JPH018533Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「技術分野」 本考案は、家庭用雑貨品、文房具等を包装する
のに好適に用いられるブリスターパツク容器のう
ち、相対向するように設けられたブリスターによ
つて内容物を収容する空間が形成されてなるダブ
ルブリスターパツク容器に関するものである。

「従来技術」 第５図および第６図は、それぞれ従来のダブル
ブリスターパツク容器を示すものである。

第５図に示すダブルブリスターパツク容器は、
内容物を収容する空間１を形成するドーム部２
と、このドーム部２を囲む接合部３とからなるブ
リスター４が２枚、それぞれ台紙５の表裏面に設
けられてなるものである。ブリスターパツクを行
う場合、一般に、ブリスターと台紙とは熱接着に
よつて接着される。この例のダブルブリスターパ
ツク容器にあつては、ブリスター４，４が接合部
３，３で台紙５に熱接着されている。

この例のダブルブリスターパツク容器にあつて
は、ブリスター４，４と台紙５との接着部が見え
てしまうので、シールむら、気泡などにより外観
上の品質が劣る欠点があつた。

また、この容器にあつては、内容物を収容する
空間１が台紙５により２分割されるので、容器を
裏と表からそれぞれ確認しなければ、容器の内容
物がわからない欠点があつた。

第６図に示すものは、上記の欠点を解消した従
来のダブルブリスターパツク容器である。

このダブルブリスターパツク容器は、ブリスタ
ー４，４を接合部３，３で重ね合わせ、この重ね
合わされた接合部３，３を、接合部３に沿う形状
の台紙６，６で両面から挾持して固定したもので
ある。

この例の容器は、２枚の台紙６，６によつて接
合部３，３が覆われるので、外観上高級感を有す
る。また、ブリスター４，４のドーム部２，２に
よつて形成される空間１は、一体に形成されてい
るので、内容物を一度に視認できる。

ところが、このダブルブリスターパツク容器に
あつては、ブリスター４，４の接合部３，３によ
つて台紙６，６が離間されているため、台紙６，
６の幅Ｔを接合部３，３の幅ｔよりも充分広くし
て、接合部３から充分離れた位置で台紙６，６同
士が熱接着されるようにしなければ、台紙６，６
同士をうまく接着できずブリスター３，３の固定
が充分なされない。

このため、このダブルブリスタパツク容器であ
つては、容器の幅が不要に広くなつてしまい、包
装コスト、運送コストの上昇を招く不都合があつ
た。また、商品の展示に広い店頭フエースを必要
とする不利があつた。

「考案の目的」 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、シ
ール幅が狭く、包装コスト、運送コストの低減が
図れ、商品展示に有利なダブルブリスターパツク
容器を提供することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 以下、上記問題点を解決するための手段を、実
施例に沿つて説明する。

第１図ないし第４図は、本考案の一実施例を示
すもので、図中符号１０は上側ブリスター、符号
１１は下側ブリスターである。この例のブリスタ
ー１０，１１は、各々別々に形成されている。

これらブリスター１０，１１は、内容物を収容
する空間１を形成するドーム部２とこのドーム部
２の周囲に設けられた接合部１０ａ，１１ａとか
らなるものである。これらブリスター１０，１１
は、接合部１０ａ，１１ａが重さなり合うよう
に、対向して設けられており、重さなり合う接合
部は台紙１２，１２によつて挾持固定されてい
る。

これら相対向するブリスター１０，１１の接合
部１０ａ，１１ａの縁部は、第２図および第３図
に示すように、それぞれ交互に切り欠かれてい
る。この例にあつては、各ブリスター１０，１１
とも、それぞれ交互に４個所切り欠かれている。
まず、上側ブリスター１０にあつては、接合部１
０ａの角部４個所に、角部に沿つてＬ字状に切り
欠き部１０ｂ…が形成されており、これら切り欠
き部１０ｂ…の間にシール片１０ｃ…が形成され
ている。また、下側ブリスター１１にあつては、、
上側ブリスター１０とは反対に、接合部１１ａの
各辺の中央部に長方形の切り欠き部１１ｂ…が形
成されており、角部４個所にシール片１１ｃ…が
形成されている。そして、第４図に示すように、
これら上側、下側ブリスター１０，１１を組み合
わせると、上側ブリスター１０の切り欠き部１０
ｂ…に下側ブリスター１１のシール片１１ｃ…が
重さなり、下側ブリスター１１の切り欠き部１１
ｂに上側ブリスターのシール片１０ｃ…が重さな
る。このダブルブリスター容器にあつては、重ね
合わされた上側ブリスター１０，１１の接合部１
０ａ，１１ａを、第１図に示すように、感熱タイ
プの接着剤の塗布された２枚の台紙１２，１２で
挾さみ、これを熱圧着することにより組み立てら
れている。ここで用いられる台紙１２は、ブリス
ター１０，１１の接合部１０ａ，１１ａと略等し
い幅を有するもので、、台紙１２の外形は、ブリ
スター１０，１１からはみ出ないように、その接
合部１０ａ，１１ａの外径と同一に形成されてい
る。

なお、上記実施例では、各々別体として形成さ
れた２枚のブリスター１０，１１、および２枚の
台紙１２，１２からなるダブルブリスターパツク
を示したが、ブリスタ１０，１１および台紙１
２，１２には、それぞれ２枚が縁部などでつなげ
られてなる一体のものを２つ折りにして用いても
良い。

「作用」 この考案のダブルブリスターパツク容器にあつ
ては、相対向するブリスター１０，１１の接合部
１０ａ，１１ａの少なくとも縁部がそれぞれ交互
に切り欠かれているので、２枚のブリスター１
０，１１を組み合わせると、上側ブリスター１０
の切り欠き部１０ｂからは下側ブリスター１１の
シール片１１ｃが表われ、下側ブリスター１１の
切り欠き部１１ｂからは上側ブリスター１０のシ
ール片１０ｃが表われる。すなわち、組み合わさ
れたブリスター１０，１１の周縁部の各個所は、
シール片１０ｃ，１１ｃのいずれか一方により形
成されている。従つて、この組み合わされたブリ
スター１０，１１の接合部１０ａ，１１ａを台紙
１２，１２で挾さみ熱接着すると、２枚の台紙１
２，１２は交互に周縁部をなすシール片１０ｃ，
１１ｃを介して接着固定できる。

従つて、このダブルブリスターパツク容器にあ
つては、台紙１２，１２同士を接着する必要がな
いので、従来のもののように台紙６，６同士を接
着するためにその幅Ｔをブリスター４，４の接合
部３，３の幅ｔよりも広くするといつた必要がな
く、台紙１２，１２の幅Ｔは接合部１０ａ，１１
ａの幅ｔと同様の寸法にすれば良い。

このため、本考案のダブルブリスターパツク容
器は、幅の狭い台紙１２を用いることができ、容
器を幅の狭いものとなすことができる。

「考案の効果」 以上説明したように、本考案のダブルブリスタ
ーパツク容器は、相対向するブリスターの接合部
の少なくとも縁部がそれぞれ交互に切り欠かれて
いるので、相対向するブリスターの接合部を挾さ
む台紙を接合部の縁部を介して熱接着により固定
でき、容器を組み立てることができる。従つて、
このダブルブリスターパツク容器は、幅の狭い台
紙を用いることができ、容器幅を狭くでき、包装
コストの低減、輸送コストの低減を図ることがで
きる。

また、このダブルブリスターパツク容器は、販
売時の商品展示に無駄にスペースを要することが
ないので、店頭フエースを有効に利用でき、商品
展示に有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のダブルブリスターパツク容器
を示す断面図、第２図は上側ブリスターを示す平
面図、第３図は下側ブリスターを示す平面図、第
４図は上側・下側ブリスターを組み合わせた状態
を示す平面図、第５図および第６図はそれぞれ従
来のダブルブリスターパツク容器を示す断面図で
ある。 １……（内容物を収容する）空間、２……ドー
ム部、１０……上側ブリスター、１０ａ……接合
部、１０ｂ……切り欠き部、１１……下側ブリス
ター、１１ａ……接合部、１１ｂ……切り欠き
部、１２……台紙。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内容物を収容する空間を形成するドーム部と、
   このドーム部の周囲に設けられた接合部とからな
   るブリスターが相対向して設けられ、重さなり合
   う接合部が台紙で挾持固定されてなるダブルブリ
   スターパツク容器において、 上記相対向するブリスターの接合部の少なくと
   も縁部がそれぞれ交互に切り欠かれていることを
   特徴とするダブルブリスターパツク容器。