JPH0217586Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、洗濯工程終了後自動的に排水電磁弁
を励磁開弁して洗濯槽内の液を排水する自動洗濯
機と、洗濯槽内で使用済の液を再利用するために
貯えておく貯水槽とを有する貯水槽付自動洗濯機
に関する。

従来貯水槽付自動洗濯機で、使用済の液を貯え
るために洗濯槽から貯水槽へ液を移したり、逆に
貯水槽内の液を再利用するために貯水槽から洗濯
槽へ液を戻す際に、誤つて自動洗濯機を運転する
ことがあり、そうすると洗濯槽内に水がきわめて
少ないにもかかわらず回転翼が回転して水が洗濯
槽外へ飛散したり、洗濯槽の排水電磁弁が開いて
再利用すべき液が捨てられるということがあつ
た。

本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、洗
濯槽と貯水槽間で液の移動が行なわれる時は、自
動洗濯機側の回路が遮断されるようにして、誤つ
て自動洗濯機が運転されることのないようにする
と共に、両槽間の液の移動は一つのポンプででき
るようにして、その構造を簡略化し、コストを低
減することを目的としたものである。

以下本考案を一実施例として示した図に基づき
説明する。１は貯水槽付自動洗濯機の外箱で、内
部には自動洗濯機２と貯水槽３とが設けられてい
る。４は周壁に多数の脱水孔５を有する脱水兼洗
濯槽で、その底部中央には回転翼６が配設されて
いる。洗濯槽４は外槽７内に内設され、外槽７は
外箱１の上部より複数の吊棒８にて防振的に吊下
されている。外槽７の底部には、洗濯時は回転翼
６を回転させ、脱水時は洗濯槽４を回転せしめる
駆動モータ９や、軸受ケース１０が装着されてい
ると共に排水口１１が設けられ、この排水口１１
は、排水電磁弁１２を介して排水ホース１３によ
り機外へ連通されている。排水電磁弁１２は励磁
されると開弁して洗濯槽４内の液を排水するもの
である。

１４は可逆ポンプで、ポンプモータ１５にてイ
ンペラ１６が左あるいは右に回転され、この回転
方向により吐出側と吸込側が入れ替わるものであ
る。可逆ポンプ１４のポンプケーシング１７には
第４図の位置関係で二つの口１８，１９があり、
インペラ１６が同図で右回転の場合は口１８が吸
込側に口１９が吐出側に、左回転の場合は逆に口
１８が吐出側に口１９が吸込側になる。インペラ
１６には第６図の如く円弧状の４個の羽根２０が
突設されている。同図一点鎖線で示す如く放射状
の羽根２１，２１を更に突設させるとポンプ性能
を向上させることができる。同図で２２は軸穴で
ある。可逆ポンプ１４の一方の口１９は連結ホー
ス２３にて前記外槽の排水口１１に連通され、他
方の口１８は連結管２４にて貯水槽３の底部に設
けた排水口２５に連結される。連結管２４には移
送電磁弁２６が介在され、この電磁弁２６が励磁
されることにより排水口２５と他方の口１８とが
連通される。

第２図は電気回路を示し、２７は電源プラグ、
２８は洗濯から脱水までの一連の工程を自動的に
行なう周知の自動洗濯機側の回路、２９，３０は
リレーコイルで、夫々常開接点３１，３２及び常
開接点３３，３４を有する。常開接点３１，３３
は移送電磁弁２６に直列接続され、常開接点３２
と３４は夫々ポンプモータ１５の左回転回路と右
回転回路とに介挿されている。３５はモータ１５
の起動用コンデンサ、３６，３７，３８は「切」
釦３９、「貯水」釦４０、「再利用」釦４１の押圧
操作により第３図の如く開閉されるセレクトスイ
ツチで、この中でセレクトスイツチ３６は自動洗
濯機側の回路２８の電源路に介挿されている。

そこで自動洗濯機で洗い工程やすすぎ工程が終
了した時点で洗濯槽４内の液を再利用するために
貯水槽３へ移す場合は、「貯水」釦４０を押す。
するとセレクトスイツチ３６が開成して自動洗濯
機側の回路２８を遮断すると共に、セレクトスイ
ツチ３７の閉成によりリレーコイル２９を励磁
し、その常開接点３１の閉成により移送電磁弁２
６を励磁開弁すると共に常開接点３２の閉成によ
りポンプモータ１５を左回転させ、インペラ１６
を同方向に回転させて洗濯槽即ち外槽７内の液を
連結ホース２３や連結管２４からなる連結水路を
通して貯水槽３へ移す。

移し終つたところで「切」釦３９を押せば、セ
レクトスイツチ３７が開成してリレーコイル２９
の励磁を断つので、可逆ポンプ１４は停止すると
共に移送電磁弁２６は閉じ、液の移送を終える。
更にセレクトスイツチ３６が閉成して自動洗濯機
側の回路２８は、いつでも運転できる状態とな
る。

貯水槽３の液を洗濯槽４へ移して再利用する場
合は、「再利用」釦４１を押す。するとセレクト
スイツチ３６が開成して自動洗濯機側の回路２８
を遮断すると共に、セレクトスイツチ３８の閉成
によりリレーコイル３０が励磁され、その常開接
点３３を閉じて移送電磁弁２６を開弁すると共
に、常開接点３４の閉成により今度はポンプモー
タ１５を右回転させ、インペラーを同方向に回転
させて貯水槽３の液を洗濯槽４へ移す。

このように本考案によれば、可逆ポンプ１４を
駆動して洗濯槽４から貯水槽３へあるいは貯水槽
３から洗濯槽４へ液を移す際は、自動洗濯機側の
回路２８が遮断されるので、回転翼６が回転され
たり排水電磁弁１２が励磁開弁されることはな
く、洗濯槽内の液が飛び散つたり無駄に捨てられ
ることのないものである。又１つのポンプ１４で
両槽３，４間の液の移送を行なつているので、構
造が簡単でコストも安くできるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を示し、第１図は貯水槽付自動洗
濯機の正面縦断面図、第２図は電気回路図、第３
図はセレクトスイツチの動作図、第４図は可逆ポ
ンプのポンプケーシングの平面図、第５図は一部
破断せる同側面図、第６図は可逆ポンプのインペ
ラの平面図、第７図は第６図−線に基づく断
面図である。 １２……排水電磁弁、４……（脱水兼）洗濯
槽、２……自動洗濯機、３……貯水槽、２３……
連結ホース、２４……連結管、（２３と２４で連
結水路を構成する）、１４……可逆ポンプ、２６
……移送電磁弁（移送弁）、２８……自動洗濯機
側の回路、３６，３７，３８……セレクトスイツ
チ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯工程終了後自動的に排水電磁弁を励磁開弁
   して洗濯槽内の液を排水する自動洗濯機と、貯水
   槽とを設けたものにおいて、前記洗濯槽の底部と
   貯水槽の底部とを連結水路にて連結せしめ、前記
   連結水路には、回転方向が反転することにより吸
   込側と吐出側とが入れ替わる可逆ポンプを介在せ
   しめると共に、該水路を開閉する移送弁を介在せ
   しめ、前記可逆ポンプの運転時は前記移送弁を開
   弁すると共に前記自動洗濯機側の回路を遮断して
   なる貯水槽付自動洗濯機。