JPH02233381A - 青果物用包装箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、果実や蔽菜、花弁等の鮮度を良好に保ちな
がら貯蔵や運送等の取り扱いが可能な段ボール製包装箱
に関する。

〔従来の技術〕

青果物の鮮度を保つため、呼吸作用の結果発生ずるエチ
レンを除去する目的で、エチレン吸着剤を袋に入れて包
装箱内に投入しておくことが良く知られている。

ところが、このようなエチレン吸着剤入りの袋を青果物
と共に包装箱に投入するのは、手間がかかり、かつ包装
箱内全体に吸着効果を及ぼすためには多数の吸着剤入り
袋を満遍なく投入する必要がある。また、外部からのエ
チレンの浸入を阻止することもできない。

さらに、呼吸作用によって青果物内の炭水化物や他の栄
養成分を分解することになるので、鮮度保持のためには
、この呼吸作用自体を抑制することも大切である。

〔発明の課題］ そこで、この発明の課題は、エチレン吸着効果に優れ、
同時に呼吸作用も抑制して、青果物の鮮度を極めて有効
に保持することができる包装箱を提供することである。

〔課題解決の手段］ 上記の課題を解決するため、この発明においては、段ボ
ールに酸素の透過性（ｍ　ｌ　／　ｒｄ・１気圧・２４
時間）が１０００〜３５０００，炭酸ガスの透過性が１
０００〜１１．００００の合成樹脂層を設け、裏ライナ
の外面に、平方メートル当り１０００μβ以」二のエチ
レンを完全吸着できるエチレン吸着剤塗膜を設けたウェ
ブによって包装箱を形成したのである。

〔作用］ 前記合成樹脂層によって酸素と炭酸ガスの透過性を一定
の範囲に制限したので、包装箱に収納した青果物の呼吸
によって、合成樹脂層を介して外気とのガス交換がなさ
れ、一定濃度に達すると包装箱の内外にガスの平衡が生
ずる。呼吸作用を抑制できる好ましい平衡濃度は、酸素
３〜１２％、炭酸ガス３〜１２％であり、前記合成樹脂
の透過性を前記の範囲内で適宜コン１・ロールずること
によって、平衡濃度を調整すると、呼吸作用が抑制され
るため、代謝機能が低下し、鮮度が保持される。

それに加えて、包装箱内面の少くとも周壁又はほ＼全面
にわたってエヂレン吸着剤塗膜が設りられているので、
エチレンが速やかにかつ効率よく吸着され、前記の代謝
機能低下によるエチレンの発生低下とあいまってほ一完
全にエチレンが除去されるので、鮮度保持効果が相乗的
に高められる。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例を添イ」図面に基づいて説明す
る。

まず、包装箱を形成ずるウェブについて説明する。

第１図に示すように、ウエブ１は、段ポール２の表ライ
ナ３に合成樹脂層４、裏ライナ５の外面にエチレン吸着
剤の塗膜６を設けたものである。

前記合成樹脂層４は、表ライナ３の内面に設けてもよく
（図示せず）、或は第２図に示すように、２層の表ライ
ナ３、３′の間に設けてもよく、さらには中芯７や裏ラ
イナ５に設けてもよい。

また、合成樹脂層４に用いる樹脂としては、エチレンー
酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）　、ボリヒニルアルコー
ル（ＰＶＡ）、低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、高密
度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＰ）
などが用いられる。これらの合成樹脂層４の形成方法は
、フィルムの貼り合せ、コーティング、押し出し等、い
ずれでもよい。さらに、適当なフイラー、例えば炭酸カ
ルシウム、燐酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム粉等を
添加したり、金属蒸着層を設けておくことができる。

上記合成樹脂層４は、ガス透過性をコントロールするも
のであって、単位をｍ　Ｅ　／　＋ｒｒ・１気圧２４時
間で表したとき、酸素に対しては１０００〜３５０００
、炭酸ガスに対しては１０００〜１１００００の範囲で
ある。いずれも下限値以下であると、青果物の呼吸作用
による包装箱内のガス濃度の変化と外気とのガス交換が
短時間で行なわれず、酸素の欠乏及び炭酸ガスの過多が
生し、包装箱内の雰囲気を最適条件に近づけるのが困難
になるため、保存効果をあげることができない。一方上
限値を超えると、ガスの流通が大き過ぎてガス濃度の平
衡を保つことが出来ない。

次に、前記エチレン吸着剤としては、臭素やパラジウム
、過マンガン酸カリ等を添着した活性炭やゼオライｊ・
などが用いられる。また、これらに、通常の活性炭等を
混合してもよい。このようなエチレン吸着剤を塗工する
ためのバインダとしては、例エハスチレンブタジエンラ
ハー、エチレンー酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂
などが好ましく、塗布量は１　ｇ　／　ｒ＋｛〜１００
ｇ／ｒイ程度である。

要は、エチレンの完全吸着景が１０００μｌ／ｒｄ以」
二になるよう塗布すればよい。ここで完全吸着量とは、
エチレン吸着等温線において、平衡濃度がゼロのときの
吸着量を言い、１０００μ！／腎以上としたのは、段ボ
ール箱による保存期間が数日であることを考慮に入れる
と、エチレンの吸着量としては充分であるからである。

上述のようなウェブ１を用いて包装箱を形成する一例を
第３図及び第４図に示す。

第３図はブランクを示している。図示のように、折り目
線（点線）を介して、端壁１０、側壁１１、端壁１２、
側壁１３、のり代１４が連続して設けられており、それ
らの端壁及び側壁の両側縁には、折り目線を介して頂壁
の内フラソブ２０、外フラップ２１、内フラソブ２２、
外フラップ２３、底壁の内フランプ２０′、外フラップ
２１′、内フラップ２２′、外フランブ２３′が設りら
れている。

このようなブランクの端壁１０、１２、及び側壁１１、
１３を接続ずる各折り目線を折り曲げ、のり代１４を端
壁１０の側縁に固着して角筒体を形成し、次いで底壁の
内フラソプ２０’　、２２’を折り曲げ、その上に外フ
ラップ２１′、２３′を折り曲げて、側縁を突き合せ、
合成樹脂粘着テプ３０、３０′等で固着すると、第４図
のような包装箱が出来上る。勿論、エチレン吸着剤の塗
膜６が設けられた側が内面になっている。この塗膜６は
、箱の少くとも周壁内面に存在すればよい。

包装箱の形態は」二記のようなＡ−１形に限らない。ま
た形状も種々選択することができる。

」二記のような包装箱に青果物を収納し、頂壁の外フラ
ンプ２１、２３を閉し、突き合せた側縁の」二面に粘着
テープ等を固着して密封ずる。

次に、この発明に従った実験例及びそれとの比較のため
の比較例をそれぞれ第５図及び第６図に示す。

なお、実験例、止較例共に包装箱の内寸（縦、横、高さ
）は、青梅が３７２Ｘ２５８　Ｘ１６９（ｍｍ）　、｝
マトが４２５Ｘ３０３　Ｘ８６　（ｍｍ）　、ブロンコ
リが３７０Ｘ２８０　Ｘ］８０（ｍｍ）　、カーネーシ
ョンが４５０　Ｘ　１５０Ｘ９５　（ｍｍ）である。

〔効果〕

この発明によれば、以上のように、段ポールの表ライナ
に一定のガス透過性を有する合成樹脂層を設シ、裏ライ
ナにエチレンを一定以上吸着できる塗膜を設けたウェブ
によって包装箱を形成したので、エチレン吸着剤を投入
する手間がか一らず、また青果物の呼吸作用によって変
化した包装箱内の雰囲気と外気とのガス交換が合成樹脂
層を介して行なわれ、呼吸作用を抑制できるガス濃度に
することが可能となるので、代謝機能を低下せしめ、エ
チレンの発生を抑制することもでき、この代謝の抑制及
び発生エチレンの除去の両者があいまって、青果物の老
化を防止し鮮度を良好に保持することかできる。

その他、合成樹脂層に加えて少くとも周壁にエチレン吸
着剤塗膜を設けたので、外部から浸入するエチレンの遮
蔽と吸着作用があり、青果物の保存効果がさらに高めら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１回及び第２図は包装箱を形成するウエブの断面図、
第３回は同上のウエブで形成した包装箱のブランクの平
面図、第４図は包装箱の一例を示す斜視図、第５図及び
第６図はそれぞれ実施例と１ヒ較例を示す表である。 １・・・・・・ウエブ、　　　　　２・・・・・・段ポ
ール、３・・・・・・表ライナ、　　　４・・・・・・
合成樹脂層、５・・・・・・裏ライナ、 ６・・・・・・エチレン吸着剤塗膜。 特許出願人　　　レ　ン　ゴ　ー株式会社同　代理人 鎌 ｌ：ｒ１ 文

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）段ボールに、酸素の透過性（ｍｌ／ｍ＾２・１気
   圧・２４時間）が１０００〜３５０００、炭酸ガスの透
   過性が１０００〜１１００００の合成樹脂層を設け、裏
   ライナの外面に、平方メートル当り１０００μｌ以上の
   エチレンを完全吸着できるエチレン吸着剤の塗膜を設け
   たウェブによって形成した青果物用包装箱。