JPH02179566A - 自動車のルーフ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、車室内のこもり音を低減することのできる自
動車のルーフ構造に関する。

［従来の技術］ 一般に自動車においては、そのルーフが鉄板製のルーフ
パネルでなり、このルーフパネルの下側に樹脂材やダン
ボール材などでなる成形基材でパネル面に沿う一枚物の
剛体として作られた成形天井材が配設されてｔする。ま
た、この成形天井材の表面は表皮などで覆われている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、自動車では一外側から車室内に様々な騒音が
侵入する。この内、特に問題となるのがエンジン騒音で
、このエンジン騒音は駆動の間中発する。そして、エン
ジン騒音は一般的に車速とともに増大し、またある車速
において急激に大きくなり、こもり感を伴った共鳴現象
を起こすことがある。これが車室内空洞共鳴、すなわち
「こもり音」と言われるもので、周波数は低く３０〜２
００Ｈｚ位であるが、音が大きく、不快感を与えで乗り
心地を悪くしている問題点があった。そして、上記従来
のルーフ構造では、略Ｉ　ＫＨｚ以上の高周波域の音は
比較的簡単に吸収できるが、これらこもり音となる低周
波域の音を効果的に吸収できる構造にはなっていなかっ
た。このため、従来からこのこもり音を吸収して取り除
くことのできる構造が望まれていた。　３ 本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的は車室内に侵入して生じた騒音となる音エネルギー
を素早く吸収し、こもり音をなくして乗り心地を向上さ
せることのできる構造にした自動車のルーフ構造を提供
することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本発明は、自動車のルーフパネ
ルの下面を覆って成形天井材を配設してなる自動車のル
ーフ構造であって、前記成形天井材の成形基材を可撓性
を有した部材で形成するとともに、前記成形基板の成形
時に凹部を形成し、前記凹部内に制振材を配したもので
ある。

［作用］ この構成によれば、成形基材上には凹部が形成されて制
振材が配されている部分とそうでない部分との間に弾性
力の違いが生じ、この違いにより上記二つの部分の間で
成形基材の振動が起き易くなる。したがって、車室内側
に騒音などによる振動が生ずると、成形天井材の全体が
振動してこの成形天井材内に広がると同時に、この振動
エネルギーが制振材と成形基材自体で順次吸収される。

これにより、従来吸収し得なかったような周波数の音エ
ネルギーも良く吸収されて車室内のこもり音が少なくな
り、乗り心地が向上する。

［実施例］ 以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明を適用した自動車のルーフ部分を示した
外観斜視図で、第２図は第１図中のｎ−■線に沿う概略
拡大断面図である。

第１図乃至第２図において、自動車１における車室２（
第２図参照）の天井部分は、ルーフパネル３と、このル
ーフパネル３の下側に配設される成形天井材４などで覆
われている。

そして、ルーフパネル３は鉄板で成形されており、ルー
フサイトレール５の上面側となるアウタパネル６に左右
の側部がドリップチャンネル７を介してそれぞれ固定さ
れているとともに、前後が不図示のフロントルーフレー
ルとりャルーフレールとにそれぞれ固着されて、車室２
の上部を覆った状態で取り付けられている。

一方、成形天井材４は、大きくは成形基材２０の下面に
表皮材１９（第４図参照）を貼り合わせて構成されてい
る。

そして、成形基材２０は、第３図乃至第４図において詳
細に示すように、例えばレンジフェルトあるいはダンボ
ール材などでルーフ形状をなした一枚物として形成され
ている。また、周縁部分には取付穴２３が点在して複数
設けられているとともに、中央部分には前後方向に延び
る二つの溝部２１ａとこの溝部２１ａと交差して左右方
向に延びる三つの溝部２１ｂとがその成形時に設けられ
ている。さらに、この各溝部２１ａ、２１ｂには、成形
基材２０の型成形後に例えばシリボンゴムなどでなる割
振材８が配設され、他の部分２２に比べて剛性が高めら
れている。そして、この剛性の違いで溝部２１ａと部分
２２との間の弾性力を異ならせて、両者間で振動がし易
く、かっこの振動のエネルギーを制振材８で吸収する状
態にしている。なお、この成形基板２０での振動は、比
較的低い例えば３０〜２００Ｈｚ程度の低周波域の振動
が生じたとき、この振動に共振する状態に設定されてい
る。

一方１表皮材１９は、不織布や、ウレタン上に起毛トリ
コットを配するなどしてシート状に形成され、その後か
ら成形基材２０の下面側に接着材などで貼り合わされて
、成形基材２０の下面を装飾した状態で取り付けられて
いる。また、このようにして表皮材１９ど成形基材２０
とを積層し、ルーフパネル３の下面に沿う一枚物として
形成された成形天井材４には、図示しないがルームラン
プやインナーミラーなどを取り付けられる部分を逃げた
貫通穴および切り欠き部などが設けられている。

そして、この成形天井材４は、両側部分がルーフサイト
レール５のインナーパネル１１に押し付けられた状態で
、このインナーパネル１１に形成されているねじ穴（不
図示）に取付穴２３を通ってビス１４がねじ込まれて取
り付けられる。また、この後から、ルーフサイトレール
５に取り付けられるガーニッシュ１０によって下側より
受けられ、インナーパネル１１と成形天井材４との継ぎ
目が隠される。

このガーニッシュ１０は樹脂材でレール状に形成されて
いる。さらに、このガーニッシュ１０の内面にはインナ
パネル１１側に貫通して設けられている不図示の係合穴
にスナップイン係合される膨出部１２ａを先端に有した
係止ピン１２が一体に設けられている。そして、このガ
ーニッシュ１０は成形天井材４の各辺に沿ってそれぞれ
配設される。また、各辺の部分では一側部分１０ａがル
ーフサイトレール５にシーミングウェルト１３を介して
当接されるとともに、他側部分１０ｂが成形天井材４の
下面に当接配置され、この他側部分１０ｂで成形天井材
４を下側より支えた状態で、膨出部１２ａをインナパネ
ル１１側の係合穴（不図示）にスナップイン係合させて
それぞれ取り付けられる。

このように構成されている自動車のルーフ構造において
、車室２内にエンジン騒音などで振動が生じると、この
振動が表皮材１９を通って成形基材２０に当たる、する
と、成形基板２０には制振材８が配された溝部２１ａ、
２１ｂが設けられている部分とそうでない部分とが設け
られて、この間において弾性力が異なっているので、こ
の部分で振動が積極的に生じて共振する。このとき振動
エネルギーの一部が成形基板２０内で平面的に広がり、
同時にこの振動エネルギーが成形基板２０内と制振材８
内で吸収される。そして、従来吸収し得なかったような
比較的低い周波数の振動エネルギーも良く吸収される。

これにより、車室２内のこもり音がなくなる。

したがって、この自動車におけるルーフ構造では、従来
の構造では吸収し得なかったような車室２内側における
低周波域の音エネルギーを成形天井材４内で順次吸収し
て行くので、こもり音をなくして乗り心地を向上させる
ことができる。

なお、上記実施例では、成形基板２０に設けられている
制振材８を配した溝部分を、前後方向に延びる二つの溝
部２１ａと左右方向に延びる三つの溝部２１ｂとを互い
に交差させて形成した構造で説明したが、これは点在し
て形成するなど色々変形実施可焼なものである。またそ
の他についても、本発明はその要旨の範囲内で種々変形
実施可能であることは勿論のことである。

［発明の効果］ 以上説明したとおり、本発明に係る自動車のルーフ構造
によれば、成形基材上には凹部が形成されて制振材が配
されている部分とそうでない部分との間に弾性力の違い
が生じ、この違いにより上記二つの部分の間で成形基材
の振動が起き易くなる。したがって、車室内側に騒音な
どによる振動が生ずると、成形天井材の全体が振動して
この成形天井材内に広がると同時に、この振動エネルギ
ーが制振材と成形基材自体で順次吸収される。

これにより、従来吸収し得なかったような周波数の音エ
ネルギーも良く吸収されて車室内のこもり音が少なくな
り、乗り心地が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用した自動車のルーフ部分を示した
外観斜視図、第２図は第１図中の■−■線に沿う概略拡
大断面図、第３図は同上ルーフで使用されている成形天
井材を単品で示した斜視図、第４図は第３図のＩＶ−１
！／線に沿う要部拡大断面図である。 ３・・・ルーフパネル ４・・・成形天井材 ８・・・制振材 ２０・・・成形基材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）自動車のルーフパネルの下面を覆って成形天井材
   を配設してなる自動車のルーフ構造であつて、前記成形
   天井材の成形基材を可撓性を有した部材で形成するとと
   もに、前記成形基板の成形時に凹部を形成し、前記凹部
   内に制振材を配したことを特徴とする自動車のルーフ構
   造。