JPH02179562A - 自動車のルーフ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、車室内のこもり音を低減することのできる自
動車のルーフ構造に関する。

［従来の技術］ 一般に自動車においては、そのルーフが鉄板製のルーフ
パネルでなり、このルーフパネルの下側にパネル面に沿
う一枚物として作られた成形天井材が配設さている。

第５図はその従来の自動車におけるルーフ構造の一例を
示したものである。

図において、ルーフパネル３０は、ルーフの左右両側に
設けられたルーフサイトレール３２の上面側となるアウ
タパネル３３にドリップチャンネル３１を介して左右両
側部がそれぞれ固定され、前後は不図示のフロントルー
フレールとりャルーフレールにそれぞれ固着されて、車
室上部を覆って取り付けられている。

一方、ルーフパネル３０の内面に沿うルーフ形状に、成
形基板３４ａと表皮材３４ｂとを貼り合わせた剛体で一
枚物として成形されている成形天井材３４は、外周部分
３４ｄがサイトレール３２の下面となるインナパネル３
５に面当接された状態でルーフパネル３０の下側に配設
されている。

そして、その後から、インナパネル３５側の貫通穴３５
ａに対応して成形天井材３４側に形成されている貫通穴
３４ｃに取付ビス３９が共通にねじ込まれて、成形天井
材３４の成形基板３４ａがサイトレール３２に直接固定
される。また、この外周部分３４ｄの下側から、これら
取付ビス３９で固定された部分がインナパネル３５に取
り付けられたガーニッシュ３６で覆われ、この固定部分
が外１則から隠される。

そのガーニッシュ３６は、樹脂材でレール状に形成され
ている。また、このガーニッシュ３６の内面には、イン
ナパネル３５側に設けられた係合穴３５ｂにスナップイ
ン係合される膨出部３７ａを先端に有する係止ピン３７
が一体に設けられている。そして、各辺の部分では、シ
ーミングウェルト３８を介して一側部分３６ａがルーフ
サイトレール３２に当接されるとともに、成形天井材３
４の下側に他側部分３６ｂが当接配置された状態で、イ
ンナパネル３５側の係合穴３５ｂに膨出部３７ａをスナ
ップイン係合させてそれぞれ取り付けられる。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、自動車では、外側から車室内に様々な騒音が
侵入する。この内、特に問題となるのがエンジン騒音で
、このエンジン騒音は駆動の間中発する。そして、エン
ジン騒音は一般的に車速とともに増大し、またある車速
において急激に大きくなり、こもり感を伴った共鳴現象
を起こすことがある。これが車室内空洞共鳴、すなわち
「こもり音」と言われるもので、周波数は低く３０〜２
００Ｈｚ位であるが、音が大きく、不快感を与えて乗り
心地を悪くしている間°圧点があった。そして、上記従
来のルーフ構造では、略Ｉ　ＫＨｚ以上の高周波域の音
は比較的簡単に吸収できるが、これらこもり音となる低
周波域の音を効果的に吸収できる構造にはなっていなか
った。このため、従来からこのこもり音を吸収して取り
除くことのできる構造が望まれていた。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的は車室内に侵４人して生じた騒音となる音エネルギ
ーを素早く吸収し、こもり音をなくして乗り心地を向上
させることのできる構造にした自動車のルーフ構造を提
供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本発明は、自動車のルーフパネ
ルの下面を覆って前記ルーフパネルの下側に成形天井材
を固定部材で取り付けてなる自動車のルーフ構造であっ
て、前記成形天井材を成形基板と前記基板の下側に貼着
された可視性を有する表皮材とで構成するとともに、前
記固定部材を介して前記ルーフパネル側に取り付けられ
る前記基板の部分に切り欠き部を設け、前記固定部材を
介して前記表皮材を前記ルーフパネル側に直接固定して
前記成形天井材を取り付けたものである。

［作用］ この構成によれば、可撓性を有した表皮材をルーフパネ
ル側に固定部材を用いて直接固定し、この表皮材の固定
で成形天井材をルーフパネル側に取り付けているので、
表皮材の部分における撓わみて成形天井材の全体が振動
し易くなっている。したがって、車室内側に騒音などに
よる振動が生ずると、この固定されている表皮材の部分
で成形天井材の全体が振動して成形天井材内に伝えられ
て広がり、この成形天井材内で振動エネルギーが順次吸
収される。これにより、従来吸収し得なかったような周
波数の音エネルギーも良く吸収され、車室内のこもり音
が少なくなり乗り心地が向上する。

［実施例］ 以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明の一実施例を適用した自動車のルーフ部
分を示した斜視図、第２図は第１図中の■−■線に沿う
概略拡大断面図、第３図は第２図中のＴ部拡大断面図で
ある。

第１図乃至第３図において、自動車１における車室２（
第２図参照）の天井部分は、ルーフパネル３と、このル
ーフパネル３の下側に配設される成形天井材４などで覆
われて１いる。

そして、ルーフパネル３は鉄板で成形されており、ルー
フサイトレール５の上面側となるアウタパネル６に左右
の側部がドリップチャンネル７を介してそれぞれ固定さ
れているとともに、前後が不図示のフロントルーフレー
ルとりャルーフレールとにそれぞれ固着されて、車室２
の上部を覆った状態で取り付けられている。

一方、成形天井材４は、例えばレジンフェルト成形品、
あるいはダンボールなどを成形基板２０として、この下
面側に軟質発泡ウレタンと塩化ビニールシートなどを積
層してなる可撓性を有した表皮材１９を貼付しており、
第４図に単品として示しているように、ルーフパネル３
の内面に沿うルーフ形状をなして一枚物として形成され
ている。そして、この成形天井材４は、ルーフパネル３
との間に空間部９が形成された状態で、ルーフサイトレ
ール５および不図示のフロントルーフレールとりャレー
ルにそれぞれ外周部分４ａが取付ビス１４を介して取り
付は固定される。また、この取付ビス１４で固定される
成形基板２０の部分には切り欠き部２０ａが設けられて
いる。したがって、この切り欠き部２０ａの部分では表
皮材１９だけが張設された状態になっている。さらに、
この切り欠き部２０ａに対応する表皮材１９の部分には
貫通穴１９ａがそれぞれ設けられている。そして、成形
天井材４をルーフパネル３側に取り付ける場合は、ルー
フサイトレール５のインナパネル１１に形成されている
ねじ穴１１ａに切り欠き部２０ａを対応させて、インナ
パネル１１の下側に成形基板２０を面当接させる０次い
で、貫通穴１９ａを通ってねじ穴１１ａに、固定部材と
なる取付ビス１４をねじ止めする。すると、この部分で
は切り欠き部２０ａが設けられているので、切り欠き部
２Ｏａ内に表皮材１９の一部が弓かれ、この一部１９ｂ
がインナパネル１１に直接部密着した状態で固定される
。また、この固定によって成形天井材４がインナパネル
１１に固定された状態になる。そして、この可撓性を有
した表皮材１９の一部１９ｂを介した固定により、この
固定部分での振動が許容され、成形天井材４全体の振動
が得られ易くなっている。なお、この振動は騒音に起因
して車室２内側にこもり音となる比較的低い３０〜２０
０Ｈｚ程度の低周波の振動が生じたとき、この振動に共
振するようにして振動エネルギーの一部を吸収できる状
態に設定されている。

また、このようにしてルーフパネル３側に取り付けられ
た成形天井材４の下側にはガーニッシュ１０が配設され
ている。このガーニッシュ１ｏは樹脂材でレール状に形
成されており、この内面にはインナパネル１１側に設け
られている係合穴にスナップイン係合される膨出部１２
ａが先端に形成された係止ピン１２が一体に設けられて
いる。

そして、ガーニッシュ１０は成形天井材４の各辺に沿っ
てそれぞれ配設される。また、各辺の部分では、−側部
分１０ａがルーフサイトレール５にシーミングウェルト
１３を介して当接されるとともに、他側部分１０ｂが成
形天井材４の下面に当接配置され、この状態で第２図に
示すようにインナパネル１１側の係合穴に膨出部１２ａ
をスナップイン係合させてそれぞれ取り付けられる。

このように構成されている自動車のルーフ構造において
、車室内２内にエンジン騒音などで低周波域の振動が生
じると、この振動が成形天井材４に当たる、すると、こ
の成形天井材４は可撓性を有した表皮材１９の一部１９
ｂが取付ビス１４を介してインナパネル１１に直接面密
着固定されて振動し易くなっているので、この部分で振
動が積極的に生じて成形天井材４の全体が共振する。そ
して、このとき音エネルギーの一部が成形天井材４内で
平面的に広がり、従来吸収し得なかったような比較的低
い周波数の振動エネルギーも良く吸収され、車室２内の
こもり音がなくなる。

なお上記実施例では、表皮材１９の一部１９ｂが固定さ
れる部分において、成形基板２０側に切り欠き部２０ａ
を設けた構造について説明したが、これは取付ビス１４
と表皮材１９の一部１９ｂとを引き込める状態であれば
貫通穴であっても良いものである。その他、本発明は上
記実施例に限らず、その要旨の範囲内で種々変形実施可
能であることは勿論のことである。

［発明の効果］ 以上説明したとおり、本発明に係る自動車のルーフ構造
によれば、可視性を有した表皮材をルーフパネル側に固
定部材を用いて直接固定し、この表皮材の固定で成形天
井材をルーフパネル側に取り付けているので、表皮材の
部分における撓わみて成形天井材の全体が振動し易くな
っている。したがって、車室内側に騒音などによる振動
が生ずると、この固定されている表皮材の部分で成形天
井材の全体が振動して成形天井材内に伝えられて広がり
、この成形天井材内で振動エネルギーが順次吸収される
。これにより、従来吸収し得なかったような周波数の音
エネルギーも良く吸収され、車室内のこもり音が少なく
なり乗り心地が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を適用した自動車のルーフ部
分を示した斜視図、第２図は第１図の■−■線に沿う概
略拡大断面図、第３図は第２図中のＴ部拡大断面図、第
４図は同上ルーフ部分に使用される成形天井材単品を示
した斜視図、第５図は従来の自動車におけるルーフ部分
の要部を示した断面図である。 ３・・・ルーフパネル ４・・・成形天井材 １４・・・取付ビス（固定部材） １９・・・表皮材 ２０・・・成形基板 ２０ａ・・・切り欠き部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）自動車のルーフパネルの下面を覆って前記ルーフ
   パネルの下側に成形天井材を固定部材で取り付けてなる
   自動車のルーフ構造であって、前記成形天井材を成形基
   板と前記基板の下側に貼着された可撓性を有する表皮材
   とで構成するとともに、前記固定部材を介して前記ルー
   フパネル側に取り付けられる前記基板の部分に切り欠き
   部を設け、前記固定部材を介して前記表皮材を前記ルー
   フパネル側に直接固定して前記成形天井材を取り付けた
   ことを特徴とする自動車のルーフ構造。