JPH0215B2 - - Google Patents

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JPH0215B2
JPH0215B2 JP61212905A JP21290586A JPH0215B2 JP H0215 B2 JPH0215 B2 JP H0215B2 JP 61212905 A JP61212905 A JP 61212905A JP 21290586 A JP21290586 A JP 21290586A JP H0215 B2 JPH0215 B2 JP H0215B2
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drying
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SHIMAYA KK
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)
  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Edible Seaweed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、海藻、野菜等の山海物を食材原料と
したシート状食品の製造方法に係り、より詳細に
は、海藻、野菜等の山海物を繊維状もしくは小片
状にした食材原料にフイルム性を付与させたシー
ト状食品の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
山海物を原料としたシート状食品としては、乾
海苔、湯葉、クレープ、錦糸卵等の伝統的食品を
挙げることができる。そして、これらの伝統的食
品、例えば、「味付け乾海苔」は「パリツとして
磯の香りがし、口の中で解ける」という美味しさ
を持つようにそれぞれ独得な味を有していること
により、単に料理素材としてでなく、調理方法に
工夫を凝らすことにより幅広い用途を有する優れ
た食品である。
そこで、今日では、上述した伝統的食品に限ら
れることなく、種々の海藻、野菜等の山海物をシ
ート状食品とし、該山海物を単なる料理素材とし
てでなく、幅広く消費者に食して貰えるようにす
ることが試みられている。例えば、次ぎのような
形態のシート状食品が提案されている。
削り節シート 削り節を抄製してシート状に形成し、乾海苔
と同じようにして食せるようにしたもの(特開
昭56−127073号公報参照) 魚肉タンパクシート 魚肉擂り身に植物性タンパク等を混合してシ
ート状に形成し、珍味として食せるようにした
もの(特開昭56−137871号公報参照) 大豆タンパクシート 大豆タンバクと食用油脂および水を均一混合
してシート状に形成し、乾海苔と同じようにし
て食せるようにしたもの(例えば、特開昭59−
88048号公報参照) 海藻シート 繊維状、薄層状または小片にしたワカメを抄
製してシート状に形成し、味付け海苔と同じよ
うにして食せるようにしたもの(例えば、特開
昭56−127073号公報参照) 印刷用プルランフイルム 可食性の水溶性多糖類であるプルランフイル
ムに、絵柄、文字、模様等を可食インクで印刷
したものをケーキ等に付着させて食せるように
したもの そして、これらのシート状食品は、それぞれの
有している食材の加工範囲を広げ、その消費の増
加が期待できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、かかるシート状食品は、従来の乾海苔
等の伝統的シート食品と異なり、 丈夫すぎる (例、魚肉タンパクシート、海藻シート) 水に溶けにくい (例、削り節シート、魚肉タンパクシート、
大豆タンパクシート、海藻シート) 水を吸い取り易い (例、海藻シート、錦糸卵シート) 歯にくつつき易い (例、印刷用プルランフイルム) という性質が認められるため、食感的には満足
得られるものとは言えなく、単なる料理材料とし
てしか利用できない。
しかし、シート状食品は他の食材との組み合わ
せが可能で、形状・部位の選択が必要ないことよ
り歩留りが100%近いので食材としての利用効率
が高く、施色が容易で、また料理がし易い等の利
点を有している。また、該シート状食品は、今
日、カルシウム等のミネラル成分やその他有効成
分を備えているにも関わらず、その料理方法・用
途がないことより、消費量に限度があつたワカ
メ、カジメその他の褐藻類等の消費を容易にでき
るという利点を備えている。
そこで、本発明者は以上の点に鑑み、前述した
ような新しいシート状食品について、一層の検討
をすると共に、ワカメ等の褐藻類その他山海物を
食材原料としてシート状食品を製造し、その問題
点を検討した。
ところでシート状食品は、抄製、熱凝固に
よる被膜形成、接着性食材を用いた加熱圧着に
より行われているが、これらの製造方法はいずれ
も長短があり、この点についても考慮の上、検討
を行つた。
検討例 1 まず、食材原料として、ワカメを用い、該ワカ
メを前処理した後、乾燥・破砕し、一定の大きさ
以上のものを加熱圧着による製法用とし、一定の
大きさ以下のものを被膜形成による製法用として
調整した。
〔加熱圧着による場合〕
上板と下板間に食材等を配設し、該両板により
食材を圧着できるようにした器具を用い、まず、
該下板に破砕したワカメを均一に配設し、その上
方よりプルラン液を塗布もしくは噴射すると共に
ワカメを再び均一に配設して110℃で25分間、第
1回目の乾燥をした後、上板を載せて110℃で10
分間圧着した。次に、該上板を外し、ワカメ表面
の水分を除去した後、該ワカメ表面に水、α・澱
粉、水の順に塗布または噴射し、上記作業と同様
に圧着することによりワカメシートを得た。
このワカメシートは、フイルム性がなく、料理
の用途を広げることは困難な均一な板であつた。
そして、これを20人のパネラーによる官能検査を
した処、香りがなく、しかも硬くて食しにくいと
全員のパネラーが指摘した。従つて、この方法に
よつて得たシートは、少なくとも味付け・焼成等
の処理を必要とすることが認められた。
〔被膜形成による場合〕
粘性の異なる二種類の糊、すなわち、α・澱
粉とキサンタンガムとの配合物と水をミキサーで
混合して得た固定用糊(高粘性糊)と、水に対
して微量のワカメ微粉末を添加して、該ワカメを
磨砕した液体中にα・澱粉を添加して混合して得
た被膜形成用糊(低粘性糊)とを用い、まず、板
上に固定用糊を塗布した後、ワカメ破砕片を吹き
つけ、該表面に被膜形成糊を塗布する。次に、こ
れを30〜40℃の温風処理し、該表面に被膜を形成
させた後、乾燥処理することによりワカメシート
を得た。
このワカメシートは、乾海苔ほどではないがフ
イルム性が認められ、ひび、歪みも余り認められ
なかつた。そして、これを20人のパネラーによる
官能検査をした処、乾海苔に比べて前述圧着によ
る場合と同様に香りがなく、しかも硬くて食しに
くいと全員のパネラーが指摘した。従つて、この
方法によつて得たシートは、味付け・焼成等の処
理を必要とすることが認められた。
また、抄製により板状にしたワカメシートは、
成形乾燥後、縮み現象が大きく、硬くて食しにく
いものであつた。
以上の点より、シート状食品の製造としては、
フイルム性が得られる被膜形成法が最も好ましい
ことを本発明者は知り得た。
検討例 2 次に、上記検討例1に基づき、食材として知名
度の高い野菜である人参を用いて前述被膜形成法
で野菜シートを得た。
食材原料として、その繊維質部分をそのまま残
すようにしてスライスした後、乾燥・破砕し、適
度の大きさに調整して用い、また、高粘性糊とし
て、α・澱粉とキサンタンガムとの配合物と水と
を混合して得た糊を用い、低粘性糊として、該高
粘性糊におけるα・澱粉とキサンタンガムとの配
合物の混合割合を低くして得た糊を用いた。
そして、前述検討例1における被膜形成法と同
様にして人参シートを得た。
この人参シートは、前述ワカメシートより遥か
にフイルム性の点で優れ、乾海苔に近似する性質
を備え、ひび、ムラは殆ど認められなかつた。そ
して、これを20人のパネラーによる管能検査をし
た処、人参臭がするものの乾海苔と同じように食
することができることを18人のパネラーが認め
た。ただ、食材原料とする人参は微砕片とするこ
とが好ましいとの指摘があつた。これは、シート
自体が厚くなつたことによるものと考えられる。
また、併せて他の野菜(牛蒡、サニーレタス、
ピーマン等)についても同様の方法で、野菜シー
トを得た。しかし、該野菜シートはフイルム性の
点で前述した人参シートに比べ劣り、官能検査に
おいても乾海苔と同じように食することが困難な
ことが認められた。
ところで、シート状食材にソルビツト等の糖類
やアミノ酸を添加することで保湿性を付与し、物
性的にフイルム性のあるシートを形成することが
知られている。すなわち、澱粉等の水溶性物質と
アラビアガムその他天然ガム等のゲル性物質およ
び保湿物質としてのソルビツトより構成したシー
ト状食品が知られている。
しかし、該シート状食材は、湿度が50%以下の
冬期においては、その保湿性がなくなつてひび割
れを生じ、また湿度が80%以上になると急激に吸
水し、商品価値が劣化するという問題を有すると
共に、保湿剤としてのソルビツトによりシート自
体に必要としない甘味まで付与され、その用途が
限定される等の問題がある。
そこで、上述した点に対処すると共に、上述検
討例1、2について、本発明者は、一層の検討・
研究を加え、人参の有する成分を含んだ保湿剤を
使用することで、乾海苔に匹敵する各種山海物を
食材とするシート状食品を得ることができること
を創案した。
本発明は、上述した点に対処して創案されたも
ので、その目的とするところは、甘味が問題とな
るソルビツト等に依存することなくフイルム性を
付与でき、乾海苔と同じように食することが可能
な野菜、海藻、魚肉等を食材原料としたシート状
食品を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
そして、上記目的を達成するための手段として
の本発明のシート状食品の製造方法は、繊維状も
しくは小片状にした食材原料に、ニンジンの成分
を少なくとも含有する保湿材(剤)を接触もしく
は混合してシートを形成することにより得るよう
にした構成よりなる。
ここで、上記構成において、通常、食材原料と
保湿剤との接触は、ニンジンの成分を少なくとも
含有する保湿剤よりなる固定用糊でフイルムまた
はシートを形成し、該フイルムまたはシート上に
食材原料を均一に配設し、これを乾燥させること
により行い、また必要に応じて、該食材原料上に
ニンジンの成分を少なくとも含有する保湿剤より
なる被膜形成用糊を配設して行い、さらに、乾燥
手段としては温風乾燥、遠赤外線乾燥、電熱乾燥
または冷風乾燥等の乾燥手段を用いる。また、食
材原料としては、ワカメ、カジメ等の褐藻類、ホ
ウレンソウ、ピーマン、サニーレタス等の緑色野
菜、鱈田麩その他魚肉等を任意に用い、必要に応
じてこれらを組み合わせて用いることができる。
そして、上記構成に基づく、本発明方法によれ
ば、食材原料がニンジンの成分を少なくとも含有
する糊により一体化されて被膜を形成し、フイル
ム性を付与するように作用する。また、糊として
固定用糊と被膜形成用糊とを用いたものにあつて
は、食材を両面より確実に一体化できるように作
用する。
なお、上記繊維状もしくは小片状とは、単に繊
維状、小片状に限られるものでなく、粉末、粒
子、スライス状、細片状も含む概念である。
〔実施例〕
次ぎに、本発明を具体化した実施例について説
明する。
実施例 1 本実施例は、食材原料として牛蒡を用い、被膜
形成法による牛蒡シートの製造方法である。
食材原料の調整 まず、生牛蒡をブロツク状に切断し、沸謄水
中に5分間浸漬した後、冷却水により冷却す
る。そして、該処理をした牛蒡を繊維方向に沿
つてスライスし、70〜80℃の熱風で乾燥処理し
た後、破砕して篩い分け12メツシユパス
(Mess Pass)のものを使用できるように調整
する。
人参ジユース(保湿剤)の調整 ブロツク状に切断した生人参を沸謄水に浸漬
処理し、これに水を加えてミキキサー等で磨砕
する。次ぎに、濾布により搾つて人参ジユース
を得て、その収量を生人参の重量と同じになる
ように調整する。なお、必要に応じて脱色また
は脱臭処理をすることが好ましい。
糊の調整 α・澱粉と、キサンタンガムと、ソルビツト
等および人参ジユースを用い、これをミキサー
で混合し、必要に応じ天然色素を混入して調整
する。
そして、上記調整した食材原料、人参成分およ
び糊を用い、牛蒡シートを製造する。その製造方
法について以下に説明する。
すなわち、第1図に示すベルトコンベア1の一
端に固定用糊供給部2を設けると共に、そのコン
ベア1の進行方向側に糊塗布厚調整用ナイフコー
ター3を設け、更にその進行方向に食材供給部4
および乾燥室5を備えた構成のシート状食品製造
装置を用いて製造する。
まず、糊供給部2により糊をベルト1上に供給
し、その進行方向に設置されているナイフコータ
ー3でベルト1の表面への糊の塗布量を調整す
る。続いて、その塗布された糊の表面に食材供給
部4により調整した牛蒡の細片を落下させて該糊
に固着させると共に、該ベルト1を一定周期で振
動させ余剰の牛蒡細片をクリーナー6で吸い上
げ、上記糊上に牛蒡細片を均一に付着させる。
次ぎに、進行方向の位置にある押圧ローラー7
で、付着している牛蒡細片を軽く均らした後、乾
燥室5で季節によつて乾燥条件が多少異なるが、
50℃の温風で2分間程度、含水率が20%程度まで
なるように乾燥処理(1次乾燥)をする。ここ
で、乾燥しすぎるとシートにひび割れを生じる原
因となり、また乾燥不足であるとベルト1との剥
離性に影響があるので注意が必要である。
続いて、ベルト1の進行方向に配置されている
スプレー8により被膜形成用の糊(ここでは固定
用糊と同じ糊を使用)を、ベルト1上の牛蒡細片
の上に散布する。ここで、該散布量は牛蒡細片の
3〜4倍量になるように調整する。次ぎに、乾燥
室9で70℃の温風で3分間程度、含水率が10%弱
程度になるように乾燥処理(2次乾燥)する。そ
して、シートの片端をスクレーパーで力を加えて
ベルト1より剥離し、ベルト1の他端に配置され
ているロール10に巻き取つた後、19cm×21cmの
サイズにカツトし、これを更に、80〜90℃の熱風
で3分間程度乾燥処理した後、放冷し、含水率が
6%前後の牛蒡シートを得る。
ここで、該シートの表面(両表面または片面)
に寒天液を塗布・乾燥処理を施してもよい。該処
理を施したものは、乾海苔に匹敵する食感がより
良く得られるという利点を有する。
そして、上記製法によつて得た牛蒡シートは、
乾海苔に匹敵するフイルム性が付与されており、
一枚のシートの重さは7g程度であり、また、フ
イルム性を付与させるために糊に混合した人参の
香りは芳香野菜である牛蒡の香りにマスキングさ
れて牛蒡の香りが認められた。また、そして、こ
れを20人のパネラーによる官能検査をした処、乾
海苔と同じように食することができることを全員
のパネラーが認めた。
また、乾燥処理として、遠赤外線を用いたもの
にあつては、水分のみを除き、色素が保持できる
と共に臭いがまろやかになつていた。これは、他
の乾燥手段によつては得られなかつた効果で、遠
赤外線により、臭いに変化をもたらされたものと
考えられる。
実施例 2 本実施例は、食材原料としてサニーレタスを用
い、被膜形成法によるサニーレタスシートの製造
方法である。
食材原料の調整 まず、サニーレタスより軸部分を取り除き、
葉部分を水洗いを行い、水切りした後、70〜80
℃の熱風で乾燥処理する。そして、該サニーレ
タスをミキサー等で破砕した後、篩い分けを行
い、12メツシユパス(Mess Pass)のものを食
材原料として調整する。なお、ここでは該食材
原料に味覚を付与するために、サニーレタス10
gに対して、食塩0.3g、グルタミンサンソー
ダ(MSG)0.3g、唐芥子0.05gを混合したも
のを用いた。
人参ジユース(保湿剤)の調整 前述実施例2と同じように調整する。
固定用糊(1次糊)の調整 α・澱粉、キサンタンガム、ソルビツト、人
参ジユース、ワカメ粉末およびシソフレーバー
をミキサー等で、該ワカメ粉末が均一に磨砕す
るまで撹拌・混合して固定用糊を調整する。こ
こで、ワカメ粉末を添加したのは食材原料とし
てのサニーレタスの色彩を考慮し、天然色素と
しての緑色を出すようにしたものである。
被膜形成用糊(2次糊)の調整 α・澱粉、キサンタンガム、ソルビツト、人
参ジユース、ワカメ粉末およびシソフレーバー
を固定用糊の調整と同じようにして、該固定用
糊より少し薄い被膜形成用糊を調整する。
そして、前述した実施例1と同じシート状食品
製造装置を用いて同様の手順でもつて、サニーレ
タスシートを得た。
上記製法によつて得たサニーレタスシートは、
緑色をし前述牛蒡シート同じく乾海苔に匹敵する
フイルム性が付与されており、一枚のシートの重
さは6g程度であつた。そして、これを20人のパ
ネラーによる官能検査をした処、フイルム性を付
与させるために糊に混合した人参やワカメの香り
はマスキングされて認識できず、シソフレーバー
の香りを認め、また好ましい味付けがされてお
り、乾海苔と同じように食することができること
を全員のパネラーが認めた。
実施例 3 本実施例は、食材原料として鱈田麩を用い、被
膜形成法による鱈田麩シートの製造方法である。
食材原料の調整 塩鱈を水晒・脱塩し、さらに揉みほぐしして
水晒しを続けて得た筋肉繊維を、脱水した後、
60〜70℃の温風により15分程度乾燥して、更に
該筋肉繊維を揉みほぐし、この工程を繰り返す
ことにより田麩とし、該田麩を75メツシユパス
(Mess Pass)のものを食材原料として調整す
る。
人参ジユース(保湿剤)の調整 前述実施例2と同じように調整する。
固定用糊の調整 α・澱粉、キサンタンガム、ソルビツト、人
参ジユース、赤色2号をミキサー等で混合して
固定用糊を調整する。
被膜形成用糊の調整 前述固定用糊と同じ原料を用い、該固定用糊
より少し薄い糊として被膜形成用糊を調整す
る。
保湿用糊の調整 前述固定用糊と同じ原料を用い、前述被膜形
成用糊より少し薄い糊として保湿用糊を調整す
る。
この保湿用糊は食用原料として田麩を用いる
ことに対処したものである。すなわち、田麩は
水晒しを長い時間行つて調整するので、保湿性
のある物質が失われると共に繊維が硬く、内部
に空隙を生じることになることに対処したもの
である。
そして、前述した実施例1と同じシート状食品
製造装置を用いて同様の手順でもつて、田麩シー
トを得るが、本実施例においては被膜形成用糊を
塗布または噴射する工程の前に鱈田麩間の空隙を
なくすために保湿用糊を塗布または噴射し、さら
に乾燥する工程を有する。また、被膜形成用糊を
塗布・噴射・乾燥工程後に調味液を塗布するよう
にしている。
上記製法によつて得た鱈田麩シートは、赤色2
号による薄いピンク色で、乾海苔に匹敵するフイ
ルム性を備えており、一枚のシートの重さは5g
と軽量であつた。そして、これを20人のパネラー
による官能検査をした処、香りに癖がなく、美味
しい味がし乾海苔と同じように食することができ
ることを全員のパネラーが認めた。
実施例 4 本実施例は、前述実施例1と同様に調整した牛
蒡および人参ジユースを用い、この牛蒡と人参成
分とを混合したものを食材原料とし、接着剤とし
て、α・澱粉、キサンタンガムとの混練材を用い
て圧着法により牛蒡シートを製造した。
そして、この牛蒡シートは前述実施例1に比べ
多少硬い食感があつたものの、乾海苔に近似する
フイルム性が認められた。
次ぎに、本実施例における人参ジユースを保湿
剤として用いたシート状食品(以下、本発明シー
トという)の効果を明確にするため、保湿剤とし
て最もよく使用されているソルビツト等を用い、
本実施例と同様にして食材原料としての牛蒡を用
いてシート状食品(以下、比較シートという)を
製造し、両シートについて官能検査等を行なつた
結果、次ぎのことが判つた。
本発明シートは比較シートに比べ、保湿力が
重量比で5倍程度認められた。
本発明シートは比較シートに比べ、保湿力に
対する甘味度が1/3程度であつて、味付けが容
易に行えた。
本発明シートは水と同程度の時間で乾燥した
のに対し、比較シートは乾燥に水の3倍以上の
時間を要した。
本発明シートは年間を通じてフイルム性が保
持ができたのに対し、比較シートは冬季の条件
下では、ひび割れが生じ、またフイルム性が消
失した。
本発明シートは加工度の低い天然物を利用し
ていることより食材に与える食感への影響が少
ないのに対し、比較シートの場合、多少の影響
が認められた。
この結果より、人参ジユースを保湿剤として使
用した本発明シート状食材は、ソルビツト等を保
湿剤として使用したシート状食材に比べ、少なく
とも保湿性に優れており、フイルム性が乾燥時に
おいても保持でき、保存性に優れていることが確
認できた。
また、上述した実施例においては、着色・味付
けをしたものと、着色・味付けをしないものとを
それぞれ上げて説明したが、その他の香り付けも
容易に行うことができた。
そして、本実施例によつて製造したシート状食
品について、各種用途に使用してみた処、乾海苔
と同様に使用できるのは勿論のこと、クレープ、
珍味、春巻き風包物、デコレーシヨン等の装飾
材、サンドイツチ、ホツトドツク、てんぷらの素
材、お茶漬、その他、幅広い各種食材としても使
用できた。
なお、上述した実施例においては、シート状食
品を第1図に示すようなシート製造装置を用いて
製造する方法で説明したが、他の装置・器具等を
用いてもよく、また、被膜形成法、圧着法以外の
方法、例えば、可食フイルム(例えばプルラン)
への挾み込み法等で整造してもよいことは明らか
である。また、上述した実施例に用いる糊とし
て、α・澱粉の他に水溶性蛋白、親水性アミロー
ス、水溶性天然多糖類等の水溶性物質を用い、ま
たキサンタンガムの他に寒天、カラーギンナン等
のゲル性物質等を用いてもよい。またソルビツト
以外の保湿物質を用いてもよい。さらに、食材原
料としては、各種の食材を混合して用いてもよい
ことは明らかである。
因みに、本発明は上述実施例に限定されるもの
でなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変形
実施できるものを含むことは明らかである。
〔発明の効果〕
以上の記載より明らかなように、本発明のシー
ト状食品の製造方法によれば、保湿性が本発明者
により認められた人参ジユース等の人参の成分を
少なくとも含有する保湿剤を用い、甘味が強いソ
ルビツトのみに依存することなくフイルム性を付
与でき、乾海苔と同じように食することが可能な
野菜、海藻、魚肉等を食材原料としたシート状食
品を提供できるという効果を有する。
また、本発明のシート状食品の製造方法によれ
ば、乾燥速度が水と同程度と認められる人参ジユ
ース等の人参の成分を保湿剤として用いているの
で、製品の乾燥品を容易に製造することができ、
また低水分下でフイルム性保持が可能であるの
で、長期保存が期待できるシート状食品を提供で
きるという効果を有する。
従つて、本発明のシート状食品の製造方法によ
れば、従来、利用用途、料理用途が少ないことよ
り廃棄、無駄にされている各種食材原料を有効に
利用でき、また、施色が容易で、料理に色彩感の
付与が容易に行える食品を提供できるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のシート状食品の製造方法を
実施するための装置の構成図である。 1……ベルト、2……固定用糊供給部、3……
糊塗布厚調整用ナイフコーター、4……食材供給
部、5……乾燥室、6……クリーナー、7……押
圧ローラー、8……スプレー、9……乾燥室、1
0……ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維状もしくは小片状にした食材原料に、ニ
    ンジンの成分を少なくとも含有する保湿剤を接触
    もしくは混合してシートを形成することにより得
    ることを特徴とするシート状食品の製造方法。 2 ニンジンの成分を少なくとも含有する保湿剤
    よりなる固定用糊でフイルムまたはシートを形成
    し、該フイルムまたはシート上に食材原料を均一
    に配設し、これを乾燥させることにより得た特許
    請求の範囲第1項に記載のシート状食品の製造方
    法。 3 食材原料上にニンジンの成分を少なくとも含
    有する保湿剤よりなる被膜形成用糊を配設した特
    許請求の範囲第2項に記載のシート状食品の製造
    方法。 4 乾燥手段として、温風乾燥、遠赤外線乾燥、
    電熱乾燥または冷風乾燥等の乾燥手段を用いた特
    許請求の範囲第2項に記載のシート状食品の製造
    方法。
JP61212905A 1986-09-09 1986-09-09 シ−ト状食品の製造方法 Granted JPS6368066A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61212905A JPS6368066A (ja) 1986-09-09 1986-09-09 シ−ト状食品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61212905A JPS6368066A (ja) 1986-09-09 1986-09-09 シ−ト状食品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6368066A JPS6368066A (ja) 1988-03-26
JPH0215B2 true JPH0215B2 (ja) 1990-01-05

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