JPH02169019A - ポリイミド二層中空糸膜の製法 - Google Patents

ポリイミド二層中空糸膜の製法

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JPH02169019A
JPH02169019A JP32323988A JP32323988A JPH02169019A JP H02169019 A JPH02169019 A JP H02169019A JP 32323988 A JP32323988 A JP 32323988A JP 32323988 A JP32323988 A JP 32323988A JP H02169019 A JPH02169019 A JP H02169019A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野〕 この発明は、同心円状の開口部を有する紡糸用ノズルか
ら、濃度などの異なる2種の芳香族ポリイミド/8液を
同時に押し出し、湿式紡糸法によって、透過性の高い二
層構造の中空系分離11り(中空糸11りとも言う)を
再現性よ(製造する方法に関する。
この発明の製法によって製造される芳香族ポリイミド製
の二層構造の中空糸膜は、逆浸透膜、tJFII’J(
ウルトラフィルター)などの液体分離膜や、水素分離膜
、パーベーパレーション膜、有機蒸気脱水膜、除湿膜な
どに使用することができる。
〔公知技術の説明] 近年、膜分離技術は、省エネルギー技術として、物質の
分離、濃縮、あるいは精製などの種々の分野での利用が
、重要性を増している。
このような分離に使用する分離膜は、種々の方法で製造
することが提案されており、それらの公知の方法で製造
された分離膜の構成は、いずれも分離機能を有する分離
層と機械的強度を有する支持層とから成り立っている。
それらの公知の分離膜の製造方法としては、例えば、ポ
リマー溶液を薄膜に形成し、その薄膜を乾湿式法で凝固
させることにより、分離層と支持層とを同時に成形する
ロブ型の膜製造方法(湿式製膜法)を挙げることができ
る。
また、素材として芳香族ポリイミドが使用された分離膜
は、主に、特開昭57−16741.4号公報に記載さ
れているように、ロブ型膜製造方法により製造され、耐
熱性、耐薬品性などと共に、分離膜としての透過性能が
良好な分離膜を製造することができる。
しかし、ポリイミド溶液を使用した公知の中空糸膜のロ
ブ型膜製造方法では、単一のポリイミド溶液組成物を使
用して、極めて薄い分離層と比較的厚い支持層とが連続
して一体に構成されている中空糸分離膜(非対称性膜)
を−挙に形成させるために、両層がそれぞれの充分な機
能を有するものとするには、ポリイミド溶液組成物の種
類、成形条件などに多くの制限があり、得られる中空糸
分離膜が芳香族ポリイミド製の分#膜の本来の特性が充
分に発揮できなかったり、あるいは、製膜において極め
て熟練を要する操作が必要であったりして、再現性よく
安定な性能の中空糸膜を容易に製造できないことがある
という問題点を有していた。
さて、最近、特開昭61−191019号公報において
、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート
などのセルロースエステル系ポリマー、ビニル系ポリマ
ー、ポリアミド系ポリマーポリエステル系ポリマーなと
のポリマーが30〜60重量%の範囲内である種々の濃
度で含有されている複数のポリマー溶液を使用して、複
数層のポリマー層を存する中空系分離11りを製造する
方法が提案された。
しかし、前述の公知の製法においては、芳香族ポリイミ
ド溶液を使用することについては開示されておらず、ま
た、芳香族ポリイミド溶液は30〜60重量%の範囲内
の高い濃度で調製することすら困難であり、さらに、そ
のような高濃度のポリイミド?容?&がj周製できたと
しても、そのポリマー溶液が不安定であったり、高粘度
であったり、湿式紡糸法に適さないことがあり、その結
果、前記の公知の製膜法によって高濃度のポリイミド溶
液から高性能の芳香族ポリイミド製の中空糸膜を再現性
よく製造することは極めて困難であると考えられていた
[解決しようとする問題点] この発明は、従来公知の種々の中空糸分離膜の湿式製膜
法における前述の種々の問題点が実質的になく、しかも
、芳香族ポリイミドの高性能な特性である耐熱性、耐薬
品性と、中空系分離膜としての優れた透過性能などとを
充分に高いレベルで示すような芳香族ポリイミド製の中
空糸分離膜を、[二種の芳香族ポリイミド溶液を同心円
状ノズルから押出す湿式製膜法」で、容易に再現性よく
製造できる方法を提供することを目的とするものである
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、外部円形開口部と内部円形開口部とからな
る同心円状開口部を有する紡糸用ノズルを設けた紡糸装
置を使用し、 (a)  ポリイミド流度が7〜25重量%である第1
の芳香族ポリイミド溶液を前記外部円形開口部へ供給す
ると共に、 (b)  ポリイミド濃度が5〜25重量%であり、し
かも前記第1のポリイミド溶液の濃度以下であるポリイ
ミド濃度を有する第2の芳香族ポリイミド/81夜を前
記内部円形開口部へ供給して、前記紡糸用ノズルの2つ
の同心円状開口部から前記の2種の芳香族ポリイミド溶
液を、同時に、二層(h造の中空糸状に押し出し、 その二層構造の中空糸状体を、凝固液と接触させて、芳
香族ポリイミド製の二層構造の中空糸膜を形成すること を特徴とするポリイミド二層中空糸膜の製法に関する。
この発明では、第1図に示すように、外部円形開口部1
と内部円形開口部2と芯部開口部3とからなる同心円状
開口部を有する二層中空糸膜紡糸用ノズル4(例えば、
同心円状の二つの円形開口部を有するrチューブ・イン
・オリフィス型ノズル」)が備え付けられた中空糸膜の
紡糸装置(図示せず)を使用して、前述の2種の芳香族
ポリイミド溶液をそれぞれ紡糸装置へ供給して、同心円
状の二つの開口部1及び2から二層構造の中空糸状に同
時に押し出して、その中空糸状体を凝固液で凝固させて
、芳香族ポリイミド製の二層構造の中空糸膜を製造する
のである。
なお、前記の紡糸装置において、紡糸用ノズルの中心部
に開口している芯部開口部3からは、前述のようにして
押し出された中空系状体の内部へ供給される「芯液また
は芯ガス(空気、窒素ガスなど)が、中空糸膜の中空糸
径の大きさを調整するために、中空糸膜の紡糸速度に適
宜調節させて吐出される。
この発明の製法においては、第1図に示す紡糸ノズルを
備えた紡糸装置へ供給される12種の芳香族ポリイミド
溶液」としては、 (2])ポリイミド濃度が7〜25重量%、好ましくは
8〜22重量%、特に好ましくは8〜20重景%である
「第1の芳香族ポリイミド溶液1を、前記外部円形開口
部へ供給すると共に、(b)  ポリイミド濃度が5〜
25重量%、好ましくは6〜22重景%、特に6〜20
重量%であり、しかも前記第1のポリイミド溶液の濃度
以下であるポリイミド濃度を有するr第2の芳香族ポリ
イミド溶液8液jを、前記内部円形開口1部へ供給する
のである。
前記芳香族ポリイミド溶液は、外部円形開口部lへ供給
される第1の芳香族ポリイミド溶液の紡糸温度での回転
粘度が、1〜20000ボイズ特に5〜10000ボイ
ズ、さらに好ましくはIO〜8000ボイズ程度である
ことが好ましく、また、内部円形開口部2へ供給される
第2の芳香族ポリイミド溶液の100“Cの回転粘度が
、前記の第1の芳香族ポリイミド溶液の100°Cの回
転粘度の1.01〜10倍、特に1.05〜5倍程度で
あることか、紡糸用ノズルからポリイミド溶液の中空糸
状の吐出を良好に行う上に、好ましい。
この発明において、外部円形開口部1へ供給される第1
の芳香族ポリイミド溶液(a)と内部円形開口部2へ供
給される第2の芳香族ポリイミド溶液0))との吐出量
の比((b)/(a))は、1.5〜60、特に2〜4
0程度であることが、二層構造の中空系膜を安定的に製
造する上で、特に好ましい。
この発明の製法では、供給されたそれぞれの芳香族ポリ
イミド溶液に背圧を加えて、前記紡糸用ノズルの2つの
同心円状開口部(吐出口)から、前記の2種の芳香族ポ
リイミド溶液を、それぞれ同時に、好ましくは約20〜
150°C1特に好ましくは30〜120°Cの吐出温
度で、二層構造の中空糸状に押し出し、その二層構造の
中空糸状体を、好ましくは約−1O〜60゛C5特に−
5〜40°Cの温度の凝固液と接触させて(例えば、中
空糸状体を凝固液中に浸漬させて)、二層構造の中空糸
膜を形成して、芳香族ポリイミド製の二層構造の中空系
膜を製造するのである。
前述の紡糸において使用される芳香族ポリイミド溶液は
、予めdi過・脱泡して、使用されることが好ましい。
前述の中空糸i%の紡糸において、紡糸用ノズルから押
し出された芳香族ポリイミド溶液で形成されている中空
糸状体は一旦大気中に押し出され、紡糸用ノズルの直下
の凝固液中でその中空糸形態を保持できる程度にその中
空糸状体の表面を凝固さゼた後、案内ロール、引き取り
ロールなどに巻き掛けられ、そして、凝固液中の一対の
案内ロール間を往復させて中空糸状体の内部まで凝固さ
せることが、好ましく、また、引き取りロールによる中
空系状体の引き取り速度は、約2〜80m/分程度であ
ることが好ましい。
前述のようにして紡糸された中空系膜は、内部に残留し
ている芳香族ボリイミ1:を)8解していた有機極性溶
媒を抽出して実質的に除去することが好ましい。
さらに、111記の中空糸膜は、凝固液を、不活性溶媒
、例えば、イソペンタン、n−へキサン、イソオクタン
、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素化合物を用いて、
凝固液の置換を充分に行った後、その置換された溶媒で
湿潤した中空糸膜を乾燥し前記置換溶媒を蒸発させて乾
燥中空糸膜とするこお、および、その乾燥中空糸膜を構
成している芳香族ポリイミドの軟化点(または二次転移
点)より低い温度で熱処理することが、好ましい。
この発明で使用される芳香族ポリイミドは、その溶液を
中空糸状に押し出すことができ、そして、その溶液の中
空糸状体が適当な凝固液によって凝固されうる「芳香族
ポリイミド溶液」が容易に調製できるr可溶性の芳香族
ポリイミドJであれば公知のどのような種製のものであ
ってもよい。
そのような芳香族ポリイミドとしては、芳香族テトラカ
ルボン酸またはその酸二無水物、あるいはその酸の誘導
体を主成分とするテトラカルボン酸成分と、芳香族ジア
ミンを主成分とするジアミン成分とを、大略等モルづつ
使用して、重合およびイミド化させて得られたポリマー
であり、それらの単一物か、またはそれらの2種以上を
混合したもの(同一溶媒に溶解するもの)であってもよ
い。
この発明では、前記の芳香族ポリイミドとしては、芳香
族テトラカルボン酸を80モル%以上含有するテトラカ
ルボン酸成分と芳香族ジアミンを80モル%以上含有す
るジアミン成分とから得られた可溶性の芳香族ポリイミ
ドが主成分(特に全ポリマー成分に対して80重量%以
上である含有率)であるものが、得られる中空糸膜の耐
熱性、耐薬品性などの点において好ましい。
前記の芳香族テトラカルボン酸成分としては、例えば、
3.3″、434°−ビフェニルテトラカルボン酸、2
.3.3’、4″−ビフェニルテトラカルボン酸、また
はそれらの酸二無水物、或いはそれらの酸の低級アルコ
ールエステル化物などのビフェニルテトラカルボ7酸’
M、3.3’ 、4.4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸、2.3.3’、4”−ヘンシフエノンテトラカ
ルボン酸、またはそれらの酸二無水物、或いはそれらの
酸の低級アルコールエステル化物などのベンゾフェノン
テトラカルボン酸類などを挙げることができる。
この発明では、特に、ビフェニルテトラカルボン酸類を
50モル%以上、特に60モル%以上含有するテトラカ
ルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とから得られた芳
香族ポリイミドは、耐熱性、耐薬品性などが高い中空糸
膜となると共に、フェノール系化合物のような有機極性
溶媒に対して優れた溶解性を有しているので、中空糸膜
を製造するために使用する芳香族ポリイミド溶液(ドー
プ液)の安定性および製Jl!性などの点から好適であ
る。
前記の芳香族ポリイミドの製造に使用される芳香族ジア
ミンとしては、 (1)4,4°−ジアミノジフェニルエーテル、3.4
°−ジアミノジフエニルエーテル、3.3゛−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3.3’−ジメチル−4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3.3“−ジメトキシ−
4゜4°−ジアミノジフェニルエーテルなどのジフェニ
ルエーテル系のジアミン化合物、 (2)4□4°−ジアミノジフェニルメタン、3.3”
−ジアミノジフェニルメタン、3I3°−ジメチル−4
,4′−ジアミノジフェニルメタンなどのジフェニルメ
タン系のジアミン化合物 (3)4.4°−ジアミノジベンジル、3.31−ジア
ミノジベンジル、4.4’−ジアミノ−2,2°−ジメ
チルジベンジルなどのジベンジル系のジアミン化合物、
(4)4,4°−ジアミノベンゾフェノン、3.3°−
ジアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系のジア
ミノ化合物、 (5)2.2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、
2.2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、3,4
゛−ジアミノ(2,2−ビス(フェニル)プロパン)、
2.2−ヒス(4−(4°−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパンなどのビス(フェニル)プロパン系のジア
ミン化合物、 (6) 3.3’−ジメチルベンチジン、3,3′−ジ
メトキシベンチジン、2.2′−ジメチルベンチジンな
どのベンチジン系化合物、 (7) 4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3
,3゛−ジアミノジフェニルスルフィド、4.4°−ジ
アミノジフェニルスルホン、3.3″−ジアミノジフェ
ニルスルホンなどのジフェニルスルフィドまたはスルホ
ン系のジアミン化合物、 (8)3.7−ジアミツー2.8−ジメチル−ジフェニ
レンスルホン、3.7−ジアミツー4.8−ジメチル−
ジフェニレンスルホン、3,7−ジアミツー4.6−シ
フチルージフエニレンスルホン、3.7−シアミツー2
.8−シュチル−ジフェニレンスルホンなどのシフエレ
ンスルポン系のジアミノ化合物、 <91 3,7−ジアミツチオキサンテンー5,5−ジ
オキサイド、2.8−ジメチル−3,7−ジアミツチオ
キサンテンー5,5−ジオキサイド、2.6−シメチル
ー3.7−ジアミツチオキサンテンー5.5−ジオキサ
イド、4.6ジメチルー3,7−ジアミツチオキサンテ
ンー5.5−ジオキサイドなどのチオキサンチン系のジ
アミノ化合物、 00)  ビス(4−(4°−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホン、4,4−ビス(4−アミノフェノキシ
)ビフェニル、1.4−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベン
ゼンなどのを挙げることができる。
また、nI記の芳香族ジアミンと共に使用することがで
きる芳香族ジアミンとして、例えば、Om=またはp−
フェニレンジアミン、3,5−ジアミノ安息香酸、2.
6−シアミツピリミジンなどを挙げることができる。
この発明の製法において使用される芳香族ポリイミド溶
液は、前記芳香族ポリイミドが有機極性溶媒に均一に溶
解しているものである。
前記の有機極性溶媒としては、前述の芳香族ポリイミド
を均一に熔解しうるものであって、しかも、後述の紡糸
に使用する凝固液との相溶性を有するものであって、さ
らに、融点が200 ’C以下、特にI 50 ’C以
下であるものが好ましい。
fiI記有機極性溶媒としては、例えば、3−クロルフ
ェノール、4−クロルフェノール(パラクロルフェノー
ル、PCPと略記することもある)、4−ブロムフェノ
ール、2−クロル−5−ヒドロキシ]・ルエンなどのハ
ロゲン化フェノール類、フェノール、クレゾール、ある
いはキシレノールのようなフェノール類、さらに、N−
メチル−2−ピロリドン、N。
N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルボキンドなどのアミド系溶媒、ジオ
キサンなどの非プロトン系極性溶媒等を挙げることがで
きる。
前述の有機極性溶媒は、単一溶媒、あるいは2種以上の
混合溶媒として使用することができる。
また、前記有機極性溶媒は、凝固速度などのコントロー
ルのために、芳香族ポリイミドの貧溶媒(例えば、ベン
ゼン、キシレン、トルエンなど)を少量加えることがで
きる。
この発明の製法では、前記の芳香族ポリイミド溶液は、
透過性能などの向上のため、あるいは、中空糸膜の形状
の改良のためなどに、過ハロゲン酸塩類、低分子量ポリ
マー、脂肪族カルボン酸、界面活性剤などを加えること
もできる。
この発明において使用される凝固液は、前述の中空糸膜
を構成する芳香族ポリイミドおよびその他のポリマーを
実質的に溶解せず、しかも、芳香族ポリイミド溶液の溶
媒と相溶性を有する極性溶媒であればよい。
前記の凝固液に使用される極性溶媒としては、例えば、
水、メタノール、エタノール、プロパツール、イソプロ
パツールなどの低級アルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなど
のケトン類、または水と低級アルコール類、ケトン類な
どの有機極性溶媒との混合溶媒を挙げることができる。
なお、この発明では、凝固液は、凝固速度のコントロー
ルのために、芳香族ポリイミドを熔解しうる有機極性溶
媒を少量加えられていてもよく、例えば、水とN、N−
ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒との混合溶媒
(水;アミド系溶媒が、70/30〜9515である混
合溶媒)を使用することができる。
この発明の製法によって得られる二層構造のポリイミド
中空系膜は、均一な表皮層(分離層)と多孔質層とが一
体に形成されている非対称性の外層と、多孔質層のみか
らなる内層とが、同時に湿式紡糸されて同心円状に一体
に形成されている二層構造のポリイミド中空糸膜であっ
て、透過性などにおいて優れた分離性能、および、耐熱
性を有している。
〔実施例〕
以下、この発明を、実施例によってさらに詳しく説明す
るが、この発明はそれらの実施例によって限定されるも
のではない。
参考例1 3.3’、4.4“−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物99ミリモルと、ジアミノジメチルジフェニレンス
ルホン90ミリモルと、4.4゛−ジアミノジフェニル
メタン10ミリモルとを、パラクロルフェノール240
gと共に、攪拌機と窒素ガス導入管とが敷設されたセパ
ラブルフラスコに入れて、窒素ガスを流し、攪拌しなが
ら、180°Cで10時間重合させて、ポリイミド濃度
が15重量%である芳香族ポリイミド溶液を調製した。
この芳香族ポリイミド溶液は、100°Cの回転粘度が
980ボイズであり、70゛Cでの回転粘度が、351
0ボイズであった。
参考例2〜11 第1表に示した酸成分とジアミン成分とを、参考例1と
同様な方法で重合させ、各種の芳香族ポリイミド溶液を
調製した。これらの芳香族ポリイミド溶液の濃度および
i o o ’cでの回転粘度を第1表にそれぞれ示し
た。
第1表における略号は、下記のとおりの化合物をそれぞ
れ示す。
5−BPDA  73.3’、4.4’−ビフェニルテ
トラカルポル酸二無水物 T S N  : 3.7−シアミツジメチルジフエニ
レンスルホン DADE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテルDA
DM:4,4″−ジアミノジフェニルメタンDABA:
3,5−ジアミノ安息香酸 PASN:44’−ジアミノジフェニルスルホン5−B
PDA 97.5 S−BPDA  97.2 S−BP[lA  98.5 S−BPDA  99.5 S−BPDA  95.5 S−BPDA  95.0 第1 表 3 l 0 実施例1〜5 前述の参考例1〜6で調製された芳香族ポリイミド溶液
を第2表に示した組み合わせでそれぞれ使用して、各一
対の芳香族ポリイミド溶液を400メソシユのステンレ
ス金網で濾過して、紡糸用のトープ液を準備した。
それらの紡糸用ドープ液を、第1図に示すと同様の中空
糸膜の紡糸用ノズル: 外部円形開口部の外径   :1100gm〃   の
スリット幅= 1508m 内部円形開口部の外径   : 1.200μmのスリ
ット幅: 300μm 芯部開口部の外径     = 400μmを備えた紡
糸装置に、それぞれ仕込み、そして、前記紡糸用ノズル
から中空糸状に吐出させて、その中空系状体を窒素雰囲
気中を通した後、65重世%のエタノール水溶液からな
る凝固液(0°C)にそれぞれ浸漬し、さらに、一対の
案内ロールを備えた凝固装置内の第2の凝固液中で案内
ロール間を往復させて、中空糸状体の凝固を完了させて
、各芳香族ポリイミド製の中空糸膜を引き取り速度15
m/分で紡糸した。
最後に、この中空糸膜をボビンに巻き取り、エタノール
で充分に凝固溶媒などを洗浄した後、nヘキサンでエタ
ノールを置換し、さらに、50゛Cでn−ヘキサンを蒸
発して中空糸膜を乾燥させ、さらに、第2表の場合には
300 ’C1第3表の場合には250°Cの温度で、
30分間、中空糸膜を熱処理し、乾燥および熱処理され
た二層中空糸膜を製造した。
得られた中空糸膜の糸径を第2表に示した。
第2表(実施例1〜5)に示した中空糸膜の透過性能は
、次に示す方法で測定した。
まず、前述のようにして製造した各中空糸j模と、ステ
ンレスバイブと、エポキシ樹脂系接着剤とを使用して、
透過性能評価用の中空糸エレメントを作成した。
そして、透過性能は、ステンレス容器にi3過性能評価
用の中空糸エレメントを装着し、水素とメタンとの混合
ガス、炭酸ガスとメタンとの混合ガス、あるいは、酸素
と窒素とのYrL合ガスを用いて50°C110kg/
CIIIで透過テストを行い、ガス透過度と、各々のガ
ス透過度比(選択透過性、ガス分離度を示す)とを、ガ
スクロマトグラフィー分析の測定値から算出した。
比較例1〜2 前述の参考例1、および参考例2で調製された芳香族ポ
リイミド溶液を、400メツシユのステンレス金網で濾
過して、紡糸用のドープ液を準備した。
前記の各芳香族ポリイミド溶液を使用し、−層構造の中
空糸膜の紡糸用ノズル(円形開口部の外径:1.200
μm1そのスリット幅二300μm、芯部開口部の外径
=400μrn )から、前記単一の芳香族ポリイミド
溶液を押し出したほかは、実施例1と同様の中空糸膜の
紡糸法で一層構造の中空糸膜(非対称性中空糸膜)をそ
れぞれ形成した。
その各比較例で得られた一層構造の中空系膜の性能を第
2表に示す。
比較例3〜4 ii1述の参考例I2、および参考例13で調製された
芳香族ポリイミド溶液を、400メツシユのステンレス
金網で濾過して、紡糸用のドープ液を準備した。
前記の各芳香族ポリイミド溶液を使用し、−層構造の中
空系膜の紡糸用ノズル(円形開口部の外1子: 120
0μm2そのスリント幅:300μm1芯部開ロ部の外
径=400μrn )から、前記単一の芳香族ポリイミ
ド溶液を押し出したほかは、実施例1と同様の中空糸膜
の紡糸法で一層構造の中空糸膜(非対称性中空糸N)を
それぞれ形成した。
その各比較例で得られた一層構造の中空系膜の性能を第
2表に示す。
実施例6〜7 前述の参考例7〜11で調製された芳香族ポリイミド溶
液を、400メツシユのステンレス金網で濾過して、紡
糸用のドープ液を準備した。
前記の各芳香族ポリイミド溶液を第3表に示す組み合わ
せで使用したほかは、実施例1と同様の中空糸膜の紡糸
法で二層構造の中空糸膜をそれぞれ形成した。
前記の各実施例で得られた二層構造の中空糸膜の性能を
第3表に示す。
第3表に示した各中空系膜の透過性能は、次のようにし
て測定した。
まず、各中空糸膜を16本束ねて中空糸膜の一方を封止
し、有効長さ約6cm0糸束(気体分1@膜モジュール
)を作成した。
60重量%のエタノール水溶液を大気圧下に蒸発器で気
化させてエタノール蒸気と水蒸気とを含有する気体混合
物を得た。この気体混合物を前記の気体分離膜モジュー
ルに導入し、モジュール内の中空糸膜の外側(供給側)
表面に供給して、ガス分離をそれぞれ行った。
前記の中空糸膜を内蔵する気体分離膜モジュールでのガ
ス分離に使用する気体混合物の温度は、ヒーターで加熱
することにより、105“Cとした。
一方、中空糸膜内部(透過側)は、減圧して、ガス分離
の操作圧を4 ram J(gに維持した。
上記のガス分離条件による操作により中空糸膜内部に透
過した蒸気をドライアイス−エタノールトランプで凝集
し捕集した。他方、中空系膜の未透過の気体混合物は、
蒸発器に戻して循環使用した。前記の蒸気のトラップで
捕集した凝縮物の成分のうち、エタノール濃度はガスク
ロマトグラフ法により分析し、水分は全量からエタノー
ル分を差し引いた値とした。
このようにして得られた各成分の濃度から、水蒸気の透
過速度と、エタノールに対する水蒸気の選択透過性とを
算出し、気体分離性能を評価した。
その結果を第3表に示す。
比較例5 参考例7で得られた芳香族ポリイミド溶液を、紡糸用ノ
ズルの外部円形開口部へ供給し、参考例9で得られた芳
香族ポリイミド溶液を紡糸用ノズルの内部円形開口部へ
供給した他は、実施例6と同様にして、二層構造の中空
糸膜を形成した。
この比較例で得られた二層構造の中空糸膜の性能を第3
表に示す。
第3表 芳香族ボリイミ 史空糸膜曵糸径 虫空糸J夾のZ元1
tLfiFF溶元凶11類−外径  内径  透過度 
 分離度外層  内層          pH□Of
)H□0参考例 参考例  um   ljm   X
l0−’  PCZIISOH比較例5 実施例6 実施例7 0.25 1.11 1.52 〔本発明の作用効果) この発明は、芳香族ポリイミド製の中空糸膜が木来有し
ていた高性能な特性である高透過性能を生かすために、
分離層の形成に通した第1の芳香族ポリイミド溶液で最
外層を形成し、同時に、支持層の形成に適した第2の芳
香族ポリイミド溶液で内層を形成することが、最も特徴
的であるr二層構造の中空糸分離膜を製造する新規な方
法」を提供するものである。
この発明の製法によって製造された二層構造の中空糸I
りは、透過性及び分離性を有する外層と共に、充分な透
過性を示すスポンジ構造層(多孔n層)である支持体層
の内層とを併せ持つので、高い透過性能を有する二層構
造の中空系膜である。
また、この発明の製法は、ポリマー溶液からロブ型膜製
造法に類似な方法(湿式製膜法)で、複雑な工程を経る
ことなく、−挙に二層構造の中空系分離膜を再現性よく
製造することができるのである。
さらに、この発明の製法は、同心円状の二つの透過度の
単位:c4 (STP) /ctA・sec・c+al
1g 開に73部ををする紡糸用ノズルから吐出した2種の芳
香族ポリイミド溶液から形成された二層構造の中空糸膜
が、バラス効果などにより二層の界面が充分に密着し、
各層の溶媒の作用とあいまって両層のポリマーが互いに
絡み合うために、実質的に一体となった二層構造の中空
系膜が形成されるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の製法を実施するだめの中空糸膜の
紡糸用ノズルの一例を示すノズル吐出部の平面図である
。 l;外部円形開口部、2;内部円形開口部、3;芯部開
口部、4;紡糸用ノズル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 外部円形開口部と内部円形開口部とからなる同心円状開
    口部を有する紡糸用ノズルを設けた紡糸装置を使用し、 (a)ポリイミド濃度が7〜25重量%である第1の芳
    香族ポリイミド溶液を前記外部円形開口部へ供給すると
    共に、 (b)ポリイミド濃度が5〜25重量%であり、しかも
    前記第1のポリイミド溶液の濃度以下であるポリイミド
    濃度を有する第2の芳香族ポリイミド溶液を前記内部円
    形開口部へ供給して、 前記紡糸用ノズルの2つの同心円状開口部から前記の2
    種の芳香族ポリイミド溶液を、同時に、二層構造の中空
    糸状に押し出し、 その二層構造の中空糸状体を、凝固液と接触させて、芳
    香族ポリイミド製の二層構造の中空糸膜を形成すること を特徴とするポリイミド二層中空糸膜の製法。
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