JPH0215346Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、印刷配線板内のグランドパターンを
シールド板、外筐等の導電面と導電接続する印刷
配線板の接地構造に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

近年、電子機器においては、電磁波障害、静電
気障害等の対策の一つとして回路部品を実装する
印刷配線板のグランドパターンをシールド板、外
筐等に接地する手段がとられている。従来、この
種接地構造は第１図乃至第３図に示す手段が一般
的である。第１図は印刷配線板１内のグランドパ
ターン２と導電板３との間を線材４で接続（両端
は圧着端子ねじ止め）するもの、第２図は印刷配
線板５のグランドパターン６と適合する箇所にス
ペーサ７を設け、ねじ止めにより導電板８と接続
するものである。これらの手段においては、線
材、圧着端子、ねじ等、部品数が多くなる。更
に、接続にねじ締めを要するため、作業工数がか
かる等、種々の欠点があつた。又、第３図に示す
手段は、印刷配線板９のグランドパターン箇所１
０に導電板１１の一部を接触させるような取付け
で、印刷配線板９を任意の方法（図示せず）で固
定した時に、グランドパターン１０と導電板１１
が押圧接続される方法であるが固定の仕方、寸法
のバラツキ、外部振動・衝撃等により電気的接続
が不安定になる等の不具合があつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記した従来の欠点を解消すべくなさ
れたもので、部品点数、作業工数を少なくし、か
つ安価で安定した電気的接続が得られる印刷配線
板の接地構造を提供することを目的とする。

〔考案の概要〕

本考案は、コ字状の挾持部を有してなる導電性
のばね材を導電板に挾持して、そのばね材に印刷
配線板のグランドパターンを接触させ、グランド
パターンを導電板に導電接続した印刷配線板の接
地構造であり、このような構造とすることによ
り、部品点数の削減、組立ての容易化、低コスト
化、信頼性の向上等を計つたものである。

〔考案の実施例〕

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。まず、第４図及び第５図を参照して本考案に
係る印刷配線板接地構造の一実施例を説明する。
第４図は全体構成を示す斜視図、第５図は最終組
立てされた時の第４図のＡから見た部分断面矢視
図である。４１は表面に回路部品PTを実装し、
裏面にグランドパターンGPを持つ印刷配線板で
ある。４２は、挿入部５１及び第１のばね部５２
を有するコ字状形成部（挟持部）Ｓと、第２のば
ね部５３および接触部５４を有するスペーサ部と
を持つ配線板接地部材である導電性ばね板であ
る。４３はばね板４２に係合させるための角孔
HDを有するシールド板、外筐等の導電板であ
る。この導電板４３の寸法Ｆは、ばね板４２の挟
持部Ｓの寸法Ｅより小さく形成されている。

ここで、第４図及び第５図の構成による一実施
例の接地構造を説明すると、まずばね板４２の挿
入部５１を導電板４３に設けられた角孔HDより
挿入してコ字状形成部Ｓで導電板４３を挾持する
形で、ばね板４２と導電板４３とを固定接続させ
る。次にグランドパターンGPを持つ印刷配線板
４１を、前記ばね板４２の接触部５４とグランド
パターンGPが接触する位置で押圧固定させる。
（この際の固定方法は言及しない）。従つてグラン
ドパターンGPと導電板４３はばね板４２を介し
て導電接続される。尚、ばね板４２は常にグラン
ドパターンGPと導電板４３を押し広げる方向に
ばね力がかかるような形状となつている。

〔考案の効果〕

上記したような接地構造とすることにより、印
刷配線板のグランドパターンと導電板を接続する
ための部品がばね板の１点であり、最少部品点数
で済み安価である。又、導電接地するためにねじ
止めがない事により、印刷配線板の組立作業、保
守時の交換作業が容易となる。更に、ばね板が常
に導電板と印刷配線板のグランドパターンを押し
広げるようにばね力が作用しているため、印刷配
線板固定時の寸法ばらつき、外部振動、衝撃等の
外力をばね力により吸収し、常に安定した電気的
接続が得られる。又、板ばねは導電板に設けられ
た孔に挿入されているのでこの孔によつて動きを
抑制されて外れ難くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図はそれぞれ従来の接地
構造を示す斜視図、第４図は本考案の一実施例を
示す分解斜視図、第５図は同側断面図である。 ４１……印刷配線板、４２……ばね板、４３…
…導電板（例えばシールド板、外筐等）、PT……
回路部品、GP……グランドパターン、HD……
角孔、Ｓ……コ字状形成部（挾持部）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) グランドパターンが設けられた印刷配線板
   と、 一部に孔が設けられた導電板と、 導電性を有し、一片は内側に曲がり前記孔に
   挿入される挿入部と同挿入部にばね性を持たせ
   る第１のばね部とを有するコ字状の挟持部を形
   成し、他片は前記一片と反対に曲がり、前記グ
   ランドパターンと接触する接触部と同接触部に
   ばね性を持たせる第２のばね部とを有するスペ
   ーサ部を形成した配線板接地部材とを具備し、 前記配線板接地部材の前記挿入部を前記孔に
   挿入して前記挟持部で前記導電板を挟み、前記
   配線板接地部材の前記接触部を前記グランドパ
   ターンに接触させることにより、前記印刷配線
   板のグランドパターンを前記導電板に電気的に
   接続したことを特徴とする印刷配線板の接地構
   造。 (2) 前記孔における前記挿入部を挿入する方向の
   長さは、前記挟持部における前記方向の長さよ
   りも短いことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の印刷配線板の接地構造。