JPH0225775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、例えば複数の秤量機に被供給物を
供給して計量し、得られた各秤量機の重量値の組
合せ演算を実行して所定重量に近い被供給物の組
合せを求め、求めた組合せに係る秤量機から被供
給物を排出させる所謂組合せ演算式自動秤量装置
に適用し得る分散供給装置に関するものである。

（従来技術） この種従来の分散供給装置としては、被供給物
を円周方向に振分けるようになしたパーツフイー
ダやボールフイーダの外周に複数個の出口を設
け、その各々に秤量機からの信号で開閉動作する
シヤツターを設置し、パーツフイーダ或いはボー
ルフイーダを常時駆動してシヤツターを所定時に
開放して、被供給物を各秤量機へ供給するように
したものや、パーツフイーダやボールフイーダの
外周に複数個の供給トラフを放射状に一体形成し
て、各供給トラフにそれぞれバケツト状の室を有
する回転ホツパーを間欠回転するように装設し、
該パーツフイーダ或いはボールフイーダと各供給
トラフとを常時振動させて、所定時に回転ホツパ
ーを間欠回転させて被供給物を各秤量機に供給す
るようにしたものがあつた。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の分散供給装置では、被供給物が常時
振動しているため、振動に適さない被供給物が多
種類あり、供給できる種類が限定されるという欠
点があつた。又、各秤量機に対する被供給物の供
給が極めて大雑把であるため、細かな供給制御は
もとより、定量的な供給制御もできないという欠
点があつた。

この考案は、分散テーブルの外周に各個別に振
動する供給トラフを複数個放射状に配設し、各供
給トラフを各個別に所定時振動させて被供給物を
供給するようにし、そして該被供給物の供給をシ
ヤツター装置との関連で制御できるようにした分
散供給装置を提供せんとするものである。

（課題を解決するための手段） この考案は、分散テーブルの外周に複数の供給
トラフを放射状に配設し、各供給トラフを個別に
振動させて、夫々の供給トラフの先端下部に配設
した各秤量機へ被供給物を供給する分散供給装置
において、前記分散テーブルと各供給トラフとの
間、若しくは各供給トラフの先端部に供給トラフ
の振動と関連して開閉するシヤツター装置を設け
たものである。

（実施例） 以下図面に示す実施例につき説明するが、第１
図〜第３図は、本考案の理解を深めるためのもの
で、組合せ演算式自動秤量装置への適用例につき
説明すると、第１図及び第２図において、１は円
錐形状に形成した分散テーブルであつて、電磁振
動装置２上に取付支承させて、螺旋状往復振動を
行わせる。尚、分散テーブル１は、一方向に回転
させることもできるが、そのときは駆動手段とし
て前記電磁振動装置２の代りに電動機を用いる。
３は分散テーブル１の外周に複数個放射状に配設
した供給トラフであつて、その各後端部を分散テ
ーブル１の下部に該分散テーブル１に接触しない
ように位置させてある。第３図において、供給ト
ラフ３の一方の側壁３′は、垂直壁とし、その略
前半分を山形状の垂直壁４とし、他方の側壁３″
は、前側の略2/3を山形状で且つ傾斜せる傾斜壁
５とし、残りの後側略1/3を隣位の供給トラフ３
の一方の側壁３′の略後半分に沿つて外方へ傾斜
せる傾斜壁６として、該側壁３″の略後半分を隣
位の供給トラフ３の側壁３′上にこれと接触しな
いように重合状に重ねてある。７は各供給トラフ
３を振動させる電磁振動装置であつて、これに供
給トラフ３を各々取付支承させてある。また、
８，８′は分散テーブル１を挾んで対向設置した
投光器と受光器とであつて、分散テーブル１上の
被供給物の溜り量を検出し、その検出信号で図示
しない供給装置から分散テーブル１への被供給物
の供給を制御する。上記投光器８及び受光器８′
は、各々支柱９，９′に上下位置調整自在に取り
付けてある。１０はフレーム１１上に立設固着し
た複数の脚１２を介してフレーム１１上方に配置
した円形状の支持台であつて、該支持台１０に電
磁振動装置２，７を載置してある。

一方、１３は供給トラフ３の先端下部に位置さ
せたプールホツパー１４とその下部に位置させた
計量ホツパー１５と、該ホツパー１５内の被供給
物の重量を計量する計量機構部１６及び上記プー
ルホツパー１４を支承し、且つレバー機構１７，
１８でもつて両ホツパー１４，１５の開閉を行な
う駆動部１９とで構成された秤量機であつて、各
供給トラフ３の先端下部でフレーム１１上に円形
状に設置してある。２０はその先端部をフレーム
１１上面より若干突出させた状態でフレーム１１
に固定したシユートであつて、各秤量機１３の計
量ホツパー１５から排出された被供給物は、シユ
ート２０で集合されて図示しないバケツトコンベ
アへ排出される。

以上の構成に於いて、分散テーブル１上方の図
示しない供給装置から被供給物を該分散テーブル
１上に投入供給する。上記供給装置は分散テーブ
ル１上の被供給物の溜り量が一定レベル以下にな
ると、これを投光器８と受光器８′とで検出した
受光器８′の検出信号でもつて駆動され、常時一
定レベル以上の被供給物が分散テーブル１上に溜
るようにしてある。分散テーブル１上に投入され
た被供給物は電磁振動装置２のねじり往復振動に
よる遠心力により、螺旋状往復振動運動をしてい
る分散テーブル１の円錐面から外周方向へ向つて
放射状に漸次推進して適量ずつ各供給トラフ３に
供給され、該供給トラフ３内に堆積充満される。
各供給トラフ３内へ供給された被供給物は各電磁
振動装置７の直線往復振動により傾斜直線状往復
振動運動をしている供給トラフ３内を先端部へ向
つて漸次推進し、先端部から各プールホツパー１
４へ投入される。各供給トラフ３はプールホツパ
ー１４が被供給物を排出して空になつた時、秤量
機１３からの信号でもつて振動を開始し、各トラ
フ３毎に設けたタイマーにより一定時間だけ振動
するようにしてあり、振動時間は各供給トラフ３
毎に異ならせても良いし、同一時間としてもよ
い。

一方、プールホツパー１４へ投入された被供給
物は後述のように更に計量ホツパー１５へ投入さ
れて計量機構部１６にて計量される。そして、図
示しない制御部において各秤量機１３で計量され
た被供給物の重量値の組合せ演算を実行され、所
定重量に近い被供給物の組合せが選択されて、該
組合せに該当する計量ホツパー１５が駆動部１９
とレバー機構１８とにより開閉されてシユート２
０内へ組合せに係る被供給物が排出投入される。
そして、図示しないバケツトコンベアーに収集さ
れて、次段の包装工程等に搬送される。更に被供
給物が排出されて空になつた計量ホツパー１５に
は、駆動部１９とレバー機構１７により開閉され
たプールホツパー１４から被供給物が投入され、
そして、秤量機１３からの信号に基づいて供給ト
ラフ３がタイマーにより一定時間だけ振動し、こ
れにより空になつたプールホツパー１４へ被供給
物が投入される。上記供給トラフ３からプールホ
ツパー１４への被供給物の投入と併行して、計量
ホツパー１５内に投入された被供給物の計量が行
なわれ、再び各重量値の組合せ演算が実行されて
所定重量に近い被供給物の組合せが選択され、以
後上記動作が繰り返される。

尚、組合せ選択されなかつた計量ホツパー１５
内の被供給物は排出されず、次回の組合せ演算に
再度その重量値が使用される。従つて、対応する
プールホツパー１４は開閉されず、又、対応する
供給トラフ３も振動しない。

次に本考案の実施例を説明すると、第４図は、
第５図に示す円錐形状の分散テーブル２３に対
し、その下部周囲に複数の供給トラフ２２を放射
状に配列したもので、分散テーブル２３周縁の各
供給トラフ２２間の境目に対応する位置には、被
供給物を左右に振り分ける案内板２４が設けら
れ、この各案内板２４間の各供給トラフ２２に接
続する排出口には、この排出口を開閉する開閉シ
ヤツター板２６と、この各開閉シヤツター板２６
を開閉する駆動手段２７とを含むシヤツター装置
２５が設けられて、対応する供給トラフ２２が作
動する時に駆動手段２７によりリンクを介して開
閉シヤツター板２６が開き、終了すると図示のバ
ネの復原力により上記シヤツター板２６が閉じる
ようにされている。これにより供給トラフ２２が
振動していない時には、分散テーブル２３から供
給トラフ２２への被供給物の供給を制限できるの
で、供給トラフ２２上の被供給物量を平均化させ
ることができ、各秤量機に対する定量供給が可能
となる。

又、他の実施例である第６図に付いて説明する
と、これは第１〜第３図に示した各供給トラフ３
の先端部に第４図に示したシヤツター装置２５と
同様の装置を配置したもので、このシヤツター装
置２５′も対応する供給トラフ３が作動すると、
駆動手段２７′によりリンクを介してシヤツター
板２６′が開き、終了すると図示のバネ復原力に
よりシヤツター板２６′が閉じるようにされてい
る。これにより供給トラフ２２を停止させた後の
供給トラフ２２先端部からの被供給物のオーバー
ランがなくなり、正確な供給制御が可能となる。

尚、上述の実施例では組合せ演算式自動秤量装
置の各秤量機の計量ホツパーに被供給物を分散供
給させる場合について述べたが、組合せ演算を行
わない場合にもこの考案を適用し得ることは云う
までもない。

（効果） 以上説明したように、この考案では、分散テー
ブルの外周に各個別に振動する供給トラフを複数
個放射状に配設し、各供給トラフを各個別に所定
時振動させて被供給物を供給するようにしている
ので、過度な振動を被供給物に与えることなく供
給できるメリツトがある。したがつて、連続的な
振動を好まない被供給物でも供給できるようにな
り、本装置の適用範囲が拡大される効果がある。
又、被供給物の供給をシヤツター装置との関連で
制御できるようにしているので、各秤量機に対す
る供給量を高精度に制御できるとともに、定量的
な供給制御も可能になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は組合せ演算式自動秤量装置を説明した
部分断面正面図、第２図は第１図の部分平面図、
第３図は第１図に示す装置の供給トラフを示す部
分斜視図、第４図は本考案の一実施例を示す分散
供給装置の部分断面正面図、第５図は第４図の配
置構成を説明するための部分平面図、第６図は第
１〜第３図の分散供給装置にシヤツター装置を適
用したこの考案の他の実施例を示す一部断面側面
図である。 ２３……分散テーブル、２２……供給トラフ、
１３……秤量機、２５……シヤツター装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 分散テーブルの外周に複数の供給トラフを放射
   状に配設し、各供給トラフを個別に振動させて、
   夫々の供給トラフの先端下部に配設した各秤量機
   へ被供給物を供給する分散供給装置において、前
   記分散テーブルと各供給トラフとの間、若しくは
   各供給トラフの先端部に供給トラフの振動中は開
   き、供給トラフの振動停止中は閉じるシヤツター
   装置を設けたことを特徴とする分散供給装置。