなく簡便な操作で、優先度の異なる多種
の優先サービスを提供する呼応答優先装置を提供
するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

かご及びホールボタンの操作時間長を複数段階
に判定し、まず一般的操作時間長（２秒未満程
度）は通常の乗合方式（優先はなし）で、意識的
な操作時間長（２秒以上）は優先サービス付とし
た。さらに、意識的操作時間長を二区分し、中時
間操作長（２秒以上４秒未満程度）と、長時間操
作長（４秒以上）とにし、前者は途中のホールボ
タンに優先してサービスするものとし、（VIP等
の優先運転向き）、後者は途中の全てのボタンに
優先してサービスする緊急用としたものである。

〔実施例〕 本発明の本実施例回路を第１図ないし第３図に
示す。

本実施例は１，２，……Ｍ，Ｎ階の場合を示
し、同系統回路は途中の階の方の図示を省略して
ある。まず、図中の文字記号を説明する。

，：直流電源 １〜Ｎ：かごボタン ２Ｄ〜ND：ホールボタン（降り用） １Ｕ〜MU：ホールボタン（昇り用） １Ａ〜NA：かごボタン用補助リレー。

２DA〜NDA：ホールボタン用補助リレー。

１UA〜MUA：ホールボタン用補助リレー。

１TA〜NTA：かごボタンの中時間操作検出用
タイマーで動作時間は２秒とする。

２DTA〜NDTA：ホールボタン（降り用）の中
時間操作検出用タイマー。（２秒動作） １UTA〜MUTA：ホールボタン（昇り用）の中
時間操作検出用タイマー。（２秒動作） １TB〜NTB：かごボタンの長時間操作検出用
タイマーで動作時間は４秒とする。

２DTB〜NDTB：ホールボタン（降り用）の長
時間操作検出用タイマー。（４秒動作） １UTB〜MUTB：ホールボタン（昇り用）の長
時間操作検出用タイマー。（４秒動作） PL：乗場表示器に組込んだ「通過」表示灯。

CL：かご内操作盤に組込んだ「優先」表示灯。

DL：かご内操作盤に組込んだ「最優先」表示灯。

１Ｂ〜NB：かごボタンの登録リレー。

２DB〜NDB：ホールボタン（降り用）発録リレ
ー。

１UB〜MUB：ホールボタン（昇り用）登録リ
レー。

１Ｃ〜NC：中時間以上操作時のかごボタンの登
録リレー。

２DC〜NDC：中時間以上操作時のホールボタン
（降り用）登録リレー。

１UC〜MUC：中時間以上操作時のホールボタン
（昇り用）登録リレー。

１Ｄ〜ND：長時間操作時のかごボタンの登録リ
レー。

２DD〜NDD：長時間操作時のホールボタン（降
り用）登録リレー。

１UD〜MUD：長時間操作時のホールボタン
（昇り用）登録リレー。

Ｃ：中時間以上操作検出リレー。

Ｄ：長時間操作検出リレー。

1F〜NF：かご位置検出リレー（図示省略）の接
点で減速距離以前に次の切替るよう構成されて
いる。

OP：運行検出リレー（図示省略）の接点でかご
が運行中はリレーが投入しているように構成さ
れている。

UL，DL：運行方向予約リレー（図示省略）の接
点である。ULが上昇、DLが下降。

SD：減速指令リレー。

SDU，SDD：減速開始位置検出スイツチで検出
部を各階の塔内側に設置し、スイツチ部をかご
側に設置したもので、SDUが上昇運転用，
SDDが下降運転用である。

UP：上昇運転リレー（図示省略）の接点。

DN：下降運転リレー（図示省略）の接点。

UE，DE：最終呼検出リレー（図示省略）の接点
で位置検出リレーが切替つた時点で、その階よ
りも先方の階に呼が登録されていなければ釈放
するよう構成されたもので、UEが上昇運転の
最終呼検出、DNが下降運転の最終呼検出であ
る。

第１図ないし第３図により回路の動作説明をす
る。まず、通常（短時間操作で２秒未満）操作の
場合について説明する。

操作時間が２秒未満であることから、タイマー
（TA系及びTB系）は一切動作しない。よつて、
押されたボタンに対応したＡ系のリレーが動作
し、次いで、Ｂ系のリレーが動作し自己保持す
る。尚Ｃ系，Ｄ系のリレーは動作しない。第３図
の減速指令回路では、上記の呼条件より運転方向
と同方向のホールボタン及びかごボタンに順次応
答していく優先のない乗合式となるものである。

次に、中時間操作（２秒以上４秒未満）の場合
について説明する。

Ａ系リレーが動作し、Ｂ系リレーが動作して自
己保持するまでは、前述の説明と同様である。

Ａ系リレーが中時間押しつづけられると、その
ボタンに対応したTA系タイマーが動作し、Ｃ系
リレーが動作し、自己保持する。Ｃ系リレーの動
作によりＣリレーも動作する。このことにより減
速指令回路では、短時間操作のホールボタンが
C3接点により切放され無効となる。すなわち、
短時間操作のホールボタン発生階には減速せずに
通過することになり、中時間操作のボタンが優先
されたことになる。

最後に長時間操作（４秒以上）の場合について
説明する。

Ａ系リレーが動作し、Ｂ系リレーが動作して自
己保持する。一定時間（２秒）後、TA系タイマ
ーが動作し、Ｃ系リレーが動作し自己保持する。
同時に、Ｃリレーも動作するまでは前記説明と同
様である。上記動作後も、さらにボタンを押しつ
づけていると、やがて、TB系タイマーが動作し
（ボタンを押しはじめて４秒後）、Ｄ系リレーが動
作して自己保持する。Ｄ系リレーの動作により、
Ｄリレーも動作する。このことより、減速指令回
路では、短時間操作のホールボタン及びかごボタ
ン、更に、中時間操作のホールボタン及びかごボ
タンがC3接点及びD3接点により切放され無効と
なる。すなわち、短，中時間操作の全ボタンに応
答することなく、長時間操作のボタンに直行する
ことになり、長時間操作のボタンが最優先される
ことになる。

本実施例は説明を容易にするためリレーとタイ
マーを使用した回路としたが、マイクロコンピユ
ーターを搭載したエレベーターでは、これら回路
に相当する動作指令をプラグラム化し、記憶させ
る事は容易であり、さらに安価に実施できる事は
云うまでもない。

〔発明の効果〕

本発明によれば通常の操作ボタンの操作方法で
呼の優先度が段階的に選択できるため、状況に応
じた優先運転を簡単な操作で選択できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の動作を示す回路
図である。 １〜Ｎ…かごボタン、２Ｄ〜ND，１Ｕ〜MU…
ホールボタン、１TA〜NTA…中時間操作検出
タイマー（かごボタン用）、２DTA〜NDTA，
１UTA〜MUTA…中時間操作検出タイマー（ホ
ールボタン用）、１TB〜NTB…長時間操作検出
タイマー（かごボタン用）、２DTB〜NDTB，
１UTB〜MUTB…長時間操作検出タイマー（ホ
ールボタン用）、１Ａ〜NA…かごボタン補助リ
レー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 各階乗場にかご呼寄せ用ホールボタン，かご
   内に行先階ボタンを装備してなる乗合式エレベー
   ターにおいて、前記ホールボタン又は前記行先階
   ボタンが短，中，長の少なくとも３段階の操作時
   間のいずれかの操作時間で押下された時にその操
   作時間より短い操作時間で押下された前記ホール
   ボタン又は前記行先階ボタンの押下による全ての
   登録を無効とし、前記いずれかの操作時間で押下
   された前記ホールボタン又は前記行先階ボタンに
   よる押下を優先とする応答優先度を段階的に切替
   える手段を設けたことを特徴とするエレベーター
   の呼応答優先装置。