JPH02171355A - 自動車のルーフ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、車室内のこもり音を低減することのできる自
動車のルーフ構造に関する。

［従来の技術］ 一般に自動車においては、そのルーフが鉄板製のルーフ
パネルでなり、このルーフパネルの下側にパネル面に沿
う一枚物として作られた成形天井材が配設さている。

第６図はその従来の自動車におけるルーフ構造の一例を
示したものである。

図において、ルーフパネル３０は、ルーフの左右両側に
設けられたルーフサイトレール３２の上面側となるアウ
タパネル３３にドリップチャンネル３１を介して左右両
側部がそれぞれ固定され、前後は不図示のフロントルー
フレールとりャルーフレールにそれぞれ固着されて、車
室上部を覆って取り付けられている。

一方、ルーフパネル３０の内面に沿うルーフ形状に、剛
体で一枚物として成形された成形天井材３４は、外周部
分３４ａがサイトレール３２の下面となるインナパネル
３５に面当接された状態でルーフパネル３０の下側に配
設される。そして、その後からインナパネル３５（Ｉｌ
ｌの貫通穴３５ａに対応して成形天井材３４側に形成さ
れている貫通六３４ｂにビス３９が共通にねじ込まれて
固定される。また、この外周部分３４ａの下側から、こ
れらビス３９で固定された部分がインナパネル３５に取
り付けられたガーニッシュ３６で覆われ、この固定部分
が外側から隠される。

そのガーニッシュ３６は、樹脂材でレール状に形成され
ており、またガーニッシュ３６の内面にはインナパネル
３５側に設けられた係合穴にスナップイン係合される膨
出部３７ａを先端に有した係止ビン３７が一体に設けら
れている。なお、このガーニッシュ３６は成形天井材の
各辺に沿ってそれぞれ配設されるものである。そして、
各辺の部分では、シーミングウェルト３８を介して一側
部分３６ａがルーフサイトレール３２に当接されるとと
もに、成形天井材３４の下側に他側部分３６ｂが当接配
置された状態で、膨出部３７ａをインナパネル３５側の
係合穴にスナップイン係合させてそれぞれ取り付けられ
る。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、自動車では、外側から車室内に様々な騒音が
侵入する。この内、特に問題となるのがエンジン騒音で
、このエンジン騒音は駆動の間中発する。そして、エン
ジンＵ音は一般的に車速とともに増、太し、またある車
速において急激に大きくなり、こもり感を伴った共鳴現
象を起こすことがある。これが車室内空洞共鳴、すなわ
ち「こもり音」と言われるもので、周波数は低く３０〜
２００　Ｈｚ位であるが、音が大きく、不快感を与えて
乗り心地を悪くしている問題点があった。そして、上記
従来のルーフ構造では、略ＩＫＨｚ以上の高周波域の振
動は比較的簡単に吸収し、これらこもり音となる低周波
域の振動を効果的に吸収できる構造にはなっていなかっ
た。このため、従来からこのこもり音を吸収して取り除
くことのできる構造が望まれていた。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的は車室内に侵入して生じた騒音となる振動エネルギ
ーを素早く吸収し、こもり音をなくして乗り心地を向上
させることのできる構造にした自動車のルーフ構造を提
供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本発明は、自動車のルーフパネ
ルの内面を覆って前記ルーフパネルの下側に成形天井材
を配設してなる自動車のルーフ構造であって、前記成形
天井材が、外周固定部と前記外周固定部に対し上下に移
動可能な中央部とに分割された成形基材と、前記成形基
材の一側面に取り付けられて前記外周固定部と前記中央
部とを互いに連結している表皮とを備え、前記外周固定
部を前記ルーフパネルに固定するとともに前記中央部分
を弾性体を介して前記ルーフパネルに吊り下げ配置した
ものである。

［作用］ この構成によれば、車室内側に騒音による振動が生じる
と、成形基材における外周固定部と中央部との間を連結
している表皮部分の撓わみによる屈曲と、弾性体の振動
を伴って中央部が振動する。そして、この弾性体による
振動で、車室側に生じている騒音などの振動エネルギー
が順次吸収され、また弾性体で吸収されなかった振動エ
ネルギーはルーフパネルに伝わって広がり、他の弾性体
の部分で再度吸収される。これによりこもり音が低減す
る。

［実施例］ 以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明の一実施例を適用した自動車のルーフ部
分を示した外観斜視図で、第２図は第１図の■−■線に
沿う概略拡大断面図である。

第１図乃至第２図において、自動車１における車室２（
第２図参照）は、ルーフパネル３と、このルーフパネル
３の下側に配設される成形天井材４などで覆われている
、。

そして、ルーフパネル３は鉄板で成形されており、ルー
フサイトレール５の上面側となるアウタパネル６に左右
の側部がドリップチャンネル７を介してそれぞれ固定さ
れているとともに、前後が不図示のフロントルーフレー
ルとりャルーフレールとにそれぞれ固着されて、車室２
の上部を覆った状態で取り付けられている。

一方、成形天井材４は、成形基材２０と表皮２１などで
構成されている。また、成形基材２０は、例えばレジン
フェルト成形品、あるいはダンボールなどを素材として
形成されており、ルーフパネル３の外周部分の下側でル
ーフサイトレール５に固定される外周固定部２２と、こ
の外周固定部２２に対して独立形成された中央部２３と
で構成されている。そして、外周固定部２２は、中央が
開口されて周囲に複数の貫通穴２４（第３図参照）が設
けられた枠状に形成されており、また中央部２３は外周
固定部２２の開口部分内に納まる状態にその開口部分よ
りも若干小さく形成されている。これにより、開口部分
内に中央部２３が収納された状態において、中央部２３
と外周固定部２２との間に隙間Ｘが全周にわたって形成
されるようになっている０次に、表皮２１は、例えば軟
質発泡ウレタンと塩化ビニールシートなどで形成されて
おり、成形基材２０における外周固定部２２の下面全体
と中央部２３の下面全体にわたって共通に貼付される。

また、この貼付で外周固定部２２と中央部２３との間が
上下方向へ互いに動き得る状態に連結され、これにより
ルーフパネル３の内面に沿うルーフ形状をなした一枚物
の成形天井材４が形成されている。さらに、この成形天
井材４には、図示しないがルームランプやインナーミラ
ーなどが取り付けられる部分に対応して貫通穴および切
り欠き部などが設けられている。そして、この成形天井
４は、ルーフパネル３の下側に配された後、中央部２３
が弾性体８を介してルーフパネル３に吊り下げられた状
態で収り付けられる。同時に、外周固定部２２が貫通穴
２４の両側部分２２ａ、２２ａが、ルーフサイトレール
５のインナパネル１１に貫通穴２４を通してねじ止めさ
れるビス１４を介して、ルーフパネル３側に固定される
。なお、外周固定部２２の前側部分２２ｂと外側部分２
２ｃは、不図示のフロントルーフレールとりャルーフレ
ールとに同じくビスを用いて固定される。また、中央部
２３をルーフパネル３に吊り下げている弾性体８は、第
３図に示すように棒状に形成され、中央と両側にそれぞ
れ一本ずつ、合計３本前後方向に沿って配設されている
。そして、この弾性体８としてはゴムなどが使用される
が、騒音に起因して車室２内側にこもり音となる比較的
低い３０〜２００Ｈｚ程度の低周波の音が生じたときに
中央部２３が振動できる状想に設定されている。さらに
、この弾性体８の配設位置は、中央部２３が表皮２１と
共に下側に大きく垂れ下がって見栄えを悪くすることが
ないように、中央部２３の外周部分に近い位置に設けら
れる。

次に、ルーフパネル３の下側に配置された成形天井材４
の下側には、樹脂材でレール状に形成されたガーニッシ
ュ１０が配設されている。さらに、このガーニッシュ１
０の内面には、インナパネル１１側に貫通して設けられ
ている係合穴にスナップイン係合される膨出部１２ａを
先端に設けな係止ビン１２が一体に形成されている。そ
して、ガーニッシュ１０は成形天井材４の各辺に沿って
それぞれ配設され、各辺の部分では一側部分１０ａがル
ーフサイトレール５にシーミングウェルト１３を介して
当接されるとともに、他側部分１０ｂが成形天井材４の
下面に当接配置され、この状態でインナパネル１１側の
係合穴に膨出部１２ａをスナップイン係合させてそれぞ
れ取り付けられる。

このように構成されている自動車のルーフ構造において
、こもり音となるような振動が車室２内側に生じていな
い状態では、成形天井材４の中央部２３と弾性体８とが
静止、若しくはこれに近い状態になっている０次に、車
室２内にエンジン騒音などが生じると、この振動で成形
天井材４の中央部分２３が表皮２１の撓わみ変形と弾性
体８の弾性変形を伴って上下に振動する。すると、この
弾性体８の振動で車室２内に生じた振動エネルギーが弾
性体８に吸収される。また、この弾性体８で吸収されな
かった振動エネルギーはルーフパネル３に伝わって広が
り、他の弾性体８の部分で順次吸収される。

したがって、この自動車におけるルーフ構造では、成形
天井材４の中央部２３と弾性体８との周期的な振動で車
室２内側の騒音、特に低周波域の音を順次吸収するので
、こもり音をなくすことができる。これにより乗り心地
が向上する。

なお、本発明は上記実施例に限らず、その要旨の範囲内
で種々変形実施可能であることは勿論のことである。

例えば、第４図乃至第５図に示すように、弾性体８を横
たえて配置する角形の弾性体から、縦方向に延びる円柱
状に形成し、複数（変形例では５つ）点在した状態で中
央部２３上に配しても良いものである。さらに詳述する
と、第４図乃至第５図に示す弾性体８は、ゴム材で円筒
状に形成されたクツション部８ａと、このクツション部
８ａの上下面を覆って取り付けられた端ｆｉ８ｂ、８ｃ
とでなり、さらにクツション部８ａの内部を通って端蓋
８ｂ、８ｃとの間にひも８ｄが配設されている。この弾
性体８は、端１１８ｂがルーフパネル３の内面に接触固
定されるとともに端蓋８ｃが中央部２３の裏面に接着固
定されている。そして、ルーフパネル３に対してクツシ
ョン部８ａの弾性変位を伴って中央部２３が上下に振動
するとき、ひも８ｄで振幅量を規制することができるよ
うになっている。

［発明の効果］ 以上説明したとおり、本発明に係る自動車のルーフ構造
によれば、車室内側に騒音が生じると、成形基材におけ
る外周固定部と中央部との間を連結している表皮の部分
の撓わみによる屈曲と、弾性体の振動を伴って中央部が
周期的に振動する。そして、この弾性体による振動で、
車室側に生じている騒音などの音エネルギーが順次吸収
され、また弾性体で吸収されなかった音エネルギーはル
ーフパネルに伝わって広がり他の弾性体の部分で再度吸
収されるので、こもり音を低減させることができる。こ
れにより乗り心地が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を適用した自動車のルーフ部
分を示した外観斜視図、第２図は第１図の■−■線に沿
う概略拡大断面図、第３図は同上構造における要部上面
図、第４図は第３図に示した同上要部の変形例を示した
上面図、第５図は第４図中の■−ｖ線に沿う拡大断面図
、第６図は従来の自動車におけるルーフ部分の要部を示
した断面図である。 ３・・・ルーフパネル ４・・・成形天井材 ８・・・弾性体 ２０・・・成形基材 ２１・・・表皮 ２２・・・外周固定部 ２３・・・中央部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）自動車のルーフパネルの内面を覆って前記ルーフ
   パネルの下側に成形天井材を配設してなる自動車のルー
   フ構造であって、前記成形天井材が、外周固定部と前記
   外周固定部に対し上下に移動可能な中央部とに分割され
   た成形基材と、前記成形基材の一側面に取り付けられて
   前記外周固定部と前記中央部とを互いに連結している表
   皮とを備え、前記外周固定部を前記ルーフパネルに固定
   するとともに前記中央部分を弾性体を介して前記ルーフ
   パネルに吊り下げ配置してなることを特徴とする自動車
   のルーフ構造。