JPH022658B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、ワーク供給部から供給されたワー
クを位置決めしたのち、ワーク組立て部へ搬入し
てワークの自動組立てを行なうワークの搬送組立
て装置に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

パレツト等に収容された多数の部品などのワー
クを１個づつ把持してロボツトなどによつて組立
て部へ搬入して自動組立てを行なうワークの搬送
組立て装置には種々の装置があるが、前記ワーク
の組立て前の準備としてワークに１個づつグリー
スを塗布する必要がある場合にはつぎのような装
置を採用している。

すなわち、パレツトに収容されたワークを１個
づつ把持機構によつて把持してグリース塗布部へ
搬入してグリース塗布作業を行ない、グリース塗
布が完了したワークを再び前記把持機構によつて
把持してワーク組立て部へ搬入して自動組立てを
行なつている。つまり、グリース塗布工程と、ワ
ーク組立て工程とを別々のセクシヨンで行なつて
おり、また、グリース塗布時および組立て時には
そのワークを所定の位置に位置決めする必要があ
り、前記２工程の前には位置決め工程が必要とな
る。

したがつて、ワーク組立て前の工程数が増え、
装置が大規模となつているとともに、各工程の保
守、点検等の管理にも多くの労力を要し、また各
工程の稼働率が下がり、生産性の低下の原因にな
つていた。

〔発明の目的〕

この発明は、前記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、ワークを供給部か
ら組立て部へ搬送する間にそのワークの位置決め
およびグリース塗布などの処理を行なうことがで
き、作業を一連の動作で行ない、工程数の削減に
より保守、点検の容易化をはかるとともに、生産
性を向上することができるワークの搬送組立て装
置を提供することにある。

〔発明の概要〕

この発明は、前記目的を達成するために、ワー
ク供給部とワーク組立て部との間に組立て準備ポ
ジシヨンを設け、この組立て準備ポジシヨンにワ
ーク搬送装置によつて把持されたワークの受渡し
部、処理部およびこの受渡し部と処理部との間を
移送する手段を設け、前記受渡し部においてワー
ク搬送装置からワークを受入れ位置決めしたの
ち、そのワークを前記処理部に搬入して処理し、
再びそのワークを前記受渡し部からワーク搬送装
置へ渡し、ワークの位置決め後のワークと処理済
みのワークを同時に移送するようにしたことにあ
る。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

第１図はワークの搬送組立て装置の概略的構成
を示すもので、１はワーク供給部、２はワーク組
立て部、３はワーク供給部１からワークａを把持
してワーク組立て部２へ搬送するワーク搬送装置
であり、このワーク搬送途上には組立て準備ポジ
シヨン４が設けられている。

ワーク供給部１にはそのテーブル５の上面に多
段積みのパレツト６…が設けられ、これらパレツ
ト６…には部品などの多数のワークａ…が整列状
態に収容されている。また、前記ワーク組立て部
２には機器のベース７…を搬送するコンベア８が
設けられ、このベース７の上面に前記ワークａを
１個づつ供給して組立てするようになつている。
さらに、前記ワーク搬送装置３はたとえば水平旋
回多関節ロボツトによつて構成され、このＺ軸９
にはワークａを把持する把持機構１０が設けられ
ている。そして、前記ワーク供給部１からワーク
ａを１個づつ把持してベース７に搬入するように
なつている。また、前記組立て準備ポジシヨン４
には第２図乃至第４図に示すように移送手段とし
てのワーク位置決め装置１１が設けられている。
このワーク位置決め装置１１について説明する
と、１２はインデツクスユニツトを構成する駆動
機構であり、この駆動軸１３は垂直に突設されて
いる。この駆動軸１３には上下方向の直線ガイド
１４，１４が設けられ、これら直線ガイド１４，
１４には左右に分割された第１のテーブル１５と
第２のテーブル１６が上下動可能に設けられてい
る。そして、この第１、第２のテーブル１５，１
６には位置決め機構１７，１７が設けられてい
る。これら位置決め機構１７，１７は同一構造で
あるため、一方について説明すると、１８は第１
のテーブル１５の上面に設けたＸ方向位置決めブ
ロツクであり、１９はＹ方向位置決めブロツクで
ある。そして、Ｘ方向位置決めブロツク１８には
押付けピン２０が、Ｙ方向位置決めブロツク１９
には押付けロツド２１がそれぞれ対向して進退可
能に設けられている。前記押付けピン２０は案内
部材２２に進退自在に設けられ、押付けロツド２
１は軸受体２３に進退自在に軸支され、さらに圧
縮ばね２４によつて前進方向に付勢されている。
また、第１のテーブル１５の下部には両ロツド型
シリンダからなる駆動機構２５が設けられてい
る。この駆動機構２５の第１の駆動軸２６は前記
第１のテーブル１５を貫通して上部に突出してお
り、この第１の駆動軸２６には前記押付けピン２
０を進退させるレバー２７が設けられている。ま
た、第２の駆動軸２８は第１のテーブル１５の側
部に突出しており、この第２の駆動軸２８には前
記押付けロツド２１を進退させるレバー２９が設
けられている。そして、駆動機構２５によつて前
記押付けピン２０と押付けロツド２１を同時に作
動させ、ワークセツト部３０に収容されたワーク
ａのXY方向の位置決めをするように構成されて
いる。なお、３１は突上げシリンダであり、第
１、第２のテーブル１５，１６の高さを調節する
ものである。

このように構成されたワーク位置決め装置１１
は前述したように組立て準備ポジシヨン４に設置
されており、前記駆動軸１３の180゜の正逆回転に
よつて第１のテーブル１５と第２のテーブル１６
とが交互にワーク受渡し部３２およびワーク処理
部としてのグリース塗布部３３に対向できるよう
になつている。前記ワーク受渡し部３２は前記ワ
ーク搬送装置３のＺ軸９の旋回軌跡上に位置して
おり、グリース塗布部３３にはワークａの所定の
位置にグリースを塗布するグリース塗布機３４が
設けられている。したがつて、たとえば第１のテ
ーブル１５がワーク受渡し部３２に対向している
ときには第２のテーブル１６がグリース塗布部３
３に対向し、逆に第１のテーブル１５がグリース
塗布部３３に対向しているときには第２のテーブ
ル１６がワーク受渡し部３２に対向するようにな
つている。

つぎに前述のように構成されたワークの搬送組
立て装置の作用を説明する。

ワーク搬送装置３の旋回運動によつてそのＺ軸
９がワーク供給部１のパレツト６に対向し、把持
機構１０によつてワークａの１個を把持すると、
Ｘ軸９は矢印Ａ方向に回動して組立て準備ポジシ
ヨン４のワーク受渡し部３２に対向する。そし
て、Ｘ軸９が下降したのち把持機構１０がワーク
ａの把持を解除すると、第１のテーブル１５のワ
ークセツト部３０にワークａが載置される。ワー
クａの載置が検出されると、駆動機構２５が作動
し、第１の駆動軸２６と第２の駆動軸２８が同時
に駆動する。したがつて、押付けピン２０および
押付けロツド２１は同時に前進してワークａをＸ
方向位置決めブロツク１８およびＹ方向位置決め
ブロツク１９に押付ける。つまり、ワークａの
XY方向の位置決めがなされる。

前記位置決め工程中に第２のテーブル１６に既
に位置決めされているワークａはグリース塗布部
３３に対向している。したがつて、グリース塗布
機３４によつてワークａの所定位置にグリースが
塗布されるから、ワークａの位置決めとグリース
の塗布が同時に行なえる。そして、位置決めとグ
リース塗布が完了すると、駆動機構１２によつて
駆動軸１３が180゜逆方向に旋回し、第１のテーブ
ル１５はグリース塗布部３３に対向して第２のテ
ーブル１６は受渡し部３２に対向する。したがつ
て、位置決めされたワークａはグリース塗布機３
４に対向して前述と同様にグリース塗布が行わ
れ、グリース塗布の完了したワークａは前記把持
機構１０によつて把持されるとともに、駆動機構
２５によつて押付けピン２０および押付けロツド
２１が後退してワークａの拘束を解除する。つぎ
に、ワーク搬送装置３のＺ軸９が矢印Ｂ方向に旋
回してワークａをワーク組立て部２のベース７上
へ搬入する。そして、把持機構１０に把持したワ
ークａをベース７に対して自動的に組立てる。

このようにワークａの供給、位置決め、グリー
ス塗布および組立てが完了すると、ワーク搬送装
置３のＺ軸９は矢印Ｃ方向に旋回して把持機構１
０がワーク供給部１に戻り、前述と同様に作用を
繰返すことになる。

なお、ワーク位置決め装置１１における第１、
第２のテーブル１５，１６は上下動自在であり、
突上げシリンダ３１によつて上昇させることがで
き、下降はスプリングによつて行われるから、ワ
ークａの把持機構１０に対する受入れ、受渡しが
容易にできる。

また、前記一実施例においてはワーク位置決め
装置１１を180゜旋回するようにしたが、これに限
定されず、360あるいは90゜の旋回であつてもよ
く、またワーク搬送装置３はロボツトに限らず、
専用機でもよい。さらに、ワークａにグリースを
塗布する場合について述べたが、ワークａの加工
や矯正などの組立て準備のための処理であつても
よい。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、ワー
ク供給部からワーク組立て部へワークを搬送する
搬送途上に組立て準備ポジシヨンを設け、ワーク
の位置決めと処理を行ない、この位置決め後のワ
ークと処理済のワークの移送を同時に行なうこと
ができるから、工程数を削減することができ、装
置の簡素化と保守、点検などの管理の容易化を図
ることができ、さらに、各工程の稼働率の向上に
より生産性を向上することができるという効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図は全体構成の概略的平面図、第２図はワーク位
置決め装置の平面図、第３図は同じく正面図、第
４図は第３図の矢印方向から見た下面図であ
る。 １……ワーク供給部、２……ワーク組立て部、
３……ワーク搬送装置、４……組立て準備ポジシ
ヨン、１１……ワーク位置決め装置（移送手段）、
３２……受渡し部、３３……グリース塗布部（処
理部）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 別々のポジシヨンに設けられたワーク供給部
   とワーク組立て部との間を移送するワーク搬送装
   置によつて前記ワーク供給部のワークをワーク組
   立て部に搬入して組み立てるワークの搬送組立て
   装置において、前記ワーク供給部とワーク組立て
   部との間に組立て準備ポジシヨンを設け、この組
   立て準備ポジシヨンに、前記ワーク搬送装置によ
   つて把持されたワークの受渡し部と処理部および
   この受渡し部と処理部にそれぞれ対向する位置決
   め機構を有し、前記受渡し部と処理部との間を往
   復運動することにより、前記受渡し部で前記ワー
   ク搬送装置から受け入れ位置決めしたワークの処
   理部への移送と前工程で前記処理部にて処理済の
   ワークの前記受渡し部への移送を同時に行うワー
   ク位置決め装置とを具備したことを特徴とするワ
   ークの搬送組立て装置。