JPH02269275A - 弾塑性ダンパー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は構造部材間、またはこれと非構造部材間に跨
設され、地震時等の振動を吸収する、弾塑性ダンパーに
関するものである。

（発明が解決しようとする課題） 地震時等に構造物に蓄えられる振動エネルギーを固有周
期の異なる構造物、または構造物内で分離した構造部材
毎に消費し、構造物全体の揺れを抑制する、小型で、板
状の弾塑性ダンパーを出願人はこれまで幾つか提案して
いる　（特願昭６３−２５３１６号等）。

これらのダンパーは塑性変形能力保有のため面内方向に
適当な間隔をおいて開口が設けられたもので、主として
フレーム内で切り離された構造部材間に跨設され、双方
の相対変位時に面内方向に弾塑性変形することによって
エネルギーを吸収するものであるが、構造物内で特に設
置場所を選ばず、両端のボルト孔で構造部材に接合でき
る、という手軽さを持っている。

この発明はこの一連の板状ダンパーを更に派生させたも
ので、取付上の自由度の高いダンパーを加えて提案しよ
うとするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明では板状の本体の片側に、面内力作用方向に間隔
をおいて開口に相当する歯形状の切込みを入れた、櫛形
の本体を基本形とし、これを単体で、もしくは２枚組み
合わせてダンパーを構成することにより簡素な構造で、
取付上の自由度を高める。

ダンパーを２枚の単体から構成する場合は切込み側を突
き合わせ、もしくは一部重ね合わせて接合し、一体化さ
れる。

ダンパーは切込みによって面内剛性と降伏耐力が低く抑
えられ、外力作用時の弾塑性履歴エネルギーにより振動
エネルギーを吸収する。

このダンパーは距離をおいて切り離される構造部材間、
または構造部材と非構造部材間に跨設され、主にボルト
により接合される。

（実施例） 以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて説明する。

この発明の弾塑性ダンパーＤは第１図、または第２図に
示すように、鋼板等金属製の板の片側に開口１となる歯
形状の切込み１゜が入れられた本体Ｄｏを基本形とする
もので、この基本形の単体で、もしくはその組み合わせ
で構成されるものである。

切込み１゜は図示するように本体Ｄｏの片側に面内力方
向に間隔をおいて複数入れられ、他方側には構造部材Ｓ
Ｉ、もしくは非構造部材Ｓ２への接合用のボルト孔２が
設けられる。

この切込み１゜は図示するように台形状、すなわち本体
Ｄ０に作用するせん断力によって切込みｌ。回りに生ず
る曲げモーメント分布に対応した形状に明けることがエ
ネルギー吸収の効率上好ましい。

第１図は本体Ｄ０の断面形状がＩ形の場合、第２図はＬ
形の場合であり、後者の場合には折り曲げられたフラン
ジにボルト孔２が明けられる。

第１図、第２図に示す弾塑性ダンパーＤを単体で使用す
る場合は、各Ｈに示すように切込み工。側の端部にもボ
ルト孔２が明けられ、各ボルト孔２，２において、゛距
離をおいて切り離される構造部材Ｓ０．もしくは非構造
部材ｓｔに接合される。

零帰塑性ダンパーＤの基本形である第１図に示す形状の
本体Ｄ０は第７図−Ｉ、ｆｆに示すように平坦な板を鎖
線で示す位置で切断することにより製作される。

第３図は第１図に示す単体の弾塑性ダンパーＤ、Ｄを２
枚組み合わせた場合の実施例を示したものである。２枚
組み合わせ、第３図−■。

■のように中間部に開口１を形成することにより成が高
くなる結果、変形能力、すなわちエネルギー吸収能力が
高められる。

■は切込み１゜、１゜側を突き合わせて溶接したもの、
■は切込み１゜、１゜側を一部重ね合わせてボルト３に
より接合したもので、いずれも■形断面に形成した場合
、Ｉ、　ｒＶは本体Ｄ０Ｄ０を直交させ、突き合わされ
た切込みｌｏ。

１゜側を溶接してＬ形断面に形成したものである。

第４図、第５図は第２図に示す弾塑性ダンパ一り、Ｄを
断面Ｚ形に組み合わせた場合の実施例を示したもので、
それぞれ切込み１゜、１゜側を突き合わせて溶接したタ
イプ、一部重ね合わせてボルト３により接合したタイプ
である。

第６図は零帰塑性ダンパーＤの構造部材Ｓまたは非構造
部材Ｓ２への取付例を示したものである。

■、■は構造部材Ｓ１としてフレームの梁と、これから
距離をおいて切り離された耐震壁との間に跨設した場合
で、それぞれ本体Ｄ０を２枚組み合わせたタイプと単体
の使用例である。

いずれもボルト４を用いて取り付けられるが、■の単体
の場合は梁と耐震壁とに埋め込まれたプレート５．５間
に跨り、これを挟み込んで接合される。

■は弾塑性ダンパーＤを構造部材Ｓ、に支持される非構
造部材Ｓ２の支持金物として利用した場合を示したもの
で、一方を構造部材Ｓ１としてスラブに、他方を非構造
部材Ｓ２としてカーテンウオールに接合したものである
。

本弾塑性ダンパーＤはその形状、規模から図示した実施
例以外に、互いに切り離された任意の構造部材Ｓ、や非
構造部材８２間に設置され、非構造部材Ｓｔの場合には
層間変位が弾塑性ダンパーＤで吸収されるためその変形
量を低減することができる。

（発明の効果） この発明は以上の通りであり、板状の本体を単体で、も
しくは組み合わせて形成されるもので、これには２方向
にボルト孔が穿設可能であるため構造部材や非構造部材
への取付上の自由度が高く、また切込み、もしくは開口
により保有する変形能力によって接続される構造部材や
非構造部材毎にエネルギーを吸収することができ、地震
時の構造物の応答、非構造部材の変形を低減することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は単体の弾塑性ダンパーを示したもので
、いずれも■は立面図、■は側面図、第３図は単体を２
枚組み合わせた弾塑性ダンパーを示したもので、Ｉ〜■
は立面図、　ＩＶは■の側面図、第４図、第５図は他の
製作例を示したもので、いずれも■は立面図、■は側面
図、第６図−１〜■は本弾望性ダンパーの取付例を示し
た断面図、第７図−Ｉ、　　Ｉ［は単体の弾塑性ダンパ
ーの加工状態を示した立面図である。 Ｄ・・・・・・弾塑性ダンパー、Ｄｏ・・・・・・本体
、１・・・・・・開口、１゜・・・・・・切込み、２・
・・・・・ボルト孔、３・・・・・・ボルト、ＳＩ・・
・・・・構造部材、Ｓ２・・・・・・非構造部材、４・
・・・・・ボルト、５・・・・・・プレート。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）互いに距離をおいて切り離される構造部材間、ま
   たは構造部材と非構造部材間に跨って接合され、双方の
   相対移動時に面内方向に変形して振動エネルギーを吸収
   する板状のダンパーであり、本体の片側に歯形状の切込
   みがせん断力作用方向に間隔をおいて入れられているこ
   とを特徴とする弾塑性ダンパー。
2. （２）第１請求項記載の弾塑性ダンパーを２枚、その切
   込み側を突き合わせ、もしくは一部重ね合わせて接合し
   、一体化してあることを特徴とする弾塑性ダンパー。