JPH02179791A - 光学情報記録媒体 - Google Patents

光学情報記録媒体

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JPH02179791A
JPH02179791A JP63334296A JP33429688A JPH02179791A JP H02179791 A JPH02179791 A JP H02179791A JP 63334296 A JP63334296 A JP 63334296A JP 33429688 A JP33429688 A JP 33429688A JP H02179791 A JPH02179791 A JP H02179791A
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典之 岸井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、有機色素層を記録層とする光学情報記録媒体
に関し、特に有機色素の選択に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、基板上に有機色素を含む記録層が形成されて
なる光学情報記録媒体において、上記有機色素として置
換アミノフタロシアニンを選択することにより、続出し
耐久性に優れる光学情報記〔従来の技術〕 近年、情報記録の分野においては光学情報記録方式に関
する研究が各所で進められている。この光学情報記録方
式は、非接触で記録・再生が行えること、磁気記録媒体
に比べて一桁以上も高い記録密度が達成できること、再
生専用型、追記型。
書換え可能型のそれぞれのメモリー形態に対応できるこ
と等の数々の利点を有し、安価な大容量ファイルの実現
を可能とする方式として産業用から民生用まで幅広い用
途の考えられているものである。
上述のメモリー形態のうち追記型は、エンドユーザーに
おいて記録と再生とが行えるものであり、消去ができな
いことから、主にデータの長期保存用ファイルとして使
用される。記録に際しては、記録材料がレーザー光の光
エネルギーを吸収して熱エネルギーに変換することによ
り生ずる記録層の局部的な非可逆的物理変化を利用して
いる。この非可逆的物理変化としては、記録層の形状変
化(ビットの形成)、表面性変化、結晶状態変化等が知
られている。
現在実用化されている追記型光学情報記録媒体は、その
ほとんどがテルル合金またはテルル化合物を記録材料と
するものである。しかし近年、媒体の耐蝕性、量産性、
経済性等をより向上させる観点から、これらテルル系材
料に代わって有機色素が注目されている。上記有機色素
は、記録再生に使用される半導体レーザーの近赤外領域
において大きな吸収とある程度の反射を示すことが必要
であり、これまでにメチン系色素、ベンゼンジチオール
ニンケル錯体、金属フタロシアニン色素。
ナフトキノン系色素等が知られている。
一方、書換え可能型とは文字どおり記録情報を消去して
再記録を可能とするものであり、記録・再生可能なディ
ジタル・ディスク(いわゆるコンパクト・ディスク等)
、ビデオディスク、データメモリー、画像編集用メモリ
ー等の非常に広範囲な用途の考えられているものである
。この場合、レーザー光の照射により記録層あるいは該
記録層に隣接する他の層に生ずる物理変化は可逆的でな
ければならず、幾つかのタイプのものが提案されている
たとえば、実開昭59−82342号公報および198
3年第30回応用物理学会講演集(講演番号7a−X−
8)には、基板上に光吸収層と熱可塑性層とを順次形成
した書換え可能型の光学情報記録媒体が提案されている
。この技術によると、光吸収層の光熱変換作用によりレ
ーザー光の照射部において熱可塑性層が局所的に変形し
て記録が行われ、媒体全体を加熱することにより消去が
行われる。
また特開昭58−224449号公報には、反射率の高
い基板の上に低分子量の熱可塑性樹脂に光吸収体を分l
ikさせた記録層を必要に応じて中間断熱層を介して形
成した光学情報記録媒体が開示されている。この場合は
、消去は媒体全体の加熱によってもレーザー光の照射に
よっても可能である。
さらにオプティカル・データ・スト−レージ(Opti
cal Data Storage)、第10巻、15
5ペ一ジ1987年には、光吸収体を含有し記録レーザ
ー光の照射によって変形する第1の層と、別の光吸収体
を含有し消去レーザー光によって変形する第2の層とが
基板上に順次形成された光学情報記録媒体が提案されて
いる。この光学情報記録媒体によると、まず記録時には
記録レーザー光の照射によって第1層が変形すると共に
第2層に応力が及ぼされ、消去時には前記記録レーザー
光とは異なる波長のレーザー光を照射することにより蓄
積された応力が開放される。
前述の有機色素は、これらの書換え可能型光学情報記録
媒体の光吸収体としても適用できる可能性があり、研究
が進められている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで従来、光吸収体として使用されていた有機色素
には幾つかの特性上の欠点があった。
たとえば、シアニン系色素は光劣化を起こし易く、単独
では実用に耐えない。また、フタロシアニン系色素は耐
光性には優れる反面、多くの溶媒に難溶であり、記録層
を塗布によって形成することができない。その上、色素
単体では半導体レーザー光の波長領域に吸収帯を持たな
いので、会合体を形成させる等の工夫を要する。しかし
、仮に会合体が形成されたとしても、熱可塑性材料や他
のを機色素と混合することにより感度が低下したり、あ
るいは会合が解消されて吸収が消失する虞れがある。
また、色々なメモリ形態のうち特に書換え可能型の光学
情報記録媒体の高信頼化と普及を図るにあたっては、さ
らに考慮すべき点が残されている。
すなわち、上述のような従来の技術においては、記録・
再生あるいは消去に関与する部分が2層以上の多層構造
とされていること、有機色素が大量の熱可塑性樹脂中に
分散されていること、あるいは使用するレーザー光の波
長が単一でないために周辺機器の構成が複雑になること
等の問題点があり、必ずしも生産性、操作性、経済性等
に優れているとは言えないのが現状だからである。
そこで本発明は、上述の問題を解決し、単純な媒体構成
により信頼性の高い記録・再生、あるいはこれらに加え
て消去も行うことのできる光学情報記録媒体の提供を目
的とする。
〔課題を解決するだめの手段〕
本発明者らは上述の目的を達成するために検討を重ねた
結果、有機色素として置換アミノフタロシアニンを使用
することにより従来の問題点が解決されることを見出し
、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち本発明にかかる光学情報記録媒体は、基板上に
置換アミノフタロシアニンを含む記録層を設けてなるこ
とを特徴とするものである。
まず、本発明において使用される置換アミノフタロシア
ニンは、次の一般式(1)で表される化合物である。
上記一般式(1)で表される化合物はいわゆるフリーヘ
ース型の置換アミノフタロシアニン色素である。なお、
フタロシアニン骨格の最中央部に位置する窒素原子上の
水素原子2原子が金属原子で置換され、金属錯体となっ
ていても良い。式中、K、〜に、は水素原子、アミノ基
、置換アミノ基等を表すが、少なくともひとつは置換ア
ミン基とする。K1−に4のうちふたつ以上が置換アミ
ノ基である場合、これらの置換アミノ基は互いに同じで
あっても異なっていても良い。
ここで置換アミノ基とは、アミノ基の2個の水素原子の
うち少なくとも一方が以下に挙げる置換基で置換された
ものを意味する。すなわち、上記置換基は、直鎖状、側
鎖状、あるいは環状のアルキル基、ヒト′ロキシルアル
キル基、ヘンシル基、およびp−メトキシベンジル基等
に代表されるアルコキシ修飾ベンジル基の中から選ばれ
る。これらの置ta基の炭素数は特に限定されるもので
はないが、目的とするメモリ形態によって好適な範囲は
やや異なる。追記型の光学情報記録媒体に適用可能な置
換基としては、メチル基、エチル基2nプロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基。
イソブチル基、 tert−ブチル基、n−ペンチル基
イソアミル7J、、 tert−アミル基、n−ヘキシ
ル基。
n−ヘプチル基、n−オクチル4.n−ノニル基りn−
テシル基、n−ドデシル基1 シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、ノクロヘプチル基、上記ベンジル基また
はその誘導体、およびヒドロキシメチル基、ヒドロキシ
エチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基
5 ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基等が
挙げられる。
方、書換え可能型の光学情報記録媒体の場合は、上記各
置換基の中から炭素数が3〜12の置換基を適宜選択す
ることが好ましい。
上述のような置換アミノフタロシアニンは、記録光とな
る半導体レーザー光の波長領域(780nm)に吸収帯
を持つ。これは、会合状態においてのみ吸収を示す従来
のフタロシアニン系色素とは大きく異なる性質であり、
結合剤あるいは他の有機色素との混合も可能となるゆし
かも上記置換アミノフタロシアニンは、上記波長領域に
おいて15%程度、あるいはそれより大きい反射率を有
している。従来の光学情報記録媒体では、記録・再生に
同一波長の半導体レーザー光を利用しようとすると光吸
収体の吸光度と反射率のバランスをとることが難しいた
め、−mには反射率を補うために記録層の上に金属反射
層を積層すること等が行われていた。しかし、上記置換
アミノフタロシアニンを含む記録層は、このような金属
反射層を特に必要とはしない。
また、上記置換アミノフタロシアニンは熱分解温度が3
00°C以上であり、かつ300″C未満で溶融する。
したがって、半導体レーザー光による通常の使用条件下
では熱分解を起こす虞れはなく、優れた光熱変換特性が
失われることはない。
記録情報の再生に際しては、記録層に既に生じている物
理変化に影響を与えない程度のパワーの半導体レーザー
光を照射して、反射率の変化を検出する。
また記録情報の消去に際しては、媒体全体を色素の熱分
解温度を越えない範囲で加熱するか、あるいは記録光と
同等以上のパワーを有する半導体レーザー光によりピッ
トを再び平坦化するかのいずれかの方法がとられる。後
者の方法によれば、記録情報の選択的な消去が可能とな
る。このとき、半導体レーザー光の焦点位置は、既に形
成されているピア)の真上であっても、若干ずれた位置
であっても良い。
上述の置換アミノフタロシアニンを用いて光学情報記録
媒体を作成するには、この有機色素を適当な溶媒に溶解
し、ポリカーボネート、PMMA(ポリメチルメタクリ
レート)、ガラス等の基板上に塗布した後、乾燥させて
記録層を形成すれば良い。
ここで、上記溶媒としては基板を溶解する等の影響を与
えない化合物を適宜選択することが必要である。たとえ
ば基板の材料としてポリカーボネートを使用する場合に
は、ヘキサン系溶媒、セロソルブ系溶媒、ヒドロキシケ
トン系溶媒等が好適である。本発明の置換アミノフタロ
シアニンはこれらの1容媒に可溶である。
さらに特性向上を目的として、ニッケル錯体やヒンダー
ドアミン等の各種添加剤を、また成膜性を向上させる目
的で高分子結合剤等を添加しても良い。
以上の有機色素、各種添加剤、高分子結合剤等は、上述
の有機溶媒中に各々の濃度が0.5〜5重量重量%色な
るように溶解されることが好ましい。
塗布方法としてはスピンコード法、ドクターブレード法
、グラビアコート法、ウェッブコート法等が通用可能で
あるが、なかでもスピンコード法は特に実用性が高い。
なお、この光学情報記録媒体には必要に応じて下地膜、
保護膜、金属反射膜等が形成されていても良い。
〔作用〕 本発明において使用される置換アミノフタロシアニンは
、会合体等を形成しなくとも色素単体で半導体レーザー
光を吸収し、融解する。したがって、このような置換ア
ミノフタロシアニンを含む記録層に半導体レーザー光が
照射されると、照射部位において局部的に色素が融解し
、記録層にビットが形成される。この物理変化は、置換
アミノフタロシアニン分子中の置換アミン基の種類を適
宜選択することにより可逆的とも非可逆的ともなる。上
記物理変化が可逆的である場合、記録光と同等以上のパ
ワーを存する半導体レーザー光を既に形成されているピ
ントあるいはその近傍に照射することにより記録層が平
坦化され、再記録が可能となる0本発明では、このよう
な物理変化が有機色素のみによって担われ、熱可塑性層
や記録層への熱可塑性材料の混入等を必要としない。し
たがって、感度や耐久性の向上の観点からも有利である
また、上記置換アミノフタロシアニンは熱分解温度が従
来のシアニン色素等に比べて高く、レーザー光の照射を
受けて融解・固化を繰り返しても劣化を生じない、さら
に、汎用の溶媒に可溶であるため、各種の塗布方法によ
る記録層の形成が可能である。
〔実施例〕
以下、本発明の好適な実施例について実験結果にもとづ
いて説明する。
まず、置換アミノフタロシアニンの一例として、以下の
経路によりテトラヘキシルアミノフタロシアニンを合成
した。
まず、ニトロフタロジニトリル(1)にアルカリ金属ア
ルコラードを作用させて縮合させ、テトラニトロフタロ
シアニン(?)を得た。このとき、アルカリ金属アルコ
ラードの代わりにたとえば金属や金属塩を作用させると
、加熱反応により金属錯体が得られる。
次に、上記テトラニトロフタロシアニン(?)を塩化カ
ルシウムの存在下、熱水中で硫化ナトリウム(NazS
)を用いて還元することにより、高収率でテトラアミノ
フタロシアニン(2)が得られた。
さらに、上記テトラアミノフタロシアニン(2)に固体
水酸化ナトリウム、テトラ(n−ブチル)アンモニウム
の共存下で1−ブロモーn−へキサンを作用させること
により、テトラヘキシルアミノフタロシアニン(4)を
合成した。第1図に、アセトン中で測定したテトラヘキ
シルアミノフタロシアニン(4)の吸収スペクトルを示
す。この図より、この化合物の吸収極大波長は750n
mであるが、半導体レーザーの波長である780nmに
おいても十分な吸収を示すことがわかる。複素屈折率は
1.996−0.4684  であった。色素単体とし
てのこのような光学的性質は、従来のフタロシアニン誘
導体にはみられなかったものである。
なお、上記臭化ヘキシルの代わりに種々のアルキルハラ
イドを使用することにより、対応する置換基をアミノ基
の窒素原子上に導入することができる。本発明者らは、
アルキルハライドとして1−ブロモプロパンおよびl−
ブロモ−n−ドデカンを作用させ、それぞれテトラプロ
ピルアミノフタロシアニンおよびテトラドデシルアミノ
フタロシアニンも同様に合成した。これらの化合物も、
色素単体で半導体レーザー光を十分に吸収できることが
確認され、780nmにおける前者の複素屈折率は2.
245−0.649 i 、後者の複素屈折率は1.8
440.363 i  であった。
次に、これらの置換アミノフタロシアニンを用いて実際
に光学情報記録媒体を作成し、緒特性を8周べた。
実施例1 本実施例は、ポリカーボネートからなる基板上にテトラ
ヘキシルアミノフクロシアニンからなる記註層を設けた
光学情報記録媒体の例である。
まず、クロロホルムにテトラヘキシルアミノフクロシア
ニンを濃度が1〜2重量%となるように溶解し、塗料を
調製した。
次に、中央に直径1.5cmの回転装置結合用の穴を有
し、信号記録部にグループが予め形成されている直径1
2cmのポリカーボネートa板をスピンコーターにセッ
トした。
このポリカーボネート基板の回転数を700〜3000
 r p mの範囲で変化させながら種々の層厚の塗膜
を形成した後、乾燥させて記録層とし、光学情報記録媒
体を完成した。
上述の光学情報記録媒体を再生専用型の媒体として使用
する場合の特性を検討した。
まず、記録層の層厚を700人とした場合について、波
長780nmの半導体レーザー光を開口数0.6のレン
ズでビームスポット径1μm程度に絞り、パワー8mW
、パルス幅8μsecで記録を行った。
続いて同し波長の半導体レーザー光のパワーを0゜5m
W、パルス幅を1.1μsecとして再生を行った。こ
の再生を10万回繰り返す過程において、反射率の変化
を調べた結果を第2図に示す。図中、縦軸は反射率(%
)、横軸は再生回数(X 1000回)を表す。初期反
射率は21.42%である。10万回再生後の最終反射
率は21.26%であり、初期反射率の99%以上の値
に維持されていた。つまり、テトラヘキシルアミノフタ
ロシアニンは光劣化をほとんど起こさず、極めて安定な
記録層を形成する化合物であり、このような記録層を有
する光学情報記録媒体はまず再生専用型の媒体として極
めて好適な性能を存していることが確認された。
このテトラヘキシルアミノフクロシアニンは、別の示差
熱分析から分解点が375”Cであることがわかり、従
来一般的に使用されているシアニン系色素(日本感光色
素社製;商品名N K −125,後述の比較例参照。
)の191’Cと比べてかなり高くなっていた。この事
実からも、本実施例にかかる光学情報記録媒体の優れた
耐久性が裏付けられる。
次に、この光学情報記録媒体の書換え可能型媒体として
の可能性について検討した。すなわち、スピンコード時
の基板の回転数を1000 r p mとして6+¥2
500人の記録層を形成した場合について、波長780
nmの半導体レーザー光のパワーを10mW、パルス幅
を100μsecとして先の記録情報の消去を行い、再
び上述の記録条件にて再記録を行った。再生光のパワー
は0.5mW、パルス幅は1.1 asecとした。こ
のような記録/消去サイクルを繰り返す過程において、
反射率の変化を調べた結果を第3図に示す。図中、縦軸
は反射率(%)、横軸は記録/消去サイクル数(回)を
表す。また、自三角(Δ)のプロットは初期反射率、白
丸(O)のプロットは記録後の反射率、黒丸(・)のプ
ロットは消去後の反射率をそれぞれ表す。この図より、
記録/消去サイクルの2回目以降は記録後の反射率が初
期反射率よりも増大しているものの、これに伴って消去
後の反射率も増大しているので両者の間には有意な反射
率の差が存在しており、しかもこの差は再現性良く現れ
ている。この結果をみる限り、本実施例にかかる光学情
報記録媒体は少なくとも10回の記録/消去サイクルに
耐える書換え可能型の媒体であることがわかる。
なお、記録層の層厚が1500人未満の場合には満足な
記録/消去特性が現れず、書換え可能型の媒体を提供す
るためには記録層の最適範囲が存在することが示唆され
た。
実施例2 本実施例は、ポリカーボネートからなる基板上にテトラ
ドデシルアミノフタロシアニンからなる記録層を設けた
光学情報記録媒体の例である。
媒体の作成は、上述の実施例1に記載した手順に準して
行った。記録層の乾燥後の層厚は約2500人であった
上記光学情報記録媒体の再生専用型媒体としての特性を
調べた。すなわち、まず波長780nmの半導体レーザ
ー光のパワーを8mW、パルス幅を8μsecとして記
録を行い、続いて同し波長の半導体レーザー光のパワー
を0.5 mW、パルス幅を1μsecとして再生を行
った。この再生を10万回繰り返す過程において、反射
率の変化を調べた結果を第4図に示す。図中、縦軸は反
射率(%)、横軸は再生回数(X 1000回)を表す
。初期反射率は14.21%である。10万回再生後の
最終反射率は10.45%であり、初期反射率の73%
以上に維持されていた。したがって、上記光学情報記録
媒体は、再生専用型の媒体として十分な性能を有してい
る。
示差熱分析によるテトラドデシルアミノフタロシアニン
の分解点は397°Cであり、色素自身が優れた耐熱性
を有していることも確認された。
実施例3 本実施例は、ポリカーボネートからなる基板上にテトラ
プロピルアミノフタロシアニンからなる記録層を設けた
光学情報記録媒体の例である。
媒体の作成は、上述の実施例1に記載した手順に準じて
行った。記録層の乾燥後の層厚は約2500人であった
上記光学情報記録媒体の再生専用型媒体としての特性を
実施例2に記載した方法に準じて調べた結果を第5図に
示す。ただし、記録時の半導体レーザー光のパワーは9
mW、パルス幅は0.2μsecとした。初期反射率は
20.88%である。10万回再生後の最終反射率は1
6.23%であり、初期反射率の78%以上に維持され
ていた。したがって、上記光学情報記録媒体は、再生専
用型の媒体として十分な性能を有している。
この光学情報記録媒体については書換え可能型媒体とし
ての性能も検討したが、消去特性の再現性にやや劣って
いた。したがって、書換え可能型媒体が実現されるか否
かは置換アミノ基の種類に依存することが示唆される。
比較例 本比較例は、ポリカーボネートからなる基板上にシアニ
ン系色素を記録材料とする有機色素層を形成して光学情
報記録媒体を製造した例である。
まず、2−ヒドロキシ−2−メチル−3−ブタノンにジ
アセトンアルコールに以下の構造式の変化を調べた結果
を第5図に示す。図中、縦軸は反射率(%)、横軸は再
生回数(X 1000回)を表す。初期反射率は36.
73%である。lO万回再生後の最終反射率は26.0
1%であり、初期反射率の70%に低下していた。
上記シアニン系色素の分解点は示差熱分析から191“
Cと低いこともわかっており、耐熱性も不十分である。
で表されるシアニン系色素(日本感光色素社製商品名N
 K−125)を濃度が3重量%となるように溶解し、
塗料を調製した。
次に、実施例1と同様にポリカーボネート基板上にスピ
ンコードにより層厚700人の記録層を形成し、光学情
報記録媒体を作成した。
記録は波長780nmの半導体レーザー光のパワーを8
mW、パルス幅を8μsecとして行い、続いて再生を
同じ波長の半導体レーザー光のパワーを0.5 mW、
パルス幅を1μsecとして行った。
この再生を10万回繰り返す過程において、反射率以上
、本発明の置換アミノフタロシアニンは優れた再生耐久
性と耐熱性を有することが明らかとなったが、最後に記
録層の層厚と再生耐久性の関係について調べた。すなわ
ち、各色素について種々の層厚の記録層を形成した光学
情報記録媒体を作成し、再生可能回数を測定した。ここ
で再生可能回数とは、再生前の初期反射率をR3,開口
数0.6のレンズを介して波長780nm、パワー0.
5rn W 、パルスI陥IBsecの半導体レーザー
光を0回照射して再生した後の最終反射率をR2とする
とき、次式の関係を満足し得る回数nと定義した。
(R,−R2)/R,=  0.7 つまり、初期反射率と最終反射率の差が初期反射率の7
0%に低下するまでに可能な再生回数である。
比較のために、同様の測定をシアニン系色素NK−12
5についても行った。この結果を第7図に示す。図中、
縦軸は再生可能回数(回)、横軸は記録層の層厚(入)
を示す。また、白三角(Δ)のプロットはテトラドデシ
ルアミノフタロシアニン、黒三角(ム)のプロットはテ
トラヘキシルアミノフタロシアニン、白丸(0)のプロ
ットはテトラプロピルアミノフタロシアニン、黒丸(・
)のプロ・ントはシアニン系色素N K−125を記録
層とした場合をそれぞれ表す、同一の層厚で比較すると
、本発明にかかる置換アミノフタロシアニンはいずれも
シアニン系色素NK−125よりも優れた再生耐久性を
有していることが明らかである。
〔発明の効果] 以上の説明からも明らかなように、本発明を適用すれば
、色素を単独で成膜して記録層としてもその優れた光熱
変換作用により十分な大きさの反射率の変化が生じる。
したがって、光学情報記録媒体の構成を簡略化すること
ができ、経済性や生産性が向上する。また、本発明で使
用される置換アミノフタロシアニンは、汎用の)容媒に
溶解することができ、色素単体で半導体レーザーの波長
領域に吸収を有し、しかも光劣化をほとんど起こさない
安定な化合物であるため、長期の使用に耐える信頼性の
高い光学情報記録媒体の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1回はテトラヘキシルアミノフタロシアニンの吸収ス
ペクトルである。第2図はテトラヘキシルアミノフタロ
シアニンからなる記録層を有する光学情報記録媒体の繰
返し再生における反射率変化を示す特性図である。第3
図はテトラヘキシルアミノフタロシアニンからなる記録
層を有する他の光学情報記録媒体の記録/消去サイクル
における反射率変化を示す特性図である。第4図はテト
ラドデシルアミノフタロシアニンからなる記録層を有す
る光学情報記録媒体の繰返し再生における反射率変化を
示す特性図である。第5図はテトラプロピルアミノフタ
ロシアニンからなる記録層を有する光学情報記録媒体の
繰返し再生における反射率変化を示す特性図である。第
6図は比較例としてシアニン色素からなる記録層を有す
る光学情報記録媒体の繰返し再生における反射率変化を
示す特性図である。第7図は再生耐久性と記録層の層厚
との関係を示す特性図である。 特許出願人   ソニー株式会社 代理人 弁理士   小 池  見 回   田村榮 同         佐 藤   勝 第1 (nm) 第5図 第7図 再圧回数 (X 10001!!+ 第6 図 更三回社( +xtooo凹) 開嘗11のi6J (A) 手続ネ甫正占(自発) 平成1年2月28日

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 基板上に置換アミノフタロシアニンを含む記録層を設け
    てなることを特徴とする光学情報記録媒体。
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