JPH0214514Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフロントコンソール等の収納部におい
て、リツドの開閉角度を段階的に行うストツパ機
構を設け使い易くしたリツドの取付構造に関す
る。

乗用車等のフロントコンソール上部に収納部が
形成される場合、従来該収納部のリツドは例えば
第１図に示すような構造によつて取付けられてい
る。図において収納部０１の内壁にリテーナ０２
が設けられており、該収納部０１のリツド０３は
板状に形成され、該リツド０３の周縁部近傍の内
面がリテーナ０２に枢支されている。即ち該リツ
ド０３の基端部にはヒンジ部０４が設けられ、該
ヒンジ部０４がリテーナ０２に装着したヒンジ０
５によつて回動自在に軸支されている。更にリツ
ド０３のヒンジ部０４にはその後方に設けた板バ
ネ０６が圧接している。該板バネ０６は収納部０
１の中のものが取り出せる位置までリツド０３を
開いたときにこのリツド０３を開方向に付勢保持
し、またリツド０３を同位置から閉じたときにこ
のリツド０３を閉方向に付勢保持するものであ
る。而して、第２図に示すようにリツド０３が開
くとヒンジ部０４の回動に伴つて板バネ０６が押
され、下側へ変形してリツド０３の回動を抑え、
リツド０３を開いた状態に保持する。しかし乍
ら、上記従来のリツド取付構造においては、リツ
ドを単に所定の開放位置に保持するだけであるの
で、例えば第８図に示すようにフロントコンソー
ル直上に灰皿等の引き出し用部材が配設されてい
る場合、灰皿等を引き出した状態でそのままリツ
ドを開くとリツドが灰皿に突き当り、灰皿の引き
出しおよびリツドの開閉が夫々妨げられる不都合
がある。

本考案はこのような従来の不都合を解消し、リ
ツドの開閉と灰皿等の引き出しとが相互に妨げら
れず、しかもリツドの開閉を大きくして収納部を
使い易くしたリツドの取付構造を提供するもので
あつて、その構成は、板状に形成されたリツドの
周縁部近傍の内面が収納部の内壁に枢支されると
共に前記リツドの開閉角度によつて該リツドを開
あるいは閉状態に保持するバネが該リツドの枢支
部に圧接されたリツドの取付構造において、前記
リツドの枢支部近傍の周縁部と該周縁部に対向す
る前記収納部の内壁との隙間内で且つ該周縁部に
間隔を存して配置され、前記リツドの半開状態で
且つ前記バネの付勢方向がリツドの閉方向から開
方向に切り換わつた後に該リツドの周縁部が当接
することで該リツドの回動位置を保持すると共に
前記リツドが全開状態まで開かれるときにそれ自
体の撓みで該リツドの移動を許容する弾性ストツ
パを設けたことを特徴とする。

以下に本考案を図面に示す一実施例に基づいて
詳細に説明する。第３図に本考案に係るリツドの
取付構造例を示す。図において、収納部１の開口
に設けられるリツド２はその枢支部近傍の周縁部
３がその周縁部３に対向する収納部１の内陰との
〓間内で且つ周縁部の間隔を存して配設されてい
る。即ち収納部１の内部側端にはリテーナ４が設
けられており、該リテーナ４にヒンジ５が装着さ
れている。一方リツド２の基端部３には下側に張
り出してヒンジ部６が形成されており、該ヒンジ
部６が上記リテーナ４のヒンジ５に回動自在に軸
着している。また該ヒンジ部６の後方には板バネ
７が配設されている。該板バネ７は第４図に示す
ように、Ｌ字形に屈曲して前方に突出するバネ部
８と更に上方に屈曲突出するストツパ部９とを具
えている。該板バネ７はリテーナ４の後部に固定
具１０を介して固定されると共にそのバネ部８お
よびストツパ部９はリテーナ４とリツド２との間
に突出し、バネ部８はリツド２のヒンジ部下面に
圧接し従来と同様の作用をなす一方、ストツパ部
９はリツドの基端面１１に面して配設される。即
ち該ストツパ部９はリツド２の回動に伴い該リツ
ド基端面１１に圧接するよう設けられると共に、
リツド２が更に回動する場合リテーナ４側へ押圧
されるようリテーナ４との間に上述したとおりに
わずかな間隙を保つて設けられている。

上記構成において、リツド２は第５図に示す閉
じた状態から第６図に示すように、板バネ７の付
勢方向がリツド２の閉方向から開方向に切り換わ
つた直後（リツド２の半開状態）まで開くと、周
縁部３の基端面１１がストツパ９に圧接し、この
状態（Ｘ位置）でリツド２の回動が止められる。
ここでストツパ９は弾性を有し、更にリテーナ４
との間に僅かな間隙が設けられているから、第７
図に示すようにその後、更にリツド２を押し開け
るとストツパ９のスプリング効果によりリツド基
端面１１に押圧されてストツパ部９がリテーナ側
へ押し倒され、これに見合う角度（Ｙ位置）まで
リツド２が押し開けられる。

本考案は以上の構成を有するので例えば第８図
に示すようにフロアコンソール収納部１の直上に
灰皿等１２の引き出し部分が配設されている場
合、リツド２を通常開いたときにはストツパ９に
よりＸ位置で止つているので灰皿等１２の出し入
れの妨げとならない。そして更にリツド２を大き
く開く必要のあるときは灰皿等１２を押込んだ状
態でリツド２を押し上げればストツパ部９のスプ
リング効果によりリツド２はＹ位置まで開き、収
納部１への出し入れが非常に容易になる。

以上のように本考案はリツドの開閉を２段階に
行うストツパ機構を設けたのでフロントコンソー
ルの直上に引出し部分が形成されていてもリツド
の開閉と引き出し部分の出し入れを相互に妨げる
ことなく使用することができ極めて使い易い等実
用上大きな利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図は従来のリツド取付構造を示す
断面説明図、第３図は本考案のリツド取付構造の
断面説明図、第４図は本考案に係る板バネの外観
図、第５図ないし第８図は本考案のリツドの開閉
を示す説明図である。 図中、１……収納部、２……リツド、３……基
端部、４……リテーナ、５……ヒンジ、６……ヒ
ンジ部、７……板バネ、８……バネ部、９……ス
トツパ部、１０……固定具、１１……基端面、１
２……灰皿等である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 板状に形成されたリツドの周縁部近傍の内面が
   収納部の内壁に枢支されると共に前記リツドの開
   閉角度によつて該リツドを開あるいは閉状態に付
   勢保持するバネが該リツドの枢支部に圧接された
   リツドの取り付け構造において、 前記リツドの枢支部近傍の周縁部と該周縁部に
   対向する前記収納部の内壁との隙間内で且つ該周
   縁部に間隔を存して配置され、前記リツドの半開
   状態で且つ前記バネの付勢方向がリツドの閉方向
   から開方向に切り換わつた後に該リツドの周縁部
   が当接することで該リツドの回動位置を保持する
   と共に前記リツドが全開状態まで開かれるときに
   それ自体の撓みで該リツドの移動を許容する弾性
   ストツパを設けたことを特徴とするリツドの取付
   構造。