JPH0214335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈取、集草作業機に関し、より具体
的には、刈取られた刈草をダクトでつまることな
く円滑に送れるようにしたものに関する。

〔従来の技術〕

小型トラクタ等の車体の前部に刈取り部が備え
られ、車体の後方に集草バツグ、集草コンテナ等
の集草部が配置され、刈取られた刈草を集草部に
集めるようにした刈取、集草作業機（以下フロン
トモーア作業機という）が既に提供され、かつ実
用に供されている。

この作業機は刈取り後、その刈草を直ちに集草
でき、刈跡に枯草が残ることが少ないことから、
芝生の刈取り用として至便である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、従来のフロントモーア作業機は刈取り
部の駆動と連動されるブロア、又は動力取出装
置、エンジンにて駆動されるブロアのいずれにお
いても、ダクトにブロアを備え、これにより吸引
放出するようにしており、ダクトの中途に刈草が
詰まり易いものであつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、回転草送体を座席近傍に設けること
によつて、座席の運転者が回転草送体に振動を与
えたり、ダクトに振動を与えたりすることによつ
て、刈草の詰りを防止したものであり、従つて、
本考案にあつてはモーアにより刈取つた刈草が回
転草送体を有するダクトを介して車体上の集草部
に送られるようにされた刈取、集草作業機におい
て、 車体上の座席の前方にモーアが備えられ、座席
の近傍に回転草送体が設けられ、座席の後方に集
草部が設けられていることを特徴とする刈取、集
草作業機を提供するものである。

〔実施例〕

第１図、第２図において、１は刈取、集草作業
機であり、左右一対の前輪２、左右一対の後輪３
を有する２軸４車輪形である。

４はエンジンで、車体５の後部側に搭載され、
クラツチ６を介して油圧モータとポンプの油圧ミ
ツシヨンに推進軸７により連動され、油圧ミツシ
ヨンは第１ケース８に内蔵されている。

９はギヤミツシヨンを内蔵した第２ケースであ
り、前部と後部のそれぞれの下部に動力取出軸を
有し、本例では第１図で後部の動力取出軸１０を
図示し、前部側は第２図にて符号１０Ａで示して
いる。

１１は刈刃１２を有するモーアであり、車体５
の前部にリンク機構１３を介して昇降自在に取付
けられている。

１４は座席であり、前部側寄りの車体５上に取
付けられており、この前方にステアリングハンド
ル装置１５がデツキ１６を介して設けてある。

１７は回転草送体（以下、ブロアという場合も
ある）であり、座席１４の近傍に支持台１８を介
して取付けてあり、本例では同ブロア１７は座席
１４の右側方、右側後方にそれぞれ設けられ、動
力取出軸１０とブロアフアン軸１７Ａを第３図
１，２，３で示す各種伝動機構１９により連動連
結している。

まず、第３図１の伝動機構１９は動力取出軸１
０とフアン軸１７Ａにそれぞれベベルギヤを取付
け、両ギヤを自在接手部２０Ａを有するジヨイン
ト軸２０で連動したものであり、第３図２は動力
取出軸１０のベベルギヤとフアン軸１７Ａのプー
リーとをチエーン又はベルト２１を連動させ、し
かもテンシヨン２２を設けたものであり、第３図
３はプーリーとチエーン又はベルト２１のかけ方
が、車体の前後方向の軸にかけられたもので、矢
示Ａ方向に動力取出軸１０を支点に回動（揺動）
することで、テンシヨン２２でクラツチ作用を行
なわしめるようにしたものである。

２３は第１ダクトであり、刈刃１２の刈取放出
方向側とブロア１７とを連通しており、中途にフ
レキシユブル部２３Ｂを有する。

２４は集草部であり、集草袋、コンテナ等を枠
２５に取付けてなり、座席１４の後方に設けてあ
り、この集草部２４とブロア１７とを第２ダクト
２６で連通接続している。

なお、刈刃１２は動力取出軸１０Ａにジヨイン
ト軸２７を連結することで駆動される。また、第
１ダクト２３の基部２３Ａに刈刃１２を連動され
るブロア（放出用）を設けることもできる。

〔作用〕

車体５の座席１４に運転者はすわり、ハンドル
機構１５等を操作して、刈刃１２を第２図の矢示
方向に回転させると、刈取られた草は第１ダクト
２３を介してブロア２７に吸引され、また、放出
されて第２ダクト２６を介して集草部２４に集め
られることになる。

刈取作業中、ブロア２７はこれが座席１４の近
傍にあることから、例えば第３図３の矢示Ａで示
す如く運転者が伝動機構１９を揺動してクラツチ
作用をしたりすることが容易となり、草の詰りを
少なくできることになる。

また、ダクト２３，２６を運転者がたたいて衝
撃を与えることにより、ダクト２３，２６内での
詰まりを防止することができた状態での刈取、集
草作業がなされる。

また、作業中のバランスは、座席１４の前方に
モーアがあり、後方に集草部２４があることか
ら、良好な状態での作業もできる。

なお、第３図２，３のテンシヨンプーリー２２
に代えて、電磁クラツチを設けたものでもよい。

〔考案の効果〕

本考案は、座席の前方にモーアを設け、座席の
後方に集草部を設けたものであるから、前後のバ
ランスは崩れるおそれ少なく、安定した作業がで
きる。

また、座席の近傍に、ダクトに備えられた回転
草送体が設けられているので、座席の運転者は回
転草送体の稼動状態を確認することができ、ダク
トの詰まりにも対応することができる。

また、構造も簡易になり、コンパクトとされ、
ゴルフ場での芝刈りを初め、各種の分野に利用で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の全体概要側面図、第２図は同
じく平面図、第３図１，２，３は第１図−矢
示における３例を示す説明図である。 １１…モーア、１４…座席、１７…回転草送
体、２４…集草部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 モーアにより刈取つた刈草が回転草送体を有す
   るダクトを介して車体上に集草部に送られるよう
   にされた刈取、集草作業機において、 車体上の座席の前方にモーアが備えられ、座席
   の近傍に回転草送体が設けられ、座席の後方に集
   草部が設けられていることを特徴とする刈取、集
   草作業機。