JPH0224781Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は包装台紙の改良に係り、更に詳しくは
包装台紙以外のパツキング材を使用せずに直接被
包装物を内装しうる包装台紙に関するものであ
る。

＜従来の技術＞ 従来第４図のごとき凹状イ…イを有する被包装
物ロを包装するためには、凸状部ハ…ハを有する
２個以上のポリスチレンフオームからなるパツキ
ング材ニ，ホで覆装して紙箱ヘで包装するのが一
般的な方法であつた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ そのため、少なくとも３個以上の包装資材が必
要であり、包装作業に工数が掛かつたり、包装作
業が複雑なため、梱包の自動化が出来ず梱包費が
かさむといつた問題や、パツキング材ニ，ホの大
きさが大きく置き場に困るといつた問題があつ
た。

そこで、実開昭53−100368号のような展開式の
個装体が考案されたが、外面に台紙が無いため外
観が悪く、そのまま店頭に並べることが出来ない
ため化粧箱を使用しなければならないといつた問
題点や、発泡ポリスチレン単体であるため、個装
体自体が強度がなく壊れやすいといつた問題点が
有つた。又、個装体自体が発泡ポリスチレンシー
トを成型し、凹部及び凸部を形成しただけのもの
であるので、個装体外部からの衝撃を吸収しにく
いという問題点が有つた。

一方、密封された空気層を持つものとして、実
開昭55−6282号のような板紙容器が有るが、貼着
されたものがエアーキヤツプであるため、重量の
ある被包装物や、複雑な形状の被包装物には適さ
ないものであつた。

更に、実開昭53−100368号、実開昭55−6282号
に共通する問題点としては、断熱効果が少ないた
め、輸送中の外部の熱が被包装物にかかるという
問題点があり、熱帯地方や極地を通過する輸送に
は適さないものであつた。

＜問題点を解決するための手段＞ 外面に印刷を施した台紙の内側に、被包装物に
当接する凸部を成型された合成樹脂板を貼着し、
台紙と合成樹脂板の間に密封された空気層を設け
る。

そして、その合成樹脂板を発泡樹脂シートに、
発泡樹脂シートより熱変形温度の低い接着剤樹脂
フイルムを積層したものとする。

以上により問題点を解決した。

＜作用＞ 外面に印刷を施した台紙の内側に、被包装物に
当接する凸部を成型された合成樹脂板を貼着する
ことにより、被包装物を包むだけで完全な梱包が
出来るようにし、梱包を簡素化すると共に、梱包
の自動化をも可能な形態とした。

また、台紙と合成樹脂板の間に密封された空気
層を設けることにより、適当なクツシヨンとなる
ようにした。

そして、その合成樹脂板を発泡樹脂シートに、
発泡樹脂シートより熱変形温度の低い接着剤樹脂
フイルムを積層したものとし、断熱効果を高める
と共に、発泡樹脂シートの強度を高めた。

又、発泡樹脂シートより熱変形温度の低い接着
剤樹脂フイルムを積層することにより、台紙への
貼着も簡素化出来るようにした。

＜実施例＞ 第１図〜第３図は、本考案の一実施例を示す包
装台紙であり、第１図は台紙の内面を示す平面
図、第２図は第１図を−′線で切断した断面
図、第３図は同包装台紙を使用して組み立てた包
装容器である。

以下に図面を参照して、この考案の好適な実施
例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施
例に記載されている構成部品の寸法、形状、材
質、その相対配置などは、特に特定的な記載がな
いかぎりは、この考案の範囲をそれらのみに限定
する趣旨のものではなく、単なる説明例に過ぎな
い。

第１図及び第２図に示す通り、本実施例の包装
台紙は、台紙１と熱可塑性樹脂シート３とにより
構成されており、台紙１の外面Ｏには、あらかじ
め外装となる印刷２を施してある。

そして、台紙１の内面Ｉには、熱可塑性樹脂シ
ート３を貼着している。

この熱可塑性樹脂シート３は、通称ポリスチレ
ンペーパーと称されているポリスチレン発泡体シ
ート４の片面に、該ポリスチレン発泡体シート４
より熱変形温度の低いエチレン・酢酸ビニル共重
合体フイルムからなる接着剤樹脂フイルム５を積
層したものであり、この熱可塑性樹脂シート３を
真空成型によつて、接着剤樹脂フイルム５側に凹
状部を有するように凸状部６…６を形成したもの
である。

台紙１の内面Ｉと、熱可塑性樹脂シート３の貼
着方法は、ヒートシールすることにより接着剤樹
脂フイルム５を溶かして行われる。

このようにして得られた包装容器は、凸状部６
の内部に空気を密封した空気層７となり、緩衝効
果を有する。

又、この凸状部６と台紙１により密封された空
気層７が設けられたところにおいては、接着剤樹
脂フイルム５は、台紙１側でなくポリスチレン発
泡体シート４側に接着しているので、外部からの
応力によりポリスチレン発泡体シート４が破損す
ることを防いでいる。

組み立てに際しては、まず第１図のように包装
台紙を熱可塑性樹脂シート３側を向けて置く。

そして、中央に被包装物を置き、第３図のよう
に包装台紙で包み込む。

最後にシートラベル８で封をして完成する。

以上のように凸状部６…６は、組み立てられた
とき、被包装物に六方向より当接するので、包装
容器内で被包装物が動くことを防ぎ破損しないよ
うにしている。

＜考案の効果＞ 以上の実施例のように、凸状部６の空気層７
は、被包装物に凸状部６が当接した際丈夫なパツ
キング材（緩衝材）としての効果を有し、本包装
台紙のみにて直接包装することが出来るようにな
るので、梱包工数が大幅に減少するようになる。

そして、包装台紙の外面は外装となる印刷が施
されているので、梱包するだけで店頭に並べるこ
とが可能な体裁のよいものとなる。

更なる効果としては、発泡樹脂シートを使用し
ているので、断熱効果がたかく、運送中に被包装
物が熱により破損するという事故がなくなるとい
う効果も有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、本考案の一実施例を示す包
装台紙であり、第１図は台紙の内面を示す平面
図、第２図は第１図を−′線で切断した断面
図、第３図は同包装台紙を使用して組み立てた包
装容器である。第４図は、従来の包装資材を示す
分解斜視図である。 １……台紙、２……印刷、３……熱可塑性樹脂
シート、４……ポリエチレン発泡体シート、５…
…接着材樹脂フイルム、６……凸状、７……空気
層、Ｉ……内面、Ｏ……外面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外面に印刷を施した台紙の内側に、被包装物に
   当接する凸部を成型した合成樹脂板を貼着し、台
   紙と合成樹脂板の間に密封された空気層を設けた
   包装台紙であつて、合成樹脂板が発泡樹脂シート
   に、発泡樹脂シートより熱変形温度の低い接着剤
   樹脂フイルムを積層したものであり、該空気層に
   おいて前記接着剤フイルムが台紙に接着しておら
   ず発泡体シートに接着していることを特徴とする
   包装台紙。